くにつがみ【祇 Path of the Goddess】夜は妖怪退治、昼はお祓いする良いとこどりゲーム – 攻略とレビュー
美しい魑魅魍魎に見惚れながら、アクションバトルもリアルタイムストラテジーも同時に攻略する『祇 Path of the Goddess』。
くにつがみ 祇 Path of the Goddessの特徴
- ストーリー: 畏哭で穢れた山のお祓いをしながら巫女を守って面と山を取り戻す物語
- 攻略: 昼には準備し、村人を指揮して共に戦うリアルタイムストラテジー+アクションバトルを繰り返す
- 評価: 和風ならではの美しさに魅了されながら、アクションもストラテジーも複雑すぎず同時に楽しめる
- 艶やかに美しい和風満載の世界が味わえる
- アクションバトルとRTSを同時に楽しめる
- 拠点修繕など攻略による見た目の変化が楽しい
- 地形や位置関係を視覚的に把握しづらい
- 同じステージのリプレイが必要になる
『祇 Path of the Goddess』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
くにつがみ 祇 Path of the Goddessの攻略情報
くにつがみ 祇 Path of the Goddessの概要
タイトル | 祇: Path of the Goddess Kunitsu-Gami: Path of the Goddess |
---|---|
開発元 | CAPCOM |
販売元 | CAPCOM |
発売日 | 2024年7月19日 |
対応機種 | PS5, PS4, Xbox, PC |
ジャンル | ストラテジー, アクション |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | Xbox |
ストーリー
神聖な禍福山
いつかは分からないけれど、かなり昔の日本と思われる世界。
禍福山と呼ばれる神聖な山で、とある儀式が行われていた。巫女が身を捧げ、山祇(やまがみ)に豊穣をお願いするのだ。
いつの世であろうと、人々は豊作や富を願う。当たり前のことだ。しかし、満足しないのが人間という生き物。欲はどんどんと膨れ上がっていく。
畏哭に覆われた過福山
神様、お願いします、もっと富を!繁栄を!
この強欲ぶりに応えたのは、国津神(日本古来の地の神様)ではなく国津罰。畏哭(いこく)と呼ばれる魑魅魍魎妖怪達が現れ、人里を穢し、人々を呪いで封じ込めてしまった。
そして、山頂で儀式に臨んでいた巫女の世代(よしろ)も強すぎ妖怪に襲われてしまった。世代は神々しいオーラで悪を吹っ飛ばせそうだけど、さすがに太刀打ちはできないようだ。
世代は護人である宗(そう)を召喚し、「あいつ、絶対また戦うボスじゃん」と思いながら足早に山頂を後にした。
山の麓へ
とりあえず逃げてみた世代と宗だけど、本作は逃亡劇ではない。
神聖な禍福山には11枚のお面がある。畏哭に立ち向かえる力を与えてくれる強力なお面だ。しかし、畏哭はそのお面を全て奪ってしまった。意外と知能犯だ。
世代と宗は、山の里を覆う穢れを祓いながらお面を取り戻していく。
11枚のお面を手にして麓までたどり着いた暁には、あの山頂の強すぎ化け物にリベンジ登山をしてやる!
攻略のポイント
ステージクリア型
本作は、山の麓へ向かってステージを攻略しながらゲームが進行していく。
通常ステージと血の穢れと呼ばれるボスステージがあり、クリア済みのステージは再プレイできる。
というか、再プレイが必須といえる仕様になっている。各ステージは初クリア後に「回復アイテムを使わずクリア」「一定時間内にクリア」など新たな目標が登場し、再プレイして目標を達成すると報酬を獲得することができる。
昼と夜を繰り返してゴールを目指す
通常ステージでは、常にゲーム内時間が流れている。昼と夜の2つの時間帯に分かれており、それぞれ行えることが変わる。
- 昼: 準備
- ステージ上の呪われているスポットをお祓いをする
- お祓いするごとに結晶を獲得する
- 全て祓うと祠を開けて報酬を獲得できる
- 呪いで封じられている村人を救出する
- 結晶を消費する
- 世代がゴールである鳥居まで移動する霊道を引く
- 世代は踊りながらゆっくり移動し、霊道が引かれた終点で待機する
- 霊道を引く際には結晶を消費する
- 夜のバトル準備
- 救出した村人に職業を与える
- 村人をステージ上に配置する
- ステージ上のギミックを起動する
- ステージ上の呪われているスポットをお祓いをする
- 夜: RTS+アクションバトル
- 朝になるまで鳥居から湧き出てくる畏哭を倒す
- 各村人は、射程内に入った敵を自動で攻撃する
- 適宜、移動と転職を指示できる
- 宗を操作してアクションバトル
- コンボ技、必殺技も使える
- 敵を倒すと結晶を手に入れる
- 各村人は、射程内に入った敵を自動で攻撃する
- 世代が畏哭に攻撃されて体力がゼロになるとゲームオーバー
- 朝になるまで鳥居から湧き出てくる畏哭を倒す
宗と村人の強さ
共に戦う村人は、ステージを超えて同行してくれるわけではない。ステージごとに共闘する村人は決まっている。村人は自分の村から出る気はない。
そのため、本作では、宗と各職業を成長させることになる。例えば弓取りをアップグレードすれば、弓取りの職を与えた村人も強化された状態になるというわけだ。
本作では敵を倒すごとに強くなるわけではない。
産霊と呼ばれるステージクリアの報酬や修繕(後述)で手に入るアイテムを使って各職業をアップグレードする。
宗自身は、剣の鍔や魔像などを装備することで強化することができる。
拠点を復興しながら強くなる
攻略済みのステージは、リプレイか拠点のどちらかのモードを選択して入ることができる。
拠点として入った際には、ステージの各所を復興することになる。壊れた仏像や家屋の修繕を村人に依頼しておくと、ステージをクリアするごとに修繕工事が進行する。
修繕工事ごとに、装備品や産霊などが手に入り、図鑑的な絵馬や世代が食べてくれるお菓子などやり込み要素の報酬も手に入る。
拠点ごとに全て修繕し終えると結晶の所持上限数が増えるなど、攻略に欠かせない要素が多いので、ステージの合間に拠点復興の指示はお忘れなく!
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くにつがみ 祇 Path of the Goddessのレビュー
物語: 多くは語らず、雰囲気が抜群に良い
カットシーンはちらほら流れるけれど、明確なセリフや会話は特に無く、物語がじっくり描写されるわけではない。
でも、それが粛々と使命を果たす巫女と宗の姿にぴったり合っている。2人の覚悟を決めて進む姿にはかっこ良さと同時に切なさも感じる。
そのおかげで、アップグレードした際に世代が小さく拍手をしてくれたり、「お気をつけて」と声をかけてくれると、「…巫女様!」とめちゃくちゃありがたい気持ちになる。
筋書きは分かりやすく、人間ドラマに感情移入したり展開に一喜一憂するような物語ではないけれど、日本ならではの雰囲気が最高だ。
拠点では慎ましく働き、敵を前にすれば一言二言だけ威勢の良い掛け声を上げて姿勢正しく戦い、勝利すれば艶やかに一糸乱れず共に舞う。
この本作に流れている厳かな空気がたまらなく良い。和風の世界が好きな人なら絶対魅了されるはず。
操作性: 見づらさはあるけれど、考えながら爽快バトルできる
ミニマップもあるし、昼や拠点での操作に困ることはない。UIは全て和風になっており、お洒落でありつつちゃんと見やすい。
宗の挙動や移動スピードはちょうど良く、敵のロックオンは出来ないけれど近くの敵を自動的に狙ってくれるので素早く立ち回ることができる。
また、カメラの距離は2段階で切り替えられる。宗近くを見る近距離視点と、より広い範囲を見れる遠距離視点だ。
ただ、バトルは暗い夜に行われ、さらに味方の立ち位置を指示する際には背景が暗くなるので、狭い道や物陰になっている場所などが視覚的に分かりにくくて、味方の移動を指示しにい時がある。また、大きく動きまわるボスも多いので、視覚的に味方とボスを同時に補足できなくなることもある。
配置決めをする際には時間が一時停止するので指示はしやすいけれど、そこでもう一段階さらに遠距離からの視点やミニマップの拡大表示などができるとよりストラテジー的な作戦立てがしやすくなると思う。
難易度: リプレイ必須で、徐々にストラテジー色が濃くなる
序盤では、雑魚敵は宗だけでもあらかた倒せてしまう。鳥居周囲に村人を集結して敵を絶対先に進ませない人の壁を作ることもできる。
しかし、ステージが進むごとにギミックや畏哭の通り道が増え、戦況を見て移動や転職を指示しなければならなくなる。
とはいっても、突然難易度が跳ね上がることはなく、リアルタイムストラテジーのテンポとアクションバトルを学びながら攻略していくことができる。
ボスはしっかり強い。ちゃんと各職業をアップグレードしなければならず、そのためにはリプレイや拠点の修繕が必須となる。
本作はステージ数が豊富というわけではなく、各ステージの追加目標は初見クリア後にはじめて明かされるので、より上手くリプレイするやり込み要素がゲーム攻略に欠かせない。
同じステージを繰り返すことに作業感を感じる人だと、面倒臭いなと感じやすいと思う。
システム: 複雑すぎず、RTSとアクションの良いとこ取り
アクションバトルをしながらRTSというわけで、忙しいゲームだ。
ストラテジーゲームというと作戦立てに時間を費やしたり、複雑なルールを理解しなければならないことが多い。
しかし、本作はRTSの分かりやすい部分とアクションバトルが融合している。実際には村人の自動攻撃では漏れががある部分を宗が補って回る感覚だ。
登場する村人はステージごとに決まっており、タワーディフェンス的な物資管理や兵の補充、更にはバトル中の味方強化まで気を回さなくていい。
RTS特有のあちこちで味方が指示通り戦ってくれる面白さは味わいつつ、上手く倒してもらえなかった部分は主人公のアクションバトルで助太刀して挽回する爽快感と「自分がなんとかしてやったぜ」というドヤり感が同時に味わえる。これが本作の楽しさだ。
複雑すぎず、適度にストラテジーとアクションの楽しさをついばめるので、ストラテジーに馴染みがない人にもおすすめだ。
芸術性: 目が釘付けになる豪華絢爛魑魅魍魎ぶり
メニュー画面からステージのあらゆる場所まで和風が溢れている。
敵のデザインも素晴らしくて魑魅魍魎な妖怪たちは艶やかで美しくて見惚れてしまう。倒してしまうのが勿体無い!という感情に襲われたこともあった(世代にぶん殴られそう)。
鳥居に辿り着くと全員で神楽が催され、拠点が修繕されると花が咲いたり提灯など日本ならではの飾りつけが施されたり、視覚的に攻略した変化が起こるのが嬉しくてやる気が続きやすい。
また、世代が食べてくれる和菓子のグラフィックには、並々ならぬ気合いを感じる(実在する和菓子屋さんとコラボもしている)。
音楽ももちろん和風。バトルの時と拠点でのBGMはガラッと雰囲気が変わる。
村人達は夜が近づくと「やってやるぞー!」と威勢の良い掛け声を上げてくれるので、「よーし、みんなもう一晩頑張るぞ!」とプレイヤー側の気合いも入る。物語上は真剣な戦いだけど、なんだか日本お祭りDNAが刺激されるような感覚で、気分が高揚してくる。
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くにつがみ 祇 Path of the Goddessの総合評価
総合評価
リアルタイムストラテジーとアクションバトルの面白さを同時に分かりやすく味わえる個性的なゲーム。繰り返し作業に感じる面はあるけれど、艶やかな和風の世界にどっぷり惹き込まれる。
おすすめな人 | 分かりやすくテンポが早いゲームが好き 忙しいゲームプレイであるほど燃える 和風ゲームが好き |
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おすすめではない人 | じっくり考えるストラテジーが好き 同じステージを繰り返しプレイするのは嫌い アクションバトルだけに集中したい |
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