『Lonesome Village 孤独なヴィラ』とは、Ogre Pixelが開発したアドベンチャーゲーム。
基本的にはアドベンチャーゲームだけど、ライフシム要素も含まれている。
本作は、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はXbox版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
村人失踪
ウボラというのどかな村。そこでは村人たちが楽しく暮らしていた。
ところが、突然大きな塔がニョキニョキーッと地中から伸びてくる。
「え、何これ?」と思う余裕もなく、村人たちはどんどんと消えていく。
一体何が?まあ、塔が原因なのは間違いなさそうだけど。

通りすがりのコヨーテ
そんな禍々しい事件が起こった村を訪れたコヨーテのウェス(公式設定の名前であり、名前は自由に付けられる)。
ウェスが村の近くにテントを張り、うとうと居眠りをしていると、手に持っていた鏡から呼びかけられる。「村の北にある塔に行って!」と。
なんだか『ゼルダの伝説』っぽい演出だなと思いつつも、例の怪しい塔に向かうことに。

村人出現
塔に着くと鏡から聞こえた声の主である妖精が現れる。そして、「この虫眼鏡で村人たちを救って!」と一方的にお願いされてしまう。
虫眼鏡で?え、剣とか魔法の杖とか授けてくれるんじゃないの?
しかし、塔に入ってびっくり。虫眼鏡をかざすと隠されていた何かが見える!見えるぞぉお!
で、そんな超高機能虫眼鏡を使って謎解きすると、石像がドカーンと割れて村人が登場。
どうやら村人たちはこの塔に石像となって囚われているらしい。
というわけで、ウェスは村に住み込みで村人救出作戦に従事することに。
しかし、そもそも誰が何のために村人を塔に閉じ込めたんだろうか。

ゲームの特徴Features
塔で謎解き

本作では、上述した通り、塔でパズルを攻略して村人を救出していくことでゲームが進行していく。
塔の各階にパズルが用意されており、解くと村人が1世帯ずつ石像から復活し、村にある各自宅に戻っていく。
塔を1階ずつ進んでいくことになるけれど、随所に2種類の関門が登場する。
一定数のハートがないと開かない扉と、特定のアイテムをお供えしないと開かない扉だ。
ハートは後述する村人との友情によって溜まっていく。
特定のアイテムは、村を探索したり、クラフトすることで手に入る。
謎解きしながら塔を進み、関門で足止めされたら村に戻るというのを交互に繰り返していく。
村ではライフシム

村では、救出した村人からクエストを依頼される。特定のアイテムを探して来るといった内容が多い。
各村人には好感度があり、その人からのクエストを攻略するごとに好感度が上がっていく。
好感度が上がった際には、上述した塔の扉を開くための友情のハートを獲得することが出来る。
村人が増えるほど出来ることが増えていき、栽培、釣り、自宅の装飾なども可能になる。
虫眼鏡と音楽の力

本作の重要アイテムである虫眼鏡。
塔での謎解きでは、虫眼鏡をかざすことでヒントを見ることが出来る。
また、村では隠されたアイテムの位置を探り当てることが出来る。
そして、特定の謎解きでは、音楽の力で突破できることがある。
クエスト攻略などによって楽器と楽譜がもらえるので、演奏出来る場所に立って譜面通りに演奏すると、雨を降らせたり地震を起こしたりなど天変地異を起こすことが出来る。
これによって道を切り拓いたり、誰かの手助けをすることが出来る。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

2.0
ほのぼの、穏やか。キャラたちは獣人で可愛い。
塔の謎が気になりつつも、基本的にはゆったり癒される物語と雰囲気が楽しめる。
というゲームのはずだ!いや、実際そうなんだけど。
ところが、日本語翻訳が全てを台無しにしてしまっている。
機械翻訳っぷりがものすごい。
口調が変だけならまだしも、ゲーム攻略に関わる単語までおかしくなっている。
例えば、収納箱が「胸」と訳されていたり(英語ではどちらもchest)、「私の弓を探して」という依頼が本当はリボン捜索のことだったり(英語ではどちらもbow)。
NPCたちは妙な文章の硬いセリフばかりになっていて可愛さがぶち壊しだ。
雰囲気を楽しむゲームだからこそ、とてつもなく勿体無い。
キャラクターの魅力

3.0
上述した通り、翻訳が壊滅状態なので、NPCたちは本来のキャラから激変している。
複雑な物語ではないので英語が苦手じゃなければ、英語版でプレイした方がいいとさえ思う。
可愛い子犬や子豚の獣人たちに笑顔で「おい!」と言われたり、初対面の人に「息子よ!」と言われて違和感がハンパない(本来は英語で「Hey!」や「Son(坊や)」といった親しみを込めた呼びかけ)。
でも、翻訳の問題を置いておくと、村人たちは良い人ばかりで優しい世界だ。
操作性

3.0
複雑なゲームではないので、特に操作性が気になるゲームではない。
と思いきや、面倒くささが目立つ。
アイテムの売り買いや収納箱で荷物整理など、いちいち画面上のカーソルを操作しなければならない。十字キーだけで個数を変更したり、LボタンやRボタンだけでウィンドウ切り替えが出来ない。
また、謎解きのなかには1マスずつの移動が求められることもあるけれど、主人公の動きはそこまで繊細ではないので、イライラする場面もある。
難易度バランス

3.5
塔の階数が上がるにつれて謎解きは複雑になっていく。
特にルール説明はないので、触ってみて何をどうすべきかというところから考える。
とはいっても難しくはないし、虫眼鏡を使えばヒントを見ることもできる。
村ではライフシムが楽しめるけれど、本格的なライフシムほど厳しくはなく植物はすぐ育つ。
昼夜の概念はあるけれど住人は常に起きているので時間管理もあまり必要ない。
ゲームシステム

4.0
特に目新しい要素はなく、パズルとライフシムをそれぞれ気軽に楽しめるカジュアルな感覚のゲーム。
植物が花開いたり切り倒した木が復活するのもかなり早いので、資源不足で困ることもあまりない。
サクサク攻略できる。
一方で、パズルは各階ごとに全く違っていて飽きにくい。
次はどんなパズルだろうかとワクワクするし、数も多いのでパズル好きもしっかり満足出来る。
やりこみ要素

3.5
自宅の飾り付けや主人公の洋服を集めるなどがやり込み要素。
資源を集めて、各住人にお願いすると(お金も必要)様々な装飾品を作ってもらえる。完全に装飾のためなので、ゲーム攻略の上ではやる気が湧きにくい。
また、村の中にも謎解きはあり、それを解くことで新たな住民が現れることもある。
ボーイスカウトのような出で立ちのキャラに出会うこともあり、彼らは誘うと主人公の後をついて来てくれる。
グラフィック

4.0
ポップなイラスト調のグラフィック。
登場キャラはみんな獣人で可愛い。
ビーチや雪山なども登場し、背景まで全て可愛い。
サウンド

3.5
ゲームプレイや物語と同じく、穏やかな印象のBGMばかり。
主張はあまりなく、癒される。曲数が少ないのはちょっと残念。
個人的に、ベリーを採る時の効果音が耳触りが良くて好き。
\\サントラはこちら//

総合評価Summary
3.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
サクサク攻略できて分かりやすいゲームプレイ
穏やかで可愛い
多種類のパズルが楽しめる
残念なところ
日本語翻訳がかなり残念な仕上がり
操作性や利便性がいまいち
オススメな人
穏やかなゲームをプレイしたい
気軽に楽しめるゲームを探している
パズルもライフシムも好き
オススメではない人
本格的なライフシムを期待している
日本語翻訳のおかしさが気になってしまう
歯ごたえのあるゲームを楽しみたい
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クラフトが楽しめるアドベンチャーゲーム。見習い魔女が、様々なレシピを手に入れて住民を助けていく。かなり可愛いドット絵グラフィックも魅力的。

ディズニーキャラたちと交流できるカジュアルなライフシムゲーム。装飾やファッションなどたっぷりのやり込み要素が満喫できる。アプデによって登場キャラが増えていっている。

Lonesome Village
勇者の武器は虫メガネ
謎解きもライフシムも同時に楽しめる穏やかで可愛いアドベンチャーゲーム。 とっつきやすくサクサク攻略できる。 日本語翻訳がかなり機械的で雰囲気が台無しになっているのが残念。
Lonesome Village 孤独なヴィラ
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