レビュー【INMOST インモスト】不器用な3人が紡ぐ謎の物語 | 三者三様パズルアドベンチャーゲーム

全く関係なさそうな3人の物語から真実が浮かび上がってくるパズルアドベンチャーゲーム『INMOST インモスト』の攻略情報もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。
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- ストーリー
- 男性と少女、そして騎士の3人がそれぞれ異なる物語を辿っていく
- 攻略
- 謎解きやアクションバトルなど、3人それぞれゲームプレイや進行が異なるパズルアドベンチャーゲーム
- 評価
- 複雑さはあまりないものの、先がひたすら気になりグイグイ引き込まれる上手い構成になっている物語主導型ゲーム
INMOSTの概要
| タイトル | INMOST インモスト |
|---|---|
| 開発元 | Hidden Layer Games |
| 販売元 | Chucklefish |
| 発売日 | 2020年8月21日 |
| 対応機種 | Switch, PC, iOS, Android |
| ジャンル | パズルアドベンチャー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | iOS (Apple Arcade版) |
現在、スマホ版はApple Arcadeではなく個別配信されている。
ゲームパッドでの操作にも画面タップ操作にも対応している。
INMOSTのストーリー
1人目 ヒゲ面の男性

本作の主人公は3人いる。
平凡そうなヒゲ面の男性と幼い少女、そして剣を携えた騎士だ。
まず最初に登場するのがヒゲをたくわえた男性。
このヒゲ面男性の目的は明かされないけれど、黒い影のようなモンスターに襲われつつも、とある城を目指して旅をしていく。
しかし、現れるのはモンスターだけではない。
男性自身の頭の中だけなのか亡霊なのか、黒髪の少女の幻影が度々男性の前に姿を現す。
2人目 幼い少女

次に登場するのは幼い少女。
明るい髪色をしており、上記のヒゲ面男性の前に現れる少女と同一人物というわけではなさそうだ。
彼女は大きなお家に住んでおり、無邪気にぬいぐるみと遊んだりして暮らしている。
しかし、この家庭はなんだかおかしい。
少女の目を通して、この家庭の秘密が暴かれていくことになる。
3人目 騎士

ヒゲ面男性や少女とはうってかわって、3人目に登場するのは剣でモンスターを倒しながら塔や城を勇ましく進んでいく騎士。
騎士には何か目的があるようで、たちはだかるモンスターたちに臆することなく進んでいく。
こうして3人分の全く違う場所での全く異なる物語が展開する。
全く接点がなさそうな3人はどんな結末を迎えるのか。
そして、3人の意外な関係性とは?
プレイヤーは3人分の物語を辿り、とある真実へと向かっていくことになる。
INMOSTの攻略情報
2人は謎解き

ゲーム進行の中心はヒゲ男。
ヒゲ男でプレイしてると時折突然少女と騎士の物語に切り替わるという流れを繰り返し、3人の物語が同時進行していく。
ヒゲ男はギミックを作動させて道を切りひらき、黒いモンスターの攻撃を回避しながら進んでいく。
少しアクション要素のあるパズルアドベンチャーだ。
幼い少女のパートでは、大きな家の中でちょっとした謎解きを攻略することになる。
少女については物語を追うのがメインであり、複雑なギミックやアクションは基本的に登場しない。
1人は横スクロールアクション

一方で騎士パートでは、3人の中で唯一黒いモンスターとのバトルのある横スクロールアクションとなっている。
騎士は剣での攻撃と回避ができ、謎解きはほぼなくモンスターを倒すことがゲームプレイのメインだ。
ヒゲ男性と騎士のパートでは黒いモンスターが出現するというわけで、どちらも数発殴られるとゲームオーバーとなり、少し前のチェックポイントからやり直しとなる。
特にデスペナルティなどはないけれど出来れば死にたくはないところ。
しかし、ヒゲ男性のパートでは死亡することでゲームが進行する場合があるので、ゲームオーバーになったからといって手を止めない方がいい。
痛みの石

ヒゲ男と騎士のパートでは、所々で光る石を見つけることがある。
正規ルートから離れた場所に隠された宝箱からだったり、モンスターを倒した時などに拾うことができる。
これは収集要素であるやり込み要素。
特定の場所を通過することで突然空中から出現したりもするので、全て見つけるにはあちらこちらをくまなく探索する必要がある。
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INMOSTのレビュー
物語: 真相に向かってぐんぐん進む

本作はパズルアドベンチャーではあるけれど、謎解きよりも物語要素が1番の魅力。
登場する3人の関係性が物語の肝になっており、最初は状況が分からずともとにかく先が気になってくる。
3人のパートが次々と変わり、グイグイとストーリーにのめり込んでしまうよう上手く物語がまとまっている。
そして、全ての謎が分かった時には「ああ!なるほど!」となり、3人それぞれが辿った物語に思いを巡らすはず。
そして、3人のことが愛おしくなるはずだ。
物語構成がすごく上手い。
ゲーム開始画面の注意事項として表示もされるけれど、本作には陰鬱な雰囲気が漂っており、ホラーというわけではないけれど不気味な場面もある。
もちろんそれが本作の魅力ではあるけれど、気持ちが滅入っている時はご注意を。

操作性: 不器用さが逆に良い

少女は身体が小さく、ゆっくりとしか物を運べないし、よく転ぶ。
ヒゲ男は完全な凡人で、ジャンプすれば着地に失敗して地面にベターンとなってしまうし、速く走れもせず、蜘蛛の巣にもいちいち引っかかる。
騎士は剣は扱えるけれど、ジャンプは出来ないし、俊敏でもない。
つまるところ3人とも不器用だ。
操作方法はシンプルで分かりやすいけれど、操作しているともどかしく感じることばかり。
しかし、3人とも不器用だからこそ本作のテーマや面白さが引き立つ。
ワザともったりした動きというわけだ。
「なんて不器用なんだー!」と思った時点で開発者の思うツボだ(たぶん)。
不器用さを感じる挙動というなかなか珍しい体験ができるゲームだ。
難易度: 苦戦することはない

本作は物語主導型ゲームであり、バトルでも謎解きでも難しさはほとんどない。
苦戦するようなことはなく、物語をテンポよく辿っていくことができる。
しかし、上述した「もどかしい操作性」のおかげ(?)で「うまくいかない!」となる場面はある。
チェックポイント間が長いところがあり、ミスすると大幅に巻き戻されて「むむぅ」となる。
が、これが本作の味だ。
システム: 物語への引き込みが強い

本作は謎解きやバトルが多種多様というわけではない。
しかし、とにかくストーリーが気になるゲームで、無我夢中で先へ先へと進みたくなる。
3人の物語が突然切り替わったり緊迫感溢れる場面になったり、複雑ではないものの自分の操作が正解なのか不安にさせられたり、上手く素早く動かせないことで余計に焦燥感が募ったり、ゲームプレイを通して物語に引き込む仕掛けが素晴らしい。
物語を追いたい気持ちを邪魔しない謎解きやバトルの頻度になっており、ゲーム全体で物語に没頭させるよう仕組まれている。
痛みの石を集めるやり込み要素はあるものの特に恩恵はなく、「いや、それよりも物語の先が気になる」となってしまうので、良くも悪くも寄り道にはあまり気が向かなくなる。

芸術性: 印象に残るピクセルアート

本作は、彩度低く色数も少ないピクセルアートで描かれる。
素朴に見えて陰鬱で儚く、それでいて不気味さもひしひしと感じ、幻想的にも思えてくる磨き上げられたグラフィックだ。
全体的に抑えめな演出が多いけれど、モンスターに襲われたり落下死したり何かを壊した時などには突然大きな効果音が鳴り響く。
大きな音が苦手な人は心構えしながら進んだ方がいい。
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INMOSTの総合評価
INMOST

総合評価
全く関係なさそうでゲームプレイまで異なる3人の物語がどんどん切り替わりながら進み、物語に引き込まれていくパズルアドベンチャーゲーム。物語構成が上手く、真相を突き止めるまでやめられなくなる。陰鬱な雰囲気作りも上手い。
長所と短所
良いところ
-
ストーリー展開が秀逸
-
雰囲気抜群のピクセルアート
-
不器用さを表現した操作感
残念なところ
-
やり込み要素にやる気が湧きにくい
-
癖のある操作性のせいで妙に難しいところがある
こんな人におすすめ!
おすすめな人
-
物語を楽しみたい
-
ピクセルアートが好き
-
短時間で攻略できるゲームを探している
おすすめではない人
-
陰鬱な展開や雰囲気が苦手
-
明るい気分になりたい
-
操作性が悪いとイライラしやすい
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