【黒神話 悟空】歯ざわりの良い西遊記 – 攻略とレビュー Black Myth WuKong
妖怪の魑魅魍魎っぷりと映像美を堪能しながら、西遊記バトルに熱中する『黒神話 悟空』。
黒神話 悟空の特徴
- ストーリー: 天命人となり妖怪を倒しながら各地を旅する、西遊記の後の物語
- 攻略: 攻撃と回避と法術を織り交ぜながら戦うアクションRPG
- 評価: 歯ごたえありつつプレイしやすいバトルと、美しいグラフィックに夢中になる高評価作
- 西遊記の設定を活かしたダイナミックバトル
- 美しいグラフィック
- 敵の妖怪が多種多様で魅力的
- 探索要素や自由度は低め
『黒神話 悟空』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
黒神話 悟空の攻略情報
黒神話 悟空の概要
タイトル | 黒神話: 悟空 Black Myth: WuKong |
---|---|
開発元 | Game Science |
販売元 | Game Science |
発売日 | 2024年8月20日 |
対応機種 | PS5, PC Xbox(発売日未定) |
ジャンル | アクションRPG |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PS5 |
ストーリー
孫悟空の最期
ゲームが始まると、西遊記の孫悟空が登場する。悟空は、雲の上に立つ魔神のような巨大な怪物や大量の兵士たちを前に、なにやらご立腹の様子だ。
実は、悟空は西遊記で描かれた長い長い旅から帰って来たところで、仏になってめでたしめでたしとなるはずの場面だ。
しかし、悟空は仏になりたいわけではないようで、大軍勢を率いている顕聖二郎真君(武神)も悟空のめでたしエンドを許すつもりはないらしい。
「あれ、原作と違うよな?」と思いつつ顕聖二郎真君率いる大軍勢相手に壮大なチュートリアルバトルを繰り広げていたところ、なぜか虚を突かれた悟空は白に地上の山に叩き落とされてしまった。
こうして孫悟空の物語が終わった。完。え、終わった?
そう、本作の主人公は孫悟空ではないのだ。
天命人として旅立つ猿
一つの物語が終われば、また新しい物語が始まる。どう見ても孫悟空によーく似た猿の物語が始まる。
ざっくり事情説明すると、実は孫悟空くらい強い選ばれし者の場合、その魂魄は消えずに受け継ぐことができるそうだ。
そんなすごい魂魄なら後世の猿が受け継ごう!これが、お猿界の計画だ。
しかし、魂魄は6つの霊宝に分かれて各地に吹っ飛んでしまっており、全て集めるのは大変な旅となる。
そこで、猿の長老は数打ちゃ当たる戦法をとり、強そうな猿たちを旅立たせた。誰かが成し遂げてくれるはず。
こうして孫悟空の魂を集める天命人となった1人(1匹?)の猿が、本作の主人公だ。
妖怪だらけの世界
奇しくも花果山(孫悟空が生まれた山)から旅立つことになった主人公は、かつて孫悟空が旅した地を歩んでいく。
6つの魂のかけらは、残念ながら単に落ちているわけではなく、それぞれ強い妖怪が手にして悪用しているらしい。
そういうことなら、宝探しではなく妖怪退治といこう!悪さしている妖怪は、懲らしめてくれよう。
しかし、妖怪たちを締め上げていくちに天命人は気づき始める。妖怪たちの裏で糸を弾く何者かがいるようだ。
天命人は魂を追い求めると同時に、黒幕と西遊記の世界に隠された謎に迫っていく。
攻略のポイント
章ごとに攻略する
本作はいくつかの章に分かれており、章ごとに異なる地を探索してボスを討伐し、魂のかけらを集めていく。
触れたことがあるセーブポイント間ではファストトラベルが可能で、クリア済みの章の地でも行き来できる。
道中では草花などの資源を採取することができ、セーブポイントで装備品や消費アイテムのクラフトができる。また、アイテムの売買もセーブポイントで行うことになる。
天命人の戦い方
天命人には生命力、法力、体力の3つのゲージがある。生命力はHP、法力はMP、体力はスタミナにあたる。
天命人の基本アクションは以下の通り。
- 如意棒での近接攻撃
- 軽棍: 通常攻撃
- 敵に当たる度に棍勢が溜まる
- 重棍: 棍勢を消費して行う強攻撃
- 軽棍: 通常攻撃
- 防御
- 回避
- 瞬身(ジャスト回避)すると棍勢が溜まる
- ジャンプ
- 回避
- 法術
- ゲーム進行で習得するスキル
- 使用するとクールタイムを経て再使用できる
- 法力ゲージを消費する
- 変化の術
- 倒したことのある強敵に変身して、それぞれ固有のスキルを使用することができる
- 真気を消費する
- 敵を倒すことで回復できる
本作では法術はもちろん、棍勢をうまく管理することがかなり重要となる。強攻撃として単独で使用することもできるし、軽棍から重棍に繋げるとコンボ技になるなど、棍勢を消費して発動するスキルも登場する。
また、如意棒には3種類の型があり、それぞれで重棍の挙動が変わる。
天命人の強化
本作では、敵を倒すと修験値(経験値)と霊薀(通貨)を手に入れる。修験値を一定量貯めると妙悟値(スキルポイント)を獲得し、スキルツリーをアンロックすることができる。
天命人はレベルアップするのではなく、スキルツリーと装備品によってステータスを向上させることになる。
本作では、セーブポイントに触れると生命力が全回復し、回復アイテムである酒や消費アイテムを補充できる。しかし、雑魚敵は全復活してしまう。
しかし、ソウルライクというわけではなく、ゲームオーバーになっても所持している修験値や霊薀を失うことはない。
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黒神話 悟空のレビュー
物語: 魅力的な妖怪盛りだくさん
本作では、朗らかな街でNPC達と会話を楽しむといったことはない。たまにNPCは登場するけれど意味ありげにサブクエスト内容を話すだけだ。
仏教や漢詩など言葉は難しいけれど、メインストーリー自体は複雑な話ではない。ただひたすら進むのみ!
しかし、物語要素が軽いわけではなく、本作では敵の妖怪に物語が詰まっている。
西洋ファンタジーや日本の妖怪とも違う、中国ならではの妖怪は姿形から新鮮で、新しい敵に会うのが楽しみで仕方なくなる。
ボス戦では前口上や討伐後の断末魔付き負け惜しみ独白カットシーンもあり、大ボスについては見入ってしまうアニメーションのカットシーンまで用意されている。
更にメニュー画面の図鑑を開けば敵の設定を読むことができる。
敵の事情を通して世界や物語を理解していくような描き方になっており、妖怪が本作最大の魅力といってもいいかもしれない。
操作性: 高精度アクション、でも分かりやすい
キャラはキビキビ動き、当たり判定も正確。高精度なアクションを楽しむことができる。
回避の移動距離は大きくで、コンボを繋げると大きく上下動して攻撃を叩き込むなど挙動は大きめ。
というわけで、ダイナミックに見えるけれど、ハイペースというわけではない。
ジャスト回避の判定は厳しすぎず、成功すると一瞬スローモーションになるので次の行動を考える余裕がある。
習得するスキルは基本アクションの派生なので、戦術の自由度が高いわけではないけれど、その分操作が分かりやすくてアレコレ考えなくていいのは良いところでもある。
探索ではマップ画面はなく、見えない壁が多くて目で見た通りに歩けるわけではない。
めちゃくちゃ開けた地形なのに「え、もうここから先は背景!?」と透明の壁に行く手を阻まれるので窮屈さを感じる時がある。
でも、寄り道はあちこちにちゃんとあるので、見えない壁に挫けず、すみずみまで探索するのかおすすめ。
難易度: 攻略しやすい高難易度が心地良い
本作は敵の攻撃パターンを見極めて防御と攻撃を織り交ぜて戦うなど、いわゆる高難易度アクションに分類されるゲームの特徴を持っている。
でも、死にゲーではない。デスペナルティがないのでプレイしていれば確実に強くなれるし、法術で敵をしっかり妨害できるので「俺のターン!まだ俺のターン!」と攻撃できる。
しかし、歯ごたえはちゃんとある。防御は回避が中心で、スキルを使う時は主人公の隙が大きくなるので、敵の攻撃をしっかり見ながら戦わなければならない。
歯ごたえありつつも、ズンズンと攻略することができる。日本語として変な表現だけど、攻略しやすい高難易度ゲームだ。
幅広い人が攻略できる良い難易度バランスなので、集中して戦う面白さもボス撃破の達成感もどちらも味わいやすく、どんどん夢中になる。
システム: 強攻撃の使い方が面白く、世界設定もちゃんと落とし込まれている
ゲームとしてはオーソドックスなアクションRPGだ。
中ボス(攻略に必須ではない中ボスも多い)の間隔が短めで、探索要素はそこそこ程度なので、ステージクリア型のように章を攻略していく感覚だ。
本作のバトルでは、弱攻撃と回避によって強攻撃をチャージするというのが面白い。
攻撃を当ててスキル使用できるようになるゲームは多いけれど、本作で使用可能になるのは強攻撃なので使い方が自由だ。
隙を見計らって強攻撃1発ガツンと発動するのか、コンボに織り交ぜるのか、強攻撃を放った時のボーナスを狙うのか、強攻撃の使いどころを考えるながら戦うのは意外と珍しく、本作のバトルで面白いところだ。
また、法術や如意棒の長さの変化、変身など西遊記という世界設定がちゃんとゲームプレイに活かされているのも良いところ。
芸術性: 中国ならではの美術と美しい風景に目が奪われる
本作は発表時に大きく話題集めていた。その理由の1つは美麗画像が滑らかに動くこと。
その期待に違わぬ映像美で、どこもかしこも絵になる風景ばかり。そこに中国文化の石像や絵画などもあり、バトルの合間に眺めるのか楽しい。
やり込み要素の1つに坐禅布団というのがあり、特定の場所で坐禅を組むと美しい景色が映し出される。これがもう癒し動画並の雰囲気の良さでお気に入り。
アクション一つ一つでの主人公の身体の動かし方が格好良く、妖怪のデザインや装備品で変わる見た目も格好良くて、視覚的にも大満足のゲームだ。
ただ、暗い部分はかなり見ずらいので、設定で輝度をしっかり上げておいた方がいい。
音楽は、まさに中華な雰囲気の曲ばかりで雰囲気を盛り上げてくれる。雑魚敵の時などはBGMは変わらないけれど、強敵に会うとにぎやかな音楽に変わる。
総合評価と似ているゲームは下へ
黒神話 悟空の総合評価
黒神話:悟空
総合評価
歯ごたえはありつつ攻略しやすい難易度で映像美を堪能しながら攻略できるアクションRPG。強攻撃を上手く使うバトルが面白く、敵の妖怪が種類豊富で世界にも惹き込まれるバランスの良いゲーム。
おすすめな人 | 歯ごたえのあるバトルが好き 魑魅魍魎や妖怪が好き 難しすぎると挫けるけれど高難易度自体は好き |
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おすすめではない人 | 死にゲー難易度を求めている 自由な探索を期待している ドラゴンボールの孫悟空を想像している(本作は陽気ではない) |
黒神話 悟空に似ているおすすめゲーム
Star Wars
ジェダイサバイバー
- 歯ごたえのある3Dプラットフォームアクションとバトルの高評価作
- 探索が楽しいマップ構造や映画さながらの演出も魅力
- 先述の幅が広い
Stellar Blade
- 回避も多用する歯ごたえのあるバトルを楽しめるアクションADV
- 敵の行動に対してとれるアクションが多いのが特徴
- 崩壊した地球が舞台で、こちらも映像美が話題となった