『天穂のサクナヒメ』レビュー: ダメダメ神様が兼業農家に目覚める

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『天穂のサクナヒメ』とは

天穂のサクナヒメ

ゲームサークルの「えーでるわいす」が開発した米作りの出来るアクションRPG。いや、アクションが楽しめる米作りゲームでもある。

開発期間は長く、開発者の方は実際に稲作も行っていたというこだわりっぷり。

PS4、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。
私はNintendo Switch版をプレイ。

あらすじ

神が暮らす世界「頂きの世」で、神の役目をナメくさって暮らしているサクナヒメが主人公。

戦神と豊穣の神の間に生まれたというハイブリッドなサラブレット。なハズなんだけど、その生まれのおかげだけで重用されていて、島の本人は怠け者の困った神様だ。

天穂のサクナヒメ

何かよっぽどのことでも起きない限りダメダメだ。で、その「よっぽどのこと」が遂に起きる。

ある日、サクナヒメが酔っ払いながら歩いていると、「頂きの世」に入ってはならないはずの「麓の世」つまり人間界から迷い込んだ人間に遭遇。

しかし、サクナは面白がるだけで、ちゃんと追い返さなかった。

天穂のサクナヒメ

迷い込んだ人間たちの方はというと、山賊に追いかけ回され、空腹で食事を探していた。そして、あろうことか、主神カムヒツキ様への貢物の食べ物を盗み食いしてしまう。

それを見つけたサクナは、流石にマズイと思い止めに入る…というところまでは良かったんだけど、止め方がまずかった。

人間を脅そうと振り下ろしたクワが蝋燭を倒し、大量のお酒に引火。で、貢物の納められた倉庫まるごと火に包まれてしまう大惨事に。まあ、身から出た錆というか、自業自得というか。

天穂のサクナヒメ

そして、予想通りカムヒツキ様の逆鱗に触れたサクナヒメは、罰として迷い込んだ人間とともに島流しとなる。

いや、正確には島流しではなく、ヒノエ島という鬼が棲む島を探ってこいという危険な任務を言い渡されたんだけど。

天穂のサクナヒメ

鬼を調査するとは言っても、住むところも食べるものも、全てが現地調達。怠け者でワガママでプライド高すぎるサクナヒメは、人間たちと協力して自給自足生活を始めることになる。

ゲームの特徴

斥候であり農業リーダー

舞台となるヒノエ島には拠点とたくさんの探索ポイントがある。マップ上で選んで移動出来て、いつでも行き来は自由

天穂のサクナヒメ

拠点では、米作り装備品の作製、そして食事(次の日のサクナヒメのステータスにバフをかけてくれる)と休息が出来る。

拠点には、ともに島流しとなったNPCの人間たちがいて、彼らが料理や装備品の作製を担当してくれる。また、NPCそれぞれの物語も展開し、サブクエストも発生する。

一方、探索ポイントは、サイドビューの2Dアクションとなっていて、敵やボスを倒したり、素材や食材を収集する。

天穂のサクナヒメ

ゲーム内では、常に時間が流れていて、3日ごとに季節が変わる。朝、昼、夕方、夜と景色が変わるし、雨や雪など天気も変わる。

一年がかりの米作り

本作の1番の特徴は、かなり本格的な米作り。苗植えて水やりして肥料撒いとけばオーケー、なんてものじゃない。

まず、春は種籾の選別田起こしから。そして、田植え水の加減を調節し、肥料を撒きながら(肥料も自分で作る)、雑草駆除もする。

天穂のサクナヒメ

秋になれば、めでたく収穫!だけど、米はそのままじゃ食べれない。脱穀して精米する

米作りの各工程の良し悪しで、出来上がる米の格が変わる。

で、良い新米が出来たら「あー、美味しい!」というだけではない。新米の質によってサクナヒメが強くなる。豊穣の神様というのはそういうものらしい。

天穂のサクナヒメ
新米が完成した時点で
攻撃力や体力などが伸びる

というわけで、本作では、いくら敵を倒しても強くなれない。米作りによってのみ、サクナヒメのステータスが上がっていく。

しかも、どう伸びるかは米の質次第。与える肥料によって米の良し悪しが変わる。

鬼の調査

サクナヒメの本来のお仕事はヒノエ島の調査だ。探索ポイントで鬼を倒して、なぜ鬼がポンポンと生まれてくるのかを探る。

探索ポイントを巡っていくことになるけれど、ポイントごとに目標が決まっている。目標を達成すると、ストーリーが進行するなどして新たな探索ポイントに行けるようになる。

天穂のサクナヒメ

探索目標は、特定の敵を倒すことだったり、特定の素材や宝物を手に入れることだったり。なかには、すぐに達成が難しい目標もある。もりもり良いお米を食べて強くなったら再チャレンジだ。

サクナヒメは、朝は満腹状態だけど、徐々に満腹度が減っていく。空腹状態になると体力が回復しなくなったり、食事によるバフが消えてしまう。

天穂のサクナヒメ
前日の夕食内容で
次の日のステータスバフが変わる

また、探索中に夜になると、暗くなり、敵もかなり強くなる。

拠点に戻って朝まで休んで回復するか、そのまま夜通し働くか、好きにすることができる。夜にしか達成できない目標や素材もあるからだ。

天穂のサクナヒメ

戦いの神様

バトルの基本は、近接攻撃。弱攻撃(片手武器)強攻撃(両手武器)を駆使して戦う。

天穂のサクナヒメ
豊穣の神様らしく
鎌やクワで戦う

武器は、拠点で作製することになるけれど、特定の条件を満たすと攻撃に追加効果が発動するようにアップグレードも出来る。

また、良い米を食べていると、を覚えていく。複数の敵を一気に吹っ飛ばせる技など、色んな種類があり、同じ技を使い続けるほど、技の熟練度も上がっていく。

天穂のサクナヒメ
技は技ゲージを消費する
ゲージは一定時間で回復する

そして、もう一つ大切な武器がある。それは、羽衣。移動でもバトルでも大活躍する不思議な羽衣だ。

羽衣は壁にでも敵にでも突き刺さる。とても衣とは思えない。

天穂のサクナヒメ

壁に突き刺してワイヤーアクションのように離れた足場に到達したり、敵に突き刺して敵の背後に飛んだり、敵自体を投げ飛ばしたり出来る。羽衣専用の技もある。

天穂のサクナヒメ

評価

物語

 

ストーリー  

キャラクター 

ストーリーは
軽めに

サクナヒメ自身だけではなく、NPCの事情も徐々に明らかになっていくし、世界の成り立ちなどまで細かく設定されている。作業を繰り返すゲームだけど、ストーリーも楽しめる。

だけど、めちゃくちゃ先が気になるとか、濃厚な人間ドラマが展開するわけではない。ストーリー重視なゲームっていうわけではない

そもそも米の出来の方が気になってしまって、ストーリー追うは二の次になっちゃうんだけど。

天穂のサクナヒメ

イベントシーンでは紙芝居的な演出が多い。いわゆる日本アニメ的なノリが多くて、個人的にはちょっとノリについていけない場面もある。

そして、サクナヒメは、あまのじゃくで態度がデカい。それはいいんだけど、その性格が常に強調して描かれていて、会話がまどろっこしくなりがち。

快適さ

操作性 

難易度 

安定性 

たまに「ん?」

バトルはサクサクで、矢継ぎ早にドカンドカンと攻撃できる。羽衣アクションも素早くて、上下左右にシュバシュバと飛び回りながら、技もどんどん発動できる。ハイスピードなアクションが楽しい。爽快だ。

天穂のサクナヒメ

一方、米作りの時は細かい操作が必要で、なかなか面倒臭い。ただ、これが良い。米作りの大変さを痛感して、余計に米に愛着が湧いてくる。思わず「良いお米に育てよー」と声をかけたくなる。

天穂のサクナヒメ

難易度は、どのくらい早くゲームを進めたいかで変わってくる。

ゆったり楽しむよっていう場合は、よほどとんでもない米じゃなければ、少しずつでも着実にサクナヒメは強くなっていく。

逆に一気に強くなりたい場合は、かなり良い米を作らなければならない。米の質に関わる要素が多いし、天候という努力ではどうにもならない要素も関わってくるので大変だ。

天穂のサクナヒメ

プレイしていて気になるのは、たまにボタン入力が反映されない、というか、ラグが発生すること。ボタン入力受付のタイミングにクセがあるのかな。

面白さ

 

システム 

やり込み 

稲作楽しい

ここまで真剣に米作りするゲームは今までプレイしたことがない。いや、そもそも米作りがテーマのゲーム自体、経験がない。これだけで新鮮。

牧場系ゲームでは農業がよく登場するけど、良い質の作物が出来たら高く売れるって程度のことが多い。

でも、本作では主人公の成長に関わるんだから真剣に取り組まざるを得ない。…と思っていたら、いつのまにか米作りの方に夢中になってる。それくらい米作りがしっかりと面白く作られている。

天穂のサクナヒメ

一方で、爽快アクションでが楽しめる探索ポイントがたくさん登場していて、各要素が良いバランスで詰め込まれている。例え米作りにハマらなくても楽しめる。

探索やクラフトや稲作など、常に何かをしてしまうので、いつのまにか時間が経ってる

芸術性

 

グラフィック 

サウンド   

ほのぼの

全体的に漫画っぽいグラフィック。キャラはみんな可愛らしい。

敵は、可愛らしいというわけではないけれど、いろんな種類の鬼がいて、ボスのデザインも凝っている。

天穂のサクナヒメ

サウンドは、もちろん和風。明るい曲調のBGMが多くて、プレイしていて日本昔話のような懐かしいようなほのぼのとした気分になってくる。

まとめ

物語
プレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
 良い
 残念
  • 本格的な米作り
  • 爽快アクション
  • シミュレーションとアクションがどちらも楽しめる
  • 和風でほのぼのとした雰囲気
  • キャラや物語のノリには好みが分かれる
  • ボタン入力がうまくいかない時がある

総合評価

 4.0

オススメな人
  • 作業が好き
  • 米作りに興味がある
  • 2Dアクションが好き
  • 和風なゲームが好き
  • 個性的なゲームを探している
オススメではない人
  • 作業が面倒くさい
  • バトルでどんどん強くなりたい
  • 日本アニメ的なノリがかなり苦手

天穂のサクナヒメ
https://www.marv.jp/special/game/sakuna/
©2020 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.

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