オクトラ2【オクトパストラベラー2】全てを超えてしまった続編 – レビューと攻略
熱い物語に夢中になり、バトルに白熱し、魅力的な仲間との旅にどっぷり浸れる最強RPGオクトラ2『オクトパストラベラー2』。
オクトパストラベラー2の特徴
- ストーリー: 境遇も展開も異なる8人の物語が交差しながら展開する大長編
- 攻略: 敵の弱点を狙いブレイブとブレイクを利用したターンベースバトルが特徴のRPG
- 評価: 8人とも全く異なる物語に感情移入し、バトルは戦略性高く、グラフィックも美しい高評価作
- 惹き込まれる物語と魅力的なキャラ
- 戦略性の高いバトルシステム
- グラフィックと音楽が最高
- 前作から全てがパワーアップしている
- キャラ間での装備品のやり取りが面倒くさい
『オクトパストラベラー2』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
オクトパストラベラー2の攻略情報
オクトパストラベラー2の概要
タイトル | オクトパストラベラー2 OCTOPATH TRAVELER II |
---|---|
開発元 | Square Enix |
販売元 | Square Enix |
発売日 | 2023年2月24日 |
対応機種 | PS5, PS4, Nintendo Switch, Xbox, PC |
ジャンル | RPG |
シリーズ | OCTOPATH TRAVELER オクトパストラベラー |
プレイ機種 | Switch |
本作は、HD-2Dと呼ばれるピクセルアートと3DCGを組み合わせたグラフィックスタイルが初採用された高評価RPG『オクトパストラベラー』の続編となる。
しかし、物語は前作と直接繋がっていないので、本作からプレイしても全く問題ない。
ストーリー
8人の主人公
本作には主人公が8人いる。ゲーム開始時に、誰の物語から始めるか選択し、そのキャラが主人公となる。
「初手から分岐要素か!?」と警戒する必要はない。誰を主人公にしても物語は変わらない。8人全員仲間に出来るし、全員の物語を全て体験することが出来る。
ただし、主人公として選択したキャラは、そのキャラ自身の物語を終えるまでパーティーメンバーから外すことはできない。そう、主人公だから。それが主人公だ。
8人の事情と旅の目的
主人公となる8人は年齢も出身地も境遇も全く異なる。
- ヒカリ
- 戦ばかりの故郷ク国を変えたい第二王子
- 自分に厳しく、情に厚い真面目な剣士
- 「友のために!」が口癖なほど、友達大好き
- アグネア
- 片田舎から大スターになることを夢見る踊り子
- 8人の中で最年少であり、天性の甘え上手
- やや天然ドジっ子でもある
- パルテティオ
- 気前のいい商人
- 商売によって人々を幸せするという超ド級の真っすぐな夢を持つ
- 陽キャ代表
- オズバルド
- 1人だけ毛色の違う文学作品かと思うくらいシリアス
- とある男への復讐に燃えまくっている学者
- 8人の中で最年長
- ソローネ
- 過酷な境遇から自由になろうと決意した盗賊
- 8人の中で1番違法行為率が高い
- クールで妖艶なお姉さん
- テメノス
- 飄々として掴みどころのない異端審問官
- とある事件を個人的に追っている神官
- 突然、別ゲームの刑事のような能力を発揮する
- オーシュット
- 獣人たちが住む島の命運を背負う獣人
- 少年漫画の主人公のような明るい狩人
- よくお腹が空いている
- キャスティ
- 見ていて心配になるほど自己犠牲精神溢れる薬師
- 知識豊富なしっかり者
- 自分自身については絶賛記憶喪失中
8人の出会いと行く末
上述した通り境遇も旅の目的も全く異なる8人は道中で出会い、共に旅することになる。
8人それぞれに危険な旅路が待っており、命を懸けるだけの理由もある。時には、それぞれの物語が交叉することもある。
舞台となるソリスティア大陸で、8人の旅はどう絡み合い、そしてどんな結末へと収束していくのか。
攻略のポイント
ソリスティア大陸中で物語を辿る
本作では、大陸を自由に旅しながら各キャラの物語を辿っていく。
各キャラの物語はいくつかの章に分かれており、ソリスティア大陸の各所で発生する章の順番通りに攻略していく。
しかし、全キャラの進行度は必ずしも合わせなくてもいい。ヒカリの4章を進めつつ、また別の場所でソローネの2章をプレイするなんてことも出来る。
また、特定の章を終えると、キャラ同士の物語が交叉するクロスストーリーと呼ばれるエピソードが発生することもある。
8人の物語とは別にサブクエストも発生する。こちらは受注するかどうかも進める順番も完全に自由だ。
ブーストしてブレイクを狙え
バトルは、ターン制コマンドバトル。画面上部に敵味方交えてターンが回ってくる行動順が表示されている。
ターンが回ってきたキャラには、BP(ブーストポイント)が1ポイントずつ溜まる。
溜まっているBPを消費してブースト状態にしてコマンドを選択すると、通常攻撃回数を増やしたりスキルの威力を高めることが出来る。
一方で敵にはシールドポイントがあり、その敵の弱点武器種か属性で攻撃するごとにシールドポイントを1ずつ削ることが出来る。
シールドポイントがゼロになった敵はブレイク状態となり、次のターンは行動できず防御力も下がる。
ブレイクを狙い、ここぞいう時に溜めていたBPを使って攻撃をブーストする!この二つを上手く使いこなすのが勝利のカギだ。
火事場の底力
敵をブレイクしたり、逆に敵から攻撃を受けると、キャラごとに底力ゲージが上がっていく。
底力は各キャラ固有の必殺技であり、特別なスキルが使用可能になったり、2回行動が可能になったり、特定のコマンドの効果が変わるなど、その効果は各キャラごとに全く異なる。
ちなみに、底力で使えるスキルもブースト状態にすれば威力が増すことができるので、組み合わせるとかなり強力だ。
ジョブとアビリティ
8人は、それぞれ最初からジョブが決まっている。これはベースジョブと呼ばれる。
それとは別に、各ジョブの証(ライセンス)を手に入れるとバトルジョブとして追加のジョブを選択出来るようになる。
ベースジョブに加えてバトルジョブのアビリティも使用可能であり、バトル時の見た目も変わる。
そして、バトルに勝利すると経験値とJP(ジョブポイント)を獲得する。JPを消費するとベースジョブかバトルジョブの新たなアビリティを習得することが出来る。
一定数のアビリティを習得すると、各ジョブ固有のサポートアビリティ(パッシブスキルにあたるもの)を習得出来る。サポートアビリティは、習得さえすればジョブを変えても装備することが出来る。
ジョブやアビリティ含めたパーティー編成によって、様々な戦い方が出来るようになる。ちなみにバトルパーティーは4人のみで、町の酒場でバトルメンバーの入れ替えが出来る。
フィールドコマンドでちょっかいを出す
探索時にはキャラ固有のフィールドコマンドが活躍する。フィールドコマンドとは町などにいるNPC達に対して行うコマンドだ。NPCから見れば迷惑行為が多いけれど。
本作には昼夜の概念があり、各キャラのフィールドコマンドは昼夜で変わる。
例えば、アグネアは昼間はNPCを誘惑して連れ歩くことが出来る。連れ出されたNPCは、バトル時にアグネアのコマンド「加勢」で数ターン戦ってくれる。
夜になると、アグネアの甘え上手っぷりを発揮させて、NPCに「おねだり」してアイテムを貰うことが出来る。
失敗することがあったり、お金が必要になるものもあるけれど、フィールドコマンドは攻略に欠かせない本作ならではの魅力であり、上手く使うと強力な装備が早めに手に入るなど攻略しやすくなる。
キャラごとに昼夜のフィールドコマンドは全て異なっているので、適時パーティーメンバーを入れ替えて、同じNPCに様々なフィールドコマンドを試してみるのがおすすめ。
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オクトパストラベラー2のレビュー
物語: 8人とも全く異なる物語どれもに感情移入が止まらない
8人の物語は全く違う。本当に、本気で、全然違う。明るく笑える物語もあれば、深刻で過酷で辛い物語もあるし、それぞれの登場人物達も魅力的。
第1章から泣いてしまったエピソードもあるほど心揺さぶられる場面が多く、感情移入しやすくて物語にどっぷり浸れる。主人公8人は全員魅力的だ。
特に悪役のゲスっぷりは最高。かなりの胸糞展開もあり、「ぐぎぎぎ、あいつ許すまじ!」と思わず歯ぎしりしてしまうほど天晴れな悪役揃いだ。
また、フィールドコマンド「誘惑」などで連れ出したNPCは、どんな危険地帯までにもずっとついて来てくれる(水上を移動するカヌーまで持参している)ので、なんだか愛着が湧いてきてしまい別れがたくなってしまう。
モブキャラにまで愛着が湧くという素敵なゲームだ。
そして、8つの全く異なる物語には、徐々に共通する何かが見えてくる。そうなってくると先を知りたい気持ちが加速し、終盤には「な、なるほど!」と唸った伏線回収まで楽しめた。
サブクエストにもちゃんと物語があり、しっかり作り込まれた良質な物語がたーっぷり楽しめる。
操作性: 親切機能を最初から完備
コマンドバトルなのでそもそも操作性が問題になるゲームではないけれど、操作性は問題なし。
バトルスピードを変えられるし、自動のセリフ送りや昼夜もボタン一発で変えられるなど、親切な機能が揃っている。
これまでの経緯や次の目標も適時メニュー画面で確認できるので、8人の物語をバラバラに進めていても「あれ?一体何しに来たんだっけ?」とマヌケな旅人にならずに済むのも助かる。
ワールドマップからファストトラベルも出来るし、「RPGのここが無駄に時間食って面倒くさいんだよなー」というところをしっかり潰してくれていて快適だ。
欲を言うなら、ショップで控えのメンバーのパラメータまで見れたり、キャラ間での装備品付け替えがもっと楽に出来ると更に便利になると思う。
難易度: ブーストとブレイク活用必須のバトル難易度
バトルは、ブーストとブレイクを使うのが前提の難易度になっている。
特にボス戦ではしっかりブレイクを狙わないといけない。単にボカスカ殴っているだけでは勝てない。
逆に、敵をブレイクして、最大限ブーストして底力も併用してドカーーンと大ダメージを叩き出せるとめちゃくちゃ気持ち良い。
難易度選択はできないけれど、ダンジョンやキャラの各章には目安レベルが表示されているので、無謀な挑戦をしなければ詰まることはない。
そして、ジョブやアビリティの種類が多く、様々な作戦を試せるのが本作の大きな魅力の1つ。
RPGなので、もちろんレベル上げも通用するけれど、戦略勝ちがちゃんと出来るよう作られている良い難易度バランスで進めることができる。
システム:
古き良きRPGの良さを活かしつつ、物語が章に分かれていたりNPCにちょっかいを出したりといった現代的な新しさも盛り込んだゲームシステムは前作で既に高く評価されている。
ブレイクとブーストを使った戦略性高いバトルシステムの面白さも前作で証明済みだ。
物語が良いので、個人的には前作と同じシステムだけでも十分満足したと思う。
が、「それだけで満足させないぞ!」という気合いがゲームからドシドシ伝わってくる。面白さが2倍どころか2乗でパワーアップしている。
昼夜の違いや独特なジョブやアビリティが増え、底力やバトル中に武器の切り替えも可能になったことで、戦術の幅が格段に広がり、更にバトルに病みつきになる。
特にトリッキーだけど条件が整うと強力なアビリティや、パーティー編成によって輝くアビリティも多く、作戦を考える楽しさがハンパない。
前作の全てを超えし続編。前作で「最高!」と思っていた私は、冒頭から瞬殺された。「もっと最高!」が楽しめるとは。
芸術性: さらに美しく進化していくHD-2Dグラフィック
前作から引き続き、3DCGとピクセルアートが組み合わさったHD-2Dのグラフィックで描かれる。
前作で既にアートスタイルは確立されていたけれど、本作では描き込みが更に緻密になり、光だけでなく落ち葉が舞っていたりエフェクトも効きまくっていて綺麗。
個人的にこのアートスタイルがめちゃくちゃ好みで、ゲーム冒頭から鼻血噴出の大興奮で景色を眺めていた。
また、会話している時はボスも味方も2.5頭身なのに、バトルになるとボスだけ巨大化して豪華なグラフィックに変わるのは前作から続く魅力ポイント。ボスのデザインも格好良い。
そして、サウンド面では神曲揃い。耳が幸せ。
本作では昼夜があるので、同じ場所でも2種類のBGMが用意されており、昼は明るく、夜は落ち着いた癒しの雰囲気に変わる。
そして、バトル曲は最高にカッコ良くて盛り上がる。
最先端3DCGのゲームにも負けない壮大さや臨場感を生み出しているのは音楽の良さによるところも大きいと思う。
サントラはこちら
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オクトパストラベラーの総合評価
OCTOPATH TRAVELER II
総合評価
物語には感情移入し、バトルでは戦略性や戦術の豊富さに熱中し、グラフィックには見惚れる最高のRPG。高評価の前作からしっかり進化しており、本シリーズならではの魅力も増している。
おすすめな人 | ターンベースバトルが好き 物語をたっぷり楽しみたい 戦略を考えるのが好き |
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おすすめではない人 | 3DCGグラフィックの派手さを求めている 心苦しい展開を見たくない クリアまで長時間かかるゲームをしている暇がない |
オクトパストラベラー2と似ているおすすめゲーム
オクトパストラベラー
- シリーズが始まった前作
- 本作より少し前の時代の全く別の大陸が舞台
- 基本システムは本作と同じ
- 本作に関係するエピソードあり
ブレイブリーデフォルト2
- オクトラシリーズ開発者さんたちが手がける、また別のRPGシリーズ
- 本作と似ていつつも異なるバトルシステムが特徴
- ジョブが大量に登場する