『SteamWorld Dig 2 スチームワールドディグ2 』レビュー: 鉱石掘りロボの西部劇
『SteamWorld Dig 2 スチームワールドディグ2 』とは、Image & Form Gamesが開発したメトロイドヴァニアゲーム。
『SteamWorld』シリーズは、メトロイドヴァニアだけではなく、シミュレーションゲームやデッキ構築型ゲームなど様々なジャンルに展開している人気シリーズ。
こちらはシミュレーションRPG
ゲーム性は作品ごとに変わるけれど、シリーズ通して同じ世界設定となっている。ロボットが主人公でスチームパンクだけど、西部劇的な雰囲気だ。
本作は、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
ラスティは?
本作の主人公はドロシー。スチームボットと呼ばれるロボットの女の子。
前作をプレイしたことがある人だと、「ラスティどこ行った?」と思うだろう。
本作はタイトルの通り『スチームワールド』第2作目。
前作の主人公はラスティという渋いロボットだった。が、本作では行方不明になっている。
そんな行方知れずのラスティを探すため、ドロシーが地底へと冒険に出ることになる。
そして、その地底で、この星を揺るがす大事件に遭遇することになる。
ラスティとの関係
ラスティは前作の主人公ではあるけれど、前作のストーリーを知らなくても全く問題ない。
実際、ドロシーは前作とかなりキャラやデザインも変わっていて、別のゲームとして楽しめる。
ちなみにラスティとドロシーは親娘というわけではなく、親戚だ。叔父さんと姪っぽい感じ。
ゲームの特徴と評価Features & Impressions
良いところ
掘るのが楽しい
本作は、新しいスキルを得ながら、マップ探索をしていくメトロイドヴァニア。
他のメトロイドヴァニアゲームと一味違う1番の魅力は、掘って道をつくること。下に、時には横に掘って進んでいく。
で、この掘るアクションが楽しすぎる。
単純に目の前の土や岩を壊すのが楽しい。コントローラーに掘削する振動がリアルに伝わってきて、スタート直後からやみつきに。
この掘削アクションで敵も攻撃する。フックやジェット噴射ジャンプなども登場するけれど、どのアクションも気持ち良い。
バランスが絶妙
新しいスキルを習得すると掘削出来る鉱石の種類が増え、掘削パワーも強力になっていく。
もう掘る手が止まらない。探索を忘れて根こそぎ岩を壊し回りたくなる。
色とりどりの岩を壊すと宝石を手に入れることができて、宝石は街で換金できる。
宝石は保有できる量に制限があるので、ちょこちょこ街に戻らなくてはいけない。
で、宝石を売って手に入れたお金を元手に武器などの強化が出来る。
しかし、そのうち掘れない鉱石にぶつかる。そうしたら掘ってる最中に見つけたダンジョンへ。
ダンジョンでは探索に役立つ新たなスキルが手に入る。これでまた掘り進められるようになる。
この「進んで戻って、また進む」のテンポがすごく絶妙。
行ける場所が見つからなくなってしまうことはなく、スイスイ攻略していくことができる。
スチームパンクを楽しめる
主人公のドロシーは含め、拠点となる街にいるNPCたちも全員ロボット。街も機械で出来ている。
マシンの動くガッチャンガッチャン音と、スチームが放出されるプシューッという音。明るいスチームパンクな雰囲気満点だ。
NPCはみんな個性的でポップでコミカルで生き生きしている。魅力的なキャラが多い。
一方で、地下世界は、水や炎、不思議な生物など自然たっぷり。地下世界だからといって、暗くて地味というわけではなく、色彩豊かで探索が楽しい。
ちなみに、ドロシーはロボットのはずだけど、水に入ってショートしないし、炎に触れて大爆発もしない。ロボットの常識が覆る。
残念なところ
掘ったきりの地面
掘削した岩や土は消失してしまい、そのまま何もない空間になってしまう。
破壊魔のごとく掘削し回ってしまうと、穴だらけの寂しいマップになってしまう。
もちろん移動はしやすくなるわけだけど、物語終盤になってくると寂しい。もはやジャンプゲームと化す。
もう一度、あの頃のように掘削して回りたい。
親切すぎるスキル
掘りまくればお金が得られるので、結構簡単にスキルが手に入ってしまう。ボスを倒したりしなくても、掘れば掘るほど主人公は強くなる。
で、この強化されていくスキルが便利なもの揃いなので、探索やバトルが楽になりすぎてしまう。
掘りまくって換金しまくっていると、難易度がぬるくなりやすいので注意。
もっと掘りたい
ボリュームが少ないとは思わない。だけど、大ボリュームというわけでもない。
単純に掘り続けたい気持ちが止まらないので、もっともっとプレイしたくなった。
しかし、本作後の『スチームワールド』シリーズ作品はメトロイドヴァニア以外のジャンルになってしまっている。
他タイトルも高評価で良いゲームではあるけれど、メトロイドヴァニアで掘る掘るアクションの続編を出して欲しい!
ちなみに、本作の直接的な続編が発表されているけれど、3Dアクションになるとのことで、残念ながら堀り掘りアクションが封印されるようだ。まあ、それでも続編も楽しみなんだけど。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
オススメな人
メトロイドヴァニアが好き
難しすぎないアクションゲームを探している
「掘る」という作業が好き
スチームパンクが好き
オススメではない人
ちまちま掘る作業が嫌い、面倒臭い
大ボリュームのゲームを探している
高難易度じゃないと物足りない
地下が好きではない
本作の開発元の新規IP。3Dアクションアドベンチャーであり、未知の惑星を探索していく物語が描かれる。ベトベトした塊を掃除機のように吸い取っていく気持ちいいアクションが楽しめる。
本作の前にあたるメトロイドヴァニアゲーム。本作でドロシーが探しているラスティが主人公。基本システムは、本作とほぼ同じで掘り掘りアクションが楽しめる。
SteamWorld Dig 2 スチームワールドディグ 2
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