【Roots of Pacha】マンモスと暮らす穏やかライフシム – 攻略とレビュー ルーツ・オブ・パシャー
原始時代を舞台に一族みんなで生活を豊かにしていくライフシム『Roots of Pacha ルーツ・オブ・パシャー』。
Roots of Pachaの特徴
- ストーリー: 予言に従い新たな地で一族全員で村を築いていく物語
- 攻略: 多彩な作物や動物を育てつつダンジョンも攻略し、一族に貢献しながら生活するライフシム
- 評価: 原始時代ならではのクラフトや野生動物が登場し、主人公だけでなくNPCの作業によってゲームが進行するシステムが新鮮
- NPCと共に一族一丸となって拠点を盛り上げていくシステムが新鮮
- マンモスなど原始時代ならではの野生動物を飼うことができる
- コントローラーで快適に操作できる
- セリフの言い回しに妙なところが多い
『Roots of Pacha ルーツ・オブ・パシャー』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Roots of Pachaの攻略情報
Roots of Pachaの概要
タイトル | Roots of Pacha ルーツ・オブ・パシャー |
---|---|
開発元 | Soda Den |
販売元 | Soda Den |
発売日 | 2023年4月26日 |
対応機種 | PS5, PS4, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | ライフシム |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
新たな地へ
キャラクリ済みの主人公とその一族は、慣れ親しんだ土地を離れ東へ向かっていた。
主人公が属する氏族は遊牧民というわけではない。氏族のシャーマンがお告げを受けたのだ、「東へ向かえ」と。
氏族たちにとって東の地への旅路は、決して平坦ではなかった。
それでも一行は、見知らぬ風景を眺めながら歩き続けた。この予言にはきっと大切な意味がある、そう信じて。
故郷を築く
「東とはいっても、一体どこまで東に行けばいいのだろう」プレイヤーも歩き続ける氏族の面々もが不安になるなか、シャーマンと主人公は遂に目的地を発見した。
とある森に大きな大きな木がそびえ立っていた。「ここがゴールです!」と誰かに言われたわけではないけれど、大木はシャーマンが見たお告げに出てきたパチャの木としか思えないし、ここが予言の地なのだろう。
何が起こるのか見当もつかないけれど、氏族はやっと腰を下ろし、生活を始めた。ここが一族の故郷になるのだ。
主人公も手付かずの土地を耕し、野菜を育て始めた。
パチャのお告げ
ところで、主人公は実は氏族ではない。どこかしらで拾われた子だそうで、氏族の優しいおじいちゃんとおばあちゃんに育てられ大きくなった。
そして、氏族伝統の通過儀礼では、主人公には他の子のように動物のトーテム(守護精霊)が憑かなかった。主人公に憑いたのは、なんと古代精霊であるパチャの樹そのものだった。
これはどう考えても主人公が選ばれし者ということで間違いないだろう。
しかし、何に選ばれたのか。何の使命を負っているのか。
自身の運命も分からないままにニンジン収穫に明け暮れていた主人公だったけれど、ある日シャーマンと共に足を踏み入れたジャングルで物語が動き始める。
ジャングルの祭壇にはパチャの予言、というかメインクエストがびっしりと書かれていたのだ。そう、ここからいよいよゲームが始まるのだ。
攻略のポイント
パチャからのクエストを攻略する
本作の大きな目的は、ジャングルにある祭壇に書かれたお告げを全て攻略することだ。
野生動物と触れ合う、多種類の作物を収穫する、他の一族と仲良くなるといったクエストが掲げられている。
クエストはいくつかのカテゴリに分かれており、各カテゴリのクエストを全達成するごとに報酬を貰うことができる。それによってゲームも進行していく。
攻略しやすいものから、年単位で時間のかかるクエストも登場する。
一族に貢献しながら暮らす
ゲーム内では常に時間が流れており、朝から晩まで行動できる。深夜2時前にベッドに入っていないと、翌日は朝寝坊してしまい活動できる時間が減ってしまう。
また、主人公にはスタミナゲージがあり、岩を砕いたり木を切るなど肉体労働をするごとにスタミナを消費する。スタミナが尽きると肉体労働アクションができなくなるけれど、食事をとると回復できる。
主人公ができることは、農業や釣り、料理やクラフトなどなど。
そして、本作では氏族への貢献度が通貨でありゲーム進行に必須となる。
収穫物やクラフト品を集落の大壺に入れておくと、夜の間に貢献ポイントに変換される。これがNPCと取引する際の通貨になる。
主人公だけでなく、NPCたちの貢献ポイントも毎日蓄積されていき(こちらは自動的に換算され溜められていく)、氏族全体の貢献度が一定数に達するごとに集落に変化が起こったり、新たな物語が展開する。
農業と飼育、そしてアイデア
本作には時間だけでなく暦の概念もあり、30日ごとに季節が変わる。季節によって周辺地域で採れるアイテムも、畑で育てられる作物も変わる。
周辺地域の探索中には、野生動物と交流することができ、ちょっとした音ゲーをクリアすると信頼関係を築き、集落の動物小屋に呼ぶことができる。こうして飼育状態になった動物からは毛皮や卵を手に入れることができる。
また、NPCはアイデアを思いつくことがあり、彼らが必要としているアイテムを渡すと新たなツールや建築物をアンロックすることができる。こうして出来ることが増えていく。
NPCには贈り物を渡すこともでき、主人公への好感度が上がるとプレゼントを貰えたり、独身者とは恋愛関係になることもできる。
変身してダンジョン攻略
集落の近くには洞窟がある。ライフシムあるあるの鉱石が採れる鉱山にあたるものだ。
しかし、採掘目的だけではなく、洞窟は実はダンジョンにもなっている。
各部屋のいずれかの岩を壊すと次の部屋への裂け目が開くというシステムで進んでいき、途中にはいくつかのトーテムが置かれている。
洞窟内の壁画をヒントにトーテムに特定の作物やアイテムを捧げると、主人公はそのトーテムの動物に変身できるようになる。
ダンジョン内には特定の動物に変身しなければ進めない道があるため、変身できる動物を増やしながらダンジョン攻略することもゲームクリアに欠かせない要素となっている。
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Roots of Pachaのレビュー
物語: 部族同士の関係や氏族内の人間模様を楽しめる
主人公が属する氏族の者たちだけでなく、他部族や途中から合流するキャラもおり、部族間交流も描かれる。
そうしたNPCごとにイベントが発生し、それぞれはサラッと軽めではあるけれど、返答を選択する場面もあり、氏族の一員として人間関係に関わる物語を楽しむことができる。
原始時代が舞台なので、会社や学校といった現代人的なお悩みはもちろん登場しない。しかし、価値観の違いで喧嘩したり若者が反抗するのはいつの時代も同じ。見知らぬ原始時代とはいえ「あるある」なトラブルが展開する。どれだけ技術が進歩しようが人間が抱く感情はずっと同じなのかもしれない。
一方で、氏族全体が最優先され、「仕事上だけの付き合い」とか「公私混同しない」といった現代劇とは異なる語り口は新鮮だ。みんなで大きな家族という感覚で、原始時代ならではの社会生活を味わうことができる。
ただ残念なのが、日本語翻訳による妙な言い回しが多く、分かるけれど分からない会話が頻発する。
操作性: コントローラーで快適操作
道具を持ち替えたり、1マスずつ畑を耕したり、細かな操作することが多いけれど、全てコントローラーで快適にプレイできる。
リング状のメニューから選択することも、ボタンで1つずつ順番に持ち替えることもできる。キーボード+マウス操作向きのライフシムゲームが多いなか、本作はかなりコントローラー向きのゲームだと思う。
クエスト確認画面からは、各クエストに関わるNPCの居場所も地図上で把握でき、必要アイテムも再確認できるので便利。
プレイしていて特にバグには遭遇せず、ゲーム進行と共にどんどん便利機能も登場して快適にプレイできる。
難易度: 氏族全体の貢献度が良いペースメーカーになっている
農作物の種は探索中に手に入れることができ、作物をちょっと加工すれば通貨である貢献度も稼ぎやすく金欠にはなりにくい。木を切ったり水を撒く際には、空振りしてもスタミナゲージを消費しない優しさもある。
また、ぼんやり過ごしていてもNPC達がせっせと氏族に貢献してくれるので、ゲームが進んでいくのも優しいところ。
もちろんプレイヤーが行動しなければ発生しないイベントは多く、新たなクラフトレシピも開発されない。パチャのお告げは達成まで手間暇がかかるものも多く、難易度が高いわけではなく1年で全てクリアできない良い面倒臭さになっている。
それでもNPCが自動で拠点を拡充していく見た目の変化が嬉しくなり、プレイヤー側のやる気がくすぐられ続ける。NPCが頑張るから自分も頑張る。身も心もすっかり氏族の一員になってしまった。
システム: 原始時代ならではの要素と、氏族への貢献度が新鮮
本作の大きな特徴であり魅力は、なんといっても原始時代であること。原始的なクラフトに、マンモスなどの野生動物、そしてシャーマンや伝説など超常的な力を誰もがすんなり受け入れる。
そして、氏族への貢献が通貨であり、NPCの貢献によって拠点を拡充していくのも面白い。NPC達がすでに生活を確立している町に主人公が新参者として加わるのではなく、全員一緒に生活を豊かにしていくライフシムというのは意外と新鮮だ。
原始的な生活から様々な道具を生み出して便利に生活できるようになっていく原始時代という設定とゲームプレイがぴったり合っている良いゲームだ。
芸術性: 素朴なピクセルアート
本作は素朴なピクセルアートで描かれる。キャラは頭大きめの2頭身。緻密というわけではなく、どちらかというとやや粗めで可愛い。
しかし、キャラの立ち絵はリアル路線で、2頭身のデフォルメされた姿と立ち絵のギャップに驚かされるキャラが多い。
原始時代というとドッコドッコドコという太鼓の音や雄叫びを想像するけれど、BGMは穏やかな曲調ばかりで癒される。民族音楽的なメロディも含まれていて、作業しながら聴き入る良い曲揃い。
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Roots of Pachaの総合評価
Roots of Pacha
総合評価
農業や採掘を楽しみつつ、主人公とNPC皆んなでコミュニティに貢献してゲームが進行するというシステムが新鮮な穏やかライフシム。原始時代ならではの要素もユニーク。
おすすめな人 | 目的が明確にあるライフシムが好き 動物が好き 原始時代に興味がある |
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おすすめではない人 | 自分の作業だけでゲームを進行したい NPCとの交流に興味がない 機械など現代的なクラフトを期待している |
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