『フィスト 紅蓮城の闇』レビュー: イケオジうさぎの背中からパンチ炸裂
『フィスト 紅蓮城の闇 F.I.S.T.: Forged In Shadow Torch』は、TiGamesが開発したアクションゲームであり、メトロイドヴァニアゲーム。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。私はPS版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。
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あらすじStory
モフモフという種族
本作の舞台は、タイトル通りの紅蓮城(英語ではTorch City)という名前の都市。
ここで暮らしているのは、モフミンと呼ばれるモフモフな獣人たち。モフ民ってことだろうか。
しかし、この街は、6年前に機械ボディのロボット軍団が攻めてきて占領されてしまっている。
そして、主人公はウサギのレイトン。彼は、6年前にロボット軍団たちと戦った抵抗軍の1人(1匹?)。
今は引退して、ひっそりと細々と暮らしいている。
友達のためなら
面倒なことを避けて暮らしているレイトンだけど、ある日、友人である気のいいオジさんのウルスがロボット軍に捕まってしまった。
許さんぞ!
というわけで、レイトン全盛期に愛用していた巨大な拳メカを背負って救出に向かう。
なんだかんだ許さんぞ
レイトンは、友達を救出に行ったはずだったけど、うっかり捕まってしまったり、謎の猫レディQに出会ったり。てんやわんや。
そして、かつての戦友の裏切りまで目の当たりにすることになる。
更には、マフィアなネズミまで出てきて厄介なことに。
しかし、紅蓮城全体を揺るがす悪事を知ったレイトンは、再び戦いに身を投じていくことになる。
ゲームの特徴Features
複雑な街
本作はメトロイドヴァニアなので、各地でスキルを手に入れることで探索できる範囲が広がっていく。
特定のスキルだけではなく、特定の方向からしか開けられない扉も多い。
探索順は完全に自由というわけではなくて、ある程度ストーリー進行に伴って進んでいくことになる。
もちろん行き来は自由なので、新たなスキルを手に入れたら前に攻略したエリアを更に探索することができるようになる。
背中から飛び出る
レイトンの武器は、背中に背負った大きなメカだ。
この背中メカは、拳、ドリル、ムチの3種類に切り替えることが出来る。
弱攻撃と強攻撃があって、それを組み合わせてコンボ攻撃もできる。
それぞれの武器ごとにコンボ技があり、強力なコンボ技にはSPを消費する。SPは敵に攻撃を当てると溜まっていく。
また、瀕死状態になった敵は「ターミネート」で派手演出とともに倒すことが出来る。
ニンジンが好き
背中の武器以外にも、レイトンは道具を使うことが出来る。
体力回復できるキャロットジュース、敵を追尾するキャノンなど。
道具は残数何個という数え方ではなくて、画面左下に表示されているEPゲージを消費して使用する。
強くなるウサぴょん
敵を倒したり、各地にあるブタ貯金箱などを壊すとお金が手に入る。
もちろんお金は買い物に使えるけれど、スキルや新たなコンボ技が習得できるスキルツリーのアンロックにもお金が必要になる。
ただ、強力なスキルはお金だけではなくデータストレージも必要。
データストレージは貴重品であり、各地を探索して見つけなくてはならない。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
4.0
冒頭では、レイトンが平和にラーメンすすってただけのはずが、どんどんと話が大きくなっていって目が離せない。テンポ良く展開していく。
そして、レイトンが抵抗軍で戦っていた頃の思い出も少しずつ明らかになってくる。
世界設定もしっかり作り込まれているし、陰謀も暴かれていくので、夢中にならざるを得ない。
ロボット軍団や抵抗勢力など、それぞれの事情もちゃんと描かれていて面白い。日本語翻訳もいい感じ。
キャラクターの魅力
4.5
まず、主人公のレイトン。モフモフだけど、硬派。シブい。声まで渋い(英語音声でプレイ)。
ウサギって大体可愛い立ち位置になることが多いけど、激渋。デカい拳まで背負ってるんだから、もうギャップ萌えどころの騒ぎじゃない。
どこからツッコミ入れていいか分からない。もう忘れることはできない。
が、渋いレイトンとは違って、取り巻き連中は結構ゆるい。笑えるモフモフキャラが多い。
操作性
4.0
さすがウサギ!ジャンプアクションはキビキビ。ストレスなく飛び回れる。
武器の切り替えもボタン一押しで素早いし、道具も使いやすい。
コンボ技がたくさんあるけれど、格闘ゲームみたいな素早い入力ではない。レイトンの動きを見てタイミング良くボタンを押すという感じ。
最初は、このコンボ入力に間が空くのが不思議だったけど、バトルはそんなにハイペースではないので、慣れてしまえば問題はない。
ボスが何故か消えるというバグもあったけれど、一旦ゲーム終了すれば直った。チェックポイントが小刻みにあるので安心。
難易度バランス
4.0
そこそこ苦戦する時もあるけど、基本はサクサクと進められる難易度。特にデスペナルティもない。
探索も、メインストーリーのヒントや場所がマップ上にマークされたりして、迷子にならない親切設計。
でも、貴重アイテムなどは、ちゃんと面倒な場所や難しい場所に隠されている。
探索の難しさや面白さはしっかり味わえる。
ゲームシステム
4.0
まず、メトロイドヴァニアとして、しっかり丁寧に作られていて、高クオリティ。
「ここの道がつながるのか!」というマップ構造の面白さもあるし、「絶対後々通れるようになるところだ」というチラ見せも良い感じ。
隠し部屋もたくさんあるし、主人公の体力などの上限値をアップグレードするアイテムは探索しないと手に入らない。
そして、なんといっても背中の武器がかなり独創的。挙動や技の種類も他のゲームで見たことのないようなものばかりで面白い。
やりこみ要素
4.0
各地で拾える「植物の種」を集めると報酬が貰えたり、ポスターを集めるとレイトンの武器のデザインを変えることが出来る。
他にも、面白いセリフを言うヤツも多くて、無駄に話しかけるのも楽しい。しっかり作り込まれている。
でも、やっぱりメトロイドヴァニアだから、全ての道を巡るっていうのが最大のやり込み要素。
その欲望を満たしてくれる良いマップになっていて、熱中してしまう。
グラフィック
4.5
ゲームプレイはサイドスクロール2D。でも、めちゃくちゃ奥行きがあって、しっかり描き込まれている。時々奥に向かって歩こうとしてしまうほど。
本作はディーゼルパンク。スチームパンクより近代的でサイバーパンクより旧い。そこに東洋文化が混じっていて、特に街の景色にはウットリ見惚れてしまう。
素敵な世界で、新しいエリアに行くのが楽しみで仕方なくなる。
サウンド
4.0
良い感じのBGMが多い。バトルの時は深刻で気分が盛り上がるし、街ではムーディなジャズが流れている。
しかし、バグなのか。一部の効果音が他のエリアでも流れ続けることがあった。
めちゃくちゃ街中なのに下水道のゴボゴボゴボッていう効果音が鳴り続けていて、「え、水没するの?」と心配になった。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
超個性的で魅力的な世界とキャラ
操作性が良い
武器が独特
雰囲気最高なグラフィック
残念なところ
たまにバグ発生
オススメな人
メトロイドヴァニア好き
メカ好き
個性的なゲームを探している
物語を楽しみたい
モフモフ好き
オススメではない人
ハイペースで高難易度なバトルを期待している
次に行く場所を指定されるメトロイドヴァニアは好きじゃない
動物の擬人化が苦手
個性的で面白いメトロイドヴァニアといえば、コチラもおすすめ。海中が舞台のサバイバルメトロイドヴァニア。
モフモフ好きなら、こちらもオススメ。獣人たちだけの世界で獣人カンフーを駆使するアクションが楽しいオープンワールドゲーム。
フィスト 紅蓮城の闇
イケオジうさぎの背中からパンチ炸裂
背中に巨大な拳を背負っている渋いウサギが主人公で、東洋ディーゼルパンクという個性的な世界と物語が楽しめる。
バトルも探索も楽しめる丁寧に作られたクオリティの高いメトロイドヴァニア。
フィスト 紅蓮城の闇
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