『プリンセスピーチ Showtime!』レビュー: 欲張りお姫様のショータイム
服が替われば、ゲームプレイも変わる!ピーチ姫の底知れぬ多才ぶりを目の当たりにする『プリンセスピーチ ショータイム Showtime!』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。
本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
プリンセスピーチ Showtime!製品情報
タイトル | プリンセスピーチ Showtime! |
---|---|
開発元 | 任天堂 |
対応機種 | Nintendo Switch |
ジャンル | アクション, カジュアル |
シリーズ | プリンセスピーチ |
ピーチ姫が主人公のアクションゲームは本作が第2作目だ。第1作目『スーパープリンセスピーチ』はニンテンドーDS向けに発売された。第1作目と本作は物語が繋がっているわけではなく、ゲームプレイも異なる。
プリンセスピーチ Showtime!の攻略
ストーリー
キラメキ劇場へ
いつものようにお供のキノピオを引き連れてお散歩をしていたピーチ姫のもとに、キラメキ劇場のチラシを持ったキノピオがやって来る。
初めて聞く名前の劇場だけど、面白そうだと思ったピーチ姫とキノピオは早速キラメキ劇場へと向かった。
今回は、マリオ達は一緒に行かないようだ。お姫様のお忍び旅行だろうか。
グレープ劇団の乱入
キラメキ劇場という名に違わずキラキラな劇場に着いたピーチ姫。キノコ王国からだいぶ遠いのか、ピーチ姫愛用のピンク色のスーツケースも携えている(運んでいるのはキノピオだけど)。
ピーチ姫達は開演前に到着したようで、ロビーはワクワクしている様子の観客達で混雑している。
しかし、そんなロビーで開演を待っていると突然劇場内の照明が消えてしまった。ははーん、劇場のサプライズ演出か。
いや、残念ながらそうではない。突然、仮面を被ったグレープ劇団という物騒な奴らが劇場内に突入してきて、キラメキ劇場は占拠されてしまった。
ステラとの出会い
グレープ劇団の目的は分からないものの、キラメキ劇場の正面口が閉まってしまい、ピーチ姫は他のお客さんやスタッフと共に閉じ込められてしまった。頼りになるはず(?)のお付きのキノピオ達は劇場外だ。
しかし、そこにステラという頭部は星で身体はリボンという不思議小型生物が現れる。
ステラはキラメキ劇場を見守る妖精で、劇場の危機をなんとかせねばと現れたようだ。
ピーチ姫は劇場から脱出するために、そして劇場を救うためにも、ステラとの共にグレープ軍団が暴れ回っている劇場の舞台へと向かっていく。
攻略のポイント
ステージクリア型
本作は、キラメキ劇場の各ホールを選択してステージを攻略していくステージクリア型のゲーム。
各ステージはゴールに到達できればクリアとなるけれど、寄り道や隠し部屋などでキラメキストーンを拾うことができる。
キラメキ劇場は複数の階に分かれており、次のフロアに進むためのボス戦に挑むには一定数のキラメキストーンが必要になる。キラメキを集めながらステージをクリアしていくと、順調にフロアを進んでいけるというわけだ。
クリア済みのステージはリプレイ可能なので、取り逃がしたキラメキストーンを回収しに戻ることができる。
コスチュームで変わるピーチ姫の能力
本作では、各ステージでピーチ姫のコスチュームが変わる。
ピーチ姫は、移動とジャンプとアクションが出来て、このアクションがコスチュームによって変化する。
例えば、剣士ピーチなら、アクションボタンを押すと剣を振るって敵を倒す。カウガールピーチなら、縄を敵や樽に向かって投げる。
一方で、パティシエピーチでは、クリームをかき混ぜたり、生クリームをケーキ上に置くなど、その時によってアクションは自動で変わる。
でも、どんなコスチュームであろうと、プレイヤーはアクションボタンを押せば良いだけだ。
アクションリハーサルで高難易度にチャレンジ
フロアをクリアすると、特定のコスチュームでのアクションリハーサルというゲームモードがアンロックされる。
アクションリハーサルでは、ダメージを受けずに出来る限り多くの敵を倒すなど、各ステージ攻略時より難しい目標が設定されている。
結果によって報酬も得られるので、ステージ攻略後のやり込み要素だ。
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プリンセスピーチ Showtime!の評価
物語の面白さ
ピーチ姫そのものな可愛くて明るい雰囲気満点のゲームだ。
悪いグレープ劇団は、グレープという名前から感じる通り凶悪ではない。もちろん好き放題暴れている迷惑な奴らだけど、大魔王クッパに比べれば可愛いもんだ。
マリオシリーズと同じく、物語はゲームのガイドみたいなものなので、物語要素は軽め。
ピーチ姫によるピーチ姫の魅力全開な可愛いゲームだ。子供から大人までみんなが楽しめる安心感がある。
キャラクターの魅力
本作では、もちろんピーチ姫の魅力が爆発している。
まず、コスチュームの着こなしぶりが素晴らしい。ピーチ姫は、さすがファッションセンスが抜群だ。どのコスチュームもピーチ姫らしさがありつつ細かな部分までのこだわりも感じられて、どの姿も美しい。
そして、いつもはマリオに助けられるのを待っているピーチ姫の勇ましい一面が本作では前面に出ている。もはやマリオの助けは必要ないと思えるほど有能でパワフルだ。
(そういえば、大魔王クッパに捕まっても意外と物怖じしてなかったりするし、ピーチ姫って実は自力で脱出できるのでは。)
本作ではステラと鼻でかモブキャラ達が活躍するけれど、ピーチ姫は常に丁寧な扱いを受ける。キノピオたちに結構ぞんざいに扱われることが多いマリオシリーズよりふざけたネタ要素は少なめだ。
にぎやかで楽しいけれど、全体的にお上品なゲームに仕上がっている。さすが、姫様。
操作の快適さ
ジャンプとアクションボタンを押すだけなので、操作はひたすらシンプルで分かりやすい。
本作は2.5Dなゲームプレイになる場面が多く、奥行きも使ったプレイも楽しめる。
操作性は良いけれど、高精度なアクションゲームというわけではないので、剣士などバトルになるステージでの当たり判定の甘さは少し気になる時がある。
難易度バランス
ゲーム攻略で詰まることは、まずない。
ピーチ姫にはハート5個分の体力ゲージがあり、ミスしてもそこかしこからハートが出現するので、ゲームオーバーになることもない。
一方で、リハーサルで高スコアを狙うとなると、なかなか大変だ。縛りルールが厳しめだし、報酬がもらえる目標設定も高めだ。
そして、上述した通り、当たり判定などアクションは高精度というわけではないので、本気で高スコアを狙い始めるともどかしく感じることもある。
「色んなピーチ姫の姿を見たいな」という人から、「最強ピーチ姫を目指すぜ!」というガチな人まで、幅広い人が楽しめるようになっていて、大人ゲーマーもしっかり楽しめる任天堂の懐の広さが嬉しい。
ちなみに、ステラという相棒がいるけれど、2人プレイには対応していない。
ゲームシステムの面白さ
本作の目玉は、やはりコスチュームによって変わるゲームプレイ。
単にバトルの武器が変わるというわけではなく、ミニゲーム調のステージがあったり、探偵になるアドベンチャーゲームのようなステージもあり、一本で多彩なゲームが体験できる。
本当にアイデア満載のステージばかりでよりどりみどりだ。やはり単なるアクションゲームでは姫様を満足させることは出来ないのだろう。
そして、ピーチ姫ファッションショーで終わりではなく、応用編などしっかりゲームとしての歯ごたえも感じられるやり込み要素が用意されているのも良いところ。
子供向けなゲームに見えてしまうけれど(もちろん子供にとって面白いのは言わずもがな)、ゲームとして楽しみたい大人も満足できる。
やり込み要素の楽しさ
応用編となるリハーサルの攻略が1番分かりやすいやり込み要素だ。
また、ステージ上のあちこちでコインを拾うことができる。ショップでは、ピーチ姫のドレスの柄やステラのリボンカラーを買うことができて、好きな柄やカラーに着替えてプレイができる。
更に、ボスを攻略したり、リハーサルの目標達成の報酬としても新たなドレスが手に入る。ボスさえもドレスのデザインにしてしまうとは、ピーチ姫は末恐ろしいファッショニスタだ。
各ステージ上にはアクションを行うことでコインがもらえるオブジェクトなどもあるし、分かりにくい場所に隠されているキラメキストーンもある。各ステージで全てのキラメキストーンを集めると、ピーチ姫のかっこいいシーンの写真がアンロックされるやり込み要素も用意されている。
グラフィックの芸術性
色とりどりで鮮やかな3DCGグラフィックで描かれる。
ドレスやコスチュームのデザインはどれもピーチ姫の美しさを引き立てるものばかりで、髪型やメイクも細かく変わっている。
また、個人的に好きなのが、コスチュームが変わると操作していない時のピーチ姫の仕草まで変わるところ。コスチュームの変化にピーチ姫もノリノリな様子が見ていて楽しい。
昔からよく知っているピーチ姫の新たな姿を見る度にピーチ姫の魅力が高まっていく。
サウンドの魅力
明るいゲームなので、たとえボス戦であろうと楽しくてにぎやかなBGMが溢れている。
また、コスチュームによって、ピーチ姫のボイスの調子も変わるのも良いところ。ドレスだと「うふふ」だけど、忍者になった途端に「ヤッ!」と威勢の良い掛け声に変わる。
本作と似ているゲームや関連作は更に下へ
プリンセスピーチ Showtime!レビューのまとめ
おすすめな人
- バトルもアドベンチャーも色んなゲームプレイを体験したい
- 明るい雰囲気のゲームを求めている
- ピーチ姫のファン
おすすめではない人
- 物語を楽しみたい
- 可愛い雰囲気が苦手
総合評価良いところ&残念なところ
- カジュアルゲーマーからアクション好きな人まで楽しめる難易度
- 一本でたくさんのゲームプレイが楽しめる
- ピーチ姫の様々な姿を見ることが出来る
- アクションの精度は甘め
- マリオシリーズに比べて笑えるネタ要素は控えめ
プリンセスピーチ Showtime!が好きならおすすめなゲーム
関連ゲーム
スーパーマリオブラザーズ ワンダー
マリオシリーズならではのプラットフォームアクションが楽しめる2D横スクロールアクションゲーム。
操作キャラとしてピーチ姫姫が登場し、象になる新たなパワーアップ姿も楽しめる。
アクションをしっかり楽しみたい人におすすめなピーチ姫。
似ているゲーム
スーパーマリオRPG
マリオも大魔王クッパもピーチ姫も共に戦う名作RPGのリメイク版。
リアルタイム要素のあるコマンドバトルで、連携技も追加されている。
物語をしっかり楽しみたいたい人におすすめなピーチ姫。
スーパーマリオ オデッセイ
こちらは3Dマリオ。ピーチ姫は大魔王クッパに囚われているいつもの設定。
多種多様なステージを自由に攻略できる高評価作で、こちらではマリオの様々なファッションが楽しめる。
ゲームクリア後には、各ステージに合ったファッションに身を包んだピーチ姫を見ることができる。
プリンセスピーチ Showtime!
©Nintendo
https://www.nintendo.com/jp/switch/amjja/stage/index.html
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