『Hyper Light Dfifter』は、Heart Machineが開発したアクションRPG。
『天空の城ラピュタ』や『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』に影響を受けて製作されていて、それらを感じる風景やキャラなどが登場する。
本作は、PS5、PS4、Nintendo Switch、PC、iOSでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。
ちなみに開発元は、新作『Solar Ash』も発表している。

本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。
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あらすじstory
どのくらい古いものか何のためのものなのかも分からない遺跡が、廃墟となって広がっている世界が舞台。
遺跡は朽ちているけれど、かなり高度な文明があったらしい。

主人公は、そうした遺跡を訪れて過去の文明を解き明かしていくドリフター。戦う探検者みたいな感じ。
しかし、主人公は不治の病を患っている。古代文明を解き明かすことで自分の病を治すことができないかと願っている。
そのために、各地の遺跡を巡っていくことになる。

遺跡を探検していたところ持病が悪化して倒れていたところを何者かに助けてもらい街で目覚める。そこから物語は始まっていく。
しかし、本作には、セリフやテキスト情報は一切登場しない。NPCの会話も絵のみ。
栄えた都市があったけれど、なにか大変な事件が勃発して、派手に滅亡したことが分かるくらい。
あとは、プレイヤー自身があれこれと想像を膨らませるしかない。

ゲームの特徴Features

東西南北にある4つのダンジョンを進んでいき、奥に鎮座するボスを倒していくのが大きな流れ。
各ダンジョンを探索しながら一定数のスイッチを押すと、ボス部屋に入って挑戦することができるようになる。

ダンジョンにはボス部屋への必要なスイッチの数以上に、スイッチが隠れている。
余分なスイッチを起動することで隠し部屋などに入れるようになり、主人公の能力アップグレードのために必要なバッテリーなどの貴重なアイテムが手に入る。

主人公は、ピュンとダッシュが出来る。走り続けるというわけではなくて、高速ステップのような感じ。タイトル通りドリフトするように高速移動ができる。
このダッシュがはバトルでも大活躍。そもそも移動用ではない。バトルのためのスキルだ。
敵は大軍だったり、高速で攻めてくることがある。上手くピュンピュンと避けなければならない。

避けてばかりいられない。タイミングを見計らって、攻撃をチョイっとしかける。避けて避けて避けて少し攻撃というバトルになることが多い。
主人公は剣による近接攻撃と何種類かある銃を使って遠距離攻撃ができる。
銃は種類によって攻撃範囲や挙動が違っていて、うまく使い分けていく。剣で近接攻撃することで弾が補充される。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

4.0
物語は、ほぼ分からない。NPCのセリフで表示される絵を見ても、何なのかは正確に分からない。
でも、雰囲気だ。雰囲気勝ち。分からなくても雰囲気が良い。「昔は栄えていたんだけど、今は…」という切ない感じが流れている。
ヒントはいくつもあるので、考察好きの人にとってはたまらないと思う。
逆に「何がなんだか分かんないや」な理解でも、ゲームプレイに問題が出るほどストーリー要素が重いわけではないので、安心。
キャラクターの魅力

4.5
主人公ももちろんセリフがないんだけど、本作には吐血システムがある。
ドリフターくんは不治の病にかかってるので、ハイパーに動けるとはいっても、根本的に元気ではない。
ダメージ受けて、体力が2ゲージ以下になると吐血しちゃう。ずっと吐き続ける。
回復アイテムがないと、床一面に血を撒き散らしながら戦うことになる。これが見ていて痛々しくて、「回復できなくてゴメン」と主人公に謝りたくなる。
吐血しながら戦うドリフターくんの姿には胸が締め付けられる。
操作性

5.0
かなりのハイペースバトル。主人公は軽快に動く。
操作性はかなり良くて、銃なども使いつつ素早く立ち回ることができる。
ダッシュが何回もできるようになると、連続ピュンピュンが病みつきになって、よく勢い余って崖から落ちる。そんなミスを懲りずに何回も繰り返してしまうくらいダッシュが楽しい。
難易度バランス

4.5
難易度は高めで、雑魚敵が大量に襲ってくるし、ボスはものすごい勢いでたたみかけてくる。
特にボス戦では、攻撃パターンを覚えて、立ち回りを覚えていかなければならない死にゲー。
でも、理不尽というわけではないし、ボス手前からリトライできるし、クオリティの高い死にゲーだ。
ゲームシステム

5.0
拠点が中央にあって、最初から4方向どっちにでも進める。
ファストトラベルもあって、行ったり来たりもできるので、好きなペースで進めていくことができる。
ボスはしっかり強いので、他のダンジョンを回ってアイテムを取って、色々とアップグレードしてからボスに挑むこともできる。
強いボスに心折れがちゲーマーにとっては、ありがたい。
やり込み要素

4.5
主人公を全開でアップグレードしようとなると、なかなか探索しがいがある良いマップ。隠しエリアが多い。
アップグレードに必要なアイテムは、よーく探さないと見つからなかったり、純粋に取りに行く道中に求められるアクションのテクニックも難しい。
グラフィック

5.0
とにかく美しい。アクションの面白さが魅力だけど、強烈に記憶に残るのは美しいピクセルアート 。
どこを切り取っても、絵になる。これは、もう、芸術作品。モダンなドット絵デザインと配色がセンス良すぎる。
サウンド

4.0
アクションは激しいけれど、音楽は廃墟という世界を反映する物哀しい旋律。
かなり雰囲気が良いゲームだ。
総合評価Summary
4.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
歯応えのある難易度
ハイペースアクション
美しいピクセルアート
探索が面白い
残念なところ
物語が分かりにくい
オススメな人
ドット絵が好き
素早いアクションが好き
探索が大好き
オススメではない人
忙しいバトルが苦手
ストーリーをしっかり把握したい
本作が好きならオススメRecommendation
本作の開発元Heart Machineの新作。これまた面白いアクションゲーム。

本作の開発のインスピレーションにもなっている名作。謎解きと探索とアクション全てが楽しめる。Nintendo Switch Onlineでプレイ可能。

Hyper Light Drifter
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