【Mechabellum】寝転がって見守る司令官 – 攻略とレビュー
敵部隊の動きを予想して、バトル前に全て準備するストラテジー『Mechabellum』。
Mechabellumの特徴
- ストーリー: どこかの惑星らしいけれど、ストーリー要素はなし
- 攻略: 編成と配置だけで勝負する、考えて見守るストラテジー
- 評価: 決めたら指示出しも変更もできないのが新鮮で、派手バトルを眺めるのが楽しい
- バトル開始後に変更できないのが難しくも面白い
- 簡単操作
- バトルが派手で見ているだけで楽しい
- チュートリアルが唐突で断片的
- 物語やキャラなど世界に惹き込む要素が乏しい
『Mechabellum』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Mechabellumの攻略情報
Mechabellumの概要
タイトル | Mechabellum |
---|---|
開発元 | Game River |
販売元 | Paradox Arc |
発売日 | 2023年5月11日早期アクセス開始 |
対応機種 | PC |
ジャンル | ストラテジー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC早期アクセス版(マウス使用) |
本作はPvPバトルが目玉ではあるけれど、ソロプレイでAI相手に戦うこともできる。本稿では、早期アクセス版をソロプレイした際のレビューを行っている。
また、Steamページでは日本語版なしの表記になっているけれど、ほぼ全て日本語化されている。
ストーリー
本作に物語要素はない。ゲームを起動すると、すぐにどのモードでバトルを開始するか選ぶのみだ。
シングルプレイモードでは、チュートリアルから始まり、複数の難易度で戦い抜くサバイバルモードや他プレイヤーが作ったレベルに挑んだり、練習を行うことができる。
Steamストアページを見ると「植民地となった惑星ファー・アウェイで戦う」という設定が分かる。惑星が広大なのをいいことに、入植者たちがメカを使って試合を楽しんでいるのだろうか。
攻略のポイント
敵を殲滅しながら戦い抜く
本作は対戦形式で、メカ部隊同士を戦わせるストラテジーゲーム。
プレイヤーは司令官となり、自分と対戦相手にはそれぞれHPがある。対戦の大まかな流れは以下の通り。
- 自軍のユニットを配置する
- バトル開始
- 相手のユニットを全て破壊した側が勝利
- 勝利した側は、そのラウンドで破壊した敵ユニットに応じて対戦相手の司令官HPを削ることができる
- 各ラウンド後にはお金を獲得し、複数提示されるボーナスから1つ選ぶことができる
- ユニットやスキルが追加されるものが多い
- ラウンドを繰り返して、どちらか一方の司令官HPがゼロになったら対戦が終わる
各ラウンドでの戦い方
本作では、バトルが始まると指示出しやユニット追加などバトル中の介入が全く出来ないのが大きな特徴だ。
そのためバトル前のユニット編成と配置が勝負を決める。ラウンド前には以下の準備ができる。
- ユニットの選択
- ユニットごとに特性が異なる
- 機動力や体力など基礎ステータスが異なる
- 例1: 素早く集団攻撃するものの防御力が低い軽量タイプ
- 例2: 1発の攻撃力は高いけれど、攻撃に時間がかかるタイプ
- 攻撃できる対象も異なる
- 地上のみ
- 空と地上どちらも攻撃できる
- 機動力や体力など基礎ステータスが異なる
- お金を払って新たなユニットを追加できる
- ラウンドごとに2ユニット追加できる
- お金を払うと新たな種類のユニットをアンロックできる
- ラウンドごとに新たに1種のユニットをアンロックできる
- ユニットごとに特性が異なる
- ユニット配置
- 自分側の陣地にユニットを配置出来る
- そのラウンドに新たに追加するユニットのみ移動できる
- 以前のラウンドで出したユニットはラウンドごとに全復活し、配置換えはできない
- そのラウンドに新たに追加するユニットのみ移動できる
- 敵陣の側面に配置したユニットはバトル開始から少し遅れて稼働する
- 自分側の陣地にユニットを配置出来る
- ユニットのアップグレード
- 敵を破壊するごとに各ユニットは経験値を獲得し、一定量溜まるとお金を払ってアップグレードできる
- ユニットのスキルもお金を払ってアンロックできる
- アンロックしたスキルは同種ユニット全てで有効となる
- ユニット以外の攻撃手段
- ミサイルやシールドをフィールド上に設置しておくことができる
- 移動スキル
- ラウンド後のボーナスとして手に入る
- 敵陣にも設置可能な地形トラップをフィールド上に設置できる
資金をやりくりしつつ上記の準備が終わったらバトルを開始し、あとは見守るだけだ。バトルが始まると、各ユニットは近い敵から自動的に狙って侵攻していく。
敵陣にも自陣にも司令塔があり、破壊されると全隊がショック状態となり、攻撃力や防御力がガクッと下がる。敵を直接狙うだけでなく、司令塔を優先して狙う作戦を立てるのも有効な戦術だ。
マルチプレイ
本作は対戦するゲームというわけで、マルチプレイももちろんできる。というか、そっちがメイン。
マルチプレイでは、ラウンド前の準備に時間制限があるし、相手もラウンド後にボーナスを得るので、より先読みして作戦を立てなければならない。
ちなみに観戦のみも出来る。上手いプレイヤーの試合を見ると、ユニットの使い方や陣形を学ぶことができる。
記事はさらに下に続きます
Mechabellumのレビュー
操作性: 寝っ転がってプレイできる
本作をプレイして1番驚いたのは、操作が簡単で、気軽にプレイできること。
見た目はガチガチのメカで複雑そうに見えるし、ウォーゲームといえば硬派なゲームも多い。ところが、プレイしてみるとマウスだけでポチポチ操作できるし、複雑な操作は全くない。
キーボードは必要なく、寝転がってプレイできるほどだ。というか、本当に寝転がってプレイしてしまった時もある。戦場で戦っているユニットは、まさか司令官がゴロゴロしているとは思わないだろう。
ただ、ゲームの大きな流れなどの説明はなく、突然ゲームが始まる。しかも、チュートリアルはかなり唐突で断片的なので「えっ、色々把握する前に、ユニットの種類が大量なんだが!」と戸惑ってしまう。
でも、ラウンド前にユニットを選択すると相性の良いユニットタイプなど説明が表示される。プレイしながら覚えるしかない、習うよりプレイしてしまえゲームだ。
そのため、フィールドに出したユニットにカーソルを合わせた時にも説明を見たいところ。説明表示オンオフの設定があれば、説明表示が邪魔になる慣れたプレイヤーにも優しいと思う。
難易度: 敵の作戦と先の戦いまでも予測する
一定回数のラウンドを戦い抜くシングルプレイのサバイバルモードの難易度についてレビューする。
イージーから始まり、クリアするごとに高い難易度がアンロックされる。ノーマル難易度くらいまでは学習中でも攻略できるし、着実に上手くなりながらプレイできる。さらに、難易度ハード以上も用意されている。
バトルでは、フィールドに出したユニットは持ち越しになるので、次以降のラウンドも見据えて陣形を組まなければならない。お金はそんなに潤沢になるわけではないので、先の先まで考えてやりくりするのが難しいところであり、面白いところ。
バトルが始まれば見守るしかないので、操作の上手さや速さは求められない。純粋に賢さ勝負ができる。
作戦を立てるのが好きな人なら一気に上達できる。一方で、ストラテジー(特にRTS系)に馴染みがない人にとっても、バトル中にあれこれ考える必要はないのでプレイしやすく、ラウンド一戦落としても指揮官の体力があれば次ラウンド以降で挽回できるので、敷居が低いゲームでもある。
システム: 指示出し出来ないもどかしさが面白さ
作戦だけ立てたら、「あとはみんなよろしく!」とバトルを眺める。
タワーディフェンスなどRTSでは、バトル中にあれこれ介入できるのが特色や目新しさになっていることが多く、それが面白いところでもある。ところが、本作にはそれが一切ないという潔さが逆に新鮮。
もちろんもどかしく感じるけれど、走り出した戦車は誰にも止められないのだ。自分が立てた作戦が上手く機能するかどうかだけを見定められるので、ストラテジー脳を鍛えることができる。
ユニットはどれも一長一短あって種類が多く、ラウンドごとにユニットが復活しつつ追加ユニット数が限られているというのが複雑になりすぎず作戦の上手さが光りやすい良いルールだと思う。
ただ、上述もしたけれど、正直なところチュートリアルや動線が荒く、ゲームに惹き込む物語やキャラクター性もなく、ぱっと見のとっつきやすさが乏しいのが勿体ない。
実際にプレイしてみると、見た目とは裏腹に気軽にプレイしやすいゲームなので、ストラテジーに限らず、RPGなどでもパーティー編成を考える時間が好きな人におすすめしたいゲームだ。
芸術性: 砲撃、爆撃、大爆発の見ごたえ抜群バトル
本作には、実は作戦を考えている時間以上に楽しいパートがある。それは見守るしかないバトルの時間だ。
戦闘機や戦車がボカスカと銃弾やミサイルを放ち、大きな炎を上げて部隊が爆散する。
ラウンドを重ねてフィールド上の敵味方のユニット数が増えてくると、もはや大戦争。轟音と爆撃音に包まれて、画面はしっちゃかめっちゃか。これが派手で爽快。
もはや作戦を立てるよりも、メカバトル見たさにプレイするようになっていたまである。自分自身が監督の立場ではあるけれど、寝転がりながら「頑張れー頑張れー!」とテレビでスポーツ観戦しているような楽しさで、ゆったりプレイできる。
ちなみに、カメラは自由に動かすことが出来て、ユニット視点で見ることもできる。ただ、今のところはステージの種類が少なく、背景部分の変わり映えは楽しめない。
総合評価と似ているゲームは下へ
Mechabellumの総合評価
Mechabellum
総合評価
バトルが始まると何もできないというのが新鮮で、作戦を立てる上手さ勝負ができるストラテジーゲーム。ゲームへ惹き込む仕掛けや親切さは乏しいものの、メカ同士の激しいバトルは眺めているだけでも楽しい。
おすすめな人 | 作戦を考えるのが好き メカとか爆発とか大好き 忙しくないゲームを探している |
---|---|
おすすめではない人 | バトルに直接介入したい 物語を楽しみたい 手厚いチュートリアルが欲しい |
Mechabellumに似ているおすすめゲーム
Kingdom Two Crowns
- 領土を拡大しながら拠点防衛する高評価RTS
- 建築や仕事の割り振りを行い、兵士が自動で戦う
- 美しいピクセルアートグラフィックも魅力
Bad North
- 襲撃してくる海賊から島を守るローグライクRTS
- 特性の異なるユニットが自動で戦うい、移動指示は可能
- 航路選択やユニットのアップグレードも作戦のうち