『Mosaic』レビュー: 毎日同じことを繰り返すことの狂気

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『Mosaic』とは

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ノルウェーのKrillbiteが開発したアドベンチャーゲーム
ミニマルイラストとポリゴンが組み合わさったような独特なグラフィックが特徴。

PS4、Nintendo Switch、Xbox One、PC、Apple Arcadeでプレイ可能。
私はApple Arcade版をプレイ。

ストーリー

モノクロの世界で目覚めるビジネスマン風の男が主人公。

ダラリと起き上がり、ボサボサの髪を撫でつけ、機械のように歯を磨いて、何をするでもなく仕事へ出かけていく。

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彼が歩く道には、同じようなビジネスマン、ビジネスウーマンたちが大勢。
みんな同じだ。
同じようにスーツを着て、同じように脇目もふらず仕事へ向かう。

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会社に着いて、仕事を始める。
仕事も単調だ。
何をしてるのか、何のためになのか全然分からない。

スマホには、ただタップするだけのゲームアプリ、会社からの成績上げろという無機質なメール。

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同じ毎日が続く

ある日、通勤途中に美しい景色に足を止めた。
歯ブラシして吐き出したら、口から金魚が飛び出てきた

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どこかへ飛んで行けそうな気持ちになる。
何だろう、この感覚は。
同じことを繰り返して、このままでいいんだろうか

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主人公の生活に何が起こるのか。
彼自身どうなるのか。
それを見守ることになる。

ゲームなので、「何が目的?次はどんなドラマチックな展開が起こる?」と思ってしまう。
でも、彼が送っている同じことを繰り返す生活は、現実世界なら普通で当たり前のことだ。

何かが起きる、何かを起こそうなんて思いもせず、同じ毎日を繰り返すのが「普通」だ。

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そんな「普通」の異常さに気づかせてくれる地味だけどグッと心に刺さるストーリーが展開していく。

ゲームの特徴

何をするか何もしないのか

基本は主人公の移動のみ
特に難しい操作やアクションや謎解きはない。

ただ、手探りで、同じ毎日を繰り返したくない!と願って行動すればいい。

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自宅では、色々と選択肢が登場するけれど、どれをするか、どれをしないか、全てはプレイヤー次第。
もちろん、しなくてもいい。
別に身だしなみ整えず出勤してもいいんだ。

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終始モノクロで静寂に包まれた世界だけど、ふと色鮮やかだったりや明るい音楽が聞こえてくることがある。

そんな時は、そっちへ向かって歩いて行けばいい。
日常生活が変わる何かに出会えるはず。

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訳の分からない仕事

主人公の仕事もゲームプレイとして操作する。
蜂の巣状に広がる六角形をひたすら繋いでいく作業だ。

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ルールがあるようで無いような。
効率のいいやり方があるようで無いような。

とにかく下から一定数の動く点が上部の目標地点に到達するように六角形をつないでいく。

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途中で邪魔してくるアメーバみたいなのも登場するが、下から点を集めまくって上へ上へと導いていく。

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なんだかよく分からないミニゲームだ。
しかし、実はこれがタイトルの「Mosaic」を反映している。

 のアイコン画像 

ゲームを最後までプレイすると
この「モザイク」が何を表しているかに気づくことになる

評価

物語

ストーリー  

5

キャラクター 

3.5

考えさせられる

ゲームの序盤は、全然意味が分からない。
全く同じことしてる?
うまくプレイ出来てなくてフラグ立ってないから先に進めない?
しかし、これこそが、このゲームの真髄。
これが、日常
現実の日常って、歯ブラシする順番さえルーティン化してしまってたりする。

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それがゲームとなりプレイすることで、同じ毎日を繰り返すのって狂気じみていると気づく。
そして、それを当たり前のように繰り返している他の人さえも恐ろしく見えてくる。

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そんな日常を変える美しい景色に出会うと、「ああ、何かが起きてくれた!」とホッとする。
「これで同じことの繰り返しから抜け出せるかも!」と期待する。
この感覚、誰しもが一度は経験があるはず
それをセリフやテキストではなく、じわじわと気づかせてくれるように上手くストーリーが展開する。

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快適さ

操作性 

3.5

難易度 

3

安定性 

4

わざと
つまらない

ゲームプレイは簡単操作なんだけど、ストーリーを上手く反映した操作感になっている。
操作感は必ずしも良くは無い。
主人公はキビキビ動いたりしないし、走ったりもしない。
選択肢も少ないし、口から飛び出た金魚との会話で選択肢選ぶくらいしか自由度もない。

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つまらない!
そう、本作のプレイ感覚は、つまらない
もちろん、仕様だ。
日常生活のつまらない感を巧く表現している。

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全員が同じ方向へと歩いているなか、ふざけて逆走したくなるし、横切ったりしたくなる。
誰もリアクションしてくれないけれど。

面白さ

システム 

4

やり込み 

3

わざと単調

単調に主人公を動かすのみ。
で、現実逃避ポイントが見つかると「やった!やっと何かが起こる!」と嬉しくなる。
それだけが希望だし、もはや、そこしか面白味はない。

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謎解き要素も少し登場する。
難しくはないけれど、ここもストーリーが巧く反映されている。
現実逃避で得た力が、文字通り視点を変えてくれるのだ。
進めそうになかった道が、違う視点から見ると通れるようになっていたり。

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といった感じで、全てがテーマを感じる最強の舞台装置になっている。
ゲームとしては眠たくなるほど単調だけど、作品としては日常生活の狂気に気づかせてくれる余韻の残るゲーム。

芸術性

グラフィック 

4

サウンド   

4

芸術的

日常生活はモノクロで描かれ、主人公が現実逃避する瞬間は色とりどりになり音楽も流れる。
このコントラストがすごく美しい。

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みんなが同じように動く都会のビジネスマンを皮肉ったアート作品のようなゲームだ。

まとめ

物語
プレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
残念なところ
  • 考えさせられる物語
  • 操作感や謎解き全てがテーマを反映している
  • セリフやテキストではなく「感じる」ゲーム
  • わざとではあるけれど、単調なパートが多い
オススメな人
オススメではない人
  • ストーリーを楽しみたい
  • 芸術的なゲームが好き
  • ゆったりプレイしたい
  • ゆっくりしたペースが苦手
  • 分かりやすい物語が好き

Mosaic
https://www.mosaiccorp.biz/
© Copyright 2019 Krillbite Studio AS. Developed by Krillbite Studio AS. Published by Raw Fury AB. All Rights Reserved.

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