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『Hades』とは、Supergiant Gamesが開発したローグライク要素ありのアクションゲーム。
Supergiant Gamesは『Bastion』『Transistor』など高評価アクションRPGを開発してきたデベロッパー。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。

本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。
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あらすじStory
地獄の御曹司
本作のモチーフは、ギリシャ神話。主人公は、冥王ハデスの息子ザグレウス。タイトルは『Hades』だけど、主人公は息子の方。
ザグレウスは、冥界、つまり地獄、つまり自宅から抜け出そうとしている。
彼はある人を探している。彼の出生に関わる人物が地上にいるらしい。

最悪な父子関係
ちなみに父ハデスとの親子関係は超絶悪い。皮肉と煽り合戦で常に喧嘩腰。
ハデスは息子の地上行きに反対していて、「やれるなら、やってみろや。どうせ無理だけどな。ふふん。」という態度で、道中に刺客まで送り込んでくる。

強力な助っ人たち
しかし、ザグレウスには頼れる親戚のお兄ちゃんとお姉ちゃんたちがいる。冥界の遥か上にあるオリュンポスの神々たちだ。
父ハデスは神ゼウスの兄なので、オリュンポスの神々は、叔父さんや従兄妹にあたる。なんともセレブな家系だ。
親戚一同の力を借りて、高圧的な父親から逃れ、自らの出生の秘密を追い求める。そんなお話。

ゲームの特徴Features
何度も帰宅

本作はローグライクゲームなので、死ぬと所持金やアップグレードしたステータス強化などを失う。
で、スタート地点であるハデスの館から再スタート。主人公は不死身体質で、父ハデスに嫌味を言われつつも繰り返し脱出を図る。
しかし、後述する永続するアップグレードに必要なアイテムは、死んでも引き継がれる。
死にまくっても少しずつでも強くなっていけるローグライトだ。
地獄の歩き方

地上までの道のりは、ひと部屋ひと部屋進んでいくことになる。毎回ランダム生成のマップ。
部屋に出現する敵を全て倒すと報酬が現れて、次の部屋に進む扉を開けることが出来る。
扉は複数あり、次の部屋で貰える報酬が扉に表示されている。欲しい報酬の道に進めば良い。ただ、後戻りは不可能。
いくつかの部屋を越えると中ボス、そして大ボス挑むことになり、倒せば次のエリアに進む。
こうして地獄の底から地上を目指す。
地獄のお土産


ダンジョンで手に入る報酬には、死ぬと失うものと引き継がれるものがある。
失うものは、通貨、最大体力アップ、神々の力など。
引き継がれるものは、鍵、能力の永続アップグレードに使う紫色の宝石、宝珠など。
引き継がれるものは、死んだ後に拠点であるハデスの館で消費して様々な要素をアンロックできる。使わずに再び脱走して貯めていくことも可能。
多彩なお坊ちゃん

ハデスの館からスタートする際には、武器を選ぶことが出来る。
ザグレウスの戦い方は近接攻撃と武器ごとに異なる特殊攻撃、赤い魔弾を放つ遠距離攻撃、回避や攻撃にもなるダッシュ。
武器は大剣、槍、弓など様々で、報酬の鍵(死んでも失わない)を消費してアンロックしていくことが出来る。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

4.5
ギリシャ神話といえば、話がややこしい。親子関係、人間関係が複雑で、顔も性格も濃厚。
が!本作は難しめギリシャ神話ではない。分からずやのお父さんに反抗する息子のお話。感情移入しやすい。
負けて帰ってくると、目の前にいる父ハデス。父からの嫌味や煽りに歯ぎしりギリギリ。ぐぬぬぬぬ。絶対見返してやる。
本作はローグライクにしては珍しく、ストーリー要素が大充実。
「どんだけセリフやカットシーン用意してるの?」って思うくらい、死ぬたびにハデスの館で何かが起きる。
ローグライクの繰り返しプレイしたくなるゲーム性に加えて、先が気になるストーリー。はい、もうやめられない。
キャラクターの魅力

5.0
登場キャラは多い。オリュンポスの親戚の方々やハデスの館にいる使用人まで様々。
全員魅力的に作り込まれていて、しかも、キャラごとにストーリーが展開する。
ダンジョンの報酬でお酒が手に入ることがあるんだけど、このお酒は好きなキャラに渡すことができる。
お返しにお礼が貰えて、それと共に好感度が上がる。ローグライクで好感度って!新鮮!
ツンツンしてるヤツにお酒を渡すと、まんざらじゃない態度になるのが楽しい。ニヤニヤしてしまう。
操作性

5.0
バトルはハイペース。敵は大量に攻めてくるし、弾幕ゲームかっていうくらい敵の攻撃が飛んでくる。
でも、引き気味のクォータービュー(斜め上から視点)なので、見にくくなることはない。
操作性はかなり良い。気持ち良い。キビキビでサクサク。
ダッシュの距離や武器の射程が広めで、爽快に派手に立ち回れる。
バグもないし、Nintendo Switchでもロード時間は速くて、ノンストレス。
難易度バランス

5.0
まず、武器。武器ごとに異なる挙動が上手く作られてて、どの武器にも強みがあるし弱点もある。
このバランスが絶妙で、どの武器でも勝てるし、全部の武器を使いたくなる。
ローグライクなので、ボスを簡単に撃破というわけにはいかない。
でも、報酬が手に入りやすくて、永続アップグレードもしやすい。毎回のプレイで強くなっていける実感が持てるので、心が折れにくい。
死んでも復活できるスキルもあるし、必ず毎回長くプレイできる難易度が維持されている。今回は運悪すぎたっていうことがない良いランダム生成。
ゲームシステム

4.5
ローグライトとしては、よくあるシステムが揃っている。
しかし、ストーリー展開や好感度、やる気になるやり込み要素によって、ローグライクという言葉だけじゃ足りない魅力たっぷりゲームになっている。
徐々に「あ、やめれない」「もう一回もう一回!」「あれ取れるまでやる!」と、どんどん深みにハマっていく。
なるほど、こういうことか!高評価されてるわけだ。色んなところが絶妙。色んなところがツボを突いてくる。
第一印象で「うぉおおおお、おもしれー!」というわけではなく、「面白い…面白いぞ!面白いぞぉおおお!」という味わいながら面白さが分かってくる良いゲーム。
やりこみ要素

5.0
やり込み要素こそが、本作の一番の魅力。上述の通り、各キャラごとに展開するストーリーに好感度、成長要素などなど、たくさんある。
更に面白いのは、ハデスの館のインテリア。報酬の宝珠を大工に渡すと、便利な施設だけではなく、装飾も楽しめる。
ハデスの館から出て行きたいのに、居心地良くしようとする矛盾。でもハマる。
それぞれのやり込み要素が程よい面倒くささで達成できるので、やり込み要素極めたい欲が低くてもやる気が維持しやすい。
グラフィック

4.5
手描きイラスト調のグラフィック。細部まで描き込まれていて美しい。
クォータービューなのでキャラたちは小さいけれど、会話時には立ち絵が表示される。キャラたちのデザインも凝っている。
サウンド

4.5
バトルになると盛り上がるBGMがガンガン鳴る。かっこいい曲ばかりで気分も盛り上がる。
バトルが終わるとスンッと静かになり、緩急のつき方が良い。
総合評価Summary
4.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
ストーリーが楽しめる
ハイペースで爽快なアクション
やる気が湧くやり込み要素
残念なところ
乱戦になると主人公を見失いやすい
オススメな人
物語もアクションも楽しみたい
ローグライクゲームが好き
ギリシャ神話が好き
オススメではない人
厳しく硬派なローグライクゲームを求めている
同じ敵と何度も戦いたくない
たくさんのセリフを読むのが面倒くさい

本作が好きならオススメRecommendation
物語も楽しめるローグライクが好きならコチラもオススメ。死んでもストーリーが進行していくのが魅力。一家総出で様々な操作キャラを使ってプレイできる高評価ローグライトゲーム。

現代版『トルネコの不思議なダンジョン』。お店経営とローグライクでストーリーが楽しめる異色のローグライクゲーム。

Hades
地獄からの楽しすぎる脱走劇
派手で気持ち良いアクションが魅力のローグライクアクションゲーム。
進行していく物語や、拠点でのNPCとのサイドストーリーやシミュレーション要素も楽しめて、やり込み要素もたっぷり。
Hades
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