『和階堂真の事件簿 処刑人の楔』レビュー: センス良い首無し事件簿

『和階堂真の事件簿 – 処刑人の楔』とは、スカシウマラボが開発したアドベンチャーゲーム。

和階堂シリーズはこれまで3作発売されており、本作は第1作目。

本作は、iOS、Androidでプレイ可能。私はiPhone版をプレイ。

2023年10月19日にはこれまでの3作と新エピソードも加えた『和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE』がNintendo SwitchとPC発売される。

本作はどんなゲームか、その特徴や魅力と共に実際にプレイした感想と各要素の評価をネタバレなしでレビューする。また、本作に似ているゲームも紹介する。

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あらすじStory

おじいちゃんと孫

孫とベンチに座っているおじいちゃん。

孫が、おじいちゃんに「お話をして」とせがむ。

とはいっても、童話とか子供向けのお話を期待しているわけではない。

どうやら、おじいちゃんは刑事だったらしい。

孫は、おじいちゃんが刑事時代に担当した事件の話をして欲しいという。コナンくんみたいな孫だ。

衝撃の思い出話

で、おじいちゃんは、未解決で迷宮入りという事件を語り始める。

1983年、ある首なし遺体が見つかったところから、おじいちゃんの話は始まる。

なんとまあ、子供に衝撃的な話をするもんだ。

プレイヤーは、この回想に登場する和階堂真という刑事となり事件の捜査をしていくこととなる。

一体どんな事件だったのか、なぜ未解決なのか。その謎が徐々に明らかになっていく。

ゲームの特徴Features

簡単操作

操作はシンプル。タップした場所に主人公が移動する。

人物をタップすれば会話。オブジェクトをタップすれば調べる。

こうして事件解決の手かがりとなる情報を集めていく。

本作は何章かに分かれていて、各章ごとに一定数の手がかりを見つけ出す。

脳内で推理

確証で全ての情報が集まると推理パートが始まる。

画面は主人公の脳内空間のような場所に変わり、集めた情報のおさらいのようなクイズに解答していく。

無事におさらいが終わると次の章へ移る、という流れを繰り返してゲームが進行していく。

話題が大事

目撃者や関係者に話しかけると、色々と教えてくれる。

ただ、聞き出すにはコツがいる。

操作中に発見した情報はメモに書き残されていく。刑事に欠かせない手帳だ。

人に話しかける前にはメモを開いて、「この話題について教えてもらいたい！」という情報をセットする。

その状態で特定の人に話しかけると、選択した話題に関する会話中の選択肢が増える。

そうして新たな情報を得て、またセットできる話題が増えていく。

ただ、その人が知らない情報や的外れな話題をセットしても、選択肢は増えない。

各要素の評価と感想Rating

物語の面白さ

3.5

刑事もののドラマでありそうな話。

複雑なストーリーというわけではなく、情報集めの会話を楽しむゲーム。

数十分でクリアできて、特に間延びすることもなく無駄なくまとまった短編をサラッと読んだ感覚になる。

キャラクターの魅力

3.5

主人公は、やたらと渋い。

常にポケットに手を入れてて、ちょっと猫背。

ハードボイルドな雰囲気が漂ってて、いい感じ。

操作性

4.0

シンプルに画面上の人や物ををタップするだけでよく、スマホでプレイしやすい。

バグやエラーには全く遭遇しなかった。

プレイしていてスマホが熱くなることも充電の減りが異常に早いこともなく、移動中でも気軽にプレイできる。

難易度バランス

3.0

推理パートが、本気の推理というわけえではなかったのが残念。

どれだけ情報を覚えてるかを試される。クイズみたいな感じだ。

物語を辿るのがメインであり、プレイヤーがあれこれ悩む必要はない。

ゲームシステム

3.5

情報を選んで訊いて回る。特に目新しいシステムというわけではない。

でも、推理パートで間違った選択肢を選ぶと広告が表示されるのは面白い。

無料スマホゲームだと広告視聴は強制されることが多いけれど、本作ではそれがミスした場合のペナルティのようになっている。

これによって、「突然ゲームとは全く違う調子の広告が流れてきて雰囲気ぶち壊し！」という感覚を抱きにくく、本作の世界にしっかり浸れる。

やりこみ要素

3.0

ザ・一本道！短編なので、潔くシンプル！

もう何も情報が得られない場所に行くと「ここにはもう何もない」と主人公が喋ってくれるので右往左往する遊びも一切なし。

サクッとプレイしたい人にとっては便利だ。

一方で、あれこれ試行錯誤したい人にとっては物足りなく感じるかも。

グラフィック

4.5

本作に興味をもったきっかけはグラフィック。

シンプルだけど味があってセンスが良い！

モノクロなドット絵で、血だけ赤色。

あと、セリフがタタタタッと1文字ずつ表示されていくアニメーションもすごく好み。

サウンド

3.5

全体的に落ち着いた雰囲気。

渋い刑事が主人公に合ってるBGMばかり。

スマホでヘッドホンを使ってプレイしていても、突然爆音が流れたりしないので安心。

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和階堂真の事件簿 – 処刑人の楔
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