レビュー【Beacon Patrol】パトロールが終わらない | タイルで海を探索するパズルゲーム

タイルを上手く置いてスコアを稼ぎながら海を探索する可愛くもしっかり悩むパズルゲーム『Beacon Patrol』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- カモメとなって、北海をパトロールする設定
- 攻略
- 風景が繋がるように且つ高スコアを狙えるようにタイルを配置していくパズルゲーム
- 評価
- 誰もが楽しめるシンプルさでありつつ、しっかり悩む上質パズル
Beacon Patrolの概要
タイトル | Beacon Patrol |
---|---|
開発元 | Shapes and Dreams, BrutalHack |
販売元 | Assemble Entertainment, Shapes and Dreams |
発売日 | 2025年9月17日 |
対応機種 | PC |
ジャンル | パズル |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(マウス使用) |
本作は同名のボードゲーム「Beacon Patrol』をベースに、ビデオゲーム向けのモードや仕様となっている。
Beacon Patrolのストーリー
私はカモメ、あなたもカモメ

本作でプレイヤーは北海をパトロールするカモメとなる。
海賊が暴れているのか、はたまた海からバケモノでも出るのかと心配になるけれど、そういうゲームではない。北海は穏やかだ。
唯一の問題は、遠くまで見渡せないこと。
プレイヤーは、まずは新人カモメとなり、なぜか飛べるという最大の特技を封印し、パトロール船に乗って北海へと漕ぎ出していく。
Beacon Patrolの攻略情報
ゲームモードの選択

本作にはいくつかのゲームモードが用意されている。
より遠く広くを目指して高スコアを狙う探索モードや、本作のベースとなったボードゲームそのままを再現したボードゲームモード、更に自分の好きな地形を気兼ねなく作っていけるサンドボックスモードもある。
本作は、ソロプレイから最大4人でのプレイもできる。
なお、本稿のゲーム画像はソロプレイ時のものとなっている。
タイルを置いてより遠くまで探索する

いずれのゲームモードでも、ゲームの基本ルールは同じだ。
- 画面中央にスタート地点であるタイルが置かれている
- プレイヤー(船)の出発地点
- ターンごとに3枚のタイルと移動トークンを獲得する
- タイルはそれぞれ絵柄が異なり、山札から配られる
- 移動トークンは配置されたタイル上を1マス進むごとに消費する
- 2枚以上のタイルを配置して、ターンを終える
- タイルは、プレイヤー(船)がいる場所のタイルと上下左右に隣り合い且つ絵柄の地形が繋がるようにしか置けない
- 1枚残した状態でも次のターンに進める(新たに2枚のタイルが配られ、残したタイルと併せて3枚の手札となる)
- タイルは破棄することができる(山札には戻せない)
- 1枚のタイルの四辺を他のタイルで囲むと探索ポイントを獲得する
- 四辺を他タイルで囲まれた中央タイルに描かれている絵柄に応じてポイントが異なる
- 灯台が描かれているタイルなら2ポイント加算など
- 探索ポイントと共に新たなタイルが山札に追加される
- 山札がなくなるとゲームオーバーとなる
- より高スコア(探索ポイント)を狙うのが最終目標
- 四辺を他タイルで囲まれた中央タイルに描かれている絵柄に応じてポイントが異なる
カモメも船も地形もどんどん多彩になる

本作では探索ポイントを一定数獲得するごとに新たなアイテムがアンロックされる。
操作キャラとなるカモメや選択できる旗の色、またプレイヤーが乗る船の種類が増え、新たな地形のタイルも登場する。
船は種類によって動かせるマス数や追加効果も異なり、基本ルールの応用編へと変わっていく。
また様々な背景の柄もアンロックされるので、毎回異なる見た目でプレイを楽しむこともできる。
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Beacon Patrolのレビュー
物語要素はなし
操作性: 全くストレスなし

タイルを選んで配置するだけ。
一つずつの操作がピタッピタッとしっかり止まるので誤操作を誘発するようなことはなく、ノンストレス。
ルールもチュートリアルも分かりやすく、カメラのズームインとアウトも可能で遠くを見渡しながらプレイできる。
今どこにタイルを置けるのかもパッと見て分かるように表示されるので、次の手を考えやすい。
マウスだけでもプレイできるので、かなりのんびりプレイできるゲームだ。
難易度: 自分で自分の首を絞めることになる

可愛い見た目、ノンストレスな操作性、穏やかな世界設定、しかし、ゲームとしてはしっかり悩む。
各ターンでは移動トークンもタイルも複数追加されるので、最初はポンポンと配置してどんどん地図が広がっていく。
しかし、ふと気づいた時には「あれ!?タイルを置ける場所が…ない!」「くっ、あそこにタイルを置きたいのに、目の前に陸地があって戻れない!」と、自分のプレイで自分の首が緩やかにしっかりと絞められていく。
なんとも上手くできているゲームルールで、簡単そうに見えて確実に難しくなっていく。
見た目に騙されてはいけない。可愛いカモメのパトロールは、遠くへ行くほど過酷なものとなる。
さらに陸を飛び越えられる船や数マス移動できる船まで登場してくると、途端にゲームが変わったかのような戦略がとれるので、様々な悩みがいのあるパズルを楽しめる。
システム: 基本はシンプルでも際限なく遊べる

上述した通り、基本ルールは分かりやすいもののしっかり悩む良いパズルだ。
高く評価されているボードゲームがベースとなっているのも納得な洗練されたルールだ。
進めやすいけれど、しっかり悩むという絶妙なバランス。
そして、探索モードはじっくりとことん楽しめるゲームとなっており、ソロプレイでも、いやソロプレイだからこそ時間が溶けていく。
特に、ソリティアなど1人で黙々とパズルゲームをし続けてしまう人は病みつきになるはず。
気軽に始められて、長時間プレイしてしまう危険なゲームだ。これはスマホアプリにでもなったら大変なことになりそう(褒めてる)。
派手さや爽快感はないので没頭して徹夜したり毎日躍起になってプレイするゲームというわけではない。
しかし、「休日の朝にコーヒーか紅茶でも飲みながら、ふとプレイを始めたらお昼になっていた」的な、爽やかに穏やかにハマるゲーム。
芸術性: 可愛い北海

本作のとっつきやすさは、やはりなんといっても可愛い見た目。
そのままグッズにできそうな可愛さで、ベースとなったボードゲームそのままを再現している。
音楽も可愛い雰囲気だ。穏やかな曲調が多い。
全体的に静かなゲームではあるけれど、探索ポイントが入るとカモメがドヤ笑いをするので、つられて微笑んでしまう。
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Beacon Patrolの総合評価
Beacon Patrol

総合評価
分かりやすいルールと可愛い見た目でとっつきやすくも、しっかり悩みリプレイ性も高い上質パズルゲーム。様々なモードや船があり、多彩なプレイができるのも魅力。
長所と短所
良いところ | ソロプレイでもマルチプレイでも楽しめる 可愛い | シンプルながら悩む洗練されたルール
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残念なところ | 競い合う雰囲気は味わえない |
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- パズルゲームが好き
- 幅広い人と一緒に遊べるゲームを探している
- 穏やかにプレイできるゲームを探している
おすすめではない人
- 派手な演出やバトル要素を期待している
- 物語を楽しみたい
- 熱い対戦ができるゲームを探している
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