レビュー【リストーリー 思い出修理屋】ネジは絶対失くさない 物語も楽しめるシミュレーター

秋葉原の街角で住民の物語を聞きながら、懐かしい電子機器修理屋さんを営む作業が楽しいシミュレーションゲーム『ReStory リ・ストーリー』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- 電子機器修理屋さんとなり、お客さんとの会話から街で巻き起こる事件を垣間見ていく物語
- 攻略
- 2000年代の様々な電子機器を修理しながらお店を経営し、分岐要素のある物語も辿るアドベンチャーでありシミュレーションゲーム
- 評価
- リアルさもありつつ心地良く作業に没頭できる
- 推理するように物語も楽しむことができる
リストーリーの概要
| タイトル | リ・ストーリー: 思い出修理屋 ReStory: Chill Electronics Repairs |
|---|---|
| 開発元 | Mandragora |
| 販売元 | tinyBuild |
| 発売日 | 2026年8月7日 |
| 対応機種 | PC |
| ジャンル | シミュレーション, アドベンチャー, ライフシム |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC (キーボード+マウス使用) |
本作開発元は、これまでにライフシム『I am Future』などを手がけている。 本作とゲームプレイは異なるものの、似た要素も含まれている。

リストーリーのストーリー
2000年代の秋葉原

舞台は2000年代前半の秋葉原。
東京屈指の電気街であり、今や世界的な観光名所にもなっている街だ。
そんな秋葉原で、主人公は電子機器の修理屋さんを始める。
新規オープンというわけではなく、誰かが営んでいた修理屋さんをそのまま借りて営業を始めるようだ。
店内は荒れ果てておりゴミだらけ、しかも家主である強面な橋本さんは家賃を請求しながら「前の経営者の末路は…」とか「近所で事件があった」とか何やら物騒なことを言っている。
一抹の不安を抱えつつ早速最初の家賃を支払った主人公だったけれど、幸いにも注文が殺到し始め、ひたすらお仕事に精を出すことになる。
訳ありなお客さんたち

様々な事情で壊れた電子機器を手にして、主人公もプレイヤー自身も修理屋さんとしての腕を磨いていく。
しかし、街で商売するということは、作業だけしていればいいわけではない。
メールでの依頼はさておき、壊れた機器を持ち込んでくるお客さんたちは一癖も二癖もあり、訊いてもないのにアレコレと事情を話してくる。
お店を訪れる人たちは、なぜ大切な電子機器が壊れたのか、そして最近街で見た気がかりなことまで教えてくれる。
そしてお店が立ち並ぶ秋葉原では近隣との付き合いも大事だ。
「修理費用を払ってくれるだけでいいんだけどな」と思いながらもお客さんの話を愛想よく聞いていると、この街で起こっている怪しい事件が浮かび上がってくる。
リストーリーの攻略情報
電子機器修理屋さんシミュレーター

本作ではゲーム内時間が常に流れており、日にちも変わる。
ゲームは電子機器修理店のみで進行し、営業時間は朝8時から夜24時までだ。
24時になると日付は変わるが、上記の営業時間はあくまでも目安だ。
主人公に体力やスタミナゲージはなく、夜通し働くこともできる。
ただし、NPCたちは8時から24時の間にしか行動しない。
そのため自分の作業がひと段落したら自転車に乗って自宅に帰り、翌朝8時に出勤する。
もし仕事が溜まっていたら、徹夜でお店で作業を続け、朝8時になったら翌日の営業を始めることもできる。
ゲームプレイでは、お店に届いた故障機器を修理して発送するという流れを繰り返す。
依頼品は店頭に届き、修理が終わった機器は店頭に置いておけば引き取られ、報酬が支払われる。
主人公は一歩たりとも動く必要はない。
ちなみに店内はある程度カスタマイズが可能で、家具を置いたり壁紙の色を変えたりもできる。
クリーニングも部品交換も塗装もこなす

ゲームのメインは電子機器の修理。修理の依頼は主に2通りの方法で舞い込んでくる。
- お客さんが直接来店する
- メインストーリーに関わる修理を依頼される
- 基本的に期限はなく、修理が終わり次第、依頼主が現れて物語が進む
- オンラインで注文を受ける
- お店のPCでメールを確認し依頼を受けると、故障品がお店に届く
- 締切日あり
- 主にお金を稼ぐための手段となる
そして、肝心の修理は、まず分解して問題のある箇所を見つけて直し、再び組み立てて発送するという流れとなる。
- 機器の分解
- パーツを外したりネジを外し、部品1つずつに分解して、故障原因を見つけ出す
- 部品の修理
- 汚れている場合は清掃
- 故障している部品は新しいものに取り替えたり、はんだ付けする
- 再組み立て
- 分解と逆順で組み立てる
- 必要に応じて塗装やソフト更新なども行う
- 発送
部品が故障している場合は新しい部品に取り替える必要があるが、部品はオンラインで手にいれることになる。
お店のPCを操作して、希望する部品を指定して注文するか、マーケットプレイス(中古品市場)で同じ機器を買い、中古品から部品を取り外して依頼された機器に流用して修理することもできる。
また、仕事に使う道具のアップグレードや、新たな機器の取り扱いができるライセンスもオンラインで注文して買い揃えていくことになる(ライセンスを持っていない機器は触ることもできない)。
お客さんの事情を追う

何かが見つかることも
上述したような流れでお仕事をこなす一方で、店頭に現れるお客さんとは会話が発生する。
その際には選択肢が登場することがあり、どう受け答えをするかによって物語が分岐する。
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リストーリーのレビュー
物語: お客さん同士の会話から推理して楽しむ


舞台はずっとお店だ。
修理中の機器か、店舗から見える街の風景と訪れるお客さんくらいしか視覚的な情報はない。
そのため物語の描写自体はかなり静かだ。
しかし、物語はしっかりとあり、お客さん同士の人間関係や街で起こる事件を追っていくことになる。
会話中にはセリフをよく読み、人間関係や事件の時系列を頭の中で整理しながら進めなければならない。
複数のお客さんが同じ事件について教えてくれたとしても、それぞれの立場や視点から見た話をするので、得られる情報は食い違っていたり断片的なことも多い。
この聞き込み調査から推理するように物語を追うのが、どんどん楽しくなってくる。
さらに選択によって相手の態度や行く末、さらにはお店の状況まで変わるのも面白いところ。
伏線も張られており、「そういえばあの時の…」と後から気づくこともある。
お客さん同士の繋がりも分かってくると、「ちょっとそこのところ詳しく聞きたいんだが!」と去っていくお客さんを追いかけたくもなってくる。
ほのぼのご近所物語かと思いきや、意外と緊張感のある物語を楽しめる。
修理する作業がゲームのメインではあるけれど、少しずつ紐解いていく物語も本作の大きな魅力となっている。
操作性: 機械いじりを体験できる


チュートリアルは整っており、操作性も概ね良好。
「概ね」と書いたのは、面倒な部分もあるからだ。
画面端まで部品をいちいちドラッグしなければいけなかったり、組み立てガイドを見ようとすると机の上の部品が見にくくなる(現実なら、説明書を机の上に置いて欲しいところだ)。
しかし、本作では実際に機器を修理する各工程をわざわざ作業するのが面白いところであり、この面倒くささが良いのだ。
そして、本気の面倒くささはない。
ネジを外せば自動で保管され、またネジを締める際には自動でネジが登場する。
「えーっと、どのネジだっけ」とネジの山から探し出したり、「あれ?ネジが一本なくなった」なんて事故を心配する必要もない。
また画面上には部品がハマる輪郭が表示され、正しい部品を手に取ればパチッと吸い付いて組み立てられるようになっている。
自分で細かく部品を動かす必要はなく、手順が決まっている立体パズルだ。
しかも、汚れや故障箇所も指摘してくれるのでミスなく作業を終えることができる。
またゲーム内のPCを操作する場面も多いが、ここは完全に現実のPC操作そのものだ。
ほとんどはマウスを使った操作となっており、マウスを自分の手のようにあちこちに動かすことになるので、扱いやすいマウスを用意してプレイするのがおすすめだ。
どれだけ使いやすいマウスを使用するかによって快適さがかなり変わる。
たまに、はんだ付けする場所が反応しなくなったり、組み立て中に部品が上手く吸い付いてくれないことがあったが、一旦部品を置いて持ち直せば改善された。
その他、攻略上困るようなバグには遭遇しておらず、安定してプレイできる。
難易度: 確実に稼ぎつつ、仕事を覚える必要あり


主人公は自営業であり、どれだけ忙しいプレイをするかは自由だだ。
ちなみにメインストーリーに関しては失敗になることはなく、自分のペースで攻略できる。
しかし、メールで注文を受けまくって激務な日々をおくってお金を稼ぎまくることもできる。
注文についても、部品交換の経費はかからないが報酬は少なめな清掃の依頼を受けるか、少々の出費は払いつつ高報酬な注文を狙うかなど、仕事の受け方はプレイヤー次第だ。
どんなプレイの仕方であろうと、仕事道具は早めにアップグレードするとかなり楽になる。
仕事の効率が格段に上がるので、お金はまず道具に投資するのがおすすめ。
ただし、いくらお金を貯めようとも最初から高機能な道具は買えないようになっており、簡単になりすぎないよう難易度は調整されている。
また、徐々に組み立ての工程が多い機器が登場し、メインストーリー攻略に必要なライセンス料も高くなってくる。
お金稼ぎに徹する日々をおくったり、作業面でも確実に面倒くさい作業が増えてくる。さらに、組み立て方を覚えて、ミスなく修理を完了させるタイムアタック要素も登場する。
とはいっても、注文一件ずつの報酬は高めで、マーケットプレイスを覗いていると安く売り捌かれている機器もあり部品を安く手に入れることもできるので、赤字になるような心配はない。
また、出費に関しては家賃などの支払いもあるが、家主は強面ではあるものの良心価格なので経費でお店が潰れるなんて事態にはまずならない。
作業に楽しさを感じる人なら、攻略に躓くことはない穏やかなゲームだ。
そこからどれだけ忙しくするか、どれだけガンガン稼ぐかはプレイヤー次第だ。
システム: ちょうどいいシミュレーターでありつつ、ノベルゲームでもある


本作のメインは電子機器の修理。
様々なお仕事シミュレーターのゲームが発売されているが、何かを作るのではなく修理というのは意外と珍しい。
しかも、どの仕事をどれだけ受けるか、さらに部品の調達方法にも選択肢があり、作業だけでなくお店の経営を考えるところまで体験できる。
修理ということで、まずは分解して問題の箇所を見つける面白さ、そして再び組み立てる作業の楽しさを同時に味わうことができる。
それでいて、そこまで本格的すぎず、パズルのように部品がパチッパチッと組み上がるので、面倒くさすぎたり作業感が強すぎて退屈になる心配はない。ちょうどいい作業感だ。
そして、作業と並行して人間関係を推測したり分岐する選択肢のあるノベルゲームのように物語が展開するのも、本作のゲームプレイと相性が良い。
カットシーンがふんだんにあると作業の邪魔になるだろうし、単純な物語だと作業の繰り返しに飽きてくる。
機器を修理しながら「さっきのあの人の言動って、もしかして」と考えながら作業するので没入感も増す。
欲を言えば、朝は行きつけのカフェなどに立ち寄る選択肢があるとか、昼は休憩して散歩に出かけることができるとか、主人公の生活要素も欲しかったところ。
物語性がありゲーム内時間も流れているので、そこを活かした要素がもう少しあると、単なるシミュレーターには留まっていない本作ならでの魅力がもっと増しそうだ。
もちろん、ぶっ通して作業するのも楽しいものであるが。
芸術性: 機器の中身を覗ける


本作はイラスト調のグラフィックで描かれる。
電子機器は実物に近いが、キャラはデフォルメされている。キャラの動きはあまりないものの、その人となりがよく分かる漫画っぽいデザインだ(わざと中身と外見がチグハグになっているキャラもいる)。
そして、本当とは異なる部分もあるとは思うが、電子機器の中身を見れるのはそれだけでもワクワクする。
機械を実際に分解したことがある人、してみたいけれど機会がなかった人、分解するという概念がなかった人など修理に対する興味の度合いは違うと思うが、通常では見れない内側を覗くのはワクワクするはずだ。
特に2000年代当時を知っている人やレトロな機器に詳しい人にとっては、「うわー、懐かしい」とか「これが、あの有名なガジェットか!」と鼻息荒くなると思う。
BGMは店内のラジカセから流れている。
できればもっと曲のバリエーションが欲しかった。作業している時間が長くなるので、色んな曲が流れたり、自分で流したい曲を選択する機能も欲しかった。
ただ、BGMはオフにすることができるので、ゲーム外で自分の好きな曲を流しながらプレイできるのは嬉しいところ。
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リストーリーの総合評価
ReStory: Chill Electronics Repairs


総合評価
ちょうど良い面倒くささで電子機器を修理する作業に没頭できるシミュレーター。故障箇所を見つけて組み立てる修理ならではの面白さも、会話から人間関係や事件の真相を推理するように物語を辿れ、作業だけに留まらない魅力を味わえる。
長所と短所
良いところ
- 複雑すぎずリアルさのある電子機器の分解と組み立てを体験できる
- 推理しながら物語を楽しめる
- 自分のペースでプレイできる
残念なところ
- お店以外に移動できない
- 会話の履歴を確認できない
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- 細かな作業を繰り返すことが好き
- 推理が好き
- 電子機器を分解したい願望がある
おすすめではない人
- 取り返しがつかない要素や分岐要素が苦手
- 作業が嫌い
- セリフだけで理解するノベルゲーム系のゲーム進行が苦手
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Potion Craft
作業に没頭しつつ、お店の経営も楽しむなら、こちらもおすすめ。
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