【メタファーリファンタジオ】立候補してしまったファンタジー主人公 – 攻略とレビュー
JRPGをたっぷり味わえる!ファンタジー世界の選挙で王を目指す『メタファーリファンタジオ』。
メタファーリファンタジオの特徴
- ストーリー: 格差や差別のある社会を正すため、選挙魔法を利用して王を目指す物語
- 攻略: アーキタイプで多彩な戦術をとれるバトルを攻略し、王としての資質も高めていくRPG
- 評価: 物語や世界設定が面白く、快適に攻略できるJRPGらしいJRPG
- 雑魚敵をアクションで倒すなど快適機能が揃っている
- 世界設定や物語が独創的で面白い
- 戦略性高いターンベースバトルを楽しめる
- 行動に制約がある場面が多い
『メタファーリファンタジオ』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
メタファーリファンタジオの攻略情報
メタファーリファンタジオの概要
タイトル | メタファー: リファンタジオ Metaphor: ReFantazio |
---|---|
開発元 | ATLUS |
販売元 | SEGA |
発売日 | 2024年10月11日 |
対応機種 | PS5, PS4, Xbox, PC |
ジャンル | RPG |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PS5 |
ストーリー
歪な格差社会ユークロニア王国
現実ではないどこかの世界。そこに頭に角が生えたクレマール族や犬のような耳を持つパリパス族といった8つの異なる種族が暮らす巨大な国があった。それが本作の舞台となるユークロニア王国だ。
可愛い獣人たちが踊って暮らすメルヘンワールドかと思いきや、実情はとっても醜い。
種族の違いによる差別と格差が当然のようにあり、国教である惺教は政治にまで干渉している。なんだかとても人間臭い世界だ。
しかし、本作の世界で「ニンゲン」といえば、新進気鋭の化け物のことだ。何がどうしてそうなったと度肝を抜かれる奇抜な姿のニンゲンたちは、最近ユークロニア王国各地に現れて暴れ回っているという。
特命任務中の少年
あちこちで軋轢が燻るユークロニア王国で、社会の鬱憤が一挙に爆発するような事件が起こった。
王様が暗殺されたのだ。
犯人はルイという国軍の天才軍師。ルイはかつて王様の息子である王子様に呪いをかけた疑惑もある軍人だ。しかし、今回の王様暗殺も王子様の一件も証拠不十分で、罪を逃れている。
そんな国家の大ハプニングが巻き起こる王都に、1人の少年がやってきた。本作の主人公だ(名前はプレイヤーが好きにつける)。
少年は王子様の幼馴染で、公式には亡くなったとされた王子を救う超極秘任務中だ。実は王子は呪いによって昏睡状態ではあるものの生きているのだ。
全国民が出馬する選挙魔法
少年の任務は「王子様にかかった呪いを解くために、術者のルイを殺す」という業務連絡を王子様を救う会のメンバーへ伝えるだけのはずだった。
ところが、暗殺された王様が仕込んでおいた最強魔法が発動して、情勢は一変する。
発動したのは選挙魔法。次の王様は、殺し合いではなく国民から1番信頼を得た者しかなれないという魔法で、誰も逆らうことはできない。ゲーマーにとっても初耳の珍しい魔法だ。MPいくつぐらい必要なんだろう。
しかし、この魔法が効くなら、王様親子を手に掛けたスーパー謀反人ルイも、全実権を握れるとしめしめ顔だった教皇も、街角のパン屋さんも、全員にチャンスがある。そう、主人公にも。
候補者同士は相見えることになるはず。憎きルイに近づき王子を救うため、主人公は立候補することに決めた。
ほんのり理想の国家像も抱き始めた主人公と共に、前代未聞の選挙RPGが始まった。
攻略のポイント
どう過ごすかはプレイヤー次第
本作は、物語に沿ってユークロニア王国を旅していくRPGだ。
マップ上から行きたい場所を選んで移動し、ダンジョンや街を探索して攻略していく。サブクエストなどやり込み要素もある。
ただし、いつでも自由に何でもできるわけではなく、本作には時間の概念がある。時間は刻々と流れているわけではなく、イベントやダンジョン探索など行動を行うと、昼から夜と時間帯が経過するというシステムだ。
- ダンジョン攻略
- 昼にしかダンジョンには行けず、出ると自動的に1日を終える(夜の時間帯に自由行動はできない)
- 報酬付きのモンスター討伐もある
- 支援者と過ごす
- 仲間含め特定のNPCとのエピソードを攻略することで、信頼関係が上がる
- 信頼度が上がると、支援者ごと異なるパッシブスキルがアンロックされる
- 特定のNPCとの会話や読書など、主人公の能力が上がる行動を行う
- 主人公には見識や想像力など5つの王の資質があり、行動によって上がる資質は異なる
締切日があるクエストや決まった日に起こるイベントもあるので、その合間に何をするか、いつ攻略するかはプレイヤー次第だ。
ちなみに、ショップでの買い物などでは時間は過ぎず、時間が経過する行動をする前には警告が表示されるので、バトル準備や何をするかはゆっくり選ぶことができる。
ターンベースバトルとアクションバトル
本作では、シンボルエンカウントでバトルが発生するけれど、敵と味方のレベルの差で戦い方が変わる。
- 格下レベルの敵
- フィールド上で敵を武器攻撃するアクションバトル(ファストと呼ばれる)で倒すことができる
- 任意のタイミングでターンベースバトルに切り替えることも可能
- 同等もしくは格上レベルの敵
- アクションだけでは倒すことができず、ターンベースバトル(スクワッドと呼ばれる)で倒す
- 味方と敵のターンが交互に変わる
- 1ターンでプレスアイコンを消費しきるまで行動可能
- プレスアイコンは味方全員で共有する
- 1人が武器攻撃やスキル使用するとプレスアイコンを1つ分消費する
- 敵の弱点を突いたり、次の仲間に行動順を回すと1/2個プレスアイコン消費のみ
- 格上相手でもフィールド上で武器攻撃すると気絶させることができる
- 敵が気絶してからスクワッドをしあっケルト、全敵が気絶状態となり味方の攻撃からバトルを開始できる
- フィールド上で敵から攻撃を受けると、相手が先制攻撃するスクワッドが強制的に始まる
- アクションだけでは倒すことができず、ターンベースバトル(スクワッドと呼ばれる)で倒す
アーキタイプを上手く使って戦う
各キャラは装備したアーキタイプのスキルを使用することができる。
アーキタイプは魔術師や騎士など本作でのクラスや職業にあたるもので、装備できる武器防具やステータス補正も変わる。
各キャラはバトルを通してキャラ自身のレベルアップによる基礎ステータス向上と、装備しているアーキタイプのランクアップによって強くなる。
アーキタイプがランクアップするとステータス補正が上がり、使用できるスキルも増えていく。
一度覚えたスキルは、他のアーキタイプに変更しても継承することができる。ただし、キャラごとに新たなアーキタイプを装備する際やスキル継承にはMAG マグ(バトルで入手可能)が必要になる。
更に、バトル時にはシンテーゼというコマンドがあり、他のバトルメンバーと連携した強力なスキルを発動できる。どのアーキタイプを装備したキャラ同士で連携するかによって発動できるスキルは変わる。
支援者と王の資質
本作では、主人公が王様になる立候補者として旅するため、単にバトルによるレベルアップだけでなく、人々からの支援や信頼を勝ち取ることが大切だ。
サブクエストなどをこなすと候補者人気ランキングが上がり、受けられる恩恵が増える。
また、上述した支援者と過ごしたり、特定の会話やイベントによって王の資質を上げると、受けられるサブクエストも増えていく。
イベント時の会話では選択肢を選ぶ場面があり、相手の気持ちを汲んだ選択するとMAG マグを入手することもできる。
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メタファーリファンタジオのレビュー
物語: メインストーリーがしっかり面白く、ボリュームたっぷり
現実にはいない種族や魔法が溢れ、ファンタジー感満点!特殊能力に目覚めたひ弱少年が悪者をぶっ倒す王道ストーリーかと思いきや、政治や差別など現実世界にも通じる問題が描かれている。
そして、解決手段は民意を問う選挙。これまた現代社会的な展開だ。
ニンゲンや移動手段は選挙カーの街宣車ならぬ凱旋車。独創的な世界でありつつ、現実的なテーマが描かれているので、物珍しい新鮮さを味わいながら感情移入もしやすい。
イベントが多く、紙芝居的な時もあるけれど展開は濃密。物語が壮大で面白く、キャラが魅力的。ちゃんとメインストーリーに惹きつけられるファンタジーJRPGの良さが現代技術を交えて進化しており、RPGファンとして嬉しくなった。
ちなみに超個人的な好みだけど、実は私はペルソナシリーズのノリについていけず早々にやめた経験がある。しかし、本作にはすんなり入り込めた。私のような「ペルソナは合わないな」だった人も、ぜひプレイしてみて欲しい。新規IPということもあり、良い意味で癖が強くなくとっつきやすい。
操作性: 面倒な部分が全て排除されている
街の中でもマップからお店や各地点にファストトラベルできる。ダンジョンでは宝箱などが自動で表示されるので探索し残しも確認しやすい。痒いところに手が届いた親切機能が揃っている。
できることは多いけれど、チュートリアルはめちゃくちゃ丁寧で親切。特にバグにも遭遇せず快適にプレイできる。
バトル時にはコマンドが各ボタンに割り振られているので、「あー!やっちまった、間違えた!」という操作ミスも起こりにくい。
探索中でもバトル中でも、相棒の妖精ガリカが常にひたすらヒントを喋り倒しているので、迷うことは一切ない。
難易度: レベル上げが効く、属性や状態異常はちゃんと痛い
難易度は5段階から選択可能。私はデフォルトの真ん中の難易度でプレイ。
バトルを避けずに進めば特に苦戦することはない。
主人公は異様に足が速いので、別ゲームが始まったかのように爆走とローリング回避でエンカウントを避けまくることもできる。しかし、レベル上げや装備品の違いがしっかり効くオーソドックスなRPGの調整になっているで、敵と鬼ごっこばかりしているとボス戦などがキツくなると思う。
それと同時に、敵にも味方にも弱点攻撃や状態異常による効果がでかいので、対応を軽んじると雑魚敵相手でもあっさり壊滅状態になることもある。
ダンジョン内ではMPを気軽に回復できないので、クエスト締切日までの残り日数を考慮しつつ拠点に一旦帰るなど、スケジュール管理能力も求められる。
システム: テンポよく攻略できるアクションバトルと支持集めで中弛みしない
上述したように便利機能が揃っている。格下の敵をアクションバトルで蹴散らせるのは強くなった実感も持てるし、爽快だ。
「ずっとこの雑魚敵と戦ってる気がする」「あのお店には、ここを通ってあっちに行って…」という作業感を感じやすい部分が排除されておら、楽しいところにサッと食いつけるのが嬉しい。
天下取りは本能的にやる気が湧きやすいテーマで、王の資質や支持を高めていくのはやり甲斐も感じやすい。あれもこれもやりたくなってくる。
そのため、イベントの日程が決まっていて自由に動けない場面が多く窮屈さを感じることはある。ただ、これがなければ何から手をつけるか考える面白味がなくなるので一概に不自由なだけとはいえないところ。
バトルでは、上位クラスもあるアーキタイプの組み合わせを考えるのが楽しいのはもちろんのこと、ターンを全員で共有するプレスアイコンのシステムが面白く、パーティ編成や作戦立てが捗る。
芸術性: UIがおしゃれ!壮大なBGMに聞き惚れる
カットシーンは完全にアニメで、ゲームプレイ部分もアニメ調のセルシェーディングで描かれている。
高解像度というわけではなく、PS4にも対応しているためか描き込みは疎に感じる場面も多い。キャラの動きなどはカチカチではある。
しかし、UIやエフェクトがオシャレすぎて、そんな細かなところは気にならなくなる。メニュー画面のこだわりはすごすぎる。
本作のテーマカラーであるピンクと緑色など派手色の使い方が上手く、「センス良すぎだろ」と感じるデザインが多い。ニンゲンのデザインは、凶悪そうでどことなく笑える。
そして、本作はBGMも良すぎる。壮大なメロディで、耳から気持ちが盛り上がる。
またボイスも豊富で、常に仲間のセリフが飛び交っている。バトル中はガリカの実況風掛け声が激しく、雑魚敵1匹倒しただけでも仲間は褒めてくれるし、状態異常になった仲間のリアクションも面白い。
みんなで旅している気分を満喫できるにぎやかなゲームだ。
サントラはこちら
総合評価と似ているゲームは下へ
メタファーリファンタジオの総合評価
メタファー: リファンタジオ
総合評価
選挙で王様を目指す独創的な世界設定や物語に惹きつけられるRPG。快適でテンポ良く攻略できる機能が豊富で、戦略性高いバトルも魅力。。現代JRPGの良さが詰まった高評価作。
おすすめな人 | 長編JRPGが好き パーティー編成を考えるのが好き キャラとの交流を楽しみたい |
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おすすめではない人 | 自由度の高いゲームを求めている 時間制限を設けられるゲームが苦手 バトルだけで強くなりたい |
メタファーリファンタジオに似ているおすすめゲーム
ペルソナ5
- 本作開発元の代表作
- 高校生として生活しながら、怪盗として戦うJRPG
- バトルだけでなく、生活によって成長していくシステムなど本作と似た部分も多い
Bloomtown:
A Different Story
- 子供が行方不明になる田舎町が舞台のRPG
- 町と魔窟を行き来しながら事件を解決していく
- 町で過ごすことで成長したり、敵の悪魔を捕まえて力を借りることもできる