『Hollow Knight』とは

オーストラリアのTeam Cherryが開発した2Dアクションのメトロイドヴァニアゲーム。
世界中で大ヒットし、さまざまなゲーム賞に選ばれるほど高評価されている。
大きな無料アップデートが4回行われていており、大ボリュームなゲームになっている。
続編も発売予定。
PS4、Nintendo Switch、Xbox One、PCでプレイ可能。
私はNintendo Switch版をプレイ。
あらすじ
主人公は、タイトルにもなっているホロウナイト。
白いカブトムシのような顔をしている。
が、実際は、この顔は仮面。
「ホロウナイト」という意味通り中身は空洞。
そんなホロウナイトがダートマウスという街にやってくるところから物語は始まる。

ホロウナイトの素性や目的は謎。
ただ黙々と地下に広がる滅びた虫の王国ハロウネストを進んでいく。
各地では、ホロウナイトに協力してくれる者もいるし、ホロウナイトが行おうとしている「何か」を止めようと敵対してくる者もいる。
そして、なにかに取り憑かれたような虫たちの姿も。

ホロウナイトの目的は?そして、なぜハロウネストは滅びてしまったのか?
その謎を解き明かしながら、ホロウナイトは目的を遂げることができるのか。
ゲームの特徴
自由なアリの巣マップ
ゲームジャンルは、メトロイドヴァニア。
主人公が新たな能力を得るたびに、行ける場所が徐々に広がっていくのが特徴。
盛大に掘られたアリの巣っていう表現が1番しっくりくるくらいマップは入り組んでいて、意外なところが繋がっている。

自分が行った場所からマップが描かれていくんけれど、ただ通過するだけでは全ては描き込まれない。
隠し通路がたくさんある。
「なんか怪しい」と見つけることもあれば、数打ちゃ当たる戦法で片っ端から壁をガンガン殴ってうっかり見つけられることもある。

風景もガラリと変わるくらいのたくさんのエリアに分かれていて、隠し通路によって意外な場所でエリア同士を繋がっていたりする。
ちなみに進む方角は全く自由。
スキルを手に入れなければ進めないところもあるけれど、めちゃくちゃ頑張って力技で進めるところもある。
どこからどの順番でクリアするか、はたまた探索を無視してラスボスに挑みにいっちゃうか、完全に自由。

楽に進めたのか!と驚くことも
死にゲー
ホロウナイトくんは、身の丈ほどある大きなネイル(釘)と呼ばれる武器をブンブン振り回して戦う近接攻撃と、敵を倒して溜まっていくソウルを消費して遠距離攻撃ができる魔法を使うことができる。


効果が変わる
そして、チャームと呼ばれる装備品を付けることで、様々な能力が使えるようになる。
独特な能力のチャームが多く、攻撃力が上がるステータスが向上するものから、共に戦ってくれる小さな虫を召喚できたりするものもある。
チャームは拾ったりお店で買ったりたくさんの種類があるけれど、装備出来る数には限りがある。

組み合わせを考える
本作は、ソウルライクな死にゲーでもある。
死ぬとジオと呼ばれる所持金を失い、溜まっていたソウルも失い、さらに溜められるソウルの量も減ってしまう。
しかし、死んだ場所に戻ると暗黒のホロウナイトがいて、そいつを倒すと、ジオを全て取り戻し、ソウルの上限値も完璧な状態に戻すことができる。

歯応えがすごい
評価
ストーリーは難解。
いろんなプレイヤーが様々な考察をしているくらい、ストーリーは理解しにくい。
主人公は喋らないし、NPCの言ってることは抽象的でよく分からない。
でも、すごく記憶に残る。
というのも、全体的に切なく儚い雰囲気がムンムンに漂っているから。
壊れていく王国を守ろうとする敵、黙々と自身の目的を果たそうとするホロウナイト。
バトルは激しいんだけど、どのボスも倒した瞬間に一抹の寂しさを覚えるくらい切ない雰囲気が抜群。

NPCは、ツッコミたくなるような癖の強すぎるキャラが多くて、プレイしていて恐らく一度はぶん殴りたくなるキャラに遭遇することになる(愛すべき小憎らしさという意味で)。
バトルはスピーディーで、キビキビアクション。
特にボスの攻撃は激しくて、回復するスキを見つけるだけでも命がけ。
それだけ敵も主人公も素早く動く。
ボタン入力した通りに動いてくれるし、ほんの少しの立ち位置をずらすだけで攻撃を避けれたり、アクション精度がかなり高い。
探索中もスムーズに動くし、ノンストレス。

死にゲーなので、間違いなく心が折れがちになる難易度。
でも、上述の通り精度が高いので理不尽さを感じることはないし、敵の攻撃パターンを覚えて自分の立ち回りを考えていくっていう死にゲーならではの面白さが存分に味わえる。
しかも、ボスの数も多くて、ヌルくなる瞬間は一切なく、常にアドレナリン全開で楽しめる。
ただ、真エンディングの条件の難易度は、突然とてつもなく跳ね上がるので鋼の精神力が必要。
まず、メトロイドヴァニアとして完成度がとてつもなく高い。
マップの作り込みや複雑さが最強すぎて、探索中毒に陥った。
探索しても、探索しても、新しい道が見つかる。
メトロイドヴァニアといえば、スキルをとって進める範囲が少しずつ広がっていくんだけど、その順番は決まっていることが多い。
でも、本作は進む方向が自由なだけではなく、スキルをとる順番も自由。
面白すぎて、本気でやめ時を見失って眼精疲労がハンパないことになった。

そして、死にゲーとしても素晴らしい。
雑魚敵だけではなく、トゲ地獄など探索中にも死にどころがふんだんに潜んでいる。
どのボスも攻撃パターンが多彩で、パターンを覚えて戦う面白さが何度も何度も楽しめる。
初見殺しだ!なんて言ってる暇もないくらい、とにかく死ぬ。
けど、やめられない。

また、本作は発売後にアップデートによるコンテンツ追加が大量で、闘技場や、やりごたえ抜群ボス最強なサイドストーリーなど、かなり長時間遊べる。
手描きイラスト調のグラフィックがヌルヌル動く。
虫たちは、どんなに凶悪なボスでもゆるキャラっぽい見た目で、愛着が湧く。
虫嫌いな人でも安心。

その一方で、背景は細かく書き込まれていて、エリアによってガラッと変わり見応えも抜群。
ちなみに、一部、虫嫌いの人にとっては鳥肌が立つ恐怖のエリアがある。
音楽も最高で、神曲揃い。
ボス戦のBGMはカッコいいし、逆に幻想的な雰囲気の曲も多い。
特に滅んだ都のBGMは美しすぎて雨が降る光景と相まって、その雰囲気だけで泣けてくる。
良い