※Amazonリンク
『Katana ZERO』とは、Askiisoftが開発した2Dアクションゲーム。
ピクセルアートグラフィックで描かれ、2D横スクロールでプレイする。
本作は、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
画像はタップもしくはクリックすると拡大して見れます。
あらすじStory
謎のサムライ
主人公は、凄腕の暗殺者。組織から命令されたターゲットを暗殺していく。
それぐらいしか分からない。主人公自身のことも、偉そうに命令してくる組織についても全く分からない。
主人公は、毎回精神科のカウンセリングのようなものを受け、クスリ(明らかにヤバそうなやつ)を打ってもらいミッションに出かける。
このカウンセラー風の医者が暗殺の指示書を渡してくるので、医者も組織の一味なんだろうけど、それ以上は分からない。とにかく謎。

サムライの謎
状況はよく分からないものの、主人公は任務をこなし、仕事が終われば帰宅して眠る。
そして、ほぼ毎晩悪夢を見る。暗殺稼業なんてしてたら、夢見が悪くても不思議ではない。
しかし、この「悪夢」のおかげで、主人公は自身の記憶を取り戻していく。
組織とは何なのか、主人公は一体誰と戦っているのか、徐々に明らかになっていく。

サイバーパンク
ちなみに、本作の舞台はサイバーパンクな都市。
ネオンがキラキラ輝く場所もあれば、主人公が自宅を構えているスラムのような場所もある。
しかし、主人公は1人だけサムライ風の格好をしている。着物がバスローブっぽいので、敵には「バスローブ男」と噂されている。
暗殺者なのに逆に目立ってしまっているのでは?

ゲームの特徴Features
サムライの戦い方

本作はステージクリア型。ステージ上のすべての敵を倒すと次のステージに進むことが出来る。
主人公は、刀で近接攻撃が出来る。敵は一太刀で死ぬ。かなり豪快な斬りっぷりで、敵は吹っ飛び、血しぶきがブシャアアアッと飛ぶ。
また、敵の攻撃の回避も可能。
その他に、ステージ上に落ちている色々な物を拾って投げつけることが出来る。
複数の敵を倒す時には刀攻撃だけだと間に合わないので、そこらへんにある包丁や銅像をブンブン投げつける。
空き瓶だろうと包丁だろうと、投げつけたものが敵に当たれば、敵は一発で死ぬ。
空き瓶でも一撃必殺できるとは、さすがプロの暗殺者。
スローモーションなサムライ

主人公は、ミッション前に打ってもらうクスリのおかげ(副作用?)で、一定時間全てをスローモーションで見ることができる。
全てがゆっくりになり、敵が撃つ銃弾さえゆっくり見える。
ということで、刀で銃弾を弾き返すことが出来る。弾き返した弾が敵に当たれば、もちろん倒せる。
ただ「周りはスローモーションだけど、自分は普通通り動ける」というような超能力というわけではなく、主人公自身の動きもゆっくりになる。
そして、スローモーション能力は無限に使えるわけではなく、画面左上に表示されるゲージを消費する。ゲージは時間と共に回復するので、使うタイミングを見極めるのが大事。
脳内無限ループ

上述した通り敵は一撃で倒せるけれど、主人公も一撃で死んでしまう。
凄腕の暗殺者だけど、敵のパンチ一発で死んでしまうほど打たれ弱い。
ゲームオーバーになると、ステージ最初に巻き戻る。文字通り「巻き戻し」の演出が起こる。
実は、ステージ攻略している間の出来事は、全て主人公による脳内シミュレーションという設定だ。
敵に倒されると「オオオオウゥゥ」という断末魔とともに「これでは上手くいかないな」と呟き、「スタート地点から考え直し」となってステージ最初からリスタートになる。
ステージを無事にクリア出来ると、「よし、これなら上手くいく」と呟きプレイした通りの再現VTRが「現実に起きたこと」としてモノクロ映像で流れる。
ハイスピード会話

主人公はプロの暗殺者なので無駄なお喋りは無し。と思うけれど、本作には会話シーンがたくさん登場する。
といっても、主人公がペラペラ喋るわけではなく、選択肢から返答を選ぶ。
選択肢を選ぶ際には時間制限がある。時間切れになると、デフォルトの選択肢が自動的に選ばれてしまう。
更に選択可能な時間の最初の数秒にだけ現れる赤い選択肢もある。赤い選択肢を選びたい場合は、相手のセリフに食い気味で素早くボタンを押さなければならない。
選択肢によって、その後のリアクションや演出が変化する。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

4.5
本作はアクションがメインのゲームだけど、ストーリーもかなり魅力的。
主人公の謎、組織の謎、クスリ打ちまくって現実と幻覚の境目がぼやけてくるなど、ストーリーもかなり見応えがある。
裏社会が描かれていて、血はブシィッと飛ぶし、ドラッグで「飛ぶ」演出もあり、残虐なシーンもある。
モラル崩壊した展開も多いので、ピクセルアートグラフィックのおかげでリアルさは低いものの苦手な人は注意。
でも、このノリが大丈夫なら、意外な展開とどんでん返しに驚き、考察も捗るテンポのいい物語が楽しめる。
キャラクターの魅力

4.5
上述のような物語なので、主人公もNPCも敵もみんな完全にぶっ飛んでる。
一癖も二癖もあるやつばかりだけど、カッコ良さも感じる。悪のかっこよさ。全員魅力的だ。
主人公は孤高の暗殺者という感じで、もちろん1番カッコいい。
だけど、自宅に戻るとハーブティーを飲んで寝たり、記憶喪失でうろたえたり、弱さも垣間見える。
そのおかげでより一層感情移入しやすくなるし、プレイしていて大好きになった。
操作性
5.0
操作性はめちゃくちゃ良い。
ズバァッズバズバッと誰もが一度は憧れるだろう素早すぎる刀アクションが、ハイスピードで繰り出せる。
スローモーションも回避もボタン1つで操作はシンプルで分かりやすい。
挙動は精度高く調整されていて、ノンストレス。エフェクトもカッコ良くて、全てが気持ち良い。
難易度バランス

4.5
単にバシバシ斬るだけではない。ちゃんと立ち回りを考えてから斬りかかっていかないと、一撃死する。
何回も失敗することもあるし、時には敵が意外な動きをしてきて「え、さっきと違うじゃーん!」と予想通りには進まないこともある。
暗殺者たる者、臨機応変さも大事だ。
敵の数が多いので物を投げたり、身を隠すのも大事だし、パズルのように戦略を練る必要がある。
終盤になってくると一筋縄ではクリアできない。アクションのテクニックだけでもクリア出来ない。
初見殺しも多いけど、やり直して更に上手い立ち回りを考えていくのが本作の醍醐味で、良いペースで攻略していける難易度になっている。
ゲームシステム
5.0
ハイペースなアクションだけど、好きな時にスローモーションにできる。この緩急交えながらステージを制覇していくのが面白くて病みつきになる。
上述したけれど、すべて気持ち良い操作感になっているので失敗しても全然苦にならない。
スローモーション演出が最高にカッコイイし、上手くクリア出来た時は爽快感と達成感と「自分上手いかも!?」という勘違いにも浸れる。
立ち回りを考える要素と一撃で死んでしまう緊張感、そしてアクションを素早く正確に行うテクニック。
頭も手も超多忙なのが良いバランスで、病みつきになる。
やりこみ要素

4.0
会話中に登場する選択肢によって変わるパターンを見るのがやり込み要素。収集要素みたいなのは特にない。
短時間しか出現しない赤い会話の選択肢はどれも暴力的で、「おいおい、やりすぎじゃない?」な演出を見ることが出来る。
今後、追加コンテンツが配信予定になっているので、そちらにも期待!
グラフィック

4.5
全てピクセルアートなグラフィック。
刀アクションで画面全体が揺れたり、グリッチエフェクト、サイバーパンクな雰囲気。全て果てしなくカッコイイ。
見た目のカッコ良さにも病みつきなってしまった。
ゲームスタート前に「視覚効果が多いよ、注意して」と警告が表示される通り、確かに激しめの視覚効果が多いので人によっては見ていて疲れるかもしれない。
でも、「視覚効果オフ」にも出来るので安心。
サウンド

5.0
重低音響かせて聴きたいノリの良いBGMばかり。まさにサイバーパンク!
ちなみにBGMは、ミッション前に主人公が手持ちのカセットで好きなBGMを流して脳内シミュレーションしているという設定になっている。
また、銃弾を跳ね返す時のガキイィイインていう音とか、アクションと共に気持ち良い効果音が鳴り響く。耳も気持ち良い。
\\サントラはこちら//

総合評価Summary
4.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
スローモーションを操れる
立ち回りを考えるのが面白い
サイバーパンクな雰囲気
二転三転するストーリー
残念なところ
人によっては目が疲れる演出
オススメな人
2Dアクションが好き
ハイペースなバトルが好き
立ち回りを考えるのが好き
サイバーパンクが好き
オススメではない人
残虐でモラル崩壊している演出が苦手
ハイペースなアクションが苦手
光の激しい明滅が苦手
おすすめ類似ゲーム本作に似たゲームはコチラ
本作のようにパンクでインモラルな雰囲気と驚き展開のストーリーが楽しめる2Dアクションゲーム。コンボが成功するとスローモーションになる演出もあり、本作と同じくアドレナリン噴出系ゲーム。

ダメージ受けると一撃死。スローモーションも操れる。本作とゲームシステムが近いハイペースアクション。こちらは見下ろし視点の2Dアクションで瞬間移動が出来るのが特徴。

Katana ZERO
画面ごと乱れる超高速サムライ
ハイペースでありつつ、スローモーションを利用して大勢の敵を倒していく爽快感とカッコ良さが魅力的な2Dアクションゲーム。
立ち回りを考える面白さと一撃死する緊張感が心地良く、意外な展開をみせる物語も魅力。
Katana ZERO
https://www.katanazero.com
Copyright 2019 Askiisoft. All Rights Reserved.