『Moonlighter』レビュー: ローグライク店主 – ムーンライター 店主と勇者の冒険
『Moonlighter ムーンライター 店主と勇者の冒険』とは、Digital Sunが開発したシミュレーション要素があるローグライクゲーム。厳密にはローグライトにあたる。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PC、iOS、Android(スマホではNetflix経由)でプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作と似ているゲームも紹介する。
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あらすじStory
さびれた町
本作の主人公であるウィルは、リノカという町にある店「ムーンライター」の店主。
リノカの町の近くには不思議なダンジョンがあり、昔はダンジョン目当てに多くの冒険者が訪れていた。
そんな冒険者たちのおかげで、町もにぎわっていたそうだ。
ところ、ダンジョンは危険と隣り合わせ。
ダンジョンで命を落とす者が続出したので、今やダンジョンは閉鎖され、町もさびれしまった。
やる気満々ウィル
ところが、ウィルはダンジョンにこっそり潜り込んでアイテムを集めてお店で売る、という危険な生活を送っている。
さらに、ウィルはダンジョンの謎も解き明かしてやろうと考えている。
とてもただの店主ではおさまらない好奇心旺盛な青年だ。
バリバリ稼いで自分の店を大きくすること、そして、ダンジョンを制覇すること。それがウィルの目標だ。
ゲームの特徴Features
やることは2つ
主人公ウィルには、大きく分けて2つの「仕事」がある。
ダンジョンで商品となるアイテムの「仕入れ」と、お店での「商売」。
ゲーム内には、昼と夜の時間帯があり、ダンジョンにはいつでもアイテムを仕入れに行くことが出来る。一方、お店での商売は昼間のみ可能。
夜のダンジョンの方が難易度は上がるけれど、より良いアイテムが手に入る。
商品の仕入れ
まずは、仕入れ。
ダンジョンは複数あり、どのダンジョンも入るたびに地形や敵も変わるランダムマップとなっている。
ダンジョンでの目的は、より良いアイテムを無事に持ち帰ることと最奥のボス討伐。
特に、アイテムを無事に持ち帰るというのが大切。ダンジョン内で死んでしまうと手に入れていたアイテムは全て失ってしまい、町に強制送還となる。
ローグライクだ。
でも、ダンジョン内で不思議なペンダントを使いお金を支払えば、例えボス戦の途中だろうと手に入れたアイテムを持ったまま脱出出来る。
バトルはシンプル
バトルの基本は、武器で攻撃とローリング回避。
武器は、剣と盾、槍、弓など多種類ある。常時2種類を装備しておくことができて、ボタンひとつでササッと切り替えられる。
敵モンスターに合わせた武器を使うことで、より有利に敵を倒すことが出来る。
また、ダンジョンで手に入るモンスターの卵を孵すと、産まれたモンスターはペットとなり、共に戦ってくれる。
市場を見極めて商う
次は、お店での商売。
ダンジョンで仕入れたアイテムから何をいくつ売るか、さらに価格まで設定する。
しかし、高すぎればいつまで経っても売れないし、破格の安さで売り出してしまうと大損してしまう。適正価格ってものがある。
店番をしつつ、お客さんの表情をうかがって各アイテムの相場を見極める。
お客さんは値段が高すぎると怒った顔になるし、微妙に高いと苦い顔をする。逆に安すぎると「こいつはお買い得だぜ!」とニヤリ。
めちゃくちゃ近距離での市場調査だ。
更に、アイテムには流行がある。人気な時には、普段より高く売れる。
しかし、強気すぎる価格にしたり、同じアイテムばかり売っているとブームは過ぎ去ってしまう。
さらに、お客さんに紛れて万引きする不届き者も発生する。警備もしなければならない。
復興と新装開店
お金を稼いでも、貯め込んでいては意味がない。
稼いだお金を元手にして、ウィルは更なる高みを目指す。リノカを賑やかな町にするのだ。
まずは、資金を出して、さまざまなお店を誘致する。もちろん商売敵になる店ではなく、ウィルの冒険に役立つ店ばかりだ。
鍛冶屋や道具屋や、投資が出来る施設などが登場する。
そして、もちろん自分のお店にも投資する。改築してお店を巨大化していく。
お店が大きくなるとバイトも雇えるようになり、ワンオペ商売からの脱却ができる。
また、ウィルの部屋も改築して豪華すると、HPが上限を超えて回復するという超絶快眠が可能になる。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
3.5
ダンジョン探索とお店経営がメインで、ストーリー要素はサラリとおまけ程度。
ただ、最後のダンジョンで、なぜ地形が変わるダンジョンが存在するのか等、ちゃんと物語のオチはあるので、物語も楽しめる。
特に終盤では、まさかの展開が起きる。「そんな話だっとは!」と驚くと思うので、最後まで必見だ。
キャラクターの魅力
3.5
NPCも登場するけれど、サラリとしか絡まない。
基本的には、ほかのお店の店主ばかりで、会話らしい会話はない。
ボスも単純にボスとして登場するのみなので、キャラを楽しむことはあまり出来ない。
操作性
4.5
サクサク動くし、操作もシンプルなので、すんなり馴染める。
敵と戦う時もお店で商売している時もキビキビ動くのでノンストレス。気持ちいい。
難易度バランス
4.0
ダンジョンでは、勇気を持って先に進むか、安全にアイテムを持ち帰るために一旦帰るかと悩むのが楽しいところ。
でも、ダンジョンに何回か挑戦していれば、お金や素材が集まり鍛冶屋で装備品がアップグレードできるし、回復アイテムなどもたくさん持てる。
というわけで、ローグライク特有のヒリヒリした難易度ではない。
「死ぬかも!」という危険性より、「いっぱい良いアイテム手に入れて、もう所持数上限になったから帰るかあ」ていう方が多い。
良いテンポでエンディングが目指せるローグライクだ。
ゲームシステム
5.0
ダンジョン探索とお店経営。まあ、つまるところ現代版『トルネコの不思議のダンジョン』なわけだ。
それぞれの要素は目新しくはない。でも、そのバランスが良い。
ダンジョンも経営もどちらかがオマケになることなく、上手く融合している。
操作性が良く、不眠不休でも探索も商売も楽しくて、やることが尽きないし飽きない。
一回プレイを始めるとしばらく没頭してしまう。中毒性が高いゲーム。
やりこみ要素
3.5
お店の改築や町の復興、そして装備品の強化など、やり込み要素はしっかり用意されている。
でも、やり込むのはそんなに大変ではなく、ダンジョンに何回か出かければ十分資金やアイテムも手に入る。
また、お店での商売では、アイテムの適正価格が分かってきてしまうと徐々に作業になってしまうし、特にサブイベントもない。
サクサクサクッとダンジョン攻略していくのがオススメだ。
グラフィック
4.5
滑らかに動く可愛らしいドット絵グラフィック。
ダンジョンはどれも趣向が違っていて、リノカの町は自然いっぱいで美しいし、キーカラーのライムグリーン色が効いてて全体的に爽やかな雰囲気。
サウンド
4.5
ファンタジーRPGのようなあたたかみのある曲調が多くて、全体的に明るく楽しい雰囲気。
一方で、ボス戦などバトルでは勇ましい曲調になる。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
ダンジョン探索もお店経営も楽しめる
気持ち良い操作性
エンディングを目指しやすい
中毒性が高い
残念なところ
ストーリーがあっさり
アイテムの適正価格が分かると作業になる
やり込み要素が少ない
オススメな人
2Dアクションが好き
お店経営が好き
ローグライクをクリアしたい
ドット絵が好き
オススメではない人
本格的なローグライクを味わいたい
ストーリーを楽しみたい
作業が嫌い
バトル以外も楽しめるローグライクが好きならコチラもオススメ。ダンジョン探索と物語や拠点の改装などもできる高評価ローグライクアクションゲーム。NPCに好感度があったり、やりこみ要素ぎっしりの内容。
ローグライクと商売を楽しむならコチラもオススメ。商売自体は別の店主に任せることになるけれど、せっせと仕入れをして借金返済していく物語が楽しめる。
Moonlighter ムーンライター 店主と勇者の冒険
ローグライク店主
ローグライクなダンジョン探索とお店経営のシミュレーション要素がどちらも楽しめるローグライトゲーム。
サクサクした操作性が気持ち良くテンポよく攻略できるので、中毒性が高く、エンディングを目指しやすいのも魅力。
Moonlighter ムーンライター 店主と勇者の冒険
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