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『The Wandering Village』レビュー: 風の谷のオンブ

the wandering village 評価 攻略

『The Wandering Village』とは、Stray Fawn Studioが開発したシミュレーションゲーム

シミュレーションゲームの中でも、主にマネジメント(運営、管理)や街づくりを行うゲームだ。

本作はXbox、PCでプレイ可能。現在は早期アクセスとなっており、本稿ではXboxで配信されているゲームプレビュー版のレビューを行っている。

本作がどんなゲームか、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。

画像はタップもしくはクリックすると拡大して見ることが出来ます。

Index

あらすじStory

危険な胞子

本作の舞台は、を撒き散らす胞子が蔓延してしまった世界。

大地は既に人間が住める環境ではなくなってしまった。『風の谷のナウシカ』の腐海のような状況だ。開発元もナウシカがインスピレーションの一つとなっていると明かしている。

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そんなナウシカさながらのガスマスクを付けて絶望しながら彷徨っていた人々は、巨大な謎生物オンブと出会う。

どうやら、オンブは人間に敵意はないようだ。この四足歩行の巨大生物は一体何なんだろう。

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オンブにおんぶしてもらう

オンブを観察してみると、身体が巨大なおかげで毒が蔓延する地表から頭部が離れるため、こんな世界でも生き延びられているようだ。

ということは?

よし、おんぶしてもらっちゃおう!

人々は勝手にオンブの巨大な背中に乗り込み、上空の新鮮な空気を吸うことが出来るようになった。

良かった良かった。

でも、綺麗な空気だけでは人間は生きていけない。

というわけで、人々はオンブの背中に村を勝手に作り始める

そんな図々しい人間を乗せて、オンブは一体どこへ向かっていくのだろうか。

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ゲームの特徴Features

オンブの背中に定住

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本作は、オンブの背中という限られた土地で村づくり管理を行うシミュレーションゲームだ。

オンブの背中にある岩や木を採集して、住居や畑や井戸を作り、村を拡充していく。

もちろん作った設備の管理も行うことになる。

例えば調理場を作ったら、そこで何人の住人に作業をさせるか、そして料理するメニューもプレイヤーが指示を出す。

また、遠征隊の拠点を作ると、オンブがいる場所から一定範囲に遠征させて、素材やリサーチポイントを獲得することが出来る。

リサーチポイントは、研究設備で新たな建築物やそのアップグレードをアンロックするために必要になる。

オンブと仲良く

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本作では、時間が常に流れており、住人は指示に従いつつ食事をとったり自動で生活している。

一方で、オンブは背中の村のことなんて気にせず歩いたり寝たりしている。

そのため、オンブの移動に伴って村の気候はどんどん変動する。寒いエリアもあれば水不足になる砂漠もあるし、オンブが泳いで進む水場もある。

人々はオンブの背中に勝手に住み着いているけれど、恩返しをしながらオンブと信頼関係を築いていく必要がある。

オンブには空腹や眠気といったパラメータがあり、餌や薬を作って与えたり、体調に気を配らなければならない。オンブと背中の住民は一連托生だ。

信頼関係が築けていると、角笛を使ってオンブに「眠れ」や「走れ」や分かれ道で進む方向の指示出しも出来る。

しかし、オンブの身体を傷つけるような建築物はオンブからの信頼を損なうので使い方には注意。やりたい放題していれば、さすがにオンブに嫌われてしまう。

胞子と戦う

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有毒植物は除染部隊が焼き払う!

オンブの背中に住み着いたからといって、人々は毒の脅威から逃げ切れたわけではない。

毒が降り注ぐ猛毒エリアにオンブが突入することもあるし、毒が地表に漂っているエリアでオンブが座り込んでしまえば村にも毒が漂ってくる。

オンブの背中に毒胞子が到達すると、各所に有毒植物が生えて村に毒が蔓延し始め、作物は育たないし、住人も中毒状態に陥る。

素早く毒性植物を取り除き、体調不良になった住人は治療しなくてはならない。

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各要素の評価と感想Rating

物語の面白さ

the wandering village 評価 攻略

4.0

上述もしたけれど、世界設定は『風の谷のナウシカ』を彷彿とさせる。

チュートリアルに現れる村長なんて、絶対『風の谷のナウシカ』に出演していたと思う。

でも、そこから「腐海の原因をどうにかしようぜ!」という話ではなく、毒とオンブとひたすら共存していくという設定が面白い。

本作にスーパーヒロインのナウシカはいない。王蟲ならぬオンブと一般住民たちの方が主役だ。

物語要素はほぼないけれど、世界設定が魅力的なので、それだけで楽しく妄想しながらプレイできる。

キャラクターの魅力

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4.0

住人たちはみんな同じ顔だ。特にセリフもない。

でも、視点をズームして彼らの姿を眺めるのが楽しい

調理場に配置された住人はコックな見た目に着替えてやる気満々だし、作業を突然やめてそそくさと農場へ向かい食べ物をガツガツ食べている人もいる。

そして、オンブ。本作のマスコットキャラクターだ。

表情はなく、言語で意思疎通ができるわけでもない。

それでも、オンブがノソォッノソォッと歩く姿は可愛いし、餌を給餌器で打ち飛ばしたらパクッと食いついたり、心地良さそうな場所を見つけたら眠り込んだり。

村の管理に勤しみつつも、オンブの様子を視界の端で見守るのが癒しだ。

操作性

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4.0

私はゲームパッドを使ってのプレイ。

シミュレーションゲームでは珍しく(?)、ゲームパッドでプレイしやすい。

UIも分かりやすいし、逐次ヘルプも見れるので、操作やゲームプレイはかなりとっつきやすい。

一時停止や早送りなどゲームスピードの調整も出来る。

視点は、オンブの行き先や遠征スポットを指示したり確認できるワールドマップ、オンブの背中遠景、ややズーム、住人の様子をじっくり見れる超ズームと切り替えられる。

基本的には見やすいけれど、本作で命とりとなる背中に生えた毒性生物などをやや見分けにくい時がある。

もっと毒々しい色とか視覚的に分かりやすいと、もっとプレイしやすいと思う。

難易度バランス

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4.0

本作は村づくりではあるけれど、住人の数が自然には増えない

遠征や道中で彷徨っている集団と出会うことで数人くらいずつしか増えない。

そのため、各設備にどれだけの住人を配置するかのやりくりが大変

オンブの背中しか使えないので、土地の広さは限られているし、資源も枯渇してくる。

また、気候も変わりやすく、水不足になったり、育ちやすい作物もコロコロ変わる。

本作では難易度は3段階から選択できるけれど、サバイバルなヒリヒリさのあるゲームなので、初心者難易度でもぼんやりしていると滅亡する。

でも、住人やオンブが死なないという設定を付け加えることが出来るので、ヒリヒリしたゲームプレイが苦手な人も安心。

ゲームシステム

the wandering village 評価 攻略

4.0

村づくり自体は、私がプレイした時点(プレビュー版)ではあまり複雑ではない。

それよりもサバイバル要素ががっつり組み込まれたシステムが本作の面白さ。

住人も資源も村を作れる空間もリソースが限られていて、気候の変動と毒の恐怖に常に晒されている。

でも、サバイバルでありつつも、ある程度先の地形は確認できるのでストラテジー要素のある村づくりが楽しめる。

ちなみに、私は猛毒エリアに入った時にオンブに「走れ」と指示を出しすぎてオンブの機嫌を損ねてしまい、なんとオンブが猛毒エリアのど真ん中でふて寝するという事態に陥ってしまった。

村人が1人また1人と毒に倒れ、そして村が壊滅という恐ろしい末路を辿った。

オンブは味方であり脅威ともなり得る。

それと同時に住人の幸福度もあるし、餓死も発生する。

全方位に気を抜くことができない忙しさと難しさが楽しめる。

やりこみ要素

the wandering village 評価 攻略

4.0

本作では、ひたすら長生きするのが目標だ。

新しくプレイする度に、オンブの背中の地形が変わるので毎回異なるプレイが味わえる。

遠征隊が目的地に着くとランダムイベントが発生することがあり、どう対応するかによって得られるものが変わる。こうしたランダムさによっても再プレイが新鮮に楽しめる。

また、装飾用の建築物もあるので、ある程度見た目にこだわった村づくりも出来る。

そして、慣れてきたら高難易度に挑戦するのもおすすめ。

危険地帯が頻出し、オンブもか弱くなるので、更にヒヤヒヤしたサバイバルが体験できる。

グラフィック

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4.0

オンブは立体的だけど、住人たちや建築物は2Dイラスト調。

毒が蔓延しているとは思えないほど、ピンク色や緑色など色づかいが綺麗だ。

オンブ含め周囲の景色が美しく、猛毒エリアは幻想的でもある。

ナウシカと同じく「腐海は美しい」と思い始めてしまうけれど、本作ではナウシカのような奇跡は起こらないので見惚れている場合ではないのが残念。それくらい景色が綺麗。

サウンド

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4.0

オンブの周囲環境によってBGMが変わる

大体は穏やかな曲調、オンブのゆったりした歩みと共に癒される

しかし、毒の濃度が高くなって来ると不穏なBGMが流れ始めるので、「お、毒来たな!」と分かる。

効果音やSEが控えめで全体的に穏やかな雰囲気が魅力。

ただ、そのせいで何か起こった時のお知らせに気づきにくくなる時がある。

総合評価Summary

4.0

物語の魅力

ゲームプレイの快適さ

ゲームとしての面白さ

芸術性

 

 

 

 

良いところ

サバイバルが味わえる村づくり

戦略性が求められるマネジメント

穏やかで癒される雰囲気

残念なところ

視覚的、聴覚的に変化が分かりにくい時がある

視点(カメラ)の回転は出来ない

オススメな人

マネジメントが好き

先を見越して計画を立てるのが好き

緊張感のあるゲームプレイが好き

オススメではない人

装飾や建築にこだわりたい

街づくりをメインに楽しみたい

自分のペースでプレイしたい

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オススメ

Before We Leave

穏やかな雰囲気のシミュレーションが好きならこちらもおすすめ。バトルや侵略要素のない開拓ゲーム。大陸だけでなく惑星を超えて開拓しまくれるのが魅力。

オススメ

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癒しのシミュレーションなら、こちらもおすすめ。不毛の地を自然豊かな地に戻していく逆開拓シミュレーションゲーム。本作のように限られた空間で効率よく進める戦略性も味わえる。

The Wandering Village
4

風の谷のオンブ

移動する巨大生物オンブの背中に村を作ってマネジメントしながらサバイバルする個性的なシミュレーションゲーム。 限られた土地や素材で、毒や気候変動に対応する戦略性の高さも味わえる。 オンブとの信頼関係や様々な地形が登場するなど世界設定も魅力。

The Wandering Village
Developer: Stray Fawn Studio
Publisher: Stray Fawn Studio, WhisperGames
https://thewanderingvillage.com/

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