『Cris Tales クリステイルズ』レビュー: 華やかイラスト作品のままRPGになってしまった
『Cris Tales クリステイルズ』とは、Dreams Uncorporatedが開発したRPG。
往年のJRPGにインスパイアされて開発されたそうだ。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はXbox版をプレイ。
※本記事は序盤プレイでのレビュー(途中でプレイをやめた理由は後述)
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
クリスタルに選ばれた少女
ゲームが始まると可愛らしい女の子が1人いる。主人公のクリスベルだ。
孤児院で暮らすクリスベルは、ある日、シルクハットを被った不思議な蛙に遭遇する。
その蛙を追いかけて町の大聖堂に入ったクリスベルは、突然視界が3分割に!
選ばれし者
3分割になった視界を通して、過去と未来が見れるようになったクリスベル。
すると、追いかけていたカエルが助言をくれる。え、蛙が普通に喋ってるんだが。
とりあえずカエルの助言に従って時の賢者の元を訪れると、クリスベルは選ばれし者だと告げられる。なんと、クリスベル自身も時を操る賢者らしい。
やっぱり世界を救うことになる
クリスベルは何故自分が選ばれたのが分からないけれど、見える未来は何やら不穏な状態。
どうやら女帝というヤツ何やら悪だくみしていて、未来が大変なことになるみたいだ。
それを止められるのはクリスベルしかいない!そして、この力を使えばクリスベル自身も知らない彼女の生い立ちが分かるかもしれないという。なんという一石二鳥。
他の王道RPGの例に漏れず、未来を守るために旅に出ることに。
ゲームの特徴Features
オーソドックスなRPG
ワールドマップ上に街やダンジョンがあって、ストーリー進行に伴って行ける範囲が広がっていく。
ダンジョン内では特定の場所で、フィールド上ではいつでもセーブすることができる。
街などでは買い物をするだけではなく、サブクエストが発生する。街のサブクエストを全てクリアすると、その街の未来が変化する。
分割タイムルトラベル
街などでは、画面は常に3分割。右が未来、中央が現在、左が過去だ。
例えばNPCがクリスベル近くの中央にいる時はNPCは現在の姿。
しかし、クリスベルが移動して、そのNPCが画面左側になると子供の頃など過去の姿になる。一方、画面右側に位置すれば、年老いたり未来の姿になる。
これを使って情報収集したり、サブクエストをクリアしていく。
タイミングが大事なバトル
バトルはターンベースのコマンドバトル。武器攻撃やスキルを使用して戦う。
また、攻撃するタイミングにボタンを押すと2回攻撃出来る。逆に攻撃されるタイミングでボタンを押すとガード出来る。
どちらもタイミングよくボタンを押せたかどうかで効果が変わるので、リアルタイムな要素もあるわけだ。
時間操作で有利に勝つ
バトルでも時間操作が大切。
クリスベルは、画面右側の敵は未来に、画面左側の敵は過去に姿を変えることができる。
例えば、画面右側の敵に毒付与して、それから画面右にフューチャークリスタルを使って未来の姿にすると、毒ダメージが蓄積されて一気に大ダメージを与えられる。
スキルによって時間経過で効果が変わるので、様々な組み合わせを試して有利な戦術をとるのが大切。
記事はさらに下に続きます
各要素の評価と感想Rating
※残念ながら序盤でプレイを断念した(理由は後述)ので序盤プレイでの評価です。
物語の面白さ
2.5
時間を超えた壮大な物語になりそう!という予感はするのに、実際には惹き込まれない。
展開が唐突だったり、ぶつ切りなカットシーン。
それぞれのカットシーンは素敵なのに、その繋ぎ方がざっくり大味。「綺麗な演出だなー。え??あれ?」て突然場面が切り替わる。
テンポもイマイチで、一気に省略されたり、逆に過剰にスローペースなところも。
キャラクターの魅力
3.0
キャラに愛着が湧いてくるところまでプレイしていないので何と言えないけど。このキャラのこと好きになりそう!ていうのはなかった。
というのも、日本語訳が「あれー?」な仕上がり。なんか、変。不自然。
機械翻訳っぽさも残ってるし、なんだか妙な口調。
ちなみにセリフは英語フルボイスなんだけど、原語でもあまりキャラが映えるようなセリフではない。
操作性
2.5
探索中にはクリスベルは浮かんでるかのようにスイーーッと平行移動していく。これが結構気持ちいい。
バトルは簡単なコマンド入力で分かりやすい。
でも、タイミングよくボタンを押す瞬間は分かりにくい。
特に敵の攻撃モーションが分かりにくく、ガードのためのボタン押しタイミングが見極めにくい。
ガードなので簡単に出来てしまったら難易度が崩れてしまうけれど、ボタン入力ができるかできないかとは別に、単純に目で見て分かりにくいっていうのは不親切だと思った。
難易度バランス
2.0
本作はランダムエンカウント。エンカウント率はかなり高いと思う。
バトルは、タイミングよくボタンを押せるのが前提なダメージ量になっているので、単にコマンド入力していれば良いと訳ではないので面白い。
でも、単純にアイテムが買えないとか、セーブポイントが少ないのにエンカウント率が高いという、バトル内容ではないところで難易度を変に上げているのは残念。
ゲームシステム
4.0
街の背景も全NPCも、過去の姿と未来の姿が見れる。クリスベルが移動するのに沿って、さぁあーーっと姿が変わるのは見てて面白い。
また、バトルでは、敵に水をかけて未来にしたら、敵の装備の金属が錆びてて防御力が下がるなどスキルと時間の組み合わせが面白い。斬新。
ただ、色んな要素がいま一歩なクオリティ。ゲームの基本部分の作り込みがざっくりしてしまっていて、良いアイデアがあるだけに余計に勿体無い。
やりこみ要素
評価なし
やり込むようなところまでプレイしていないので、評価できない。
物語がバラバラで唐突な展開ばかりなのと妙な和訳によってストーリーや世界に興味を持てない。そして、あまりゲーム的に意味のない部分で難易度が厳しくなっているのもストレス。
そして、バトルでは右側の敵は未来で左側は過去にしか出来ないとか、タイムトラベルできるのはカエルだけで場所も制限されてたり、時間操作の自由度も意外と低い。
で、面白い!と感じることができず、プレイするのは序盤でやめてしまった。
画面分割で時代が変わるっていうのは面白いんだけど、ゲームとしての完成度の低さを乗り越えるほど興味が続かなかった。残念。
グラフィック
4.0
本作はイラスト作品みたいな綺麗なグラフィック。色づかいも綺麗。
クリスベルが移動するごとに背景がブワァアアアアと動くのは本当に美しい。華やかだ。
サウンド
4.0
ファンタジーっぽさを感じるBGMたち。サウンドも綺麗。
芸術面はクオリティ高めなので、ゲーム部分が本当に惜しい。
総合評価Summary
2.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
グラフィックと音楽が綺麗
画面を3分割した時間変化は斬新
時間操作とスキルを組み合わせたバトルが面白い
残念なところ
ゲームとしての完成度が低い
妙な難易度バランス
不自然な日本語翻訳
オススメな人
芸術性の高いゲームが好き
斬新なゲームをプレイしてみたい
オススメではない人
ゲームに一定の完成度を求めている
雰囲気だけでは満足できない
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イラスト調のグラフィックが美しいJRPGっぽさが味わえるRPG。敵の弱点を突いたりパーティーメンバーの入れ替えなど戦略高いバトルが楽しめる。独創的な世界設定も魅力。
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Cris Tales クリステイルズ
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