『バイオミュータント Biomutant』レビュー: 自由なモフモフもっふり
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『Biomutant バイオミュータント』とは、Experiment 101が開発したオープンワールドなアクションアドベンチャーゲーム。
Experiment 101は、オープンワールドアクションゲームの『Just Cause』シリーズを手がけたStefan Ljungqvistさんが設立したスタジオ。現在は本作の販売元であるTHQ Nordicの傘下に入っている。
本作は、PS5、PS4、Xbox、PCでプレイ可能。私はPS版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
崩壊した世界
「生命の樹」と呼ばれる大きな樹を中心とした大地が舞台。
一見、自然豊かに見えるけれど、よく見るとゴミやら廃墟やら、明らかに有害物質のガスや液体が充満している場所もある。
実は、ここは巨大企業トクサノールの行き過ぎた開発のせいで自然環境がぶっ壊れてしまい文明崩壊した世界。
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ミュータント
そんな世界で暮らすのは、有害物質のせいで突然変異した野生動物たち。彼らは獣人のような生物に進化している。
ミュータント化したケモノたちは楽しく暮らして…は、いない。知能が高くなると意見の相違が出てくるのが世の常。
ケモノたちは6つの部族に分かれている。
部族ごとに世界のあり方について異なる考え方を持っている。「生命の樹守ろうよ」とか「世界は完全に壊してゼロに戻そうぜ」とか。
しかも、その考え方の違いでそこら中で抗争が勃発している。平和ではない世界だ。
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訳あり主人公
で、主人公は、久しぶりにこの生命の樹の大地に戻ってきた。
主人公には訳ありな過去があり、この世界の行く末を決める重要人物(ケモノ)になっていく。
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ゲームの特徴Features
世界をどうする?何する?
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本作はオープンワールドゲーム。クエストが同時多発して、どこからどう攻略するか自由。
更に、メインストーリーも自由。
世界にある6つの部族(トライブと呼ばれる)から1つを選んで、その部族のメンバーになる。
部族ごとに目標が変わるので、どの部族に属しているかによってメインクエストが変わる。
ゲームの目的が変わる
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6つの部族は大きく2つに分けることが出来て、一方は「生命の樹を守ろう」という世界の存続を願う考え方。もう一方は「世界を一回ゼロに戻そう」という破壊を目的とする考え方。
自分が属する部族の考え方によって、ゲームクリアの最終目標まで変わるということだ。
どの部族のメンバーになるかは、ゲーム内で変更可能。
それにより敵対部族が変わるので、属する部族を変えれば、敵も変わるし、利用できる拠点も変わる。
ミューテーションで強くなる
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バトルはアクションバトル。武器を使った近接攻撃と遠距離攻撃ができる。
敵を倒すと経験値を獲得してレベルアップする。
レベルアップで獲得するポイントを使って、任意のステータスを伸ばし、攻撃用の新たなスキルもアンロックできる。
2種類の技
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主人公は、バイオテロのような技と超能力を使うことも出来る。
特定の敵を倒したり特定の場所や行動で手に入るバイオポイントで、毒ガスを撒き散らしたり、キノコを生やしたりといったバイオな技をアンロックできる。
超能力技のアンロックには、闇と光のオーラも必要。会話中に登場する選択肢のうちどれを選ぶかによって、闇か光かのオーラポイントが溜まっていく。
超能力は、光か闇のオーラポイントが一定数溜まっていないとアンロックできないようになっている。
平和な選択肢を多く選ぶ穏やかなケモノは平和的な超能力は習得できるけれど、闇の力は習得できないということいった感じ。
なんでも自分で作る
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本作では装備品がたくさん手に入る。
武器の種類が多いし、防具も頭からズボンまでたくさん装備することが出来る。こうした装備品は敵を倒したり宝箱、ショップで手に入る。
しかし、部品だけが手に入ることもあって、これらを組み合わせて新しい装備品をクラフトしたり、既に持っている装備品を改造することも出来る。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
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3.5
自然破壊でミュータント化したケモノ。たくさんある会話の選択肢。どの部族の仲間になるかで変わるシナリオ。
揃っている。面白くなりそうな舞台装置は揃っている。
だけど、イマイチひきこまれない。なぜ。それは、一貫してナレーションのみだから。
NPCたちは「うにゃうにゃうにゃ」とデタラメ言語を喋る。その後に「この人は、ーーーと言っている」というナレーションが入る。全ての会話がこのスタイル。
しかも、ナレーションの口調は一本調子(英語音声だとほんのり抑揚があるけれど)。
どうしてこのスタイルにした!?
そして、日本語翻訳がやたらと硬く直訳(今後アプデで修正されるらしいけれど)。
選択肢が何を意図してるのか分かりにくい時もあって、「自分の選びたい意見と違ったらどうしよう」と無駄にハラハラするまである。
そんな感じで演出には違和感を感じるけれど、物語そのものは面白い。
部族の選択によって敵もシナリオもがっつり変わる。自分の選択で世界がちゃんと変わるのは楽しい。
世界設定はすごく面白いのに、演出で損している。
キャラクターの魅力
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3.5
主人公と同じくもふもふなNPCがたくさん登場する。
可愛いんだけど、上述もした日本語翻訳の硬さやナレーションが代弁してしまうせいで、各キャラに愛着を持ちにくくなってしまっている。
操作性
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3.5
主人公の毛はモフモフしながらヌメヌメ動く。
バトルではワン・フーという拳法のようなコンボが出来て、武器ごとにアクションも変わる。
コンボはシンプルにつながり、操作もしやすい。
パリィも出来るし、武器はホイールで変更できて、分かりやすい操作。
ただ、バトル中にちょくちょくスローモーション演出が入ってくる。ドゥーンとカッコよく。
が、これがテンポを崩してしまう。
ハイペースにコンボをつなげて気持ちよくなってたのに、スロー演出でペースを崩される。派手さを重視したいのか爽快さ優先なのかどっちつかずな操作感。
あと、サイズのでかい敵に引っかかってしまうことが多くて、敵の内部に入り込んで視界もぐちゃぐちゃになる。ジャンプボタン連打で緊急脱出するしかない。
そして、バグがチラホラ。クエストの目標が消えててクリアできなかったり、ゲームプレイに影響するバグがあるのは困る。
上述の日本語翻訳の質も含めてアプデに期待したいところ。
難易度バランス
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3.5
オープンワールドゲームなので、どんどん進んで強い敵ばかりのエリアに入っていってしまうことも可能。
でも、目に入るクエストを順序よく攻略していれば、苦戦することはない難易度バランスになっている。
特に、装備品が重要。
装備品を上手く作れば、低レベルでもかなり強くなれる。クエストそっちのけでゴミ漁りして部品を見つけるのが楽しい。
ゲームシステム
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4.0
自分の選択によってちゃんと物語やメインクエストなどゲーム自体の目的までガラッと変わるのが面白いところ。
気になる部分はあるけれど、自由度の高いオープンワールドゲームで楽しい。
ただ、本作の面白さを感じるまでには少し時間がかかる。
チュートリアルや世界の説明は親切ではなく、残念ながら冒頭から物語に夢中にもなりにくい。
ある程度手探りで冒険していると、「あ、こんなのある!」「こんなことも出来るってわけか!」と面白くなってくる。
やりこみ要素
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4.0
サブクエストが豊富にあって、数歩進むごとに新しい目的が見つかってしまう。「あー!どこから進めよう!?」と嬉しい状況に。
そして、装備クラフトもハマるところ。
強さを突き詰めたいとこなんだけど、銃にアヒルの頭を付けたり、トイレ掃除のブラシを武器に出来たり、見た目の面白さも優先したくなってしまう。
グラフィック
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4.0
本作はケモノのモフモフっぷりが1番目を惹くところ。
キャラクリ出来て、可愛らしい姿や、やたらとムキムキ強面ケモノにも出来る。
ただ、たくさん装備を着込んでしまうので、実際にはモフモフを堪能できなくなる。残念。
世界は自然豊かで美しい。なかには有害物質が広がる危険で殺風景な地域もあるけれど、色とりどりで風景は美しい。
しかし、地下や建物内は同じような構造ばかりで寂しい。
サウンド
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3.5
BGMは控えめ。オープンワールドゲームなので、こんなもんかな。
でも、曲のバリエーションが少なめで、これまた寂しい。
そして、1番寂しいのが効果音。
バトルでの効果音が軽いというか、薄っぺらい。バトルの爽快感が半減してしまうくらい効果音が残念。
総合評価Summary
3.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
選択によってメインストーリーや最終目的もガラッと変わる
世界設定が面白い
風景が美しい
やり込み要素が豊富
残念なところ
物語の演出が単調すぎる
日本語翻訳が硬い
チュートリアルが不親切
プレイに関わるバグが発生する
オススメな人
自由度が高いゲームが好き
分岐要素が好き
オープンワールドゲームが好き
長時間遊べるゲームを探している
オススメではない人
物語の没入感が大切
自由度が高いと迷う
チュートリアルは手厚くして欲しい
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Biomutant バイオミュータント
自由なモフモフもっふり
自分で選んだ派閥や選択肢によって、ゲームの最終目標まで変わったり、使える施設などゲームプレイまでしっかり変わるのが面白い。
装備品を自作したり、サブクエストも多く自由度の高さを満喫できる。
Biomutant バイオミュータント
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