レビュー【Monster Train 2】乗客大暴れの天界行き列車 | 複数階で戦うローグライクゲーム

エンジンを守りながら車内に入り込んでくる敵を倒していくデッキ構築型ローグライクストラテジーゲーム『Monster Train 2』のレビューと攻略情報をネタバレなしで掲載。
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- ストーリー
- 天界に侵攻してきたタイタンの軍勢を倒すため、天使と悪魔が共闘する物語
- 攻略
- 列車のエンジンを守りながら、カードでキャラ配置し強化しながら戦うデッキ構築型ローグライクゲーム
- 評価
- キャラもスキルも多彩で、複数の階にまたがった戦略を立てるのが面白い

- 階を超えて戦い方を考える高い戦略性を楽しめる
- キャラやスキルが多彩
- BGMがかっこいい
- 導入はあっさりしており、自分で試して学習する必要あり
Monster Train 2の攻略情報
Monster Train 2の概要
タイトル | Monster Train 2 |
---|---|
開発元 | Shiny Shoe |
販売元 | Big Fan Games |
発売日 | 2025年5月21日 |
対応機種 | PS5, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | ローグライク, ストラテジー |
シリーズ | Monster Train |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
天界前で列車運行トラブル

本作のメインストーリーは、前作『Monster Train』から物語は続いている。
とはいっても、前作を知らなくても問題はない。
前作で地獄のトラブルを片付けたヒーローたちが列車に乗って天界に帰ってきたところ、なんと天界は大荒れの状態で、列車も攻撃を受けてしまい天界を前にして大破してしまった。
なぜお花畑ふろがる楽園のイメージがある天界が荒れているかというと、実は天界はタイタンの侵攻を受けて、もはや地獄以上に危険な地に変わり果ててしまったのだ。
タイタンを倒せ

プレイヤーは地獄から帰還したヒーローとなり、タイタンから天界を奪還するため新たな列車に乗り込んで戦いを挑むことになる。
天界にも線路ってあるのか。
天界を奪還するのはもちろん天使たちの仕事、と思いきや、強大な敵を前にして他種族も共に列車に乗り込んで戦ってくれるという。
元天界所属の天使と、仲間になれば頼もしい悪魔をも乗せた列車は天界を突き進んでいく。
攻略のポイント
大ボス目指して列車が走る

本作はスタート地点から、いくつかのバトルや分かれ道を経て大ボス戦を目指すデッキ構築型ローグライクストラテジーゲーム。
本作ではキャラもスキルなども全てカードになっており、道中のショップでは新たなカードを購入したり強化することもできる。
様々なショップが登場するけれど、バトルの合間の線路は分かれ道になっており、選んだ線路によって利用できるショップは異なる。
エンジンを守りながら車内バトル

本作のバトルは列車内で行われる。車内には複数の階があり、最上階にエンジンがある。
このエンジンが壊されたらゲームオーバーだ。
ちなみにエンジン自体にも体力ゲージがあり、攻撃してきた敵に反撃もする。
バトルはターンベースで進み、以下のサイクルでバトルは進む。
プレイヤーが操作するのはカードを選択する部分だ。
- 列車最下層に新たな敵が乗り込んでくる
- 既に車内にいる敵は味方を素通りして一階上に移動する
- カードを選択して敵との交戦に備える
- キャラもスキルも全てカード
- キャラのカード: 車内の好きな場所にキャラを配置できる、キャラごとに攻撃力や体力が異なる
- スキルのカード: 攻撃だけでなく、バフ/デバフ効果のあるものも多い
- 装備のカード: 追加効果のある装備品を任意の仲間に装備して強化できる
- カードごとに使用コストが決まっており、毎ターン上限内でカード使用ができる
- キャラもスキルも全てカード
- 各階で味方と敵が戦う
- カード選択が終わると、各階で味方と敵が攻撃し合う
- 体力が尽きたキャラは退場
- 最終ウェーブでボスが乗り込んできた際には、ボスがいる階では決着がつくまで攻撃し合いが続く
- ボスのいる階で味方が全滅すると、ボスは次の階に移動して新たなターンが始まる
拠点でカスタマイズ

ゲームオーバーになると、拠点である前哨地に戻ることができる。
ここでは、列車のデザインを変えたり物語を見ることなどができる。
より良い報酬を得られるけれど不利な縛りが発生するチャレンジが発生したり、難易度がどんどん上がっていくエンドレスモードなどやり込み要素も用意されている。
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Monster Train 2のレビュー
物語: 1番難しいのは物語

本作は、前作の物語を知らなくても問題なくプレイできる。
物語要素は軽めで、「列車に乗り込んでくる奴を片っ端から倒せ!」な心持ちで十分に楽しめる。
物語は世界を楽しむための味付けだ。
しかし、列車で天界を走るのも列車に敵が乗り込んでくるのも、「え!?」な展開なので、やはり物語の裏打ちがあると納得感が上がる。
いや、それでも突拍子もない設定だけど(褒めてる)。
しかし、「物語をがっつり味わいたいんだ!」という場合は少し大変かもしれない。
物語は唐突に始まり、断片的に描かれる。
物語を完全に把握するのは、バトルより難しいかもしれない。
操作性: 操作はシンプル、細部は自分で学ぶ

敵味方のステータスも逐次確認できる
プレイヤーが操作するのは、カードや進む線路を選ぶことくらい。
ゲームプレイではもちろん毎ターン悩むことになるけれど、操作はシンプルだ。
特にバグに遭遇することもなく快適にプレイできた。
ただ、カードには効果が事細かに書かれており、デッキ構築型ストラテジーに慣れている人なら「なるほど、これとこれを組み合わせれば…しめしめ」となるけれど、馴染みがない人だと「なんだかよく分からないうちにバトルが進んでるんだけど…」となってしまうと思う。
チュートリアルは最低限しかなく、カードの効果や確率などはカードから読みとるしかない。
直感的に分かりにくい単語も多いので、ある程度使ってみて確認しなければならない(原語から日本語翻訳しにくい単語なのが原因かも)。
難易度: 良い歯ごたえでありつつ、理解することが最初の壁

本作ではバフが強く、上手く組み合わせると1ターンで大ダメージを敵に与えることができる。
しかし、もちろんランダム要素があり、強いカードが出るかどうかで難易度は変わる。
それでも、お金は貯まりやすく、バトルの合間にカード補充や強化などのショップが複数登場するので、「強いカードが見当たらない!」という状況にはなりにくい。
どのランでも出発した途端に列車爆発事故となるようなことはない。
しかし、列車が進むごとにバトルはちゃんと厳しくなり、カードをたくさん持っているだけでは勝てない。
戦略を練る上手さがしっかり求められる。
一方で戦い方が上手くなってきたら、チャレンジに挑んだり難易度変更して更に歯ごたえのあるバトルも楽しめる。
ただ、カードの特性を自分で理解する必要があり、上述もした通りこのジャンルに馴染みがない人だととっつきにくく感じるかもしれない。
そうしたプレイヤー向けの丁寧な導入も欲しかったところ。
システム: 階という戦略

各フロアでは、よくあるデッキ構築型ストラテジーバトルが繰り広げられているように見える。
しかし、他のゲームにはない他の階を考慮した戦略を考えるのが本作ならではの面白いところ。
どこに強いキャラを配置するか、強いバフはどの階に使用するか。
戦力を集中させて確実に敵を仕留められる階を作るか。
上階は手薄になっても下の階で確実に敵を減らすようにするか。
色んな考え方ができる。これが面白い。
戦としては「敵を上の階に行かせたらダメだろ、階段を死守しろ」と思ってしまうけれど、ゲームとしては敵がターンごと上階に上がっていくルールが面白さを生んでいる。
階ごとに攻撃が行われるけれど、実際には全ての階のみんなで敵を倒しきればいいので、階を越えた作戦を立てることができる。
各階だけでバトルが完結しないおかげで、戦略の幅が広がるのだ。
横だけではなく縦のターンも考えるという面白いシステムだ。
芸術性: ノリのいい良曲揃い

バトルでは常に勢いのある盛り上がる曲が流れる。
毎回、曲のタイトルとアーティスト名が画面上に表示されるので、恐らく開発元もサウンド面に気合を入れているのだと思う。
その気合いを感じるくらい良い曲揃いで、静かに真剣に悩むプレイヤーとは裏腹に画面上はかなりお祭り騒ぎに見える。
筆者は作戦を考えていたはずが、うっかり曲に聞き入っていたこともあった。
かっこいいロック調の曲が多め。
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Monster Train 2の総合評価
Monster Train 2

総合評価
キャラもスキルも多彩なデッキ構築型ローグライクゲームに、階という縦のターンを考える面白さが加わった作戦を考えるのが面白いゲーム。特にこのジャンルが好きな人ほど夢中になる要素が揃っている。
おすすめな人 | 戦略を練るのが好き デッキ構築型ストラテジーが好き、もしくは慣れている 1つのゲームを難易度変えてやり込むのが好き |
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おすすめではない人 | カード効果を把握していくのが面倒くさい デッキ構築型ストラテジーに馴染みがない 分かりやすい物語を求めている |
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