レビュー【BALL x PIT】弾幕合戦 | ブロック撃破やみつきローグライクゲーム

多彩な力を持つボールを投げまくってモンスターのブロックを壊して大穴を進む、中毒性がかなり高いローグライクゲーム『BALL x PIT』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 個性異なるキャラたちが突如開いた大穴奥深くへと進んでいく物語
- 攻略
- ボールを打ち出してブロックを崩しながら進み、拠点繁栄要素によってキャラを永続強化できるローグライトゲーム
- 評価
- バトルがユニークなだけでなく、永続強化や拠点繁栄要素など中毒性高い要素が揃っておりやめられなくなる高評価作
BALL x PITの概要
| タイトル | BALL x PIT |
|---|---|
| 開発元 | Kenny Sun |
| 販売元 | Devolver Digital |
| 発売日 | 2025年10月16日 |
| 対応機種 | PS5, Switch, Xbox, PC |
| ジャンル | ローグライク, アクション |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | Xbox |
本作の開発者さんは、これまでに『Mr. Sun’s Hatbox』を手がけている。
ゲームプレイは本作とは異なるものの、過去作でもユニークなローグライクアクションゲームを作っている。

BALL x PITのストーリー
大穴の誕生

ゲームは唐突に始まる。
ボルビロン(おそらくボールとバビロンを掛けている)と呼ばれる栄えた都市があったものの、ゲーム開始と同時に巨大隕石が降ってきて狙いすましたかのようにボルビロンに直撃!
そこで隕石は止まらず、さらにそのまま地下深くまでめり込み大穴があいた。
という大災害の後からゲームが始まる。
ボルビロンは跡形なく消えてしまい、穴の中にはモンスターがぎっしり。
モンスターは隕石に乗ってやって来たのか、地下から湧いてきたのか。
しかし、そんな大穴へ下っていこうという命知らずたちがいる。
それが本作の操作キャラとなるトレジャーハンターたちだ。
彼らの目的は穴へ落ちていったボルビロンの財宝か、隕石に隠された謎か、いずれにせよ大穴の奥にある。
何が待ち受けているかも分からないというのに、トレジャーハンターたちはなぜかボールを握りしめて穴へ降りていく。
BALL x PITの攻略情報
拠点とピットを行き来する

本作には大きく分けて2つの要素がある。
- ピット(大穴)でのバトル
- 操作キャラとプレイする階層(バイオーム)を選択してバトル開始
- 各階層最奥の大ボスの撃破が目標となるローグライク
- ボスを撃破するかゲームオーバーとなると拠点に帰ることができる
- 拠点
- バトルで手に入れた資源で新たなボルビロンを作っていく
- 拠点を作り込むことでキャラの永続強化や新機能などをアンロックできる
この2つを繰り返して強くなりながらピット制覇を目指すというローグライトゲームだ。
武器はボール

攻撃しつつ敵の攻撃を避けながらジェムを拾う
バトルでは画面が縦に強制スクロールし、画面奥から敵ブロックが手前へ迫ってくる。
本作の敵はブロック状になっており、あちこち動き回るわけではない(一定のパターンで動く敵はいる)。
敵の倒し方は、ボールを敵ブロックにぶつけて倒す(壊す)のみ。
操作キャラは自由に動かすことができ、右スティックで方向を指定しながらボールを発射できる。
発射されたボールは敵や壁にぶつかると跳ね返り、敵にぶつかった際にダメージを与える(跳ね返り中でも攻撃力あり)。
そして、跳ね返ったり飛び回っているボールに触れるとキャラの手元に戻り、また任意の方向へ打ち出すことができる。これが基本の戦い方だ。
さらに以下のような基本ルールがある。
- 敵を倒すとジェムが落ちる
- 経験値であり、触れることで獲得できる
- 一定数集めると操作キャラがレベルアップする
- ステータスが上がり、新たなボールやパッシブスキルを1つ選択できる
- すでに持っているボールやパッシブスキルのレベルを上げることもできる
- 特殊ボールとベビーボール
- ぶつかると単にダメージを与えるベビーボールと、範囲ダメージや毒を与えるなど様々な効果を持つ特殊ボールがある
- 敵を倒すとたまにドロップするリアクター(虹色の玉)を拾うと、持っている特殊ボールを強化できる
- 進化
- レベル上限値に到達している特殊ボール2つを組み合わせて新たなボールを生み出せる
- 強力な効果を持つことが多い
- 融合
- レベル上限値に到達している特殊ボール2つの効果を兼ね備えたボールを合成できる
- 特殊ボールは4つまでしか持てないため、合成で装備枠を空けることも大事
- 分裂
- 持っている特殊ボールやパッシブスキルがランダムにレベルアップする
- 進化
- 操作キャラに近接している敵や画面1番手前に到達したモンスターは攻撃してくる
- キャラとの距離に関係なく遠距離攻撃を仕掛けてくる敵もいる
拠点を作って強くなる

本作ではゲームオーバーになっても、戦績によって各キャラはレベルアップしステータスが上がる。
さらに拠点の街づくりによっても、様々な永続強化をアンロックすることができる。
拠点はマス目状になっており、小麦畑や岩場などを配置できる。
回収モードを発動するとボールを打つのと同じように街に向かってキャラを打ち出すことができ(壁や建物にぶつかると跳ね返る)、キャラは通過した畑や岩場などから小麦や石の資源を採取する。
さらにバトルでは設計図がドロップすることがあり、これと必要資源が揃っていれば新たな建物を建築できる。
これによって新たな操作キャラがアンロックされたり、全キャラに効果が及ぶステータスボーナスが発生したり、さらに建物をアップグレードすることでその効果を更に高めることもできる。
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BALL x PITのレビュー
物語: 描写は軽めだけど、かなり気になるキャラたち

上述した通り、本作はいきなり始まる。
チュートリアルはしっかりあるものの、物語はほぼ語られない。
とはいってと、複雑な物語が展開するわけではなく、特に不十分に感じることはない。
本作のゲーム性では会話などでゲームプレイを遮られることがない方がテンポ良くプレイできる。
しかし物語性を全く感じないというわけではなく、操作キャラたちの素性が面白い。
セリフはないけれど簡単なプロフィールだけが明かにされており、危険な大穴に挑む訳ありなニオイを感じさせるキャラばかりで、表情も怪しい。
操作キャラの人数は多く、「次はどんな怪しい奴が出てくるんだろう」と新キャラのアンロックが楽しみになる。
ちなみに素性がキャラの特性にも反映されており、勝手にアップグレードを選択してしまう奴などゲームプレイ面でも個性を発揮してくれるキャラが多い。
操作性: 画面は大騒ぎになるけれど、ちゃんと見える

操作方法自体はシンプルだ。狙ってボールを放つことと主人公の移動のみ。
しかし、かなり忙しいゲームプレイとなる。
本作は敵も操作キャラもお互いに弾幕だ。
範囲攻撃や追加攻撃を発揮するボールやスキルを手に入れると攻撃エフェクトはどんどん激しくなり、飛び交うボールの数は増え、先に進むほど敵の数も攻撃も増え、ボスはおびただしい量の弾幕を飛ばしてくる。
一つずつをしっかり目で追うことはほぼ不可能だ。
ところが、見づらくなることはない。
エフェクトや敵の攻撃が見やすく色分けされていて分かりやすく、じっくり確認している暇はないけれど進捗状況や手持ちボールなども画面上に実はちゃんと表示されていて状況を把握しやすい。
当たり判定はほぼ正確で、特にバグにも遭遇しておらず、第三者から見ればしっちゃかめっちゃかな画面でもプレイヤー自身は快適にプレイできる。
難易度: 成長を楽しむローグライト

本作はローグライクとはいってもキャラの成長要素が多く、ラン中にレベルアップもしやすく、苦戦続きになるようなゲームではない。
資源やお金は溜まりやすく、回復手段も辛すぎない確率で登場する。
ボールの進化や合成によって確実に強いボールが登場するので、ランダム性に振り回されすぎず作戦立ても効く。
永続強化による成長も感じやすく、確実にキャラは強くなるのでかなりローグライト寄りだ。
逆にいうと、成長ありきな難易度になっているため、階層ごとにしっかりと難易度が上がる。
そのためアンロックしたて(レベル1)のキャラで突然深い階層に挑むとさすがに苦戦する。
キャラが増えたら「また前の階層からレベル上げか」となるけれど、各階層をクリアした操作キャラが多いほどステータスボーナスが上がる永続強化があったり、各キャラの特性によってプレイ体験がガラッと変わるなど、繰り返しの作業感を和らげてくれる工夫が施されているのは嬉しい。
そうはいっても特に同じステージを繰り返しプレイするのが嫌いな人にとっては面倒に感じやすいと思うので、キャラごとの物語描写があるなど操作キャラを変えたくなる仕掛けがもっと用意されていると良かったと思う。
システム: やめられなくなる弾幕

弾幕ゲームといえば「敵の弾が大量!でも、プレイヤー側は数発ずつ」というゲームが多い。
しかし、本作ではプレイヤー側もドバドバ弾幕攻撃ができるのが楽しく、ブロックが崩れる様は本能的にも気持ち良い。
というわけで、バトルだけでやみつき度が高い。
さらに効率的に強化できるように拠点で建物の配置を考えるパズル要素も面白く、同時に永続強化による成長を体感しやすいバランスになっているため更に次の強化を目指したくもなる。
プレイを始めた途端に病みつきになり、手が疲れきるまでやめられなくなった危ないゲームだ。
プレイしている最中に「なんてゲームを作ってくれたんだ」と思ってしまったほど(褒めてる)。
そして、操作キャラとボールの種類の多種多様っぷりも大きな魅力。
単に筋力が高いなどではなく、キャラが2人になったり狙いがぶれるなどユニークなものが多い。
弱みに思える特性がスキルやボールとの組み合わせて強力なものに化けることもあり、特性の作り方や差の付け方も上手いゲームだ。
芸術性: シナジーによってド派手になっていく

本作はピクセルアートで怪しげな世界が描かれる。
キャラはみんな何か企んでいそうな表情をしておひ、少しダークな雰囲気が漂っている。
派手なカットシーンなどはないもののボスはかなり巨大で、大ボスが登場する時にBGMが一旦途切れて「で、でたー!」となる演出が良い。
そして、やはりボールが飛びまくる弾幕ぶりが本作の見どころ。
ボールを進化させた途端に画面あちこちが爆発して光線が飛び交い、もう何が起こっているのか自分でも把握できないくらい画面が大変なことになることがある。
これがめちゃくちゃ爽快!
大ボスが登場するあたりになると、プレイヤー側の持っているボールの数も種類も追加効果も多くなっているため、ボスの弾幕とプレイヤー側の派手ボールで「なんか、もう、ウワーッ!」となるのが堪らない。
BGMは怪しい曲調が多いけれど、ボールがぶつかる効果音は耳触りが良くブロックを壊す気持ち良さが一層増す。
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BALL x PITの総合評価
BALL x PIT

総合評価
多彩なボールや操作キャラで敵ブロックを崩しながら進む爽快なバトルを楽しめるユニークな高評価ローグライクゲーム。永続強化が豊富で、拠点の建築やパズル要素のある素材採取など中毒性を高める要素が揃っておりやみつきになる。
長所と短所
| 良いところ | やみつきになるゲームシステムが揃っている キャラの成長要素が豊富で、強化を体感しやすい ボールや操作キャラが多種多様 |
|---|---|
| 残念なところ | 物語描写はほぼない |
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- ユニークなゲームを探している
- 着実に強くなれるローグライトが好き
- やり込めるゲームを探している
おすすめではない人
- 弾幕ゲームが苦手、もしくは目が痛くなる
- ローグライクに永続要素は求めていない
- 物語を楽しみたい
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