『Rogue Legacy 2 ローグレガシー2』レビュー: お爺ちゃんのせいで先祖代々ローグライク
『Rogue Legacy 2 ローグレガシー2』とは、Cellar Door Gamesが開発したローグライクアクションゲーム。
2D横スクロールアクションでプレイする。
本作は2013年に発売された『Rogue Legacy』の続編。ただ、直接的な続編というわけではないので、本作からプレイして問題ない。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はPC版をプレイ。
本作はどんなゲームか、その特徴や魅力と共に実際にプレイした感想と各要素の評価をネタバレなしでレビューする。また、本作に似ているゲームも紹介する。
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あらすじStory
契約
とある騎士が、誰かと何らかの契約を結び任務に向かう場面からゲームが始まる。
目的地である島にそびえる堅牢な城塞には、倒さなくてはいけない化け物が蔓延っているらしい。
主人公は、先ほどの契約によって討伐任務を負っており、早速侵入を試みる。
主人公の末路
さてさて、無事に侵入成功!
しかも、化け物が眠る扉を早々に発見したぞ。幸先良し!
ところが、各地にいる河の守り人と呼ばれる者たちを倒さないと扉は開かないらしい。
仕方ない、訪ねに行くか。
ところが、うっかり死んでしまった。無念。
さて、ローグライクゲームだから、最初からプレイし直しだな。
と思いきや、なんとさっきの主人公はいない。本当に死んでしまったらしい。
代々続く契約
さて、次に登場するのは先ほど主人公だった騎士の子供だ。
どうやら契約は子々孫々まで有効らしい。
というわけで、先祖代々続く戦いが始まることになる。
そして、世代を超えた戦いを続けるなか、舞台となる城塞や国の歴史が少しずつ明らかになってくる。
この国に一体何が起こっているのか。そして、この一族が戦いから解放される日は来るのか。
ゲームの特徴Features
個性豊かな子孫
本作は、2D横スクロールで探索しながら進むローグライクアクションゲーム。各部屋の全敵を倒さなくても進むことはできる。
ゲームオーバーになると最初から再スタートとなり、マップなど地形が全て変わると共に、次の世継ぎへと操作キャラが変わる。
操作キャラは、武器と秘技と魔法の3種類を使うことができる。
で、操作キャラたちは同じ一族なので顔はよく似ているけれど、その特性はかなり違う。
まず、クラス。ヴァルキリーやメイジ、更にはシェフなど様々だ。世継ぎのクラスによって、使う武器が変わる。
また、秘技や魔法、更にパッシブスキルなどは、それぞれの世継ぎによってランダムに変わる。
プレイごとに3人の世継ぎ候補が提示されるので、その中から1人を選択してダンジョンに赴くことになる。
繁栄する一族
本作はローグライトでもある。
新たな世継ぎでプレイを始める際には、直前のプレイで稼いだお金を使って様々な永続効果であるアップグレードや新たなクラスなどスキルツリーのアンロックが出来る。
また、出発前にはショップで武器やルーンなどを買うこともできる。購入品は代々受け継がれる。
しかし、ダンジョンに旅立つ際には、所持しているお金は全て船頭であるカロンに税として徴収されてしまう。とんでもない税率の相続税だ。
遺産は出来る限り使い切ってから旅に出るのがおすすめ。
家宝
本作にはメトロイドヴァニア要素もある。
探索しながら進んでいると、家宝を授けてくれる像を見つけることがある。
そこでは試練に挑み、無事に攻略すると家宝が手に入る。これにより、空中ダッシュなど新たなスキルを習得する。
これは家宝なので代々受け継がれる能力だ。
舞台となる城塞には様々なエリアがあり。新たなスキルを習得すると新たなエリアに進むことができるようになる。
つまり、家宝さえ手に入れれば、どのエリアから攻略していくかは自由だ。
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各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
3.5
物語に関する部分は、ゲーム冒頭にちょっぴり導入があり、あとは探索中に見つける誰かが書き残したメモ書きを読むくらい。
ひたすら戦いを繰り返すのがメインであり、物語要素はかなり軽い。
上記の「あらすじ」の項目を書こうとした時に、「あれ?そういえば、このゲームの物語って何だったっけ?」と記憶を失っていたくらい軽い。
ところが、誰かのメモ書きを読んでいると、「いやいや、ちゃんと物語練られていそう?」と薄々感じ始める。
それを味わう演出が乏しいのがもったいない。
冒頭やボス戦前後などに物語に興味を持たせる演出がもう少しあると良かった。物語を忘れてひたすら戦いだけを繰り返す戦闘狂になってしまいがち。
キャラクターの魅力
3.0
主人公たちにはセリフもリアクションもないし、しかも各プレイでの一期一会。正直なところ愛着は湧かない。
末裔たちは続々と投入されるのみ。
それを分かっているのか、各世代の主人公がちゃんと後継ぎを残してから戦いに赴いているあたり、ものすごく用意周到な家族計画を練っている一族だ。
NPCたちは深い話をするわけでもないし、上述の通り私は物語の記憶が吹っ飛んだ状態でプレイしていたくらいなので、気軽にプレイできるカジュアルな感覚のゲームだ。
操作性
4.0
武器を使った攻撃、秘技も魔法も、操作キャラによって使えるものは決まっていて、全て各ボタンを押すだけ。
かなり分かりやすい操作方法だ。
本作では、ランタンなどを踏みつけジャンプして更に上に到達していくアクションもあるけれど、バトルも含めて当たり判定はざっくりしている。
理不尽というわけではなく、敵にも味方にも甘い当たり判定だ。
キャラはキビキビ動くし攻撃もサクサクで気持ち良い。
が、戦いには不利な特性を持っている世継ぎもいる。
パニックになりやすい世継ぎはダメージを受けると画面が一定時間真っ暗になったり、なぜか落下スピードだけが遅いという世継ぎも現れる。
クラスにより変わる武器の挙動も違うし、世継ぎによって操作感がやや変わるのが面白い。
難易度バランス
4.0
「カジュアルだ」と書いてきたけれど、攻略はそれなりに大変。
雑魚敵はそうでもないけれど、ボスはしっかり強い。
何世代かに渡り、しっかり一族繁栄(永続効果のアップグレード)しなければならない。
ところが、アーキテクトをアンロックすると、ローグライクゲーム最大の特徴であるランダムマップのランダムさを消して同じマップでプレイできるという暴挙に手を出すことも出来る。
獲得ゴールドは減るけれど、ボス部屋まですぐ到達できるようになるので、「絶対ボス倒すぞ!」という時に便利だ。
また、難易度設定は出来ないけれど、設定からハウスルールを変えることができる。接触ダメージ無効などチートな設定も出来る。
ゲームシステム
4.5
プレイのたびに世代交代してランダムな世継ぎが登場するというのが1番の魅力。
しかも、世継ぎには強みも弱みもある。この特性がかなりバラエティに富んでいて面白い。
ゴールド獲得量が増える世継ぎには、慢性疲労とかしっかりデメリット付きなのも笑える。いや、攻略の上では不利な特性は困るんだけど、ついつい面白くて変な特性を選ぼうとしてしまう。
かなりサクサクプレイできてサクサク死ぬ。ペース早めにランを繰り返すことになる。
スキルツリーである館(自宅)がもりもり大きくなっていくのは見ていても楽しい。
カジュアルでプレイしやすいと同時に歯ごたえもあり長く楽しめるバランスの良いローグライク(ローグライト)だ。
やりこみ要素
4.0
装備品やルーンは、お金があるだけでは購入できない。設計図や素材も必要だ。
それには、各所の宝箱を開けたり試練などを攻略しなければならない。
スキルツリー含め、そうした各要素をどれだけアンロックできるかが1番のやり込み要素。
また、敵を倒すことで各クラスに経験値が溜まりボーナスも付与されるようになる(永続効果)。同じ職業に就いていた先祖代々のノウハウやコツを伝授していくってわけだ。
更に、本作にはニューゲーム+もあり、長く遊べる工夫が用意されている。
この一族は一体いつまで戦いに駆り出されるんだろうか。「私は継がない!」という世継ぎがいてもおかしくなさそうだけど。
グラフィック
4.0
カートゥーン調なグラフィック。見た目もカジュアルな印象。
クラスによって見た目も変わり、特にシェフが登場した時は笑ってしまった。
ボス戦中であろうとシチューを作って体力回復できるという特技があり、シェフの周りだけ和やかクッキング空間になってて笑える。
まあ、お料理してたらボスに殴られたけど。美味しくシチューを煮込んでただけなのに。
サウンド
3.5
BGMは、特にプレイの妨げにならない雰囲気を盛り上げてくれる曲。印象的なメロディがあるわけではない。
攻撃時などの効果音がザシュザシュしてて耳触り良く、バトルが気持ち良い。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
気軽にプレイしやすく分かりやすい
永続効果が豊富
マップを固定できる機能あり
メトロイドヴァニア要素も楽しめる
残念なところ
物語が軽く演出が物足りない
戦略性高いバトルではない
オススメな人
ローグライクゲームが好き
分かりやすいゲームを求めている
厳しいローグライクだと心が折れる
オススメではない人
物語を楽しみたい
操作キャラがランダムなのは嫌い
多種類の武器や魔法を駆使して戦いたい
おすすめ類似ゲーム本作に似たゲームはコチラ
UnderMine
死ぬたびに操作キャラが変わるローグライクゲームなら、こちらもおすすめ。死ぬ度に新たな鉱夫が採掘へと送り込まれる。こちらもカジュアルに楽しめるゲーム。
Dead Cells
メトロイドヴァニア要素が楽しめるローグライクなら、こちらもおすすめ。ローグヴァニアと呼ばれるシステムの人気作。歯ごたえがしっかりあり、多種類の武器を取捨選択するなどハクスラ要素も楽しめる。
Rogue Legacy 2 ローグレガシー2
お爺ちゃんのせいで先祖代々ローグライク
死ぬと操作キャラが世継ぎに変わっていくというローグライクゲーム。 強みも弱みもある各世継ぎの様々な特性が面白く、ゲームプレイが毎回変化する。 永続効果やマップ固定など攻略しやすいシステムも組み込まれていて、気軽にプレイしやすいのも魅力。
Rogue Legacy 2 ローグレガシー2
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