【Stray】かわいい猫ゲームだと思ってた? – 攻略とレビュー ストレイ
猫そのものな猫になって不思議なサイバーパンクシティに迷い込む『Stray ストレイ』。
Strayの特徴
- ストーリー: 謎だらけの街に迷い込んだ猫が、相棒と共に脱出を目指す物語
- 攻略: 猫ならではのジャンプやステルスで上層を目指していく物語主導型アドベンチャーゲーム
- 評価: 猫そのものになれる挙動が素晴らしく、作り込まれた世界と切なく愛くるしい物語に惹き込まれる
- 猛烈にリアルな猫体験ができる
- 雰囲気が抜群に良い
- 先が気になり夢中になる物語
- 人によっては3D酔いしやすい挙動
『Stray ストレイ』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Strayの攻略
Strayの概要
タイトル | Stray ストレイ |
---|---|
開発元 | BlueTwelve Studio |
販売元 | Annapurna Interactive |
発売日 | 2022年7月19日 |
対応機種 | PS5, PS4, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | アドベンチャー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PS5 |
ストーリー
気ままなネコ集団
インサイドウォールと呼ばれる、どこかの廃墟で暮らす猫4匹。
そのうちの1匹が本作の主人公。おそらく茶トラと呼ばれる毛色だ。
4匹は共に生活しているらしく、夜は身を寄せ合って眠り、朝になれば皆んなで探検に出かける。
しかし、この廃墟はかなり大きな建物のようだけど人間の気配はない。一体何のための施設だったのだろうか。
迷子猫
いつものように仲間猫たちと廃墟の探検をしていた主人公は、しくじってしまった。ジャンプして着地したはずの足場が崩れしまい、ひゅうぅぅぅぅ。にゃぁあーーーん。
猫は、廃墟の底に落っこちてしまった。かなりの高さを転がり落ちてしまい、とても上まで登れない。
仕方ないので、元の場所に戻れる別の道を探し始めた猫は、街を発見する。なんと廃墟だと思っていた建物の底には街が広がっていたのだ。
猫の可愛さが通用しない!?
「人間に見つけてもらえば、この猫さまの魅力でイチコロよ、助けてもらえるぜ」と思いつつ(私自身の心の声であって、猫が何を考えているかは不明)、猫は街を進んでいった。
しかし、この街にはなんとロボットしかいない。さらに、ZURKと呼ばれる、何でも食べちゃう目が赤く光るネズミのようなモンスターまで蔓延っている。
しかし、猫は、この街で心強い相棒と出会った。B-12と名乗る小型ドローンだ。
「超高性能に問題解決してくれそう!」と期待したものの、このB-12は記憶が欠けているという。しかし、B-12のおかげで地下に住むロボットたちと交流ができるようになった。
ロボットたちの話から、この世界の真相が徐々に明らかになってきた。そして、B-12は誰かとの大切な約束を果たすために街から脱出したいという。
なんだか複雑な事情だらけみたいだ。でも、まあ、猫なんで。気ままに前向きに脱出を目指すとしよう。
攻略のポイント
物語主導型
本作は、いくつかの章に分かれており、物語に沿ってゲームが進行するアドベンチャーゲームだ。
自由に探索はできるけれど、特定のエリアへと移動する際に章が変わり、前のエリアには戻れなくなる。
謎解きや探索によって先に進める道を見つけたり、アイテムを見つけて誰かに渡したりすることで次の章でありエリアに進める道が開かれる。
猫アクション
本作の主人公であり、プレイヤーが操作するのは猫だ。完全に猫だ。擬人化されてたり、超能力が使えるわけでもない。現実の猫と同じように歩き、走り、ジャンプする。
ジャンプは自由に出来るわけではなく、ジャンプ可能マークが表示されている高台や離れた足場へのみジャンプして移動が出来る。
また、いつでもニャーッと鳴くことが出来る。敵となるZURKなどはこの鳴き声に反応するので、揺動に使うことができる。鳴き声は、単なる可愛いオマケ要素というわけではない。
B-12との共闘
相棒のB-12は記憶をなくしてはいるものの、色々とサポートしてくれる。
B-12はロボット達に話しかけることができ、拾ったアイテムをロボットに見せてヒントをもらったり、扉の開錠もしてくれる。
また、ZURKとの戦いでもB-12は大活躍してくれる。
ZURKは、主人公を見つけると追いかけてきて猫に噛み付く。ZURK1匹ずつは小さいので振りほどくことも可能だけど、一定時間食いつかれたままだとゲームオーバーになってしまい、直前のチェックポイントからやり直しになってしまう。
しかし、ゲームが進むと、B-12が紫色の光を照射できるようになり、ZURKを粉砕して倒すことができる。ただし、連続して照射しまくっているとライトがオーバーヒートして一定時間使用できなくなってしまうので、照射するタイミングはよく見極めた方が良い。
Strayのレビュー
物語: 謎だらけから始まる切ない物語に惹き込まれる
本作は、完璧に猫になってサイバーパンクシティを探索できるというのが大きな魅力。
しかし、実際にプレイしていると、ポストアポカリプスな世界の謎に迫っていく物語に夢中になる。
もちろん猫もサイバーパンクっぷりも最高でウロウロするのも楽しいけれど、メインストーリーがしっかり面白く、どんどんゲームを進めたくなる。
はじめは漠然と謎だらけ、そこから世界の事情が分かってきて、B-12の正体やなぜロボットだけなのか真相が徐々に明らかになる。興味を惹いてさらに最後まで離さない、演出も展開も上手い。
そして、主人公の猫のリアルな可愛さは異常。爪研ぎしたり、眠ったり、パソコンのキーボードに乗ったりしてロボットたちの邪魔をしまくるなど、非常に猫な体験ができる。
一方で、ネタバレになるので詳しく書かないけれど、ことの真相は切なくて涙ぐんでしまう。ロボットたちのセリフも切ないものが多く、胸がキュッとなる場面が満載。
このゲーム、猫が可愛いだけではない。
操作性: 猫そのものになれる、酔いやすい人は注意
操作感覚は猫そのもの。滑らかに動き、ジャンプする際には身構える間が少しあったり、歩き走り振り返り全てがリアルな猫。
ゲームでここまで動物になりきれるのは初めての体験で、猫の再現度は最高レベル。
ジャンプで移動できる場所にはマークが表示され、表示されない限りはジャンプできない。これがちょっとした位置のずれで表示されないことがあり、まごつくことはある。きっと猫にしか分からない良き位置があるのだろう。
というわけで、ひたすらリアルな猫なので、三人称視点とはいえカメラがみょんみょん動く。初期設定では、少し酔ってしまうほどだった。
3D酔いしやすい人は、カメラ設定や視点マーク表示など調節してプレイするのがおすすめ。
難易度: 物語を楽しむのがメイン、でも全力疾走も必要
本作は物語や世界を味わうのがメインであり、難易度は高くない。テンポ良く進むことができる。
謎解きも登場するけれど難しくはなく、アクション上手さが試される場面もほぼない。もし迷子になっても、逐次B-12にヒントをもらうことができるので、詰まることもない。
ただ、ZURKなど敵と対峙する時は、全速力で走り回らなければすぐに捕まってしまう。ZURK含め敵はなかなか有能だ。
物語主導型ゲームではあるけれど、敵との対峙が単なる消化イベントではなく、ピリッと緊張感のあるプレイになっているのが嬉しい。物語だけでなくゲームプレイにも起伏が生まれている。
システム: 猫視点での探索が面白すぎる
猫の再現度が異常なレベルで精密。これが本作最大の魅力だろう。
ゲームに登場する猫は擬人化されていたり、撫でて楽しむ要素になっていることが多い。ところが、本作は現実の猫そのもの。
それだけなら猫シミュレーターになってしまいそうだけど、これまた考察欲を掻き立てるサイバーパンクという世界に飛び込んでいくので隅々まで探索したくなり、リアルだけどリアルではないという不思議な感覚を味わえる。
また、猫ならではの、室外機の上や屋根の上を飛び移って街を探索するという視点も新鮮だ。街を下から見上げ、屋根を伝っていけば上からも見下ろせる。これは猫でしか味わえないゲームプレイだ。
サブクエストやB-12の記憶を取り戻すやり込み要素もあり、バトルやステルスなどゲームプレイがちゃんと面白いので、猫を別に好きじゃない人や犬派という人もしっかり楽しめるはず。
芸術性: 探索しがいのある作り込みの激しさ
猫が可愛いというのは、ここまで読んでいただければ既にお分かりだと思う。猫の描写は完璧だ。
そして、ネオンがギラギラしてヒャッハーなお兄さん達が暴れるサイバーパンクとは違った、寂れて落ち着いた本作ならではのサイバーパンクも最高。不思議でハイテクでありながら、切なく愛くるしい。
また、隅々まで探索できる楽しさに応えてくれるように、壁に貼られたポスターまでめちゃくちゃ作り込まれている。下から上まで狭い部分まで探索しがいのある作り込みだ。
ただ、本作には汚く気持ち悪さを感じる場面もある。特に集合体恐怖症の人にとっては辛いと思われる場面もある。
可愛い一辺倒ではなくて嬉しいところだけど、そうした演出が苦手な人は、苦手な場面は走り抜けた方がいい。
BGMは、本作の雰囲気にぴったりな抑えめでありつつ不思議な印象の曲が多い。何か大きな展開が起こる時だけ曲が盛り上がり、基本的には環境音や効果音の方が前面に出ている。
猫の鳴き声ももちろんリアルで、「眠る」とPS5のコントローラーから寝息が聞こえてくるのに癒される。
サントラはこちら
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Strayの総合評価
Stray
総合評価
挙動も仕草もリアルに再現された猫となり、切なく愛くるしい物語と不思議な街を隅々まで味わえるアドベンチャーゲーム。猫ならではの視点が新鮮で、各要素が上手く丁寧にまとまっている高評価作。
おすすめな人 | 猫もサイバーパンクも好き 物語を楽しみたい 比較的短時間で攻略できるゲームを探している |
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おすすめではない人 | 自由にエリアを行き来したい かなり3D酔いしやすい 猫が攻撃されるのを見るのは耐えられない |
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