『Cross Code』レビュー: なめらかアクションと繊細謎解きと良質ストーリー全部入り
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『Cross Code』とは、Radical Fish Gamesが開発したアクションRPG。
スーパーファミコン時代を彷彿とさせるドット絵で描かれる見下ろし視点のグラフィックが特徴。
本作では、MMOゲームをテーマにしたSFな物語が展開する。ゲーム自体はMMOゲームではなくシングルプレイゲームだけど。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はPS版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。
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あらすじStory
走る妹
ゲームが始まると、とある男性の元へと急ぐシズカという名の少女。
その男性とは、シズカの兄らしい。
兄の働き過ぎを気にしている。ブラック企業勤めなんだろうか。
やっと兄の元に辿り着いたシズカだけど、妹の心配もむなしく、兄は倒れてしまう。
壮大な伏線と謎を残して、画面は暗転。
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アバター主人公
次の瞬間、青い髪の女の子が船で目覚める。
彼女の名前はレア。本作の主人公だ。
とは言っても、実は人間ではない。
なんと、MMOゲームを現実世界で楽しめるという超最先端技術で作られた「Cross Code」というゲーム自体が本作の舞台。
現実世界にいるプレイヤーが、現実の月に造られたプレイエリア上でアバターを操作してゲームをする。
つまり、プレイヤー自身と操作するアバターは同じ現実世界にいるということだ。
しかも、アバターは操作しているプレイヤー自身の五感と同期している。
高いところは怖いし、温度を感じたり。リアルに感じられる夢のようなゲーム。
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現実とゲームの境界
主人公のレアは、そんな「Cross Code」上で操作されている「はず」のアバター。
しかし、操作しているはずの人間は不明、記憶もない。
言語モジュールに欠陥があるらしく、うまく喋ることも出来ない。
自身の記憶を取り戻すために、レアは「Cross Code」をプレイしていくことに。
レアの事情を知っている人間のNPC。
「Cross Code」を純粋にゲームとして楽しんでいる誰かのアバターであるNPC。
様々なNPCと出会いながら、「Cross Code」のゲーム自体のストーリーを体験する一方で、「Cross Code」の運営会社などに関する現実世界の話も展開する。
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ゲームの特徴Features
謎解きとバトル
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本作はゲーム進行に伴って行ける場所が広がっていく。
フィールドやダンジョン、街などがあり、謎解きとバトルを攻略して進んでいく。
バトルはシームレスで、アクションバトル。敵を倒すと経験値を得てレベルアップしていく。
謎解きでは、バトルと同じアクションを使ってギミックを利用して道を切り開く。
また、街などではサブクエストを受けることができる。
攻撃とエレメント
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レアのアクションは、近接攻撃とボールを投げる遠距離攻撃、回避とガードの4種類が基本。
また、ゲームを進めていくと、炎や氷といったエレメントを手に入れる。攻撃に属性を付けるものだ。
例えば、氷モードを選択すると、近接攻撃も遠距離攻撃も氷属性になる。
バトル中でもボタン一つでエレメントの切り替えが可能。
また、レベルアップ時にはCPというポイントを獲得。
CPとは「サーキット」という、いわゆるスキルツリーのアンロックに使用する。
回転切りやダメージ吸収シールドなどのスキルや、攻撃力アップなどのステータスボーナスを得られる。
また、各エレメントごとにサーキットは分かれている。
例えば、炎エレメント用のサーキットで解放したスキルやステータスボーナスは、炎モード選択中にしか有効にならない。
MPではなくオーバーロード
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敵には、ぞれぞれ弱点属性がある。
弱点属性で攻撃を当てていくと、敵が一定時間硬直する「ブレイク」状態になる。
また、攻撃を当てているとSPが溜まる。
SPを消費すると強力なスキルを発動することができる。
しかし、各エレメントモードでアクションを続けていると、画面四隅から「エレメント使い過ぎですよ」という警告模様が浮かび上がってくる。
各エレメントの属性モードは使い放題ではないということだ。
警告を無視して属性攻撃をし続けていると「エレメントオーバーロード」状態になる。
一定時間どのエレメントモードも使えなくなってしまい、無属性のニュートラルモードになってしまう。
「それなら、ずっとニュートラルモードで戦ってればいいじゃん!」というわけにもいかない。
強敵は弱点属性攻撃をして「ブレイク」しないと、まともにダメージを与えられない。
ランク
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バトルで敵を倒していると、画面右上に表示されるランクが上がっていく。
ランクDから始まり、敵を倒すごとにランクSまで上がっていく。
周辺の敵を倒しきっても、バトルBGMが聞こえなくなるまでの一定時間内ならランクは維持される。
BGMが消えないうちに他の敵を見つけて殴りかかれば、さらにランクが上がっていく。
ランクが高い状態で敵を倒すと、敵がアイテムをドロップしやすくなる。
本作では、敵のドロップアイテムやフィールドの草を刈り取って出現する素材を集めて、新たな武器や防具とトレードすることになる。
良い装備品を集めるには、高ランクでバトルを続けなければならない。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
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4.0
「本作はストーリー重視です!」と言ってもいいくらい。世界設定やらキャラ設定がしっかり作られてる。
仮想現実が現実に飛び出てきて、ゲームなんだけど現実でもある。
特にMMOゲームが好きなゲーマーなら興味惹かれるテーマだと思う。
日本語翻訳がいい感じで、入り込みやすい物語だ。
ただ、テンポはややもったりしていて、冗長気味になってくるのは残念。
キャラクターの魅力
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3.5
登場するNPCはみんな個性豊か。
ゲーム内ゲーム「Cross Code」の登場人物はテンプレート調なセリフを繰り返したり、無駄に融通が効かなかったり。
「ゲームならではのあるある!」が面白い。
ただ、個人的にキャラデザインがあまり好みではなく、特にお気に入りなキャラは出来なかった。
操作性
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3.5
移動もアクションも滑らか。
でも、段差や谷間があると自動でジャンプするんだけど、これになかなか苦労することになる。
ドット絵グラフィックなので遠近感を掴みにくいのに、足場の縁に触れると勝手にジャンプしてしまうので落下事故が多発する。
そして、壁でバウンドするボールは、1ドットのズレで上手くいかないことも。
ドット絵グラフィックの割には、かなり繊細な操作が求められる。
特に、謎解きに関しては、この操作性のせいで失敗することもあり、モヤモヤする。
難易度バランス
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4.0
バトルはサブクエストなどでちゃんとレベル上げしていないと結構苦戦することになる。
アクションバトルだけど、ちゃんと成長させなければいけないRPGだ。
パズルは歯応えがあるものも多くて、謎解き連発のダンジョンではグッタリしてくる。
ただ、上述の操作性のせいで難易度が変に高くなるところは残念。
ゲームシステム
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4.0
エレメントオーバーロードのシステムが独特。
MPなどのゲージとは違って、攻撃ペースを調整するやりくりの仕方が面白い。
あとバトルBGMが終わるまでは、戦闘継続と見なされてランクが上がっていくのもハマるところ。
ひたすら戦いたい脳筋戦闘狂にとっては嬉しいシステムだ。
ボールを使ったパズルも、壁で反射する角度を考えて解くのが新鮮で解きがいがある。
ただ似たような謎解きが続くことも多くて、ちょっと疲れる。
やりこみ要素
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3.5
サブクエストがかなり大量にあるし、スキルツリーもあるし、やり込み要素は膨大だ。
強力な装備品を集めようとすると、もうボリューム満点。
サブクエストは、ストーリーが展開するものもあるけれど、基本は素材集めやモンスター討伐など単調になものも多い。
最初は、「見つけたサブクエスト全部攻略してやる!」と息巻いてたけど、正直飽きてきた。
グラフィック
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4.0
かなり緻密なドット絵。それが滑らかに動く。
ピクセルアートのインディーゲームは多いけれど、本作は高クオリティ。
敵も味方も鮮やかな色で、ドット絵好きなら気に入るはず。
サウンド
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3.5
これだ!という曲があるわけではないけど、全体的に楽しい雰囲気のBGM。
総合評価Summary
3.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
しっかり設定が作り込まれた物語
属性を使い分けるバトル
ボリューム満点
残念なところ
中だるみしてくる
異常に繊細な操作を求められることがある
オススメな人
ストーリーを楽しみたい
ドット絵が好き
パズルや謎解きが好き
長時間遊べるゲームを探している
オススメではない人
謎解きよりアクションを楽しみたい
謎解きが面倒くさい
長い会話を読むのが面倒くさい
本作が好きならオススメRecommendation
ピクセルアートで物語が楽しめるアクションRPGならコチラもオススメ。フクロウの少年が壮大な冒険に出るファンタジー。
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ピクセルアートで物語も謎解きもバトルも味わうならコチラもオススメ。魅力的なドット絵と先が気になる不思議な物語に夢中になる高評価作。
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