『Mineko’s Night Market』レビュー: ミミズバーガーちゃんの島おこし – ミネコのナイトマーケット
『Mineko’s Night Market ミネコのナイトマーケット』とは、Meowza Gamesが開発したライフシミュレーションゲームでありアドベンチャーゲームでもある。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。私はXbox版をプレイ。
本作がどんなゲームか、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
画像はタップもしくはクリックすると拡大して見ることが出来ます。
あらすじStory
引っ越してきた父娘
本作の舞台は、ふぐ山島。
かつては栄えていたけれど、今は寂れてしまい、多くの住人が本土へ移ってしまったそうだ。
そんな島に、主人公のミネコは父と2人で引っ越してきた。
到着したのは、物件紹介の写真とは全く違うボロ家。
広告詐欺被害から始まる新生活だ。
しかし、2人はここに住むしかない。父親は冗談ばかり言っているけれど、どうやら訳ありのようだ。
日光さん
島に着いた途端、ミネコにはボボという名の友達が出来る。
子供同士が友達になるきっかけなんて簡単なものだ。彼らの場合は日光さん探し。
日光さんとは、この島に伝わる昔話に出てくる巨大な猫のことだ。
ボボは、この巨大な猫を探しているらしく、半ば強制的にミネコを子分にして捜索を始める。
子供の可愛い探検ごっこになるかと思いきや、実はこの島には怪しい黒スーツ姿の集団がいる。
日光さんの像に近づいたミネコは、この黒スーツ集団に追いかけられて橋から落ちてしまった。
橋から落ちたミネコは、怪しい何か、というか、どう見ても日光さんに違いない巨大な猫に助けてもらい無事に家に帰ることができた。
日光さんって、本当にいるんだ!そして、デカすぎ!
夜市デビュー
日光さんを目の当たりにしたミネコは、日光さん探しにやる気を出し始める。
しかし、ボボが言うには、捜索に必要な物は買わなければならず、お金がかかるという。
そして、危険なこともお金稼ぎも、なぜか子分であり部下であるミネコの役回りらしい。
島で開催されるナイトマーケットなら子供でもお小遣い稼ぎが出来るそうなので、ミネコは手作り商品を用意して稼ぐことに。
あの黒スーツの奴らもどうやら日光さんを捜しているようなので、負けるわけにはいかない。
黒スーツが日光さんを探す目的とは?そして、日光さんはどこにいるのか?
ゲームの特徴Features
日々クラフト
ゲームでは、昼、夕方、夜の3つの時間帯がある。
自動で時間が流れるわけではない。
舞台となる島にはいくつかのエリアがあり、地図上で行きたいエリアを選択して移動する。
目的地で素材を採取するなど用事が終わったら、バスで自宅に戻る(そこから直接他のエリアには行けない)。
こうして自宅に戻った際に時間帯が進む。夜には他エリアには移動できず、またどの時間帯であろうと自宅で眠ると次の日になる。
自宅では集めた素材を使って様々なアイテムをクラフトすることが出来る。
主人公にはスタミナ(画面左上のハート)があり、素材を採取するごとに少しずつ消費する。食べ物を食べると回復可能だけど、お菓子であろうと1日に3回までしか食べれない。
こうして毎日クラフトに勤しみ、1ヶ月ごとに季節が変わる。
勝負は土曜日
本作の暦には曜日もあり、土曜日の夜にはナイトマーケット(夜市)が開催される。
ナイトマーケットでは、まず自分のお店で日々クラフトして準備しておいたアイテムを売る。
何をどれだけ売るかはプレイヤー次第。
お客さんが来ると欲しい物を指定されるので、そこで値段を伝える。
言い値で買う人もいれば、値切ってくる人もいるし、高すぎると言って買わずに去っていく人もいる。
来店するお客さんの人数には限りがあるので、在庫管理と値段設定がプレイヤーの腕の見せどころ。
自分のお店の販売が終了したら、他のお店で買い物が出来る。
また、ちょっとしたミニゲームを含むイベントも開催される。
ご近所付き合い
本作では日光さんにまつわるメインストーリーが展開するけれど、それと同時に島おこしもミネコの肩にかかっている。
住人が欲しがっているものをプレゼントすると友好度が上がり、新たなクラフトレシピを教えてくれる。
また、ナイトマーケットで売り上げるごとにナイトマーケットが豪華になっていき、他のお店も増えていく。
更に、釣りや採掘で手に入れたアイテムを博物館に寄贈していくと観光客が訪れるようになる。
島に来た観光客には移住を勧めることも出来るし、ほぼミネコ村長と呼ばれてもいいくらいやることが増えていく。
記事はさらに下に続きます
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
4.0
めちゃくちゃほのぼのしている。可愛い。癒し。
黒スーツの奴らも間の抜けた奴ばかりだし。
ただ、「え、今なんて言った!?」と聞き返したくなる衝撃発言がちょこちょこと挟まれる。
ミネコも、ボボに無理難題押し付けられた時には「覚えてろよ、ボボ」とボソッと呟いたりしている。
「衝撃的でドラマチックで大変!」という物語ではないけれど、皮肉や辛辣なセリフも多くて、笑いながら意外とピリッとした展開が楽しめる。
各住民は欲しいアイテムを伝えてくるセリフばかり繰り返し、そうしたアイテムはお店で買わなければならないことも多く、なんだか全住民からカツアゲに遭っている気分も味わえる。
でも、基本的には穏やかで安心して見ていられる平和な物語だ。
キャラクターの魅力
4.0
島の人々は基本的に穏やかで、それぞれ特徴と個性がはっきりしている。
偏った趣味を持つ子どもが多くて、それにちなんだアイテムをミネコにおねだりしてくる。
大人達は、ひたすらミネコにお手伝いはさせようとするけれど、優しくてあたたかい。
しかし、その中でもお父さんが頭抜けている。常に冗談を言ってるし、幼い娘に木材や石を持って来させたり、ミネコのことを色々なあだ名で呼ぶ。
親が子どもを可愛がって様々な愛称をつけることはあるけれど、「ミミズバーガーちゃん」と呼ぶのはなかなかの衝撃だ。
上述した通り、意外とヒリつくセリフを言うキャラもいるので、可愛さ一辺倒ではなくクスッと笑いながら楽しめる。
操作性
4.0
穏やかなゲームなので高精度な操作が求められる場面はないし、実際に操作性に問題もない。
クラフトや釣りをする際にはミニゲームのようにタイミングよくボタンを押さなければならず、そこそこ集中力が必要だけど、操作は簡単。
また、ほのぼのとした雰囲気とは裏腹に移動時のダッシュがかなり速い。
ミネコはアスリートのようなフォームで、砂埃を巻き上げながら走っている。
ダッシュでスタミナ消費することもないし、サクサクと快適にプレイできる(ゆったり歩いて移動ももちろん出来る)。
難易度バランス
4.0
ライフシムゲームというと、お金と素材のやりくりや時間管理で手間がかかることが多い。それが面白さだ。
複数の工程を経てクラフトしなければならないこともある。
こうした苦労する部分が面白いけれど、面倒くささになることもある。で、本作ではこうした部分が簡素化されている。
ナイトマーケットの合間に1週間の準備期間があるので、高額で売れるアイテムをたっぷり用意しておけば一気に大金を稼ぐことができる。
エリアを移動しなければ時間が勝手に進むこともなく、まったりプレイできる。
また、新たなエリアをアンロックする際には、黒スーツ達の目を盗んで捕えられたネコを助けるステルスパートがあるけれど、こちらが心配してしまうほど黒スーツ達はポンコツなので苦戦することもないはず。
ゲームシステム
3.5
上述した通り、本作ではライフシムの面倒くさい要素が省かれている部分が多く、カジュアルな印象だ。
昼はこのエリア、夕方はあっちのエリアと、それだけで1日が終わりになので、1日はすぐに過ぎていく。
ゲームプレイはライフシムではあるけれど、ゲーム全体としてはアドベンチャーゲーム寄りで、メインストーリーがしっかり進んでいく。
と言った感じでサクサクと攻略できるのは良さではあるけれど、その分、1日の中であれもこれもしたいとか「自由度の高さこそライフシムの醍醐味!」という人は物足りなく感じるかもしれない。
やりこみ要素
4.0
各住人からのリクエストに応えて友好度をあげること、またナイトマーケットで稼いでナイトマーケット全体をアップグレードしていくこと。
また、各種アイテムを集めて博物館に寄贈したり、島外から来た人からのクエストをクリアして移住をおすすめするなど、ゲーム進行に伴ってやり込み要素はどんどん増えていく。
すべてを攻略しながらプレイしていると、結構長時間遊べるゲームだ。
グラフィック
4.0
本作の大きな魅力がグラフィック。
絵本のようなあたたかく愛らしい絵柄で、どこもかしこも可愛い。
ミネコは服を着替えることも出来て、特に装備による効果があるわけではないけれど、どれもデザインが良くてついつい買い揃えたくなってしまう。
一昔前の日本を感じさせる風景なので、特に日本の田舎町を知っている人ならノスタルジックな雰囲気にも浸ることができるはず。
サウンド
4.0
穏やかなBGMが流れている。
エリアごとにしっかりBGMが変わるし、効果音は可愛い。
聴覚的にもゆったりまったりできる。ほのぼのゲーム。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
可愛くて癒される
笑えるセリフが多い
サクサク攻略できる
残念なところ
自由度は低め
オススメな人
癒されたい
物語を楽しみたい
クラフト要素が好き
オススメではない人
自由度が高いライフシムを求めている
おすすめ類似ゲーム本作に似ているゲームはコチラ
にほんの田舎ぐらし
本作と同じく、ひと昔前の日本の田舎町での生活が楽しめるライフシムゲーム。こちらは里山での生活が楽しめる。ほのぼのとしたピクセルアートグラフィックも魅力。
Spiritfarer
物語を楽しむライフシムゲームなら、こちらもおすすめ。迷える魂を船に乗せ、各地で素材を集めて料理やクラフトをすることで魂たちの願いを叶える感動作。
Mineko's Night Market ミネコのナイトマーケット
ミミズバーガーちゃんの島おこし
素材集めを集めてクラフトし夜市で商売する、ほのぼの可愛いライフシムゲームでありアドベンチャーゲーム。
自由度の高さや面倒くささによる面白さよりも、サクサクと攻略できるのが魅力で、笑えるセリフも多い物語を楽しめる。
Mineko’s Night Market ミネコのナイトマーケット
© 2023. Humble Bundle, the Humble Bundle logo, and the Humble Games logo are among the trademarks and/or registered trademarks of Humble Bundle, Inc. throughout the world. All rights reserved.
https://minekosmarket.com/