『RUINER ルイナー』レビュー: お兄ちゃんひとすじ!覆面サイバーパンク弟
『RUINER』とは、Reikon Gamesが開発したアクションゲーム。
赤と黒を基調としたグラフィックが印象的で、サイバーパンクな世界が舞台となっている。
映画『AKIRA』を連想する人も多いと思うけど、それもそのはずで、影響を受けて開発されている。また、その他の日本のアニメや漫画からも影響を受けているそうだ。
本作は、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はPS版をプレイ。
本作はどんなゲームか、その特徴や魅力と共に実際にプレイした感想と各要素の評価をネタバレなしでレビューする。また、本作に似ているゲームも紹介する。
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あらすじStory
覆面の主人公
どこかの工場のような場所に、顔面が電光掲示板になっているフルフェイスヘルメットを被った男が1人。彼が主人公だ。
ここがどこなのか、何をしていたのか分からないけれど、突然「ボスを殺せ」と脳内に響き渡る。
他にやることもないし、というか、「ボス殺せ」「ボス殺せ」って連呼されてうるさいので、ボスの元に向かってみることにする。
ていうか、ボスって誰?標的の顔も分からないんですが。
ハッカー
とりあえず指示に従いながら進んでいくと、「あともう少しでボスに辿り着けるぞ!」と言われる。
ところが、ボスの姿を見る前に、主人公は超強力電流を浴びて倒れてしまう。
あー、ゲームオーバー。
と、思いきや、今度は怪しげな女性が脳内に直接呼びかけてくる。
その女性の呼びかけで目覚めると、そこはレンゴクシティと呼ばれる街のスラムのような場所。
「主人公は脳をハッキングされて、ボスを暗殺するために誰かに利用されていた」と脳内の女性から教えてもらう。
いやいや、脳をハッキングってどういう技術だよ。
実は、本作の時代設定は2091年で、コンピューター技術が発達しすぎて人間の脳も命も操れるようになっているらしい。
お兄ちゃん
何が何だかチンプンカンプンなんですけどという状態の主人公に、謎の女性はことの次第を教えてくれる。
主人公には大切なお兄さんがいて、そのお兄さんが冒頭で「ボスを殺せ」と命じてきた奴らに人質にとられているらしい。
そのため、主人公は奴らの言いなりになって危険な仕事をさせられていたらしい。
とりあえず、その「奴ら」を探るため、レンゴクシティの一癖も二癖もある住人たちから情報を集めることに。
自分のことを利用した奴らめ、お兄ちゃんを返せ!許すまじ!
というわけで、弟によるお兄ちゃん救出のための大暴れが始まる。
え、でも、そもそも「ボス」って誰?
そして、何故かめちゃくちゃサポートしてくれる謎の女性(彼女もハッカー)の正体は?目的は?この女性の言うことを信じていいんだろうか?
ゲームの特徴Features
撃って殴って、持ち替える
本作ではレンゴクシティのスラム街が拠点であり、ゲーム進行に伴って、そこから各ダンジョンに向かうのが大きな流れ。
主人公は、近接武器と銃を使って戦う。
どちらも現地調達で、倒した敵や宝箱などから手に入れることができる。
近接武器は耐久度、銃は弾数がゼロになったら使えなくなる。
新品やより良い武器へとポイポイと持ち替えていく。
近接武器も銃も様々な種類があるけど、特に銃は種類によって挙動がかなり変わる。
分かりやすいピストルやショットガンなどから、ビームや衝撃波などが発射されるものもある。
また、体力が残り少なくなった敵にはフィニッシュ技で一気にトドメを刺すこともできる。
業深い弟
レンゴクシティでは、カルマが通貨。
社会にとって善い行いをした場合に政府からカルマが支給されるシステムになっている。
しかし、先述した謎の女性ハッカーがなんやかんやの技術を駆使して、主人公は敵を倒すとカルマを獲得できるようになっている。
宝箱から手に入ることもあるけど、人殺しするほどカルマが溜まる。悪の業(カルマ)を重ねてるってわけだ。
カルマが一定量溜まると、主人公はレベルアップし、スキルポイントを獲得する。
スキルポイントを消費すると、基礎ステータス上昇や、攻撃に使えるグレネードやガード、体力回復スキルなど様々なものがアンロックできる。
しかし、セットできるスキルの数は決まっている。
めちゃくちゃレベルアップして全部のスキルをフル装備!というわけにはいかない。プレイスタイルに合わせて組み合わせを考えて付け替えていく。
危険な街レンゴクシティ
拠点となるレンゴクシティは、かなり治安が悪く、欲望にまみれた街だ。
街には、サブクエストや収集要素などやり込み要素に関連したNPCや施設が存在している。
政府の手先だという電脳猫をハッキングしたり。ファイトクラブで腕試ししたり。
狭い空間ではあるけれど、『RUINER』の世界を堪能できる。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
4.0
バーチャルリアリティだとか身体パーツを機械で作るだとか、モラルが崩壊してるサイバーパンクでクールな雰囲気が最高。
世界設定がよく練られてて複雑な話になりそう!?と思いきや、メインストーリーはスッキリ(あっさり)。
でも、最後には「え、そういうことだったのか!」という驚きの展開が待っている。
キャラクターの魅力
4.0
主人公は喋らないけれど、フルフェイスに表示される単語がコロコロ変わり、どれも皮肉が効いてて良いキャラしてる。
敵も味方もキャラがぶっ飛んでて、唯一まともにガイドしてくれてそうな謎の女性ハッカーも残虐な一面が垣間見えることがある。
映画かドラマでも作れそうなくらい、世界も登場人物も魅力的!
操作性
3.5
操作は、右スティックで向きを変え左スティックで移動するツインスティックシューター。
滑らかな挙動でハイペースなバトルは、かなり爽快!
ただ、バトル中にどんどん銃を切り替える場面も多いんだけど、ドロップした銃が密集することもあり、お目当ての銃を拾えないことがある。
どの銃を拾おうとしているのか、もう少し見やすいとありがたい。
難易度バランス
3.5
難易度は選択可能。
私はデフォルトのノーマル難易度でプレイしたけれど、レベルが上がりやすくて、バトル後に表示される評価ではSやS+なども獲りやすい。
でも、決してヌルすぎるわけではなくて、立ち回りを間違えればすぐに死んでしまう。
ゲームシステム
4.0
バトルはよくあるツインスティックシューターのシステムだけど、丁寧に作られていてアクションも洗練されていてノンストレスで楽しめる。
スキルや武器の種類も多いので、色んな戦い方を試すことも出来るし、バトルが楽しい。
そして、ひたすら全てがかっこいい!
やりこみ要素
3.5
収集要素やサブクエストの種類は少ない。
スピードランやアリーナモードなど自分のアクションを極める周回プレイなどのやり込み要素の方がやりがいがある。
でも、2周目もやりたい!と思わなければ、それまでだ。
グラフィック
4.0
とにかくカッコいい!
サイバーパンクが好きな人なら絶対気に入るはず。
たた、赤色が多用されているので苦手な人にとっては見づらいかもしれない。
赤色が多くて見にくく感じる場合は、明るさ上げてプレイするのがおすすめ。
サウンド
4.5
BGMもカッコいい!
ズムズム響く縦ノリ系音楽で、バトル中はかなり気分がアガる。
サントラはこちら
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
クールなサイバーパンクな雰囲気
ハイペースなバトル
武器の種類が豊富
キャラが魅力的
残念なところ
ストーリーがあっさり
人によっては見づらい赤色グラフィック
(カッコ良さでもある)
オススメな人
シューティングが好き
ハイペースなバトルが好き
サイバーパンクの雰囲気が好き
オススメではない人
赤色を見るのが苦手
残虐な表現が苦手
ストーリーをしっかり楽しみたい
Mr. Shifty
こちらは近接攻撃多めだけど、ゲームプレイの感覚が本作と近いハイペースなアクションゲーム。壁などをすり抜けるアクションを多用しながら立ち回る。
Katana ZERO
こちらは2Dサイドスクロールアクションだけど、本作と同じくハイペースバトルのサイバーパンクな高評価アクションゲーム。主人公も敵も一撃死するのが大きな特徴。
RUINER ルイナー
https://www.ruiner.jp
Copyright 2016 Reikon Games.