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DLC『Eastward よみがえれ!カモメ町』レビュー: 東に行かない農場生活は本編と全く違う

Eastward よみがえれ!カモメ町 レビュー 攻略 DLC

見惚れるピクセルアートの『Eastward』が癒しのライフシムゲームに大変身し、癖強めなNPCと仲良くなれる『Eastward よみがえれ!カモメ町』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。

本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。

Index

よみがえれ!カモメ町製品情報

タイトルEastward よみがえれ!カモメ町
Eastward: Octopia
開発元Pixpil
対応機種Nintendo Switch, PC
ジャンルライフシミュレーション, アドベンチャー
シリーズEastward

本作は、高評価アクションアドベンチャーゲーム『Eastward イーストワード』の追加DLCだ。

プレイするには本編の購入が必要だけど、本編をクリアしていなくても、いきなり本DLCからプレイすることができる。

もちろん『Eastward』の世界が舞台だけど、本編とは設定が異なっているので、どっちを先にプレイしてもいいというわけだ。

本稿では、Nintendo Switch版をレビューしている。本編はクリア済み。

よみがえれ!カモメ町の攻略

ストーリー

別次元のジョンとサン

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー オープニングのソロモン ジョンとサン

かなり寂れた町、というか、ほぼ廃墟ともいえるカモメ町

そこに電車が到着する。降りてきたのは3人。ソロモン、そしてジョンとサンだ。

ジョンとサンは、『Eastward』本編の主人公。実の親子ではないけれど、強い絆で結ばれている仲良しデコボココンビだ。

ソロモンは本編では敵だったけれど、本DLCでは、ジョンとサンをカモメ町に案内する不動産屋さんだ。本編とは口調が違うし、ぽっちゃり体型になっている。

「ソロモン、かなりイメチェンどころかキャラ変した?」と思うけれど、実は本作の舞台となるカモメ町は本編とは全く異なる別次元にあるのだ(本編を知ってると、そんなこともあり得ると思うはず)。

つつましく穏やかな生活

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー ジョンとサン 農場で休憩

経緯は不明だけど、ジョンとサンが貯金をはたいてカモメ町の農場を買って引っ越してきたところから物語は始まる。

なぜかタコのオブジェが点在するこの町には、かつては遊園地があり、栄えていたそうだ。しかし、今やどこにも住人はいないし、2人の自宅もなかなかのボロボロっぷり。ジョンの寝床は藁というワイルドっぷりだ。

でも、2人はそんなこと気にしない。野菜を育て、釣りをして、穏やかに暮らす。

ジョンのとびっきり美味しい手料理が食べれれば、それだけで幸せだ。

カモメ町の復興

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー ウィリアム一家が引っ越してくる

ところが、2人の静かな生活は長くは続かなかった。

怪物が現れた!…わけではなく、にぎやかなアイツらが、どんどん町に押し寄せてくるのだ。

ウィリアムと息子たち、アルヴァやイザベルも、なぜか本編のNPCたちがどんどんとカモメ町に集結してくる。

しかし、彼らはジョンともサンとも「はじめまして」な様子で、抱えている事情は本編と少し違うようだ。

この次元のジョンとサンは、一体どんな運命を辿るのだろうか。あと、そこかしこにあるタコがどうにも気になるんだが。

攻略のポイント

農場生活

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 農場を耕す

本DLCは、ライフシミュレーションゲームであり、農場で作物や家畜を育て、釣りや採掘に勤しむことになる。

プレイヤーが直接操作するのはジョンであり、画面左下には体力ゲージが表示されている。木を切ったり岩を砕くなど力仕事を行うと体力が消費され、ゼロになってしまうと力仕事を行うことができなくなる(気絶したりはしない)。

しかし、自宅のベッドで寝たり、後述する料理を食べると体力を回復することができる。

ゲーム内では常に時間が流れており、朝から夜へと時が過ぎて日にちが経過していく。

自宅前には畑があり、種を蒔くと作物ごとに一定の日数が経過すると収穫できる。また、鉱山での採掘などは同日内に行える回数が限られている。

クエストによっては締切日が設定されているものもあるので、日にちの経過には気を配っておかなければならない。

カモメ町の復興

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 駅舎が完成 ソロモン

本作では日々の農場生活を楽しみつつ、カモメ町の復興というメインストーリーが進行する。

ゲームの進行に伴って新たなNPCがカモメ町に登場し、彼らから頼まれるアイテムをクラフトして調達することでクエストを攻略していく。

クエストを攻略するとカモメ町の住人が増え、お店や新たな建物の工事請負など各NPCが提供してくれるサービスによってジョン達の出来ることが増えていく。

ジョンの手料理

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 食材を組み合わせてレシピ考案

本編でのジョンの愛用の武器はフライパン。あらゆるボスをぶっ叩いてきた頼れるフライパンだけど、凶器としてだけでなく、ちゃんと料理に使える(本DLCにバトル要素はない)。

本編でもジョンは料理が得意だけど、カモメ町では更にその腕を磨くことができる。

自宅のキッチンでレシピに沿って料理をすることができる。レシピは、新たな食材を手に入れた際に、他の食材との組み合わせを考えることでレシピを考案できる。

新たな料理を作るごとにジョンのお料理経験値を獲得し、料理人レベルが上がると、より手の込んだ料理のレシピを考案することができるようになる。

レシピを考案しきった食材でも、ジョンの料理人レベルが上がるとまた新たなレシピ考案ができるので、レベルアップ時には改めてレシピ考案を試してみた方がいい。

記事はさらに下に続きます

よみがえれ!カモメ町の評価

物語の面白さ

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー ベンジャミンとの会話 ジョンとサン

クスッと笑えるセリフを楽しみつつ物語がしっかり楽しめるのは本編と同じだけど、DLCではとにかく穏やかに過ごせる。

NPC達はそれぞれ異なるエピソード仕立てで登場し、カモメ町には秘密も隠されている。

「とりあえずEastwardな農場作ってみただけ」と放置されるDLCではなく、細かくイベントも起こるし、本編とは異なる新たな物語がしっかり楽しめる。

そして、やはり本編と異なる次元というのが本DLCの大きな魅力。

「アイツがそんなことに!?」と驚いたり、「え、一緒に談笑してる!」と見ているだけで嬉しくなる場面など、敵だったヤツ含めNPC達を中心に様々なエピソードが楽しめる。

本DLCは本編より前にプレイも可能だけど、本編を攻略してからプレイする方が圧倒的におすすめ。

キャラクターの魅力

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 夕食 料理を囲むキャラ達

キャラの基本的な性格は本編と同じ。本編攻略済みなら、更に愛着が湧いてくるはず。

本編では、NPC達はメインストーリーの展開に沿ってジョンとサンに関わってきていたけれど、本DLCではNPC同士の会話や人間関係をゆったり味わえる。

特に本編の緊急事態な場面で登場したキャラは「絶対面白い性格なヤツだろうな」と思っても細かく描かれずに退場していくことも多かった。が、本DLCで各キャラをじっくり眺められるのが本編ファンとしては嬉しいところ。

別ジャンルのゲームとして楽しめつつ、本編の補完をしてくれるファンサービス度が高いDLCだ。

操作性の快適さ

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 畑で収穫 小麦と米

十字キーで道具を持ち替えて、RボタンとLボタンで持ち物やレシピをサッと確認できる。マップ画面では誰がどこにいて、クエスト攻略に何が必要なのかもパッと分かる。

複雑な要素がない分、操作はかなり分かりやすい。特にストレスを感じずプレイできる。

ただ、料理を複数まとめて作れない、農作物の種は一気に大量購入できないなど、ちらほらと面倒くささはある。

また、例えば木を切る時には、斧を持つと木がハイライトされる。が、少しでもズレると空振りになってしまい、その場合でも体力ゲージが消費されてしまう。なぜかこの当たり判定が農場ゲームにしては厳しめ。

釣りや採掘はミニゲームになっていて、タイミング良くボタンを押したりなど、穏やかなゲームプレイの中でも集中力が求められるので刺激も味わえる。

ただ困るのは、時折「エラーが発生しました」とゲームが強制終了してしまうこと。何回かエラー落ちしたけれど、本作では朝になったタイミングでオートセーブされる保存システムなので、夕方あたりでエラー落ちしてしまってやり直しになると結構面倒くさい。

難易度バランス

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー ショップ画面

ゲームオーバーもない穏やかなゲームだけど、本作の難しさを挙げるとすると、資金繰りだ。

多くのライフシムゲームと同じく、特に序盤はお金が足りない。他のゲームでは序盤の収入源になることが多い魚釣りも、本作では釣り一回ごとに釣り餌が必要で、それも買わなければならない。

作物も家畜から得られる食材も一気に大量に手に入らないので、レベルの高い料理は作るのも一苦労。

なかなか「お金が余っちゃって困るんだが」という状態にはなれないので、攻略する大変さと楽しさもちゃんと味わえる。

ゲームシステムの面白さ

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 1日の終わり ジョン
夜には、ジョンが晩酌しながら1日を振り返る
渋い

出来ることやクエストは、オーソドックスな農業ライフシミュレーションゲームだ。本気のライフシムゲームにに比べると、複雑なシステムはない軽めの作りになっている。

しかし、本編の単なるオマケとかミニゲームといった域は超えており、ちゃんと作り込まれていて、一本のゲームとして成立している。

また、農場の作業を繰り返すのかと思いきや、意外としっかり物語の進行が楽しめるアドベンチャーゲームとして楽しめる。

でも、それよりも、ゲームの追加DLCというと新エピソードや新エリアが追加されるものが多いけれど、本編とゲームジャンルが変わりキャラの設定も変わるという、そもそも本DLCのコンセプトが面白い

本作の次元や時間を超える世界設定を上手く利用していて、同じゲームで2度美味しいというより、別味が楽しめるという面白いDLCの作り方だ。

やりこみ要素の楽しさ

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー レシピ一覧 海鮮粥

やり込み要素は、より多くのレシピを考案して全ての料理を作ること。

そして、料理や収穫、釣りなど各要素を制覇すると、モニュメントが建つ。どのくらい達成できているか数を確認することも出来るので、やる気が湧きやすい。

また、毎晩ご近所さんを夕食に招くことが出来る。みんなで食卓を囲み、好物を振る舞って、お誘いしたNPC達に喜んでもらうことが出来る(料理が少ないと暗い食卓になるので、食材をたっぷり用意しておいた方がいい)。

グラフィックの芸術性

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー 橋を渡るジョンとサン

本編と同じく、動きまで高クオリティなピクセルアートグラフィックで描かれる。色彩豊かで、キャラの表情や仕草もしっかり描き込まれていて、本当に魅力的だ。

本編そのままな部分もあるし、異なる部分もある。相変わらず見惚れてしまうドット絵だ。また、本編でも料理はできたけれど、本DLCでは料理や食材もゆったり眺めることができる。

ドット絵好きとしては、本編に続くドット絵鑑賞延長戦であり、かなり幸せなDLCだ。

サウンドの魅力

eastward よみがえれ カモメ町 レビュー ゴーワンのセリフ

BGMは本編の曲が使われているけれど、もちろん穏やかな雰囲気の曲が多く採用されている。

プレイしながら、うっかりウトウトしてしまったこともあるくらい、農場にいるだけで癒される。

サントラはこちら

本作と似ているゲームや関連作は更に下へ

よみがえれ!カモメ町レビューのまとめ

おすすめな人

  • ライフシムゲームが好き
  • 『Eastward』本編が好き
  • 癒されたい

おすすめではない人

  • 本編と同じアクションアドベンチャーゲームをプレイしたい
  • 本編と直接繋がった物語を期待している
  • 本格的なライフシムゲームを求めている

総合評価良いところ&残念なところ

Eastward よみがえれ!カモメ町
DLC『Eastward よみがえれ!カモメ町』レビュー: 東に行かない農場生活は本編と全く違う
総合評価
( 4 )
メリット
  • 穏やかな雰囲気と作業に癒される
  • 本編登場キャラ達の別の面を見ることが出来る
  • 高クオリティのピクセルアートグラフィックが堪能できる
デメリット
  • エラー落ちが発生する
  • 任意のタイミングでセーブ出来ない

よみがえれ!カモメ町が好きならおすすめゲーム

関連ゲーム

Eastward イーストワード

本DLC「よみがえれ!カモメ町」の本編である『Eastward』。
こちらはアクションアドベンチャーゲームであり、ジョンとサンが、タタリと呼ばれる瘴気に滅ぼされていく世界を東へと旅する物語が描かれる。
本DLCに登場するNPC達により一層愛着が湧くので、合わせてプレイするのがおすすめ。

似ているゲーム

Stardew Valley

ピクセルアートなライフシムといえば、人気作であるスタバレこと『スターデューバレー』。
オーソドックスながら、やり込み要素が満載で、コンテンツがどんどん追加されていっているのも魅力。
ライフシム好きなら絶対におすすめな高評価作。

にほんの田舎ぐらし

ピクセルアートなライフシムが好きなら、こちらもおすすめ。
日本の里山が舞台になっており、カジュアルにプレイできるのが魅力。
自給自足生活をおくりつつ、村おこしを手伝う物語も楽しめる。

Eastward よみがえれ!カモメ町
Pixpil Games © 2023. Published by Chucklefish Games.
https://eastwardgame.com/ja/

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この記事を書いた人

Taca KGO
運営者

どんなジャンルにも飛びつき、探索好きな涙もろい大人ゲーマー。世界中のゲーム情報をチェックするのも大好き。

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