【Flintlock The Siege of Dawn】火薬は神にも効くらしい – 攻略とレビュー
斧と銃で神に挑む!火薬の匂い漂うオープンワールドなアクションアドベンチャー『Flintlock The Siege of Dawn』。
Flintlockの特徴
- ストーリー: 人類の存亡をかけて、魔法生物エンキと共に神に挑む物語
- 攻略: 斧と銃とエンキで戦うソウルライトでオープンワールドなアクションADV
- 評価: プレイヤー次第で獲得経験値が変わるなど面白い要素もありつつ、色々惜しい
- 取得経験値が変動するバトルシステム
- ダイナミックなプラットフォームアクション
- エキゾチックな雰囲気
- 細部の完成度が荒い
- 物語への引き込みが弱い
『Flintlock The Siege of Dawn』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Flintlockの攻略情報
Flintlockの概要
タイトル | Flintlock: The Siege of Dawn |
---|---|
開発元 | A44 Games |
販売元 | Kepler Interactive |
発売日 | 2024年7月18日 |
対応機種 | PS5, Xbox, PC |
ジャンル | アクションアドベンチャー, オープンワールド |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | Xbox |
ストーリー
神にキレるノル
本作の主人公ノル・ヴァネックは、冒頭からキレ散らかしていた。
育ての父が、ノルに相談もなく危険な任務へ向かってしまったのだ。
「そんなの納得できるか!」と興奮状態のノルは上官に「私も行かせろ!」と詰め寄り、戦場に飛び出して行った。
一体何がどうなっているかというと、本作の世界では古代の神がアンデッドを引き連れて大暴れしており、人類の連合軍と激しく戦いを繰り広げている。
ノルも育ての父と共に戦いに加わり、機関兵として戦ってきたのだ。
やらかしてしまったノルとエンキの出会い
育ての父のもとに急行したノルは、父の無事な姿にひと安心。
しかし、アンデッドが湧いてくる門を前に、他の仲間や育ての父もまごついているようだ。
「この門が一体何だって言うんだよ!」と、強気のノルが愛用の銃で門を撃つと、何かがパリィンと割れた。そして、その奥から、巨大カラスのような怪物が現れた。これが神!?
そして、事態は負けイベントへ。攻撃しても1mmしか体力ゲージを減らせないほど強い巨大カラスにぶっ飛ばされたノルは、底の見えない洞窟へと落とされてしまった。
しかし、ノルは無事だった。しかも、その洞窟で神だと名乗るエンキという黒いキツネな魔法生物と出会いを果たした。さすが主人公、タダでは起きない。
逆ギレのノル
ところが、ノルはエンキから衝撃の事実を伝えられた。
ノルが門を撃ったことで、ウルという神が解き放たれてしまったそうだ。しかも、ウル以外の神も飛び出してしまったそうで、実際に各地で被害が続出しているそうだ。
それでもノルの強気ぶりは変わらない。
「そういうことなら、神なんて全部まとめて私がぶっ飛ばしてやるよ!」
ノルは、神を倒すために力を貸してくれるというエンキと共に世界へ駆け出して行った。
あれ、そういえばエンキも神じゃなかったっけ?
攻略のポイント
オープンワールドな旅路
本作は、自由に寄り道しながらメインストーリーを進めていくオープンワールドなアクションアドベンチャーゲームだ。
各地に集落があるけれど敵が占拠しているため、まずはそのボスを倒さなければならない。
ボスを倒すと集落に人が戻り、サブクエストの情報を得たり、買い物をすることができる。
また、道中には骸骨のようなスイッチがあり、起動すると周囲の空中に次元の裂け目が出現する。
エンキの力を借りて裂け目から裂け目へと飛びながら移動することもできて、これによって高い足場や遠い場所へも到達することができる。
斧と銃とエンキで戦う
ノルは右手に斧、左手に銃(タイトル通りフリントロック式の銃)を持って戦う。
銃弾は消耗品ではなく、敵を近接攻撃することでチャージすることができる。
ガードやパリィ(スキルを習得すると銃パリィも可能)もできる。
また、エンキはノルに同行しており、エンキに指示を出すと魔法攻撃をしてもらうことができる。
エンキの通常の魔法攻撃では、敵に呪いをかけて「下準備」をすることができる。敵を弱体化したり、一定回数魔法攻撃して下準備ゲージが溜まった敵は一定時間スタンする。
また、クールタイムはあるけれど、必殺技的な猛烈魔法を放つこともできる。
アクションの上手さで経験値が変わる
本作では敵を倒すと経験値を獲得できるけれど、その量はプレイヤーの上手さ次第で増やすことができる。
- 敵を攻撃しながら行ったアクションに応じて経験値ボーナス倍率が増えていく
- 敵を撃破すると獲得できる経験値が仮溜めされる(この状態ではまだ獲得していない)
- そのまま別の敵を撃破した際の経験値は仮溜め経験値に加算され、アクションに応じてボーナス倍率も更に増えていく
- 十字キー左を長押しすると、その時の仮溜め経験値にボーナス倍率を掛けた分が上乗せされて経験値として獲得する(ボーナス倍率はゼロに戻る)
- ダメージを受けてしまうとボーナス倍率はゼロになり、仮溜め経験値だけを自動で獲得する
また、本作は軽めのソウルライクなシステムとなっている。
ゲームオーバーになると獲得していた経験値はその場に全て落としてしまうけれど、復活後に回収は可能。
セーブポイントで休息すると回復アイテムや手榴弾などが補充され、全敵が復活する。
ノルの成長
ノルは、経験値によってスキルツリーをアンロックすることができる。
銃攻撃、近接攻撃、魔法攻撃にスキルツリーが分かれており、スキルをアンロックすると新たなアクションを習得するだけでなく、そのスキルが属するタイプの基礎攻撃力が上がる。
また、武器や防具、さらにはエンキの装備品も道中で手に入れることがあり、それぞれ効果も見た目も異なる。
特定の場所にあるキャンプでは、NPCに道中で手に入る資源と経験値を払うことで各装備品のアップグレードもできる。
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Flintlockのレビュー
物語: ざっくり進む、エンキと仲良し旅
神と戦う壮大な物語。と思ったら、物語の描写はあっさりめ。
「さーて、どんな事態に陥るんだ?」と思っていたら、「あれ?もうみんな日常生活戻る感じ?」とお祭り会場に1人取り残されたような気分になることが多かった。
テキスト情報やNPCから断片的に世界の事情を知ることもできるけれど、「何がどうした」くらいの情報であり、残念ながらあまり引き込まれなかった。
集落を解放してもカフェのホストと話ができるくらいで世界を味わう仕掛けが足りない。
一方で、ノルとエンキはよく会話しており、意外と微笑ましくキャッキャしていて、聞いていて楽しい。できれば、イベント時にもそのくらい細かい描写が欲しかった。
操作性: やや荒い仕上がり
本作では、縦に横にダイナミックなアクションが楽しめる。
攻撃時も裂け目から裂け目へ移動する際も、画面ごと大きく動く。
バトルはハイペースというわけではないけれど、敵の攻撃を妨害したり(敵の攻撃モーション中に銃を撃つとキャンセルできる)、ノル自身の攻撃、エンキへの指示とやることは多い。
というわけで、迫力のある多彩なアクションが楽しめる。が、全体的に完成度がいま一歩な印象を受ける。
直立不動で滑るように平行移動したり、当たり判定が怪しかったり、無駄に大きく回避行動をとったりなど、敵と向き合って攻防交えて戦うゲームとしてあまり良い仕上がりとはいえない。
難易度: 厳しくないソウルライト
本作は3段階から難易度設定を選ぶことができる。私はデフォルトのノーマルでプレイ。
ソウルライクゲームというと高難易度なことが多いけれど、本作はソウルライトといいうことで、同じボスに何度も負けるような難しさではない。
獲得経験値のボーナス倍率が効果抜群なので、特に強敵を倒す時にはあれこれ派手にアクションを決めるとザクザク経験値が手に入る。
敵から見てみれば、ノルが攻撃したいのかパフォーマンスしたいのか分からなくて「なんだコイツ、早くトドメ刺せよ」と思っていそう。
セーブポイントの間隔が長いところもあるけれど、経験値さえ溜まればいつでもスキルをアンロックできるので、そこでも厳しさは感じない。
システム: 惜しいところがあるものの、バトルも探索も面白い
本作の1番の魅力は、経験値のボーナス倍率と、いつ経験値を取得するかの見極めだ。
ゲームオーバーではなく、敵に一撃喰らってしまいボーナス倍率がゼロになってしまう方が「あー!悔しい!」となる。
あまり経験値がおいしくない敵でも、華麗に倒せばおいしくなる。
「この敵は苦手だから、戦う前に今の倍率で仮溜めの経験値を取得しておこう」「この敵は得意だから、あれこれアクション混ぜて倒してみよう」という、他のゲームでは考えたことのない作戦立てをするのが面白い。
また、マップ構造は高低差に富んでいるし、裂け目を見つければかなり遠くまで移動できるので探索も楽しい。
ただ、オープンワールドとはいっても一気に広大な世界を自由に走り回るわけではなく、寄り道自由な広め一本道という印象だ。
本作ならではの良さはしっかりあるけれど、その仕上がりやゲームとしてのまとまりが荒い印象になってしまっており、「楽しいけど惜しい!」が本作の感想だ。
芸術性: キャラによってクオリティ格差あり
本作のキーワードは火薬。火薬の匂いが漂ってくるようなエキゾチックな雰囲気の世界が3DCGで描かれる。
超高精細ではないものの、装備品の装飾や集落のカフェの主人など、個性的なデザインを楽しむことができる。
ただ、主要キャラとモブキャラのクオリティ差がかなりあり、そこでもゲームとしてのまとまりが荒くなっているのが気になった。必ずしも最先端技術を使う必要はないけれど、やはり同一ゲーム中での差は目についてしまう。
BGMはエキゾチックさを感じる壮大な曲が多い。BGMがない場面も多いけれど、特に違和感は感じなかった。
デフォルトだと効果音の音量が大きめで、本作のテーマである火薬が弾ける音が派手に響いて迫力が増し増し。
ただ、エンキが動く音が敵の音とほぼ同じで無駄に警戒してしまうことが多かった。エンキの効果音はもっと高めの音にして差をしっかりつけた方が快適さもサウンドの多彩さも上がったと思う。
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Flintlockの総合評価
Flintlock: The Siege of Dawn
総合評価
自分のアクションと判断で獲得経験値が変わるシステムが面白く、ダイナミックな探索も楽しめるオープンワールドアクションアドベンチャーゲーム。各要素の仕上がりが荒いのが残念。
おすすめな人 | 攻防交えたバトルが好き プラットフォームアクションが好き アクションの腕を磨きたい |
---|---|
おすすめではない人 | 自由度の高いオープンワールドを求めている 物語に感情移入したい がっつり高難易度ソウルライクを期待している |
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