『Iconoclasts アイコノクラスツ』レビュー: レンチがあれば世界を救える
『Iconoclasts アイコノクラスツ』とは、Joakim Sandberg(ヨアキム・サンドバーグ)さんが開発した2D横スクロールでプレイするアクションアドベンチャーゲーム。
本作は個人開発されており、 製作に約7年かけたという超力作だ。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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ゲームの特徴と評価Features & Impressions
レンチ片手に大冒険
主人公のロビンは、メカニック。
彼女の武器はレンチと多種類の銃。これらをうまく使い分けて戦ったり謎解きする。
レンチは近接攻撃。レンチで敵を殴って撲殺するというパワフルなメカニックさなんだ。
銃では遠距離攻撃し、種類によって挙動は違うし、溜め撃ちで威力を上げることも出来る。
しっかりしたストーリー
平凡そうな女の子が世界を救って、隠された真実も解き明かす。
こう書くと「あー、よくあるやつね」て感じだけど、本作は世界設定がかなりしっかり練られている。そのおかげで、物語に厚みがあり、テンポも良くて先が気になってどんどんプレイしたくなる。
主人公ロビンは、突然「世界救うぞ!」とやる気が湧くわけではない。
なんやかんや周りに巻き込まれてたら、いつのまにか、「あ、もう、私が世界救うしかないかな」みたいになる巻き込まれ系ヒロイン。
普通の女の子が世界を救っていく過程が、すごく自然な展開になってて良かった。
本作のあらすじは以下の通り。
メカニックになって人助けをしたいと願う少女、ロビン。しかし正規の資格がないために「マザー」に罪人とみなされてしまう。
ロビンが1本のレンチを拾って以来、世界はおかしくなってしまった。世界を元に戻したいと考えるロビン。
だが愛する人たちに次々と「聖罰」が降りかかり、不気味なワン・コンサーンのエージェントが彼女を追ってくる。
しかし、その背後では何かもっと大きな事が起きているようだ ― アイボリーと呼ばれる燃料の不足や、個人どうしの争いよりも大きな何かだ。ロビンはそれに巻き込まれてしまったのだ。
DANGEN | アイコノクラスツ
タイトルになっている「アイコノクラスツ」とは、聖像破壊者とか因習打破主義者のことを指す。つまりロビンが宗教という大義名分を掲げた支配者であるワン・コンサーンを打ち倒そうという物語を表している。
グラフィックは可愛らしいけれど、ストーリーはシリアス。
キャラ同士の会話も面白く、キャラそれぞれに自分なりのポリシーがある。哲学的なセリフも多いけれど、日本語翻訳がいい感じ。
バラエティに富んだボス戦
ボスも雑魚敵も攻撃パターンがそれぞれ違っていて、敵ごとに攻略法が違う。
この敵の倒し方の違いっぷりが、楽しい。やみくもに撃っても殴っても倒せないようになっている。
終盤になってくると、レンチと銃を切り替えまくり、持っている武器総動員で進むことになる。
謎解き
レンチと銃は、ダンジョンの道も切り開くのにも使用する。
正規ルートの謎解きは、すんなり進める難易度。
しかし、隠された宝箱を開けるための謎解きは、それなりに悩む。まず、宝箱を見つけるのにひと苦労、見つけたら、それを開けるのに、またひと苦労。
ボリュームたっぷり
マップは、いくつかのエリアに分かれている。
それぞれのエリアは、趣が違っていて、その種類も多くて飽きることがなかった。
新しいスキルを手に入れたら、以前は取れなかった宝を取りに戻って来るメトロイドヴァニア要素も楽しめる。
メインストーリーだけでもしっかり長さがあり、ボスも多く、隠しボスもいる。宝探しなどやり込み要素や探索要素もしっかりあって、ボリュームたっぷり楽しめる。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
考えせられる物語
謎解きもバトルもたっぷり楽しめる
色鮮やかなピクセルアートグラフィック
残念なところ
長い台詞が自動で流れてしまう場面がある
オススメな人
物語を楽しみたい
探索が好き
ピクセルアートが好き
オススメではない人
長いセリフを読むのが面倒くさい
哲学的な話が苦手
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2D横スクロールで、物語も謎解きも楽しめるアクションアドベンチャーゲーム。それぞれ特技が違う3兄弟を使い分けながら攻略していく。可愛く美しいグラフィックも魅力。
Iconoclasts アイコノクラスツ
http://www.playiconoclasts.com
© 2017 Joakim Sandberg, published by DANGEN Entertainment