『オクトパストラベラー』とは

スクウェア・エニックスが製作したRPG。
スーパーファミコン自体のFFシリーズを彷彿とさせるドット絵とターン制コマンド入力バトルが特徴。
しかし、もちろん懐かしい要素ばかりではなく、惹き付ける新たな要素もふんだんに盛り込まれている新規IP。
Nintendo Switch、PCでプレイ可能。
私はNintendo Switch版をプレイ。
あらすじ
物語の舞台となるのはオルステラ大陸。
nintendo
主人公は8人の旅人たち
きみはその一人として
この世界を自由に旅することができる
生まれた場所も、旅の目的も
そして特技も異なる8人――
はたしてきみは
どのような旅を体験するだろうか?
旅立とう。きみだけの物語へ――
それぞれ生い立ちも境遇も違う8人が、オルステラ大陸の各地から旅に出る。
旅に出るきっかけや目的も、もちろん8人とも違う。
復讐を遂げるためという過酷で深刻な状況のキャラもいれば、外の世界を見たい!という明るく希望にあふれたキャラもいる。
というわけで、主人公は8人(一応メインキャラは最初に選択する)。

- オルべリク
- 屈強な剣士。
- 戦う意味を探していて、絶賛燃え尽き症候群中。
- プリムロゼ
- 美しい踊り子。本当はお嬢様。
- ある男を探しているセクシーお姉さん。
- トレサ:
- 商人見習い。
- 広い世界に憧れる少女。ムードメーカー的な元気っ子。
- アーフェン
- 優しき薬師。
- 仲間や友達など人情に熱い兄ちゃん的存在。
- ハンイット:
- 強き狩人。行方不明の師匠を探す。
- 動物を従える冷静沈着なクールビューティー。
- テリオン:
- 孤独な盗賊。
- 他人とは群れないとは言いつつ頼りになるツンデレ青年。
- サイラス
- 天然ボケなハンサム学者。頭脳派。
- 明らかに黒魔導士ポジション。
- オフィーリア
- 純粋、清廉潔白な神官。良心の塊。
- 明らかに白魔導士ポジション。
という魅力的な8人全員が、なんやかんやで出会い、共に旅することになる。

メインストーリーは8人分用意されていて、それぞれのキャラのエピソードを展開していく。
8種類の物語は全く雰囲気も事情も異なっていたはずだけど、徐々にお互いの話に繋がっている部分が見え隠れしてくる。
ゲームの特徴
エピソードごと進む
ストーリーは、それぞれの主人公ごとに進行するけれど、それぞれの物語はいくつかのエピソードに分かれている。
そのエピソードが展開する場所に来ると、「エピソードを開始するか?」という選択画面になり物語が始まる。

同じ場所で複数のエピソードが発生する場合は、選択しなかった方のエピソードは展開しないようになる。

当たり前だけど、選択したエピソードの主人公キャラは固定。
パーティーは4人なので、あとの3人は自由に選ぶことができる。
他の4人は、居酒屋で待機することになるけれど、話しかければ入れ替えが可能。
また、NPCからのサブクエストもあるけれど、こちらは特にエピソードを選択したりはせずにメインストーリーと並行して進めることができる。
懐かしくて新しいバトル
バトルは、昔ながらのターン制コマンド入力バトル。
ターンごとに敵味方の行動順が決まっていて、順番にコマンド入力して行動していく。

全員がバトルで輝ける「ブレイク」
敵にはシールドポイントがある。
敵の弱点の武器の種類や属性で1回攻撃をすると、敵のシールドポイント(耐久値)が1下がる。
シールドポイントが0になったら、ブレイク!
その敵は行動不能になって弱体化し、大ダメージを与えられるようになる。

同じ敵なら弱点は同じ
特にボスなどの強敵は、ブレイク状態じゃないとまともにダメージを与えられなかったり、行動回数がやたらと多いので、ブレイクを狙うのが欠かせない。
ジョブとアビリティ(固有のものと自由に付け替えられるもの2種類)があるので、弱点を突けるパーティー編成を組むことが1番大切。

先読みが楽しい「コマンドブースト」
パーティメンバーは、1ターンにつき1回行動。
そして、1ターンにつき、BPが1ずつ溜まっていく。
コマンド入力の際に、「ブースト」して溜まっているBPを使用すると、物理攻撃回数が増えたり魔法の威力が上がったりする。
消費するBPの数だけ威力が上がる。
また、BPを消費した次のターンは、どんな行動をしたとしてもBPが溜まらない。

行動順を見て、BPの使いどころを考えるのが大切。
先述した「ブレイク」を仲間たちがしてくれたところに、後から行動するキャラが、あたためておいたBPで秘蔵の強力アビリティ大ダメージにして叩き込む。
そういった先読み、段取りを考えるバトルが可能になる。
街の人と交流「フィールドコマンド」
街などのフィールドでは、NPCから持ち物を入手したり、戦闘に加勢してもらうようお誘い出来たりする。
それを可能にするのは、「フィールドコマンド」。

特に街の人に話しかけまわっちゃう人にとっては楽しい要素
フィールドコマンドは、街中などのNPCに対して行えるコマンドで、キャラごとに決まっている。
街の人と平和に知り合うコマンドもあれば、犯罪行為、というか激しいコミュ障なのか、というコマンドもある。

例えば、なぜかちょうどジャマな所に立ってる人に退いてほしい時、オルベリクは、正々堂々と「試合」を申し込むが、ハンイットは「けしかける」で突然モンスターに一般人を襲わせる凶行に出る。

フィールドコマンドは平和的なものと邪道なものに分かれる。
平和フィールドコマンドは、使うキャラのレベルが対象NPCのレベルに達していないと使えないけれど、邪道フィールドコマンドは、悪評が立つリスクと引き換えに、誰に対してでも使える。

成功さえすれば、序盤からすんごい強い武器が手に入る
すんごい強いNPCをお供に連れて行けたりする
評価
メインストーリーだけでも8人分あって、ボリュームたっぷり。
同じ世界が舞台だけど、8種類の物語を楽しめる。
勧善懲悪なだけではない物語で、セリフも記憶に残るものが多くて、メインストーリーがちゃんと8人分とも面白い。

スタート時に、メインキャラを8人のなかから選ぶけど、誰を主人公に選んでも、他の7人はちゃんと仲間になってくれる。
しかも、誰を主人公に選んでも、全員のストーリーを全て体験出来る。
全ての物語を見るために、何周も何周もプレイしなくてもいい。
分岐などもなく、1周で全部味わえるのが嬉しい。
コマンド入力なので、複雑な操作はなし。
移動と決定ボタン押すくらい。
タイミングが要求されたり、時間制限もないので、ダラーっとしながらでもプレイできる。

バトルは、ブレイクを狙っていかないと突破しにくいようになっているので、ちゃんと考えて戦略を立てる必要gあある。
偏ったジョブやアビリティだと、行き詰まってしまうようになっていて、色んな組み合わせを考えるのが面白い。
ちなみにクリア後要素もあるんだけど、そこからはバトル難易度がグッと上がる。
1番気に入ったのがバトル。
FFシリーズをプレイしてきてる身としては、慣れ親しんだコマンドバトル。
ジョブやアビリティも選択出来るし、このシステムだけでも相変わらず面白い。
そこに「ブレイク」「コマンドブースト」システムが加わる。
これが良い!あれこれ段取りを考えるのが楽しい!
慣れてるシステムだったはずなのに、新鮮で、バトルやめられない!の病みつきバトルシステムに変貌。

特にブレイクが面白くて、弱点攻撃が1ダメージでも発生してれば、シールドポイントが削られる。
非力な魔法使いキャラでも、魔法ダメダメの脳筋キャラでも、相性の悪い敵とのバトルで息をひそめてなくていい。
全てのジョブが全てのバトルで輝ける良いシステム。
本作は、「HD-2D」と呼ばれる、ドット絵と3DCGを組み合わせたスタイル。
今昔折衷というか、モダンレトロっていうのか、まあ、呼び方は何でもいいけど、古き良きと新しき良きが同居している。
キャラやフィールドはドット絵なんだけど、背景の水や光の表現は超リアルで高解像度。
このコントラストが、もう最高。
そして、ボスのデザインが最高すぎて、「どんな姿してるの?」とボス戦始まる時のワクワク感がすごい。

本作は魅力だらけだけど、最大の魅力と言っても良いいかもしれないのが、音楽。
本気で神曲揃い!
フィールドは、癒し的な美しいメロディが多いけど、バトルは、熱い曲ばかり。
バトル曲は何種類かあるが、どれもお気に入りで、もはや音楽が聴きたくてバトルする時もあった。