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『Graveyard Keeper』とは、Lazy Bear Gamesが開発した牧場系シミュレーションゲーム。ライフシムでもある。
牧場系とはいっても、ほのぼのスローライフを期待してはいけない。本作は、最初にPC版が発売され、その内容の不謹慎さが話題にもなった人気ゲーム。
「汚い牧場物語」だとか「闇落ちStardew Valley(スターデューバレー)」だとか。恐らく開発者さん達はニンマリしているだろう肩書きで呼ばれている。
本作はNintendo Switch、PC、iOS、Androidでプレイ可能。私はNintnedo Switch版をプレイ。追加DLCの『Breaking Dead』『Stranger Sins』もダウンロードした上でプレイした。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
画像はタップもしくはクリックすると拡大して見ることができます。
ゲームをスタートとすると、愛する女性のもとへ家路を急ぐ男性が1人。
恋人(妻かも?)に「今から帰るよー!」なんてメッセージを送りながら、スマホを片手にウキウキしながら歩く。
「さあ、帰宅だ!」と思いきや、突然バーンと交通事故に遭ってしまう。
歩きスマホは危険だ。一瞬で人生が終わってしまう。
主人公死亡。完。
もちろん物語は終わらない。ここから始まる。
夢うつつのなか謎の男に意味不明なことを言われ、主人公の男性がなぜか怪我もなく目を覚ました。
周囲は見知らぬ土地。不気味でめちゃくちゃ雰囲気悪いし、なんだかヤバい。
元気なガイコツ(頭部のみ)が話しかけてくるほどヤバい。
そのガイコツ頭のジェリーによると、主人公は「新しい墓守」に勝手に就職してしまっているらしい。
一体全体何がなんだか、事態が全く飲み込めないまま、墓守として暮らしていくこととなる。
しかし、静かな雰囲気の墓場とは裏腹に、危険なこと、そして不謹慎なことに手を染めることになる。
人には言えないようなことをしたって、愛する人に再び会える方法を見つけ出す!
本作では、牧場系シミュレーションゲームあるあるな行動がひと通り出来る。
農業、釣り、木材加工、鍛治、果物採集、料理などなど。地下ダンジョン探索でのバトルもある。
自宅周りに作業台をどんどん作って、材料集めて、武器やら建築物やらをクラフト。クラフトして出来たアイテムを使って、更にクラフト。
体力やスタミナもあるし、時間と曜日の概念もあって常に時間が流れている。
そして、クラフトなどアクションを行うと、その度に経験値を獲得する。
貯めた経験値を消費して、新たなテクノロジー(スキルにあたる)を解放できる。こうして、クラフトできるものが更に増えていくわけだ。
拠点である墓地近くには農場や町があり、そこに登場するNPCからはクエストも発注される。メインクエストもサブクエストもある。
1つのクエストには、クリア方法が複数あることが多い。
特定のアイテムをNPCに渡さなければならない時には、お金を貯めて正々堂々と購入、危ない裏ルートで手に入れる、自分で頑張ってクラフトする、などなど。
しかも、どうクリアしたかによってNPCからの評価も変わる。
ちなみに、本作ではNPCそれぞれに主人公に対する好感度ではなく、信頼度が存在する。単純に良い人として振る舞うのではなく、悪いNPCは悪いことをする主人公の方が気に入ってもらえる。
決して平和に仲良く「ウフフ!あはは!」というわけではない。
さて、本作が不謹慎と言われる決定的な要素は、墓守の仕事だ。
まず、やさぐれたロバが定期的に遺体を運んでくる。
で、その遺体を教会周辺の墓に埋めなければならない。これが本業だ。
といっても、ただ埋葬するだけではなく、墓標だとかお墓の装飾をするところまで墓守の仕事。お墓関連のクラフトもある。
でも、実は、埋葬する前に出来ることがある。遺体の解剖だ。
解剖して、遺体の一部(もしくは全部)を抜き取ってしまうという、倫理観など完全無視したクラフト要素がある。ちなみに解剖スキルが低いと遺体はグチャグチャに。
遺体から切り取った肉を村の酒場に売却(食用として!)できたり、脂肪からロウソクを作って教会に飾ったり。
さらには、脳や心臓で錬金術までできるようになる。
特定の曜日には、教会で説教を行い寄付を募ることも出来る。
裏では遺体を冒涜しまくっているというのに、偉そうに説教する。教会に関するスキルやクラフトもあり、どんどん寄付を集めてお金を稼ぐことができる。
教会だけではなく、特定のNPCとの取引もそれぞれ決まった曜日にしか出来ない。スケジュール管理必至!
物語の面白さ
4.5
墓守になることだけでなく、遺体でクラフトするのは初めてだ(当たり前だけど)。
この設定だけで十分心掴まれた。
墓守の仕事以外でも、すべてにおいて不謹慎度が振り切れたゲームなんだけど、センス良くブラックユーモアに仕上がってる。
不謹慎ではあるもののメインストーリーがしっかりリードしてくれるので、牧場系ゲームでありがちな「何からやればいいんだろう」と目的迷子にならないのも良いところ。
キャラクターの魅力
3.5
どのキャラもクセが強すぎて聖職者だろうが良い人はいないし、みんな期待を裏切らない腹黒さ。
でも、NPCのキャラ数が少なめなのは残念。
操作性
4.0
手取り足取りなチュートリアルは無い。何がどうなるのか実際に自分で試して覚えるしかない。
でも、慣れてしまえば、操作性は良好。
残念なのは、日本語訳がおかしいところと、たまに制御不能になるバグ。ダンジョンで剣を振り続けて操作不能になるというバグに何回か遭った。
難易度バランス
4.0
各クエストの攻略は結構大変。曜日によってできることが限られるので、ちゃんと計画を立てて動かなければならない。
スタミナや体力が爆上がりすることもなく、お金はすぐは尽きそうになるし、木を切ってるだけでもすぐ日が暮れるし疲れてくる。
牧場系ゲームとしては難易度高め。不謹慎なネタのインパクトが強いけれど、シミュレーションゲームとして丁寧に作り込まれていてやりごたえ抜群で楽しめる。
ゲームシステム
5.0
システムも不謹慎すぎて最高。
遺体は放置していると腐ってしまい、色々とマズイことになる。
この遺体の腐敗スピードが急かされる要素となっていて、独特の緊張感が続くので楽しいし飽きない。
ちなみに埋葬や解剖する余裕がなければ、遺体を川に投げ捨てて見なかったことにさえできる。本当に不謹慎な自由度がハンパない。
遺体から利用できる臓器が増えたり、教会での説教内容を勝手に創作して多額の寄付をもらえるようになったり、個性的な成長要素(成長と言っていいのか)も面白い。
やりこみ要素
5.0
メインストーリーだけでも自由度もボリュームもたっぷりだけど、追加DLCまで始めると余裕で時間が溶けてとろけていく。
追加DLC「Breaking Dead」では、遺体からゾンビを作り、作業を手伝ってもらうことが出来る。
もはや倫理観だけでなく、科学の常識もかなぐり捨ててしまう。
「Stranger Sins」は大型拡張DLCで、街に自分の酒場を開くことができる。街の過去を知ることができるストーリーの追加もあり、盛り沢山。
特に、酒場の経営は、料理(人肉提供しちゃうわけだけど)や酒作りもあって、がっつりやり込める。
村人からの酒場の評判を気にしたり、酒場でイベントを主催したり。墓守と酒場経営者の兼業となり、どっちが副業なんだか分からなくなってくる。
また、さらに『Better Save Soul』『Game of Crone』といった追加DLCもあるので、やり込み要素たっぷりだ。
ちなみに、追加DLCのタイトルはどれも人気海外ドラマをもじったものになっている。ブラックユーモア効きまくり。
グラフィック
3.5
全てピクセルアートなグラフィック。ドット絵で良かったと、なぜかプレイヤーの私が安心してしまった。
不謹慎すぎる要素ばかりだけど、ドット絵でデフォルメされているからこそジョークとして成り立つ。
もし、本作をフォトリアルな3DCGで作ったら、大変なことになる。
サウンド
3.5
ゲームの雰囲気から分かる通り、暗めのBGMが多い。
とはいっても、ホラーとか不気味というわけではなく、占いの館みたいな曲調。
4.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
ストーリーや世界設定が面白い
不謹慎さが半端ない
歯応えのある難易度
自由度が高い
チュートリアルは不親切
日本語訳がおかしいところがある
バグが起こる
牧場系シムが好き
一般的な牧場ゲームでは満足できない
不謹慎ネタが好き
長時間遊べるゲームを探している
不謹慎ネタ(遺体解体や人肉食、裏取引など)は無理
チマチマした作業が面倒くさい
カジュアルな難易度のゲームを探している
綺麗で平和でやり込み要素たっぷりな牧場系シミュレーションならこちらがオススメ。本作のような不謹慎ネタは登場しないのでご安心を。スローライフが楽しめる人気作。
不謹慎なシミュレーションゲームならこちらもオススメ。ヒーロー映画などに登場するような悪役になって、悪の組織を作って世界征服を企む経営系シミュレーション。
不謹慎すぎる牧場ゲーム
墓守となり、人には言えない危険なクラフトが楽しめる独創的な物語やゲームプレイが魅力の牧場系ゲーム。
同じクエストでも賄賂や裏取引など攻略法が一つだけではなく、歯ごたえのある難易度も魅力。
Graveyard Keeper
© 2018 by tinyBuild and Lazy Bear Games
http://graveyardkeeper.com