【都市伝説解体センター】もれなく全員怪しい – 攻略とレビュー

都市伝説は実在するのか、それとも！？雰囲気抜群ピクセルアートで怪異に挑むアドベンチャーゲーム『都市伝説解体センター』。

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『都市伝説解体センター』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。

都市伝説解体センターの攻略情報

都市伝説解体センターの概要

タイトル	都市伝説解体センター
開発元	Hakababunko
販売元	SHUEISHA GAMES
発売日	2025年2月13日
対応機種	PS5, Switch, PC
ジャンル	アドベンチャー
シリーズ	新規IP
プレイ機種	PC（ゲームパッド使用）

本作開発元は、これまでに無料スマホゲームとして配信されている和階堂真シリーズを手がけている（現在はシリーズ全作とスマホ版では未発売のエピソードを加えたトリロジー版が発売されている）。

ストーリー

特殊能力者あざみ

大学生のあざみ。一見、普通に街行く女子大生だ。

しかし、彼女には見えないはずのものが視えていた。正確に書くと、彼女が視ているのは「もの」ではなく「人」だ。
この世の者でなさそうな、ひょっとすると視てはいけない人かもしれない。お化けなのだろうか。

長らくこの不気味な視界に悩まされているあざみだったけれど、ある日、彼女は運命を変えるチラシを見つけた。

チラシに書かれていたのは「都市伝説解体センター」。普通ではない現象を取り扱う機関らしい。

もしかしたら、この変な視界を治してもらえるかもしれない。

目か脳の病院に行った方が良さそうな気もするけれど、奇妙な現象には奇妙な組織をぶつけてみようと目論んだのか、あざみは早速チラシの案内に沿ってセンターへと赴いた。

都市伝説解体センター

とあるビルの地下に降り立った、あざみ。
なんとセンター長の廻屋さん自らが応対してくれる。これは頼もしい。

ところが腰を落ち着けようと椅子に座ろうとした時、あざみのお尻がチクッとした。

そこで突然廻屋さんから、その椅子は実は曰く付きの呪いの椅子であると告げられ、所長主催のチュートリアルが突如始まった。

なんやかんやで無事にチュートリアル椅子の真相は解けたものの、そこで椅子の話は終わらなかった。
椅子のカラクリを見ようとしたあざみが突然の馬鹿力を発揮し、椅子をバキバキに壊してしまったのだ。

都市伝説解体ではなく、椅子を解体してしまった。

バイトで借金返済

突然の腕力強め女子大生を目の前にしてもセンター長の廻屋さんは至って冷静だ。

冷静どころか、廻屋さんはここから何らかの法律に触れていそうなことを言い始める。
あざみが壊した椅子はとても高価なものであり、あざみの能力（腕力ではなく念視能力の方）で都市伝説解体センターの仕事手伝い、弁償費用を稼げというのだ。

しかも、実は廻屋さんは千里眼という何でも見通せる能力を持っており、既にあざみの個人情報は握られており、あざみは逃亡不可能だ（現実なら絶対に警察など第三者に相談しに行った方がいい）。

なんだか嵌められた気がしつつも、こうしてあざみの怪しい新人バイト生活が始まってしまった。

攻略のポイント

調査から始まる怪事件

本作は複数の章に分かれており、1章1事件で進む。

都市伝説解体センターへ寄せられた都市伝説絡みの依頼情報をもとに、SNS上や現場で捜査を行い、真相を突き止めて解決するという流れで攻略していく。

プレイヤーはあざみを操作し、センター長から貰ったメガネを掛けると念視することができる（裸眼ではぼやけた程度にしか見えないらしい）。

• SNS調査
  • X（旧Twitter）のようなSNS上の投稿から、事件に関連する証拠（情報）を集める
  • 画面上で揺れている単語がある場合、メガネを掛けて見ると検索ワードとして入手する
    • 手に入れたワードから更に情報検索を行うことができる
• 現場捜査
  • 事件現場の物を調べたりNPCに話しかけて証拠を集める
    • フラグ立てが必要な場合あり
      • 怪しい物を調べてからでないと、NPCに怪しい物についての質問ができないなど
  • メガネをかけると、その場にいた誰かの様子を観察することができる
  • センターで働く先輩バイトのジャスミンに話しかけると何を調べるべきかヒントを貰える

各調査では見つけなければならない証拠の数が決まっており、集めきると次の場面に進むことができる。
調査不足でゲームオーバーといったことにはならないので安心だ。

特定から解体へ

ある程度の情報が集まると画面左に表示される捜査項目が光り、推理を始めることができる。

推理では、捜査で浮かび上がってきた疑問点について穴埋めの文章が表示される。画面下から適切な単語を選んで文章を完成させると推理が完了する。

また事件の最初と最後にはセンター長さんとのお電話推理も行われる（センター長は同行しないけれど千里眼で捜査に参加している）。

事件の最初には集まった情報からどの都市伝説が絡んでいるかを特定し、解体（事件解決の場面）ではセンター長からの問いに一つずつ答えていくことで事件の真相が解明される。

ちなみに間違った答えを選んでしまっても「落ち着いて考えましょう」といった感じでセンター長が優しく応援（？）してくれるのでゲームオーバーになったりはしない。

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都市伝説解体センターのレビュー

物語: 事件は分かりやすく、伏線に吸い込まれる

章ごとに起こる事件とその真相は難しくなくプレイしながらすんなり理解できる。

かなり細かい段階に分けて捜査するので、すぐに真相に気がつくはずだ。各章の冒頭からヒントが散りばめられている。

そのため、各事件の真相に「な、なんだと！？」とはならないけれど、事件と並行してチラ見せされる伏線が面白い。別の事件へと繋がることもある伏線から次の展開を予想するのが楽しく、伏線回収される過程はゾクゾクする。

とはいっても、各事件が単調というわけではなく、どの事件もそれぞれ趣が異なっており、捜査中や解決後にも事態が二転三転するのが面白い。

ちなみに都市伝説は登場するけれど事件はスッキリ解決するので、オカルト好きな人だけでなくミステリー好きな人におすすめ。

そして、本作プレイ中に1番感心していたのはSNSの作り込み。
まさにX（旧Twitter）そのもので、いわゆるクソリプや根拠ない暴言や陰謀論など有象無象ぶりがリアル。「うわー、こういうポストよく見るよなあ」と思うことが多く、SNSが抱える闇への皮肉が効いている。

メインストーリー上でも単に事件が羅列されているのではなく、SNSに振り回される現代社会の問題も描かれており現代人に刺さるテーマだ。
デマであろうとバズれば一気に拡散する現代は、もしかしたら1番都市伝説が生まれやすい時代かもしれない。

操作性: 全て導いてくれる

捜査時にはあざみを移動させるか選択肢を選ぶポイント&クリックであり、操作で迷うことは一切ない。

人間関係は手帳に記入され、あざみの日記的なページもあり、逐一経緯を確認できる。
さらに、会話ログもいつでも参照できるので、「どなたでしたっけ？」とか「何の話だったっけ？」とポンコツ新人になってしまうことはない。

緊迫感溢れる場面であろうと、自分のペースでのんびりプレイできる。

また、プレイしていてバグに遭遇することもなかった。

難易度: 絶対に迷宮入りしない有能解体センター

本作には難易度選択はなく、ゲームオーバーもない。

上述もした通り、推理を間違えてもセンター長もあざみ自身も「もう一度考えてみよう」となるので、迷推理からとんでもない結末に進んでしまう危険性はない。
逆にいうと、セリフにも助言が多々含まれていることもあり、自分でトリックに気づく面白さや証拠から自分で答えを導き出す楽しさはあまり味わえない。

また、推理の文章穴埋めでは文字通りの意味で正解が決まっている。「この単語にはこの意図も含まれているよな」と思っても、選んだ単語は間違いだと言われることがある。あくまでも正解は一つしかない。

とはいっても、明からさまな選択肢ばかりでもつまらないし、ややこしい選択肢が登場するのは致し方ないと思うので特に不満には感じない。

ちなみに「いや、それは絶対違うし、その人に失礼だろ」と笑ってしまう選択肢が混入されていることもあって面白い。

システム: 親切すぎるものの、小説のように楽めるミステリー

本作は推理ゲームというよりも物語を読んで楽しむゲームであり、定期的に物語をちゃんと理解できているか確認クイズが挿入されるといった感覚だ。

上述もした通り、証拠集めでも推理でもしっかりガイドされる。最初は「チュートリアルの間だけかな」と思っていたけれど、ゲームが進んでも常にがっちりガイド付きなので、推理要素があるゲームにしては親切すぎるとは感じる。
何度か推理を間違ってからヒントが出されるとか、ヒント無しモードとかがあるとゲームとしての面白さが上がりそう。

本作は伏線回収含め物語自体が面白く、ゲーム形式で読み進める小説として楽しむのがおすすめ。ミステリー小説の進化系のようなゲームだ。

ちなみに、事件に関わるもの以外の都市伝説情報もゲーム内で読むことができる。
物騒な都市伝説って、こんなにもあるのかとびっくり。本作のように誰かが解体してくれているといいのだけど。

芸術性: グラフィック買い必至のドット絵

本作は色数を絞ったピクセルアートで描かれる。
捜査時では人物はデフォルメされており、立ち絵やカットシーンでは描写の解像度が上がる。
怪異や血などの鮮やかな赤色で際立つようになっていて色遣いが上手い。

私は和階堂真の事件簿シリーズから本作開発元が描くピクセルアートのファンで、本作でも期待を裏切らないクオリティで大満足！
ピクセルアートが好きな人必見のゲームだ。

ちなみに都市伝説が絡んでいるので、もちろん不気味な演出や効果音はある。

ピクセルアートなので生々しくはないけれど、ホラー演出や驚かされるのが苦手な人は、カットシーンなどプレイヤーが操作できない場面に入ったら心の準備をしておくのがおすすめ。

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都市伝説解体センターの総合評価

おすすめな人	ミステリーや推理小説が好き 都市伝説に興味がある ピクセルアートが好き
おすすめではない人	自分で推理したい テキストを読む量が多いゲームが苦手 驚かされる演出が苦手

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都市伝説解体センター
©Hakababunko / SHUEISHA, SHUEISHA GAMES
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