【Bloomtown A Different Story】悪魔と過ごす夏休み – 攻略とレビュー
アメリカ田舎町での生活を満喫しつつ、悪魔と戦う刺激的な夏休みをピクセルアートで味わう『Bloowtown A Different Story』。
Bloowtown A Different Storyの特徴
- ストーリー: 祖父のもとで夏休みを過ごすエミリーが町の怪事件の真相に迫っていく物語
- 攻略: 夏休みを過ごすシミュレーション要素もある、悪魔の力を使うターンベースバトルRPG
- 評価: 2つの世界の異なるゲームプレイが互いに繋がっているのが面白く、分岐要素も大きな魅力
- 現実と魔窟を行き来して解いていく謎解き
- 緻密なピクセルアートグラフィック
- シミュレーション要素でキャラが成長するシステム
- 日本語訳の言い回しに妙なところがある
- チュートリアルや機能面に不親切さあり
『Bloowtown A Different Story』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Bloowtown A Different Storyの攻略情報
Bloowtown A Different Storyの概要
タイトル | Bloowtown: A Different Story |
---|---|
開発元 | Lazy Bear Games, Different Sense Games |
販売元 | Twin Sails Interactive |
発売日 | 2024年9月26日 |
対応機種 | PS5, PS4, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | RPG, ライフシム |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
エミリーの夏休み
大人にだって物怖じしないシカゴっ子なエミリーは、納得いかない顔で田舎町ブルームタウンへのバスに乗っていた。
楽しい夏休みになるはずが、ママの言いつけでお爺ちゃんの家で夏を過ごすことになってしまったのだ。
しかも、生意気な弟チェスターも一緒に。
チェスターのくだらない質問を適当にあしらいながらブルームタウンに無事に着いたエミリー。そこで待っていたのは、絵に描いたような気難しいお爺ちゃん。ぶっきらぼうで口が悪い。
このお爺ちゃんにして、この孫あり。早速、世代を超えた舌戦の日々が始まった。
ブルームタウンで起こる怪事件
ブルームタウンで面白そうなことを見つけるしかない。エミリーは、お爺ちゃんからのお遣いをこなしつつ、町のあちこちを探検して回った。
ご近所さんは友好的でお手伝いをすればお小遣いをくれるし、町の子も色々と教えてくれる。早速ラモーナという名の友達もできた。
しかし、それと同時に、ブルームタウンの物騒な事件を見聞きし始めた。
町の子供が行方不明になっているらしい。挙動不審な大人もいるし、魔女のようなお婆さんも近くに住んでいる。
一見楽しく遊んでいるブルームタウンの子供たちにもそれぞれ訳ありな家庭事情があるようで、実はほのぼのした町というわけではなさそうだ。
悪魔との契約
しかし、ブルームタウンにはもっと危険な面が隠されていた。
町はずれの古いツリーハウスで見つけた不思議な笛をエミリーが吹いてみると、なんと悪魔が棲む魔窟への扉が開けたのだ。
更にサタンが現れ、ブルームタウンで起こっている怪事件には悪魔が関わっていること、そしてその悪魔を退治するために悪魔の力を借りる契約をしろと迫って来た。
え?悪魔?魔窟?これってどういう現象?しかも、サタンこそ悪魔の元締めなのに悪魔退治をしじするっておかしくない!?
分からないことだらけだけど、退屈な夏休みになると絶望していたエミリーには好都合だ。全く物怖じしないエミリーは悪魔にもお得意のビンタをぶちかます気満々だ。
こうして、エミリーのブルームタウンの真の姿を暴く刺激的な夏休みが始まった。
攻略のポイント
ブルームタウンと魔窟を行ったり来たり
本作では、ブルームタウン(現実)と魔窟の両方が舞台となる。ストーリー進行によって異なる魔窟が現れる。これが本作のダンジョンだ。
ブルームタウンでは時間が流れており、日中には買い物や仲間との交流などができる(後述)。
魔窟ではシンボルエンカウントのバトルが発生し、各所にある電話を介してブルームタウンと行き来することができる。
また、本作には分岐要素があり、ブルームタウンでも魔窟でも選択肢が提示される場面があり、選んだ選択肢の成否はダイスによって決まる。
選択肢の成否は完全に運というわけではなく、その選択肢に関連するエミリーの特性が高いほど成功する確率が高くなる。
悪魔の力でターンベースバトル
バトルはターンベースバトルであり、味方と敵のターンが交互に変わる。
各キャラにはHPとSPのゲージがあり、それぞれいずれかのコマンドを選択できる。
- 近接攻撃
- 装備している武器で攻撃する
- 1番手前(画面上で1番右)の敵にしか当てられない
- 遠距離攻撃
- 弾数に上限がある遠距離武器で攻撃する
- 残弾数はバトルごとに全回復する
- 全敵に当てることができる
- 悪魔
- 各キャラの守護悪魔かフュージョンした悪魔のスキルを使用できる(本作の魔法にあたる)
- 守護悪魔はキャラ固有で、成長して新たなスキルを習得していく
- 敵を捕まえて各キャラにセットすると(フュージョン)、そのスキルも使用することができる
- 弱点属性を当ててダウンした敵は捕獲できる
- SPを消費する
- 各キャラの守護悪魔かフュージョンした悪魔のスキルを使用できる(本作の魔法にあたる)
- 防御
- 次ターンまで防御力が上がり、SPが少し回復する
- アイテム
- 消費アイテムで体力回復できる
- 敵を捕まえることができる悪魔キャッチャーもあり
ブルームタウンで生活して強くなる
本作では、バトルに勝利すると経験値を得て、各キャラと守護悪魔が成長する。
また、エミリーには攻撃力やHPとは別に、魅力や根性といった特性がある。
町にはアルバイトができる食料品店や筋トレできるジムや銭湯などがあり、利用すると対応した特性が上がる。
特性が上がると上述した物語分岐に関わる選択肢の成功確率が上がるだけでなく、対応した味方キャラのパッシブスキルが増える。例えばエミリーの魅力度が上がるとラモーナのスキルが増える。
また、味方キャラとはブルームタウンで共に「遊ぶ」ことができ、それによって新たなスキルもアンロックされる。
筋トレにしろ友達と遊ぶにしろブルームタウンで行動すると一定時間が経過する。お店の営業時間や1日が22時で終了となることを踏まえて行動しなければならない。
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Bloowtown A Different Storyのレビュー
物語: 明るさも厳しい現実も味わえる展開が面白い、奇妙な翻訳あり
主人公含め仲間は少年少女たちだ(バトルになるとマッチョになる犬が1匹紛れているけれど)。
怪事件はいくつかあり、その真相を解き明かしていくのがミステリー小説のようで面白い。悲惨な事件も微笑ましいエピソードも様々な展開が巻き起こり、メインストーリーをしっかり楽しめる。
子供が主人公とはいっても可愛い甘いお話ではない。様子のおかしい大人が多く、子供相手でも悪態をつく。子供たちも負けじと生意気で、イタズラも過激だ。セリフに思わず笑ってしまうことも多い。
それと同時に、複雑な家庭環境や大人の理不尽さに付き合わされている子も多く、見ていて切なくなる場面もある。
映画『スタンドバイミー』『IT イット』などが好きな人におすすめ。
ただ、日本語翻訳に妙なところがあり、「分かるようで分からない」となるセリフが散見されるのが残念。
操作性: 基本操作は問題なく、チュートリアルや機能面には不親切さあり
バトルではコマンドが各ボタンに割り振られており、パパッと選択しやすい。
その他も操作は分かりやすく、マップ上からゲーム内時間経過なくファストトラベルできるのは便利。
ただ、チュートリアルはあまり親切とは言えず、ある程度自分で試して理解するしかないところもある。
また、任意のタイミングでセーブができないのが気になった。取り返しがつかない要素が多いので、その面白さを損なわないための仕様なのかもしれないけれど。
魔窟に入った際や部屋移動した際など画面が切り替わったタイミングでオートセーブされているようだけど、ゲームを中断する時には先に最終セーブデータを確認したほうがいい。
難易度: 町とダンジョンを行き来しながらテンポよく攻略できる
バトルではお金を稼げないので、町でバイトしてお金を貯めて強い装備品を揃えたり、読書やアイテムのクラフトなどで、エミリーと仲間を強化していく。
ブルームタウンで過ごせば過ごすほどバトルが楽になるというわけだ。レベルアップで近接攻撃力は上がらないので、特に装備品によってバトル難易度が大きく変わる。
雑魚敵狩りでせっせとレベル上げするのとは違い、野菜の栽培や料理や釣りなどライフシムなゲームプレイでキャラ育成するのは作業感なく全く苦にならない。
でも、バトル難易度自体はそんなに高くはなく、 金欠にはなりがちだけどブルームタウンでの活動に精を出さなくても魔窟攻略はできる。
実際のところ、物語の先が気になってしまい、ブルームタウンでの活動そっちのけで魔窟攻略ばかりしていたことも多い。
システム: 物語も攻略も、町と魔窟が互いに影響し合う
本作の特徴は、ブルームタウンと魔窟の2つの世界でライフシムとRPGの2種類の異なるゲームプレイが楽しめること。
そして、プレイしていて1番魅力的だったのは、ブルームタウンと魔窟で謎解きがリンクしていることだ。
ブルームタウンで得た情報をもとに魔窟を攻略したり、ブルームタウンでの事件解決のために魔窟でアイテムや情報を探したり。「あ、魔窟のこれが町のあそこの!」と2つの世界の繋がりを見つけるのが気持ち良い。
そして、分岐要素も面白いところ。本作の子供たちはかなり肝が据わっているので、口の悪い返答や大胆な手段の選択肢も登場する。
しかし、ブルームタウンであれこれ活動してエミリーのステータスを上げておかないと、そうした面白い選択肢は成功しにくい。
もちろん基本のゲームプレイだけでも十分楽しいけれど、物語を刺激的にするためにライフシムでレベル上げするという独特な攻略方法が新鮮で面白かった。
芸術性: 高クオリティな緻密ピクセルアート
本作のもう一つの大きな魅力は、緻密に描かれたピクセルアートグラフィックだ。
細部まで描き込まれているのはもちろん、その動きも細かく作られていて、ピクセルアート好きとしては堪らない。
敵のデザインは悪魔とはいえ可愛さもあり、新しい敵に出会うのが楽しみだった。
サウンド面では、当たり前だけどブルームタウンは明るめで、魔窟では不気味なBGMが流れる。
バトルになると何パターンかあるボーカル付きの曲がランダムで流れ、フィールドとは打って変わってどれもにぎやかな曲調だ。少年少女が主人公という元気な雰囲気を味わうことができる。
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Bloowtown A Different Storyの総合評価
Bloowtown A Different Story
総合評価
現実と魔窟で繋がる謎解きとライフシムなゲームプレイや分岐要素も楽しめる、物語がしっかり面白いRPG。緻密なピクセルアートも大きな魅力。
おすすめな人 | ピクセルアートが好き RPGもライフシムも両方好き | 分岐要素のあるRPGが好き
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おすすめではない人 | バトルだけで強くなりない 日本語翻訳の精度が気になる | 取り返しのつかない要素があるゲームが苦手
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