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『Trek to Yomi』とは、Leonard MenchiariとFlying Wild Hogが開発したアクションアドベンチャーゲーム。
日本の昔の時代劇を彷彿とさせるモノクログラフィックが特徴で、2D横スクロールと奥行きのある俯瞰視点でのプレイが混在している。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はXbox版をプレイ。
『Trek to Yomi』とはどんなゲームか、その特徴や魅力と共に実際にプレイした感想と各要素の評価をネタバレなしでレビューする。また、本作に似ているゲームも紹介する。
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あらすじStory
まっすぐ少年
とある村で剣の稽古にはげむ少年。本作の主人公である大輝(ヒロキ)だ。
師匠の三十郎から、剣士たるものの姿勢を学んでいる最中だ。というチュートリアルだ。
そんな稽古をこっそり覗いているのは、三十郎の娘である愛子。
愛子は大輝の幼馴染でもあり、例に漏れず大輝が恋心を抱いている少女だ。

事件からの悲劇
稽古を続けていると、「三十郎殿ー!大変ですー!」と村人が乱入してくる。
なんと賊が村を襲ってきた!
もちろん現場へ駆けつけて行く師匠、そして、師匠のあとを追う大輝と愛子。
三十郎は師範を務めるほどの剣士ではあるけれど、賊は人間離れした妖気をまとっており、三十郎は敵と相討ちになってしまうまさかの展開に。
師匠は「皆を守れ」と大輝に言い遺し、無念のうちに絶命してしまう。

侍の旅路
そこから時は流れ、大輝と愛子は立派に成長。
が、あの妖気をまとった亡者のような賊どもの脅威は去っていない。大輝と愛子が中心となり、村を守る計画を練っていた。
と、そこに早速、近くの村が賊に襲われているという急報が。
「行かねば!」と立ち上がる大輝。遂に出陣の時だ。
こうして、村の皆と愛子を守ると誓った大輝の生死を超えた過酷な戦いが始まる。
本作のタイトルを和訳すると「黄泉への旅路」だ。黄泉。そう、良い予感はしない。

ゲームの特徴Features
サイドスクロールで戦う

本作は物語がいくつかの章に分かれており、物語に沿って舞台が変わっていく。エリアの自由な行き来は出来ない。
通常時は画面上を好きに探索可能。視点は固定されているけれど、奥行きもあり好きに動ける。
ところが、バトルが発生する場所では2D横スクロールでのゲームプレイに変わる。
探索は自由に奥行きあり、バトルは2Dといった感じだ。
剣士の剣戟

バトルは剣戟。
剣で攻撃し、防御も剣で行う。ジャストガードも可能。手裏剣や弓など遠距離攻撃もできる。
剣での攻撃にはコンボ技があり、ゲームの進行や探索によって新たなコンボ技が解放されていく。
回避やダッシュもあるけれど、バトル中は全ての行動で気力(スタミナ)を消費するので、スタミナ管理が大切。
寄り道侍

自由に動ける探索中には、収集できるものがある。
やり込み要素となる収集物から、大輝の体力やスタミナ上限を上げてくれるアイテムなど。
そして、手裏剣や弓などの遠距離攻撃用アイテムも拾って補充していく。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

4.0
本作は、見た目から明らかだけど、日本の時代劇風に描かれている。まさに映画。
冒頭から物語にグイグイ惹き込まれ、大輝に感情移入しまくり。演出やテンポなど、物語描写が上手い。
大輝と一緒に「先生、先生ー!」「愛子ぉー!」と、思わず叫んでしまう。
極悪非道の賊に怒り、無惨な状態になってしまった村や村人の姿に悲しみと悔しさを覚え、心のオアシス愛子の姿を思い浮かべ、旅する世界の不気味さに怯える。
この没入感、凄い。
そして、中盤からは、「何なんだコレ!?何なんだよ!」と大輝と共に戸惑いながら進むことになる。
ネタバレになるので詳細は省くけれど、自分で進む道を選ぶ場面も登場する。めちゃくちゃ悩む。
キャラクターの魅力

4.0
物語への没入感が凄いので、もちろんキャラへの感情移入っぷりもハンパない。
ゲーム開始して5分後には、もう大輝の応援団団長になれるくらい感情移入してしまってた。キャラの描写も上手い。
敵の外道っぷりも素晴らしいし、亡くなった人たちの無念もひしひしと伝わってくる。
本気で映画。まるで映画。そのまま映画。
操作性

4.0
主人公は、キビキビ動く。
バトルはややハイペースで、複数の敵を相手にする場面も多い。
でも、もみくちゃになるわけではなく、それぞれの敵としっかり攻防交えたバトルが出来る。
コンボ技はたくさん種類があるけれど、ボタンを押すタイミングはちょっと独特。
バシュッと斬った後にピッと静止する挙動になっており、大輝の仕草とボタンを押すタイミングがズレた感覚になることがある。
侍らしい挙動なので臨場感高まるけれど、少し慣れが必要。
難易度バランス

4.5
ジャストガードのタイミングは掴みやすい。もしタイミングを逃してもガードになるし、ガードでもスタミナはあまり減らない。
なので、斬り返しやすい。
自分からガンガン攻めるより、わざと敵に剣を振らせてジャストガードからコンボという流れが強い。
敵は空気を読んでくれて、複数の敵がいる時でも1人ずつ近づいて来てくれる。まさに時代劇だ。
でも、決してぬるいわけじゃなくて、敵のコンボに嵌められてしまうと一気に体力を削られてしまう。
回復アイテムがないので、セーブポイントまで走り切らなければいけないハラハラ感もある(敵を気絶させてトドメ技を決めると回復はできる)。
良い緊張感が続く、良いバランス。
ちなみに、難易度はゲーム開始時に三段階から選択できる。
ゲームシステム

4.0
視点の切り替わり、剣戟をしっかり味わえるバトルシステム、全て良い。
特に奥行きもあって自由に動いていたのに、スンッと2D横スクロールに変わる視点変化が1番ハマるところ。
主人公が奥から前に動いてくる視点だったり、前景越しに斜めから映されたりとか。モノクログラフィックでそんなにバンバン視点変わってたら見にくくなるでしょ。と思いきや、全然そんなことない。
「見える、見えるぞ、見やすいのに視点がクルクル変わって楽しいぞぉお」と感嘆しながらプレイしてた。
ゲーム全体のテンポが良く、物語の先も気になるし、やめ時を見失ったままエンディングまで走り切ってしまった(メインストーリーは数時間で攻略できる長さ)。
やりこみ要素

4.0
進んでいると、チラチラと寄り道がある。
そこで収集品集めたり、体力と気力の上限アップのアイテムを見つけたりするのが、やり込み要素。
意外と寄り道は多い。
だけど、全体的なボリュームは少なめで、更に橋が崩れたりなどによって前の場所に戻れなくなることが多い。
自由に探索できるというより、一本道に脇道が少しあるといった感じ。
本作はマルチエンディングなので、初見時とは別の結末を選んでみるのもやり込み要素だ。
グラフィック

4.5
本作の最大の魅力はグラフィック。
雰囲気抜群のモノクロ時代劇世界。惚れ惚れするカッコ良さだ。
モノクロなのに全く地味じゃなくて、逆に派手でド迫力。
カットシーンも渋くて、まさに時代劇そのもの。
サウンド

4.0
音楽ももちろん時代劇調。和風な曲で、緊迫感が増す太鼓がドコドコ鳴ったり。
でも、BGMより耳に残るのは人々の絶望の叫びだ。
あちらこちらから、絶叫の泣き声や絶望したりセリフが聞こえてくる。
正直聞いてて気持ち良いものでは全くないんだけど、より臨場感が増す圧巻のものものしさ。
ただ、バグだと思うんだけど、突然セリフのボイスが消えることがあったのが気になった。
\\サントラはこちら//

総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
時代劇そのものの雰囲気やカッコ良さ
目を見張る視点の変わり方
夢中になる物語
残念なところ
自由度が少ない
オススメな人
和風のゲームが好き
物語を楽しみたい
芸術性が高いゲームが好き
チャンバラが好き
オススメではない人
残酷な描写や不気味な雰囲気が苦手
長時間遊べるゲームを探している
自由に探索できないと我慢ならない
おすすめ類似ゲーム本作に似たゲームはコチラ
武士が主人公のゲームなら、コチラもオススメ。剣戟はもちろん、忍者のようなステルスプレイも楽しめる高評価オープンワールドゲーム。対馬の絶景が堪能できる。



侍の剣戟を楽しむなら、コチラもオススメ。本作と同じくジャストガードが重要な体幹を削る斬新なバトルシステムにハマる。高評価で高難易度でもある死にゲー。

Trek to Yomi
Trek to Yomi
時代劇そのものはモノクログラフィックとカメラワーク。
物語に惹き込まれ、キビキビとした剣戟バトルにもハマる没入感高いゲーム。
Trek to Yomi
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https://www.trektoyomi.com