【Clair Obscur Expedition 33】RPGは止まらない | 攻略とレビュー
パリィも狙える戦略性高いターンベースバトルに夢中になり、過酷な世界に見惚れて涙するRPG『Clair Obscur: Expedition 33』。
- ストーリー
- 人間が消えてしまう年齢を描くペイントレス討伐に向かう遠征隊33の過酷な物語
- 攻略
- リアルタイム要素盛りだくさんなターンベースバトルを攻略し、世界を探索するJRPG
- 評価
- 物語もバトルも面白くなるポイントを確実に押さえており、各要素のクオリティも高い高評価作

- リアルタイム要素豊富でダイナミック演出が爽快なバトル
- 夢中になる物語と世界設定
- キャラごとに戦術が異なり、高い戦略性を楽しめる
- 探索時の挙動は大味ながらプラットフォームアクション要素あり
『Clair Obscur: Expedition 33』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Clair Obscur Expedition 33の攻略情報
Clair Obscur Expedition 33の概要
タイトル | Clair Obscur: Expedition 33 |
---|---|
開発元 | Sandfall Interactive |
販売元 | Kepler Interactive |
発売日 | 2025年4月24日 |
対応機種 | PS5, Xbox, PC |
ジャンル | RPG |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | Xbox |
本作開発元はUbisoftに在籍していた開発者さんたちが設立したフランスのデベロッパーで、本作がデビュー作となる。

ストーリー
ペイントレスが描く数字

本作では、恐ろしい“ペイントレス”という者を倒すために旅する遠征隊の物語が描かれる。
ペイントレスとは何者なのかというと、その目的は謎ではあるものの確かなことが一つある。
それは、ペイントレスは一年に一度数字を描くということ。
何かを計算しているわけではなく、描かれた数字より上の年齢の人間が消えるという強すぎ即死魔法だ。射程距離は全世界と思われる。
おまけにペイントレスはネブロンと呼ばれる人類に敵意むき出しな魔物を大量に創っている。
ペイントレスのせいで、この世界は人類が生きるには厳しすぎる場所となっているのだ。
人類はペイントレスやネブロンがやりたい放題している大陸から離れたルミエールという街で暮らし、住民は毎年確実に少なくなるもののペイントレスがいなくなった世界を夢見ていた。
遠征隊33の旅立ち

全ての元凶はペイントレス。
人類は毎年遠征隊を編成して大陸に派兵し、ペイントレス討伐に励んできた。
しかし、今のところ人類は全敗続き。
だからと言って諦めるわけにはいかない。
実はペイントレスが描く数字は毎年1ずつ小さくなっている。
つまり、このままだと全人類が消えてしまう人類滅亡カウントダウンだ。
今年は33が描かれ、また人が消えた。そして、遠征隊33が出発する番だ。
プレイヤーはそれぞれ異なる想いを抱えて遠征隊33に参加した者たちと共に、ペイントレスだけでなく更に過酷な運命が待つ大陸へと旅立つ。
攻略のポイント
ワールドマップとダンジョンを探索

本作はJRPGであり、ワールドマップ上を進み各地のダンジョンを攻略しながら世界を旅していく。
ダンジョンでもワールドマップ上でも、シンボルエンカウントのターンベースバトルが発生する。
ワールドマップではどこでもキャンプを設営でき、ダンジョン内では「遠征隊の旗」で休息ができる。
休息するとパーティー全員が全回復してアイテムが補充され、雑魚敵が復活する。
本作ではアイテムには所持数上限はあるものの、買うのではなく休息することで補充される。
リアルタイム要素豊富なターンベースバトル

バトルはキャラと敵入り混じってターンが回るターンベースバトルとなっている。
各キャラは自分のターンで主に以下の行動ができる。
- たたかう
- 武器攻撃
- AP(アクションポイント)が1回復する
- 飛んでいる敵にはほぼ効かない
- フリーエイム
- 敵の好きな場所を狙い撃つことができる遠距離攻撃
- 1発1AP消費する
- APがある限り1ターンで何発も撃てる
- 弱点を狙い撃つと大ダメージを与えられる
- 敵の好きな場所を狙い撃つことができる遠距離攻撃
- スキル
- スキルごとに所定のAPを消費する
- キャラごとに使えるスキルは異なり、戦い方も異なる
- 例えばルネは発動した魔法の属性が次に使う魔法の威力を上げたり、マエルは使用したスキルによって構えが変わり与被ダメが変動する
- タイミング良くボタンを押すと威力を高めることができる
そして、敵のターンではタイミング良くボタンを押すことで有利に立ち回ることができる。
- 回避
- 成功すればダメージを受けない
- ジャスト回避判定もあり
- パリィ
- 成功するとダメージを受けずにカウンター攻撃が発動し、APが1回復する
- 回避より判定は厳しめ
- ジャンプ
- 敵が足元を狙ってくる攻撃は通常回避ではなくジャンプで回避する
- 成功するとダメージを受けず、カウンター攻撃に繋げることもできる
レベルアップとピクトスで強くなる

本作では、バトルに勝利すると経験値を獲得し、キャラごとにレベルアップする。
レベルアップ時には、特性ポイントとスキルポイントを手に入れる。
特性ポイントでは攻撃力など各ステータスに自由に割り振って成長させることができ、スキルポイントではキャラごと固有のスキルツリーをアンロックすることができる。
また、装備品でもキャラの強化ができる。本作の主な装備品は武器とピクトスだ。
- 武器
- キャラごとに武器種が異なる
- 武器は強化アイテムでレベルアップでき、レベルが上がると追加効果が付与される武器もある
- ピクトス
- 装備すると対応したステータスボーナスとルミナ(パッシブスキル)が有効となる
- いずれかのキャラが同じピクトスを付けたまま一定回数バトルに勝つと、そのルミナをパーティー全員が習得する(ピクトスを外しても他キャラもそのルミナを有効化できる)
- キャラごとにルミナの付け替えは自由
- ルミナごとに装備コストが決まっており、各キャラのルミナポイント内で習得したルミナを付け替えることができる
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Clair Obscur Expedition 33のレビュー
物語: 全員魅力的な過酷で美しい人間ドラマ

まず、ペイントレスって何?何が目的?そしてペイントレス以外のNPCも敵も謎だらけ。
本作の世界は独創的で、しかも「説明しよう!」キャラも長々としたテキスト情報もなく、会話や状況から世界や歴史を知っていくしかない。
とはいっても煙に巻かれるわけではなく、しかし多くは語られないので逆に興味がむくむく湧く。
あちこちに気になるものが溢れており、場所やNPCの設定もしっかり練られており、世界にどっぷり浸れる。
そして、人間ドラマが熱い。
数字による死の運命、圧倒的な敵の力、負け続きの討伐隊。
死が身近すぎる世界であり、死生観を考えさせられる場面も多い。
正義感や使命感だけでなく、キャラ自身の命が懸かっているから一層熱くもなる。
設定だけで面白くならないわけがなく、それをしっかり肉付けされたキャラと気持ちを盛り上げてくれる演出で描かれるので、もうオープニングから目は釘づけ胸は鷲掴みだ。
世界に対する興味もキャラへの感情移入度もかなり高く、夢中になってプレイしていた。
ちなみに筆者は冒頭から泣いていたけれど、結構笑える場面も多い。
過酷な旅路ではあるけれど、悲劇一辺倒ではないのも良いところ。
操作性: アクションゲーム並みの高精度さ

全員でカウンターを放つ(爽快!)
バトル中にあれこれできることが多いゲームだけど、チュートリアルは手厚く、各スキルの効果も常に表示されるので操作に困る場面はない。
そして、リアルタイム要素のあるターンベースバトルを採用している多くのゲームのなかで、本作は群を抜いて精度が高く達成感と爽快感を感じやすい。
敵ターン中はもはやアクションゲームだ。
一方で探索中にはジャンプやダッシュができるけれど、その挙動はやや大味ではある。
「高低差のある探索もできるRPGで楽しいな」と特に不満に感じることはない。
が、「あれ?突然マリオ始まった?」となる足場から足場へとジャンプする所がいくつかあり、「え、この挙動でプラットフォームアクションさせるのか」といささか不思議な気持ちになる場面もある。
段差に引っかかって動けなくなることが一度だけあったけれど、快適にプレイできる。
休息できるポイント以外でもオートセーブされているので、もしやり直しになっても苦にはならない。
そして、アクセシビリティの項目も豊富で安心。
QTE(バトルのリアルタイム要素)自動入力モードも用意されている。
難易度: 戦略性もリアルタイム要素も効果抜群

難易度は3段階から選択可能。筆者はデフォルトの真ん中難易度でプレイ。
RPGなので、もちろんレベル上げすれば簡単になる。
とはいってもレベルは上がりやすく、脇道も探索しながら進んでいれば意識的にレベル上げしなくても攻略できる難易度だ。
とはいっても、決してぬるくはない。
リアルタイム要素が難易度バランスの面でも肝となっており、回避を多用すれば危なげなく攻略でき、一方でパリィを狙えばゴリゴリ攻めることができる。
逆に、敵はコンボ攻撃も仕掛けてくるので、回避やパリィに失敗していると味方のHPはがっつり削られピンチになる。
リアルタイム要素ありきのバトル難易度だ。
ちなみに脇道には強敵が潜んでいるけれど、パリィや回避をしっかり使えばレベルが上がってからでなくとも撃破できる。
そして、戦略面では敵に状態異常を付与してスキルの与ダメを上げる戦法がかなり強い。
これができないと特にボス戦では長期戦にもつれこみやすい。
キャラごとに戦い方もスキルも全く異なるので、しっかり頭を使うバトルを味わえる。
システム: 人を夢中にさせるツボ全押し

本作をプレイしていると「分かってるなあ、上手いなあ」と思うことばかり。
ゲーム進行は昔ながらのJRPGなのですんなりプレイでき、道中は立体的な探索ととびきり魅力的な物語で退屈させず、バトルではリアルタイム要素もりもりの濃いプレイを楽しめる。
ゲームプレイの緩急の付け方もバッチリだ。
そして、パリィや回避を成功させた時にはダイナミックな演出で爽快感が突き抜け、派手さだけでなく戦略性もしっかり高い。
ことごとく面白くなるポイントを押さえており、一つずつのクオリティがしっかり高い。これは夢中にならないわけがない。
個人的にはキャラごとに戦術が変わるところがお気に入り。
キャラ同士で与ダメが上がるようにお膳立てするのが楽しく、フリーエイムはちゃんと立ち位置や敵のアニメーションが反映されていてちょっとしたシューティングゲームのようであり、「まだ俺のターン、で、部位破壊!」できるのも新鮮。
芸術性: 崩壊さえ美しいベル・エポックな世界

特殊効果は…ないが、楽しい
本作は架空の世界ではあるけれど、ベル・エポック風味(19世紀末パリの技術的にも文化的にも豊かで華やかな時代)に作られている。
どこもかしこもラグジュアリーなデザインで美しい。
そんな世界は魔法に溢れつつ崩壊気味なので建物は壊れながら宙に浮いていたり、過去の討伐隊の遺体がゴロゴロ転がっている。
哀しく美しい絶景続きで、ワールドマップも作り込まれていて美しい。
そしてバトル時含め演出がかっこ良くてダイナミックで見惚れてしまい、キャラの表情も細かく描写されておりカットシーンは見応え抜群。
音楽は物語にぴったりな壮大な曲調が多く、エリアによって通常戦闘曲も変わる贅沢さ。
どれも良い曲ばかりで、特にボス戦が始まる時の気持ちの盛り上がりっぷりは最高!
サウンド面でもツボを押さえられ乗せられてしまう非常にズルいゲームだ(褒めてる)。
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Clair Obscur Expedition 33の総合評価
Clair Obscur: Expedition 33

総合評価
全要素がクオリティ高く夢中にさせるポイントを的確に押さえている大満足JRPG。精度高いリアルタイム要素が豊富で戦略性も高いバトルは面白さも見ごたえも抜群。感情揺さぶられる物語も大きな魅力。

おすすめな人 | ターンベースバトルのリアルタイム要素が大好物 物語や世界を堪能できるゲームが好き 戦略性高いバトルが好き |
---|---|
おすすめではない人 | 辛い展開は見たくない ゆったりプレイできるターンベースバトルを求めている 流血表現が苦手 |
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- ヒット数を増やせるなどリアルタイム要素が豊富なターンベースバトルのJRPG
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