【ANTONBLAST】爆走と破壊、そして大絶叫 – 攻略とレビュー アントンブラースト
主人公が誰よりもブチギレており、ド派手なアクションを満喫できる横スクロールアクション『ANTONBLAST アントンブラースト』。
ANTONBLASTの特徴
- ストーリー: スピリッツを盗まれて激怒したアントンが犯人のサタンを追いかけていく物語
- 攻略: 豪快なアクションで時間内にゴールを目指すコースクリア型アクションゲーム
- 評価: ハイスピードでド派手なのはもちろんコース構成も面白く、やり込み要素まで楽しめる
- 豪快で派手なアクションと演出
- どんどん変化していくコース構成が面白い
- 隠し部屋ややり込み要素で、同じコースを何度も楽しめる
- 人によっては見づらく感じる演出やエフェクト
『ANTONBLAST アントンブラースト』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
ANTONBLASTの攻略情報
ANTONBLASTの概要
タイトル | ANTONBLAST アントンブラースト |
---|---|
開発元 | Summitsphere |
販売元 | Summitsphere |
発売日 | 2024年12月4日 |
対応機種 | PC |
ジャンル | アクション |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
なお、本作には今ところ日本語版がないけれど、セリフやテキストを読まなければならない場面は少なく、スラング多めではあるけれど高い英語力は必要ない。
ストーリー
世界の誰よりも赤くありたいサタン
「鏡よ、鏡…」と聞こえれば、「世界で一番美しいのは誰だい?」と魔女が魔法の鏡に問いかけるのが相場だけど、本作で鏡に問いかけているのはサタン。お尻がプリッとした赤い悪魔だ。
サタンが鏡に問いかける、「この世で1番赤いのは誰?」と。
赤。そう、サタンは己の身体の赤さに誇り(過剰な自信)を持っており、誰よりも赤くありたいのだ。
しかし、鏡の返答は、サタンにとって予想外だった。サタンより真っ赤な奴がいるのだ。
その真っ赤な者こそ、本作の主人公アントンだ。
ブチギレたアントン
鏡が言うには、アントンの赤さの秘訣はスピリッツ(蒸留酒)だという。
「よーし!お前ら、スピリッツを奪って来い!」という短絡的な発想のもと、サタン配下のネズミ達がアントンの自宅へと派遣された。
アントン家に潜り込んだネズミ達は、せっせとスピリッツを盗み出した。超大量のスピリッツコレクションだ。
そんなことはつゆ知らず高らかにイビキをかいて眠っていたアントンだったけれど、遂に気がついた。
「俺の、この俺の大事な大事なスピリッツを盗ったのは一体どこの、どいつだーっ!」
目覚めとほぼ同時に怒りが沸点に達したアントンは家を飛び出した。
とても飲んべえの寝起きとは思えない。血圧も心配になる寝起きだ。
スピリッツを求めて爆走
スピリッツを追いかけて行ったアントンはブルーロのバーカウンターにたどり着いた。
実はアントンが支払いを踏み倒しており、出禁になっているカジノオーナーだ。つまり、スピリッツはブルーロのお店から盗んだ状態ということだ。
そう、実はアントンもスピリッツ強奪犯なのだ。しかし、被害者であるはずのブルーロはもう半ばヤケクソで、アントンがブルーロのビジネスを邪魔する小賢しい悪魔達をぶっ飛ばしてくれると言うなら、手を貸そうと申し出てくれる。ちなみに、出禁も解いてくれるらしい。
そんなブルーロの寛大な申し出に「仕方ねぇな、まあ、ブルーロのお店でまた過ごすのもいいかもな」とツンデレぶりを見せながら、アントンは”自分の”スピリッツを目指して走り出した。
攻略のポイント
爆走帰り道のコースクリア型
本作はコースクリアでゲームが進行する。
各コースではスタートから始まり、コースのどこかにある爆破装置(ブルーロお手製)を目指して進む。
アントンにはデフォルトでは体力ゲージ3つ分があり、ゲームオーバーになると各所にあるチェックポイントからやり直しとなる。
そして、爆弾に到着すると装置が起動し、ハッピーアワーが始まる。画面上にカウントダウンが表示され、その制限時間内にスタート地点まで戻らなければならない。
こうしてスタート地点に戻れればコースクリアとなり、次のコースもしくはボスステージが出現する。
激しすぎるアントンアクション
アントンは以下のアクションを行うことができる。
- 移動
- 通常の移動とジャンプ
- スライディングと空中からの高速プレスも可能
- 坂道でしゃがむとボール状になり高速に転がって移動する
- 通常の移動とジャンプ
- クラッチ(ハンマー攻撃+ダッシュ)
- ハンマーで敵もブロックも破壊できる
- 敵にクラッチが当たる瞬間にボタンを押し直すとスリングショットに変わる
- 敵が絶叫しながら吹っ飛ぶ
- 空中から着地時にクラッチすると回転ジャンプとなり、より高い位置に到達できる
- 敵にクラッチが当たる瞬間にボタンを押し直すとスリングショットに変わる
- ボタンを押しっぱなしにすると画面右下のメーターが溜まる
- メーターが赤い間にボタンを再押しするとダッシュがコンボで繋がり速度が増していく
- クラッチからジャンプすると、より遠くまで到達できる
- ハンマーで敵もブロックも破壊できる
こうした基本のアクションに加え、コースによっては特定のブロックに触れることで、アントンがトルネードになって暴走したり、ボールになって跳ねながら進むこともある。
寄り道もするアントン
各コースには、正規ルートだけではなく寄り道もある。寄り道ではカセットやスプレー缶を手に入れることができる。
コース選択画面では自由に動くことができ、手に入れたスプレー缶でアントンの色を変えたり、手に入れたカセットで音楽鑑賞するなどがやり込み要素を楽しむことができる。
また、ブルーロのお店もあり、各コースでブロック破壊などで得られるコインでアイテムを買うことができる。次のコースで体力が増えた状態でスタートしたり、ハッピーアワーの制限時間を増やすなど攻略の助けになるアイテムが売られている。
ちなみに、スプレー缶などやり込み要素となるアイテムも売られている。
そして、コース選択画面にはトイレがあり、入ると操作キャラをアントンとアニーで交代できる。アニーはアントンの仕事仲間で、全身緑色だ。
またクリア済みのコースにはプレイモードを選択して再挑戦することができる。通常プレイとは別に、より多くのコンボをつなげるモードと、タイムアタックにも挑戦できる。
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ANTONBLASTのレビュー
物語: 全員勢いが良すぎて、はちゃめちゃ
アントンは常に怒っている。というわけで、長々とした会話を繰り広げることはない。世界設定が詳しく語られるわけでもない。
ボス戦などではほんのり会話があるものの、アントンもサタンも口が悪く放送禁止用語の応酬で、どの会話も要約すると「お前をぶっ飛ばす」だ。
というわけで、物語をじっくり味わうゲームではないけれど、あっさり過ぎて物足りないわけではない。ロード画面ではサタンがいちいちふざけたセリフを吐いているなど、サービス精神旺盛なゲームではある。
操作性: 動きの制御と視界に慣れる必要あり
本作のアクションは豪快でハイスピード。
アクションの種類は多いわけではないけれど、ハイスピードなので制御が難しく、思ってもないところまで飛んでしまったり、意図せず周囲を壊しまくってしまうこともある。
正確に操作しようとするともどかしく感じることもあるけれど、予想外に派手に動いてしまうことこそ本作の面白さだ。自分で操作しているのに「もう、アントンが止まらーん!」と呆気にとられる豪快さ。それくらい操作一つに対しての動きがでかい。
また、当たり判定は高精度というわけではない。とはいっても、1mmで勝負するようなゲームではなく、理不尽さを感じることはない。
しかし、アントンの爆走ぶりに慣れてくると、ちゃんと思った通りの大暴れができるようになる。
画面揺れなどの演出効果やエフェクトが激しいので、目が追いつかないと感じる時は演出効果を抑える設定でプレイすることもできる(それでも他ゲームに比べれば全然落ち着きはないけれど)。
難易度: 豪快なだけではない、しっかりプラットフォームアクション
「壊しまくって爆走できるなら、ガーッとバーッと攻略できそう」にも思えるけれど、実際にプレイすると歯ごたえがちゃんとある。
意外と細かくジャンプや着地に気を遣わなければならないところもあるし、ボスは倒し方がそれぞれ異なる。
また、ハッピーアワーになると時間制限があるなか、帰り道は行き道と様相が変わっているどころかルートが変わることも多く、驚いて焦ることもある。
それでも、体力回復できるハート型のカブは頻度高く置かれているし、ボス戦ではBruloがハート型カブを投げ入れてくれる。ある程度の初見殺しもあるけれど、プラットフォームアクションならではの適度な歯ごたえを味わうことができる。
決して爆走してたらクリアできちゃったなんてことは起こらないし、逆に難し過ぎて進めないなんてこともない。アントンの制御に慣れてきたくらいでコースの難易度が徐々に上がり始めるという良いバランスになっている。
システム: あっちこっちに翻弄されるコース構造が面白い
爆走と破壊ぶりが本作の目玉ではあるけれど、もしアントンが爆走しなかったとしてもプラットフォームアクションとして面白いコース構造なのも大きな魅力だ。
スイッチを押すことで消えるブロックがあり、そのスイッチを求めてあっちへこっちへ移動しながら、隠し部屋もあり、ハッピーアワーが始まったら想定外の帰り道が始まる。
背景と前景を行き来しながら進む場面や、ギミックが多数あり、コース上の密度が濃い。
ただ単に走ってるだけに感じることは一切ない。ステージが大きく崩れたり、突然何かに追いかけられることもある。「また突拍子もないことが起こるんだろう」と構えていても、毎回ステージの変化にびっくりしてしまう。驚きと笑いが詰まっている。
芸術性: 演出も色もド派手で、顔は人類を超えている
グラフィティアートっぽい色づかいのデザインがピクセルアートで描かれる。ゲームプレイに負けず劣らず、グラフィックや演出も勢いが激しい。
そして、コミカルな世界をさらに盛り上げているのが、キャラ達の表情だ。変顔を通り越した、喜怒哀楽が顔の輪郭内に収まっていない強烈な表情ばかり。
ボスにトドメをさした時にはカットシーンになり、ボスは断末魔だけでなく顔もとてつもなくうるさい。倒しがいのあるボスばかりだ。
一方で、BGMは意外とガチャガチャしておらず、クールな曲調が多い。しかし、絶叫と破壊音が四方八方から鳴りまくるので、本作をプレイしている時に静になる瞬間は一切ない。
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ANTONBLASTの総合評価
ANTONBLAST
総合評価
ハイスピードでド派手なアクションで豪快プレイにやみつきになる横スクロールアクションゲーム。コースの構造が多彩でやり込み要素もしっかり用意されており、プラットフォームアクションとしての面白さも存分に味わえる。
おすすめな人 | プラットフォームアクションが好き とりあえず爆走したい とりあえす破壊したい |
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おすすめではない人 | 時間制限があるゲームは苦手 細かく動きを制御したい 速い動きを見るのが苦手 |
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