レビュー【007 First Light】予想を上回る小粋な男 自由度高いアクションアドベンチャーゲーム

まだ駆け出しのスパイだった頃のジェームズ・ボンドになりきって、プレイヤー自身の作戦を攻略できるアクションアドベンチャーゲーム『007 First Light』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 若い頃の007ことジェームズ・ボンドとなり悪玉を追っていく物語
- 攻略
- ステルス、ガジェット、話術など攻略法がいくつもあるアクションアドベンチャー
- 評価
- 先が気になる物語も自由度高く周囲も変化する緊張感あるゲームプレイも007になりきって楽しめる高評価作
007 First Lightの概要
| タイトル | 007 First Light 007 ファースト・ライト |
|---|---|
| 開発元 | IO Interactive A/S |
| 販売元 | IO Interactive A/S |
| 発売日 | 2026年5月26日 |
| 対応機種 | PS5, XBOX, PC Switch2: 2026年夏以降 |
| ジャンル | アクションアドベンチャー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PS5 |
本作開発元は、長年続いている暗殺アクションゲームのHitmanシリーズを手がけていることで知られているデベロッパーだ。
007 First Light のストーリー
MI6にスカウトされたジェームズ・ボンド

本作の主人公はタイトル通り007。長年人気のスパイ映画シリーズの主人公だ。
007は英国の諜報機関MI6に所属して様々な任務をこなす凄腕スパイであり、美女に対しても抜け目なく、「ボンド、ジェームズ・ボンド」という自己紹介で世界中の誰もがピンとくる有名スパイだ。
しかし、本作の主人公はまだただのジェームズ・ボンド。
彼は海軍に所属していた若者であり、とある大事件に運命か偶然か居合わせ、そこで見せた度胸と正義感を買われてMI6にスカウトされたところから本作の物語が始まっていく。
映画でも主人公役の俳優が交代すると新たな世界設定になるが、本作も独自の設定のオリジナルストーリーとなっている。
本作では007も所属するはずの00(ダブルオー)と呼ばれる精鋭エージェント部門は廃止されているという世界線だ。
しかし、指揮官であるMによって00プログラムが再始動し、ジェームズ・ボンドはその候補生という設定で物語が進んでいく。
急展開していく新人の任務

ジェームズ・ボンドは他の候補生とともにスパイとして必要となる知識や戦闘技術を学んでいたが、ある日訓練が切り上げられることになる。
00部門が廃止される前に009として働いていたものの、とある事件をきっかけに行方不明になっていた元エージェントがMI6に連絡をよこしてきたという。
どうやら009はMI6に対して敵意を持っているようで、MI6の手の内をよく知っている009に顔や素性が知られていない候補生たちに009を確保させようということになったのだ。
というわけで、突然の実地訓練であり失敗できない任務が始まることになる。
プレイヤーは、この任務から世界規模のとんでもない事態に巻き込まれていくジェームズとなり、世界各地を飛び回ることになる。
007 First Light の攻略情報
ロケーションが変わっていくスパイ任務

本作は物語に沿って世界各地に舞台が移っていくアクションアドベンチャーゲーム。
物語はいくつかの章に分かれており、章ごとに異なる場所でスパイ任務を行うことになる。
任務の合間にはMI6本部を訪れる機会があり、その際に次の任務で使いたいガジェットを選んだり使い方を練習することができる。
そして任務が始まると、特定の場所を通過したり特定のイベントが起こった際にオートセーブが行われ、ゲームオーバー時には最後のチェックポイントからやり直しとなる。
ゲームオーバーになったとしても、ゲームプレイ上のデスペナルティはない。
目的を果たせば手段は問わない

主人公ジェームズ・ボンドは様々なアクションができる。
そして、最終目標を達成できればその攻略方法は自由で、目標地点までの経路もいくつか用意されていることが多い。
舞台となる任務地には自由に動ける場所だけでなく、関係者に見つかると追い出されるエリア、敵に見つかれば問答無用で攻撃される立入禁止エリアがあり、その場所に応じてアクションを使い分けることも大事だ。
主人公が行えるアクションには以下のようなものがある。
- ステルス
- 敵が多い場面が多いので、基本はステルス
- 敵が気づいていなければテイクダウン(気絶させる)できる
- NPC同士の会話を盗み聞きしてヒントを得ることもできる
- 話術
- NPCや立入禁止区域の警備員などにハッタリをかけて手がかりを手に入れたり通り抜けさせてもらうことができる
- 信憑性ある嘘をつくためには、あらかじめ情報を得ておかなければならない
- 話術を使う際には「気力」が必要(後述)
- ガジェット
- 装備しているガジェットで敵の気を逸らしたり妨害したり、一時的に体調不良にさせて持ち場を離れさせることなどができる
- 各ガジェットを使用するには対応した素材が必要で、ステージ上で拾うことができる
- 武器や体術で攻撃
- 通常は殴り攻撃
- パリィや掴み攻撃もできる
- 敵を倒すと気力が回復する
- 銃で攻撃
- 敵が撃ってくるなど主人公が死ぬ可能性がある条件下でのみ「殺しのライセンス」が発動し、相手を殺害する攻撃が許可される
- 銃弾には限りがあるが、敵が落とした銃に持ち替えたり銃弾補充ができる
- 敵の手を撃つと銃を落とすなど、撃った部位で相手のリアクションが変わる
- 敵を倒すと気力が回復する
- 通常は殴り攻撃
ステージ上には電化製品や動かせる棚などもあり、そうした環境を使って敵を誘導したり気を逸らすこともできる。
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007 First Light のレビュー
物語: 画面から目が離せない展開が連続する


モタモタしている暇はない場面も
物語は007になる前から始まるが、ストーリー展開はまさに007映画そのもの。
ゲームとしてはミッション攻略型ではあるものの物語は連続しており、どんどん息つかせぬ展開が続く。
ミッションが終わっても一息つきもせず、すぐに続きをプレイしたくなる。
突然爆発したり、ひと段落したと思ったら新たな事件が起こったり、さらに敵もNPCたちも魅力的であっちにもこっちにも目が奪われてしまう。
もちろん本作はスパイ任務自体がメインではあるけれど物語が楽しく、ゲームよりも007のファンだという人も大満足するはず。
主人公のジェームズ・ボンドぶりは100点満点で、ゲーム向けに妙なキャラ変えなどはされておらず、もうこのまま映画にしていいのではと思ってしまったほどだ。
ちなみに、007の映画では演じる俳優によって雰囲気が変わるけれど、本作のジェームズ・ボンドは近年のクールなダニエル・クレイグさん寄りではなく、軽めなジョークも飛ばすピアース・ブロスナンさん寄りのジェームズ・ボンドっぽく感じた。
ゲーム攻略に関係なくちゃっかり女性に話しかけることができたり、映画に登場した007のガジェットを見れたり、007ファンに嬉しいネタが満載だ。
一方で、本作は007になる前の話であり、主人公自身が組織や人間関係を知らないという設定から始まり、プレイヤーも一緒に知っていくことができるので、007自体や映画を知らない人でも問題なく楽しめるのも良いところだ。
操作性: NPCもリアルに反応してくれるが、奇妙な事故も起こる


本作の基本はステルスであり、敵は賢く(たまにIQ 3くらいになることもあるが)ちゃんと怪しんだところまで見回りに来たり、増援を呼んだり、ちょうど嫌な場所を見張っていたりする。
慎重に隠れなければならない一方で、敵の視界は細かく調整されているので死角を突けることも多い。
本作では視覚的なステルスの方が強めで、音はあまり察知されない。
できるアクションは多いけれど、操作できるスイッチや上がれる足場などにはボタン操作が表示されるため、操作を間違ってしまってミスになるようなこともなく、操作は分かりやすい。
ただ、上述もした通りステルスがメインであり、一気に大量の敵を殴り倒してしまおうというゲームプレイには向かない操作性となっている。
乱戦のなか特定の敵を狙って殴るといった吸い付きは弱く、画面外からの攻撃は分からなかったり、主人公の挙動もやや大味だ。
「見つかってしまったら殴るか」くらいがちょうどいい操作感で、最初から「お邪魔しまーす!バキィッ」と自ら殴っていくのはあまりおすすめできない。
しかし、これは問題というわけではない。本作はスパイゲームだ、マッチョゲームではない。
そして、敵もNPCもプレイヤーのアクションにしっかり反応してくれ、主人公以外の同時に動く人間の数も多いのが本作の面白さに繋がっている。
ちょっとぶつかっただけでも、ちゃんと主人公とNPCがぶつかったそぶりをする芸の細かさを見せてくれる。
ただそのせいか、謎のバグを呼びやすい。
さっき見たのと同じシーンが繰り返されたり、NPCだけ消えているという事件は何回かあった。
また、ゲームオーバー後に「え!ここからですか!?」という地点や状況からやり直しとなることもあり、謎に難しくなったり超簡単に進めてしまうこともあった。
ゲーム自体の面白さが損なわれるほどではないけれど、NPCが多いせいか動きに不安定な部分はあるので今後のアプデに期待したいところ。
難易度: 多勢に無勢、一瞬の油断が命とり


難易度は3段階から選択できる。
デフォルトは真ん中の難易度であり、本稿もその難易度でレビューしている。
どの任務でも攻略法は一つではなく、いくつも作戦を考えることができ、かなり自由だ。
しかし、勝手に考えろというわけではなく、各任務にはヒントが登場する。
NPCから情報を聞いたりすると、鍵を持っている人から盗むとか、見張りを突破できる身分証を見つけるといった次の一手が画面上に表示される。
ヒントは同時に複数表示されることもあり、どれを辿っていくかはプレイヤー次第だ。
しかしヒントで誘導してくれるわけなので、各ステージは広めではあるけれど「どこから何をしていいのかサッパリ分からない」といったことにはならない。
そしてどの経路を辿ったとしても、敵がしっかり配置されているので気を抜くことができない緊張感を味わえるのが良いところ。
上述した通り、一気に大勢の敵を体術で倒すのは大変で、敵を翻弄できるガジェットを使うには資源も必要だ。
できる限りステルスで進むのが攻略の鍵で、とっさの際に話術で切り抜けられるよう寄り道もして出来る限り情報を集めておくことも大事だ。
一方で必ずバトルになる場面やカーチェイスなどもあるが、銃も乗り物もかなり扱いやすい仕様になっているので、プレイヤー自身が全てに長けているアクションの達人である必要はない。
システム: 007過ぎて参った


他人の名を騙ってなりすますこともできる
原作があるゲームというのは、どこまで再現できているのかが大事だ。
単に顔や風景が似ているだけではなく、ゲームプレイを通してその主人公になりきれることが期待される。
そして、本作は間違いなく007のゲームだ。
大胆にも鮮やかに敵地に侵入し、驚きのおもしろガジェットで敵を翻弄し、その場を利用してピンチを切り抜ける。
007の格好良さとスマートさをゲームプレイでもちゃんと体験できる。
豪華なパーティーや世界規模の犯罪組織など設定や世界づくりも「007映画に出てきそう」なものに仕上がっており、「いや、もう、私が007だが?」とドヤ顔してしまうほどなりきれる。
そう思い込ませてくれるのは、攻略方法の自由度が高く、それに合わせて周囲が変わるところが大きい。
ガジェットやギミックを使えば敵もNPCもしっかり反応してくれる。暴れた場所には警備員が調べにきたりNPCの行動や会話内容が変わったり、ステージ上のみんながプレイヤーの攻略に合わせて変化する。
そのため007をやらされているのではなく、007となって攻略している感覚が強まるのだ。
またステルスがメインのゲームでステージ攻略型だと、「今回はこのタイプのステージか」と少し作業感が生じてしまうけれど、本作ではステージ間で物語が途切れないことで次のステージの地形や設定の説得力が高くなり、没入感が高まってハラハラしたり、上手くクリアしたいという気持ちも高くなる。
正直なところステルスの面白さに映画のような物語展開を加えるとなると、007はバチコーンとぴったりハマるヒーローだ。
相性が良すぎて、もう企画時点で「勝って」いたわけだ。
しかし企画負けすることはなく、プレイ内容に合わせて変わる環境やステージ作りの面白さで期待を超えてきたゲームだ。
芸術性: ロケーションも主人公になる作り込みの細かさ


本作はフォトリアルな3DCGで描かれる。
007ならやはり豪華でなければならない。
殺風景な倉庫で闇取引を止めるくらいではダメだ。
豪華絢爛なパーティーだとか、威圧感で押し潰されそうな要塞など贅沢なセットでなければ007にはなりきれない。
そして、そんな期待を満たしてくれる贅沢なステージばかりが登場する。
もちろんゲームプレイが面白くなる立体的なマップ構造にもなっているが、同時に風景に見惚れてしまう絶景にもなっている。
また、本作はNPCが多い場面が多いが、ちゃんと各々が動いており、人混みの中を潜入していったり、敵地に潜入していく臨場感を味わえる。
音楽では、もちろんお馴染みの007のテーマ曲が使われている。
「ここぞ」という時にテーマ曲のメロディを流してくる憎い演出を楽しめる。
総合評価と似ているゲームは下へ
007 First Lightの総合評価
007 First Light


総合評価
息つかせぬ展開が続く物語とプレイヤーの攻略方法に応じてNPCも環境も変化する没入感高い自由度の高さに夢中になりながら007になりきれるアクションアドベンチャーゲーム。007ファンも大満足な作り込みで、どの任務も面白いシチュエーションで途切れずプレイし続けてしまう。
長所と短所
良いところ
- 攻略方法の自由度が高く、プレイ内容に合わせて周囲もしっかり変化する
- 息つかせぬ物語展開に夢中になる
- 007になりきれる世界づくり
残念なところ
- 挙動が不安定な部分がある
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- ステルスやトリッキーな攻略方法を考えるのが好き
- 派手な演出が大好き
- 007のファン
おすすめではない人
- 物理攻撃でガンガン戦いたい
- 主人公自身の成長要素を楽しみたい
- 初見で全イベントを見届けたい
007 First Light に似ているおすすめゲーム
Hitmanシリーズ
本作開発元の代表作。こちらの主人公は暗殺者であり、様々な敵地に潜入し、様々な方法でターゲットを暗殺することができる。
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