『ヨッシークラフトワールド』レビュー: ぺローンな癒し
『ヨッシークラフトワールド』とは、任天堂が開発したアクションゲーム。
マリオシリーズでお馴染みの恐竜ヨッシーが主人公となるアクションゲーム『ヨッシー』シリーズの新作。
2015年に発売された、毛糸がテーマの『ヨッシー ウールワールド』の続編となる。といっても、ストーリーが直接つながっているわけではない。
本作は、Nintendo Switchでプレイ可能。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
かなえ太陽
平和に暮らすヨッシー達の島には「ねがいかなえ太陽(たいよう)」という任天堂ネーミングセンスが炸裂しているお宝がある。
で、ヨッシーの宿敵といえば、平常運転で悪巧みしかしないベビィクッパと、その専属家庭教師であるカメック。
その2人が「ねがいかなえタイヨウ」を奪いにやって来る。
パーツを集めろ
ベビィクッパとカメックのお騒がせコンビ相手に応戦するヨッシー達。
そして、ヨッシーたちと悪巧みコンビのワチャワチャ大乱闘の末、大切な「ねがいかなえタイヨウ」が吹っ飛んでしまう。
そして、その衝撃で「ねがいかなえタイヨウ」のパーツはバラバラに。
ヨッシー達は、カメック達の邪魔をかいくぐりながら、健気にパーツを集める旅に出ることになる。
ゲームの特徴Features
とびきり上手なハンドメイド
タイトルの通り、本作の世界は全てがダンボールや折り紙など「クラフト(工作)」で作られている。ヨッシー達自身もフェルトのような素材で出来ていて、手作り感満載の世界。
ヨッシーシリーズらしく、ほっこり、のんびり、可愛らしい雰囲気だ。
植木鉢や砂場などバラエティに富んだステージが登場し、ゲームはステージクリア型で進行する。
ヨッシーアクション
ヨッシーならではのアクションは過去シリーズと同じ。
敵を食べてタマゴを生む、タマゴを敵やギミックに投げつける。また、ジャンプボタンを押し続けると足をジタバタして飛距離が伸びるふんばりジャンプができる。
タマゴを投げる時には、ゆっくり狙いを定めることが出来る。しかも、どこにぶつかるか画面上に表示されるので素早いエイムが苦手な人でも安心。
エイムが得意な人なら、設定で「いけいけ」という素早いエイムモードにすることもできる。
オモテとウラ
本作の最大の魅力は「オモテ」と「ウラ」。
一度クリアしたステージでは、そのステージの裏側に挑戦することができる。
文字通りの裏側になっていて、表側(初見時にプレイする側)のゴールからスタートへと逆走していく。「オモテコース」 では背景で見えていなかった裏側を通っていくことになる。
オモテコースで立派に見えていた建造物は裏側からセロハンテープで止めて作られているハリボテだったり、敵のヘイホーがダラッとサボっていたり。オモテコースの舞台裏も覗きながら進んでいくことになる。
ウラコースでは、ヨッシーの友達である忠犬ポチの子犬を一定数探し出してゴールする。しかも、コースクリアまでにかかった時間が計測されるタイムアタック付き。
どのステージもウラコースの方が難易度がやや高くなっている。
通行料は花
オモテでもウラでも、ステージ上ではスペシャルフラワーと呼ばれる満面の笑みを浮かべている花を手に入れることができる。
一定数のステージをクリアするごとに、箱ロボットが通せんぼしている。この箱ロボットに一定数の花を渡さなければ、次のステージに挑戦することができないようになっている。
ただ単にステージクリアするだけでは進められないわけだ。各ステージのちょっと面倒臭いところに配置されている花を集めてこなければいけない。
ウラコースでは、ポチ子犬を見つけたり目標タイム内にクリアすることでスペシャルフラワーが手に入る。
また、「さがしもの」を課してくる箱ロボットもある。どこかのステージのどこかにある「さがしもの(特定のオブジェクトや背景の一部)」にタマゴをぶつけると報酬としてスペシャルフラワーをくれる。
ダンボールでコスプレ
本作にはゲーム内ガチャがある。
貯めたコインでガチャガチャを回すと、ハンドメイドっぷり激しいコスプレコスチュームが手に入る。
この「きせかえ工作」と呼ばれるコスチュームを着ると、ダメージを防ぐことができる。
コスチュームにはグレードがあって、グレードの高さによって防げるダメージ回数が異なる。もちろん、レア度が高い方が見た目もしっかり作りこまれている。
評価と感想Rating & Impressions
可愛さと癒やし
本作はアクションゲームだけど、とにかく可愛くて癒やされる。
手作りゆえの下手さもわざと演出されていたり、すごく丁寧にあたたかく作られた世界。手前から奥まで見とれてしまう。
現実世界にある物が上手く工夫して使われていて感心しっぱなし。質感も本物そのもの。
特にウラから見たステージが面白い。「お菓子の箱使ってる!」とか、「これは空き缶!あれはペットボトル!そっちは折り紙で出来てる!」と、童心に戻って感激してしまう。
各ステージの趣向が違っていて、毎度のことながら任天堂のアイデアの豊富さに感服してしまう。
長く見ていたい
各ステージは長くない。
どのステージも趣向が違ってしっかり作りこまれているからこそ、「もうちょっと、このテイストを味わいたかったな」と残念に思うことも。
チェックポイントも結構小刻みに設置されていて、アクションゲームが苦手な人でも結構あっさりクリア出来てしまうはず。難易度は低め。
ただし、やりこみ要素を制覇しようとすると、それなりに大変ではある。
ウラとコスプレにハマる
本作ならではの魅力がしっかり面白い。
まず、オモテとウラの違いが面白い。ステージクリアした直後に、同じステージのウラをプレイすると、オモテとウラの違いがよく分かる。
ついさっきプレイしたばかりのステージなのに、すごく新鮮に感じてしまう。
「ウラ側はこんな風になってたのか、へええー」と感心したり、「逆走すると、ここが難しくなるんだ」と気づいたり。
よく「同じことを左右逆にしてやってみると意外と難しい」と言うけれど、正にそれ。可愛く癒やしの脳トレ。
そして、ヘタウマなヨッシーのダンボールコスプレ。これが、どれも味があって集めるのが楽しい。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
手作りのあたたかさを感じる世界
多彩なステージ
オモテとウラの違いが面白い
残念なところ
各ステージが短い
物語要素は薄め
オススメな人
可愛い物好き
癒されたい
アクションゲームにあまり自信がない
ヨッシーのファン
オススメではない人
難しいアクションが好き
可愛すぎると引いてしまう
なんらかの理由でヨッシーが苦手
本作と同じく、こちらもクラフトの雰囲気満点の世界が魅力。実際に手作りされたミニチュア作品を冒険していくパズルアドベンチャーゲーム。クオリティがかなり高い。
現実にあるものを使った世界なら、こちらもおすすめ。全てがレゴブロックでできた世界で、自由にレゴブロックを積み重ねて謎解きをしていく高評価パズルアドベンチャーゲーム。
ヨッシー クラフトワールド
https://www.nintendo.co.jp/switch/aea2a/pc/index.html
©︎ 2019 Nintendo