レビュー【Doloc Town】見逃せない天気予報 ポストアポカリプス農業ライフシム

戦争後の終末世界で農業やクラフトで街に貢献しつつ、ドロックタウンに残る秘密を追っていくライフシムゲーム『Doloc Town』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- ポストアポカリプスな世界で町を手助けしつつ、とある英雄の謎を追っていく物語
- 攻略
- 農業やクラフト、バトルもしながら探索して必要なアイテムを集め、住民とも交流するライフシムゲーム
- 評価
- 異常気象に対抗したり、機械とのバトルもあるポストアポカリプスならではのゲームプレイを楽しめる
- 物語もしっかり楽しめる
Doloc Townの概要
| タイトル | Doloc Town |
|---|---|
| 開発元 | RedSaw Games Studio |
| 販売元 | Logoi Games, Pathea Games |
| 発売日 | 2026年8月6日 (正式リリース) |
| 対応機種 | PC |
| ジャンル | ライフシミュレーション, アクション |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC (ゲームパッド使用) |
本作は早期アクセスで発売され、正式リリース時に日本語に正式対応となった。本稿は、正式リリース後のバージョンをレビューしている。
Doloc Townのストーリー
廃墟に広がるドロックタウン

機械生命体が暴れ回る戦争が終わった後、動かなくなった機械や廃棄物が散らばる荒れ果てた地。
本作の舞台はそんな地にあるドロックタウンと呼ばれる町だ。
昔はそれなりに栄えていたが、今や集落くらいの規模で、人々は動かなくなった列車を家にして暮らしていた。
主人公はそんな町にわざわざやってきた(名前は自由に付けることができる、デフォルトではプロティ)。
主人公は、戦時中にドロックタウンで一時期に暮らしていたという。
ドロックタウンには、伝説の遺産がある。
そんな噂も流れるこの地に縁を感じ続けていた主人公は、大人になり戻ってきたそうだ。
ドロックタウンの復興

意気揚々とドロックタウンを目指してきた主人公は、早々に崖から転落してしまい、救助してくれた住民に担ぎ込まれるという形で無事に(?)ドロックタウン辿り着いた。
面倒な新参者と思われても仕方ないところだが、主人公のことを覚えていた町長の計らいで持ち主のいない農場に住めることになった。
なんだかんだで結果良ければ全て良しだ。
ところが、町はかなり寂れている。
さらに最近土砂崩れもあったそうで、他の町との行き来もできなくなり、どんどん寂れていく一方だ。
ここは、一肌脱ぐ時!
新参者ながら、主人公はドロックタウンを再建しようと奔走し始めた。
ところが、野菜の種を蒔き、散らばる廃棄物を掃除していた主人公は、噂に過ぎないと言われていた英雄の痕跡を見つけ、ドロックタウンだけにはとどまらない壮大な計画に挑んでいくことになる。
Doloc Townの攻略情報
横スクロールな農業ライフシム

曜日や時間帯によって変わる
本作は、時間や暦も季節もあるライフシミュレーションゲーム。
季節は4つあるが現実の季節とは異なり、淡雨季、厳雨季、淡乾季、厳乾季の順に28日ごと変わる。
主人公の自宅はテントと荒地から始まるが、自宅の範囲内なら自由に建築することができる。
また、自宅外の地域の探索もでき、バトルも発生する。
各所のバス停や船着場などをアンロックすればファストトラベルも可能だ。
主人公には、体力とスタミナと疲労ゲージがある。
体力は敵にやられた時、スタミナは木を切ったり採掘などアクションを行った時に消費され、疲労ゲージは時間経過と共に徐々に減っていく。
本作では就寝時間は決まっておらず、元気なうちに眠れば体力もスタミナも疲労度も全回復する。仮眠も可能だ。
また食事でも体力やスタミナは回復する。
一方で、疲労ゲージがゼロになるとその場に倒れてしまい、一定時間後に目覚めることなるが、体力もスタミナも全回復はしない。
ポストアポカリプスな農場生活

自宅では農業含め様々なクラフトを行う。
本作では直接地面に種を撒くのではなく、作物は鉢に植えて育てる。
溶鉱炉など様々なクラフト設備も登場する。
こうした鉢とクラフト設備は足場を使って垂直的に配置することができ、空間を縦にも横にも使い自宅を作り込みつつ、以下のような作業を行ってクエスト攻略に必要なアイテムを揃えていく。
- 農業
- 季節によって育つ作物が異なる(季節が過ぎると枯れる)
- 作物を育てたり必要アイテムを揃えることで新たな種類の種が研究され、栽培できる種類が増えていく
- 水分がないと育たない
- 異常気象から守らなければならない
- 酸性雨や熱波が発生すると作物がダメージを受ける
- ビニールシートで覆うなど対策が必要
- 季節によって育つ作物が異なる(季節が過ぎると枯れる)
- 採掘
- 鉱石だけでなく廃棄物や機械の残骸からも資源を集められる
- クラフト
- クラフト設備に資源を投入すると一定時間後に完成する
- 電力が必要なものや異常気象下では動かなくなる設備もある
- 料理もできる
- 自由に食材を混ぜて作ることも可能
- 牧畜
- 餌やりとスキンシップが必要
- 繁殖も可能
- 釣り
- 装飾
また、各所でお金も必要になるが、自宅にある貨物ドローンにアイテムを入れて出荷したり、町の掲示板で住民から依頼を受けてお金を稼ぐことができる。
そして、各作業を一定回数行うと、各分野のスキルポイントを獲得してテックツリーをアンロックできる。
例えばクラフト設備を使って一定回数クラフトすると工業ポイントを獲得し、工業のテックツリーで新たなクラフト設備を作れるレシピを習得するといった流れだ。
ドローンで戦い、各地を探索する

町からは周辺地域に遠征することができ、そこでは機械生命体とのバトルが発生する。
主人公も一応ツルハシや斧で戦うことはできるが、主力は主人公に追従する攻撃ドローンだ。
ドローンはオート射撃(自動攻撃)もマニュアル射撃(プレイヤーが操作)もできる。
ドローンは射撃する際にバッテリーを消費し、バッテリーが尽きると攻撃できなくなる。しかし、充電したバッテリーを持っていれば出先でも回復できる。
連れ歩くドローンの装備や強化も可能で、敵がドロップした戦利品などで新たなドローンや機銃を買うこともできる。
ちなみに、もし敵に攻撃されて主人公の体力が尽きてしまうと、自宅に強制送還され、少しお金を失ってしまう。
記事はさらに下へ続きます
記事はさらに下に続きます
Doloc Townのレビュー
物語: 切ない物語と、詩的で美しいテキスト


本作は機械生命体が大暴れする恐ろしい戦争が起こった後の世界となっており、住民たちは疲れ切っていたりどこか諦めているような言動が多く、切ない雰囲気が漂っている。
鬱々としているわけではないけれど、「元気いっぱい生きていくぜ!」ではなく「命がある限り生きていこう」という空気感だ。
牧歌的な雰囲気なことが多いライフシムゲームの中では、意外と新鮮な体験ができる。
メインストーリーでは、町と住民に希望が戻ってきたり、先の戦争で何が起こったのかも徐々に明らかになる。
単に「戦争があったらしい」だけではなく、どんな争いがなぜ起こったのかもちゃんと語られており、物語要素もしっかり楽しめるライフシムだ。
演出面では、イベントシーンでは暗転することが多く、テキストだけで状況が語られることが多い。
しかし演出が乏しいから感情移入できないわけではない。
テキストの日本語訳が詩的で美しく、本作の切ない雰囲気をさらに盛り上げてくれる。
過去に訳ありなキャラも多く、プレイしながら目頭が熱くなったエピソードもある。
それだけではなく、笑えるセリフも多く(クスッとさせる言い回しも上手い)、主人公の働きによって希望を取り戻していく住民たちは意外と熱い姿を見せてくれる。
切なくも心に希望が灯っていく、ポストアポカリプスという世界設定を活かした物語が魅力的だ。
プレイしていて「文学的なライフシムだな」と感じることが多く、文章が綺麗なゲームだ。
操作性: 癖や不便さもあるが、慣れれば快適


本作は農業ライフシムでは珍しく横スクロールでプレイする。
そのおかげで探索時にはプラットフォームアクションを楽しめるが、アクションゲームほどキビキビとしていたり高精度というわけではない。
そのため自分で全て操作するよりドローンのオート射撃に攻撃はお任せして、主人公は敵の弾幕を避けつつも資源採取に徹するというプレイが一番楽だ。
主人公の移動速度はゆっくりめでファストトラベルにはお金(フリーチケットも登場する)もかかるが、ゲームが進行するとホバーバイクでハイスピード移動ができるので移動のストレスはなくなってくる。
ただ、本作はゲームパッドでも難なく操作できるが、操作方法や挙動には少し慣れが必要だ。
また建築時には画面にマス目が表示される、が、見やすいわけではない。
さらに本作は1ドットのサイズが大きめなので、置いている物が多くなってくると見分けにくくなってくる。
また足場やクラフト設備を配置換えしたい時は、周囲を一旦壊さなければならないのは面倒だ。
新しいクラフト設備を作ると配置換えしたくなるので(近くにある箱から資源を直接投入できるため)、建築に関しては足場ごと建築物を移動できるといった機能が欲しくなった。
そして、本作ではあちこちでまとまったアイテムを納品しなければならない。
しかし、メインクエストと住民からの依頼以外はピン留めできないのが残念。
アイテムが要求される場面が少数なら気にならないが、納品先が同時多発するゲーム進行となっているので、プレイヤー自身がクエストリストを登録できる機能は1番欲しいところだ。
難易度: 油断できない農業とクラフト三昧な日々


本作の大きな特徴は、異常気象だ。
「水やりさえしておけば、お出かけしてオッケー」とはならず、酸性雨や熱波が発生している日は野菜の保護がちゃんと効いているか逐一気にしなければならない。
また建物の耐久値が減っていったり、クラフト設備が腐食して使えないなど、農業以外もお天気に左右される。
お天気を操作できる驚きの機械もあるが、明日明後日の天気予報を調べて予定を考えるのが面白いところ。
完全に自分本位で行動できるわけではなく、外出先でも野菜のことが気になる緊張感のある農場生活を楽しむことができる。
そして、新たな探索地域や新たな住民(民族)を町に呼び込む要素があり、それぞれをアンロックするにはかなりのアイテムが必要になる。
地道にアイテムを集めていく必要があり、なかなか一気に攻略はできないようになっている。
また出現率がレアなアイテムを求められることもあり、根気よさも大事だ。
システム: お天気が気になる農業が新鮮


ゲームの基本部分は、クラフトや農業で物語を進行するライフシムだが、本作ならではの要素が多くて面白い。
まず横スクロールでの農場生活では、単に左右だけではなく、縦に設備や鉢を自由に積み重ねられるというのが面白いところ。
そして、農業シムでのお天気は「雨が降ったら水やりしなくていい、珍しい魚が釣れる」という程度なことが多いが、本作では異常気象によって作物に影響が出るのが面白いところ。
作物を防護するビニールシートの傷み具合をチェックしたり、雨の日に水を溜めておいたり、先の天気予報を見て準備しておく計画性あるゲームプレイを楽しめる。
厳雨季と厳乾季は異常気象の頻度も上がるため、季節によって農業の大変さが変わり、ゲームプレイにメリハリが生じている。
ライフシムゲームでこんなに天気予報を真剣にチェックしたのは初めてだ。
またゴミを有効活用したり、雷で充電したり、ドローンで機械を倒して部品を漁るなど、ポストアポカリプスであるからこそな要素も多い。
のどかな田舎で農業するライフシムとはまた違ったゲーム体験ができる。よくライフシムゲームをプレイする人ほど新鮮に感じるはずだ。
芸術性: 可愛いちびキャラピクセルアート


上述した通り、本作には切ない雰囲気が漂っているけれど、見た目は可愛くポップだ。
キャラは二頭身のちびキャラデザインで、アイテムや機械もデフォルメされたピクセルアートで描かれる。
これによって戦争という暗い影が落とされている物語が重くならず、見た目からもかなりとっつきやすいゲームになっている。
BGMは本作の雰囲気にぴったりなオシャレな良曲揃い。
朗らかでもどこか切ないメロディが流れる綺麗なBGMばかりだ。
農場でも移動中でも音楽プレイヤーで好きなBGMを選択してプレイすることもできる。
ただ、効果音に関しては残念な部分がある。
木を切るといった効果音はしっかりあるが、敵に攻撃を受けた時や乗り物に乗った際の効果音が乏しく、かなり寂しい印象を受ける。
特に敵に攻撃を受けた際の効果音はしっかり欲しいところで、敵に囲まれているといつの間にか体力ゲージが減っていたりする。
攻撃をどのくらい受けてしまったのか感覚的に掴めないのはゲームプレイ上も気になるところだ。
総合評価と似ているゲームは下へ
Doloc Townの総合評価
Doloc Town


総合評価
異常気象から作物を守り、ドローンで機械生命体を撃退しながら資源を集めるなどポストアポカリプスならではの要素を楽しめる農業ライフシムゲーム。切ない雰囲気やしっかり語られる物語も楽しめ、他のライフシムとは一風違った体験ができる。
長所と短所
良いところ
- 異常気象によってメリハリある農業を楽しめる
- やることが同時に盛りだくさん発生し、忙しく楽しい
- 切なく美しいセリフで綴られる物語と雰囲気
残念なところ
- 効果音が物足りない
- 建築時に不便さがある
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- クラフトが好き
- 物語も楽しめるライフシムを探している
- ポストアポカリプスという設定が好き
おすすめではない人
- バトル要素がないライフシムを求めている
- 天候に行動を左右されたくない
- ライフシムには牧歌的な田舎暮らしを求めている
Doloc Townに似ているおすすめゲーム
きみのまち サンドロック
ポストアポカリプスな世界でライフシムを楽しむなら、こちらもおすすめ。
街に必要な設備や機械を作りつつ、オープンワールドな世界を自由に探索したり、ダンジョンに潜ってバトルを攻略しながら遺物を集めたり、多彩な要素を楽しめる人気シリーズ。
I Am Future
ポストアポカリプスな世界が舞台のライフシムなら、こちらもおすすめ。
廃材や電子機器を分解して素材を集めたり、意思を持つ家電と友達になりながら生活する。陽気なノリで、電気を食べに来る虫を撃退するなど、ほんのりバトル要素もある。



































