レビュー【Lost in Random The Eternal Die】運まかせな相棒 | サイコロと武器で戦うローグライクアクションゲーム

武器とカードを使い分け、サイコロの出目次第で大ダメージも狙えるローグライクアクションゲーム『Lost in Random: The Eternal Die ロスト・イン・ランダム – ザ・エターナル・ダイ』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 世界を呑み込む黒ダイスを倒すためフォーチュンと共に戦う女王アレクサンドラの物語
- 攻略
- 永続強化も豊富なハクスラバトルを攻略するローグライトアクションゲーム
- 評価
- ランダムさはありつつプレイしやすく、芸術性の高さも魅力

- 操作しやすく分かりやすい
- ランダムさはありつつも永続強化がしっかり効く
- 奇妙で可愛い雰囲気
- 斬新さや高い戦略性はあまり味わえない
Lost in Random: The Eternal Dieの概要
タイトル | Lost in Random: The Eternal Die ロスト・イン・ランダム – ザ・エターナル・ダイ |
---|---|
開発元 | Stormteller Games |
販売元 | Thunderful Publishing |
発売日 | 2025年6月18日 |
対応機種 | PS5, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | ローグライク, アクション |
シリーズ | Lost in Random ロストインランダム |
プレイ機種 | Xbox |
本作は『Lost in Random ロストインダム』のスピンオフ作であり、ゲームジャンルは変わっている。

Lost in Random: The Eternal Dieのストーリー
黒きダイス

本作の舞台はランダム王国。
アクションアドベンチャーゲーム『Lost in Random』と同じ世界が舞台となっているけれど、直接的な続編というわけではなく時代設定も異なっている。
ランダム王国を統べるのは女王アレクサンドラだ。彼女が本作の主人公でもある。
アレクサンドラは真っ黒なダイス(サイコロ)を持っており、その力で王国の平和を保っていた。
しかし、実は黒きダイスは悪意に満ちており、徐々に人々の間にも悪意が広がっていき王国は壊滅状態に陥ってしまった。
呑み込まれたアレクサンドラ

ところが、実はこの混沌政治はアレクサンドラの本意ではない。
彼女は黒きダイスが発するひたすらに悪いパワーによって闇堕ちしてしまっていたのだ。
そんなアレクサンドラが「このままではいかーん!」は我に返り、小さいけれど良き心を持つサイコロマンのフォーチュンと共に黒きダイスに反旗を翻した。
しかし、アレクサンドラとフォーチュンは黒きダイスが生み出した脱出も死ぬこともできない歪んだ世界に堕ちてしまい、アレクサンドラは身体も縮み女王の力を失ってしまった。
それでもアレクサンドラは諦めない。
小さな体の女王とフォーチュンは、黒きダイスをぶっ壊すために歪んだ世界からの出口を探して走り出した。
Lost in Random: The Eternal Dieの攻略情報
物語も展開するローグライク

本作はローグライクアクションゲームであり、拠点の「安全地帯」からランダム生成されるダンジョンへと向かう。
ダンジョン内はいくつかの部屋に分かれており、分かれ道もある。
入るまで部屋に何があるかは見えないようになっており、一旦入ったら出現する全敵を倒しきらないと出ることはできない。
ショップなどバトルがない部屋もあり、出口のある部屋に行き着くことができれば、ボス戦や別エリアへと進むことができる。
ダンジョン探索中にマップを開くと、訪問済みのショップや回復できる場所などにファストトラベルもでき、エリア内では自由に行き来できる。
お金が貯まってからお買い物も出来るわけだ。
また、イベントが起こる部屋もあり、NPCと出会うこともある。
こうして出会ったNPCは拠点に出現するようになり、ショップを開いてくれたり物語が展開することもある。
武器とフォーチュンで戦う

バトルでは大きく分けて3つのアクションができる。
- 武器攻撃
- 剣、弓、槍、ハンマーの4種の武器から1つ装備して出発する
- 通常攻撃と強攻撃ができる
- 武器種によって挙動や追加効果なども変わる
- フォーチュン
- サイコロ手榴弾のような遠距離攻撃
- フォーチュンを狙った位置にぶん投げると範囲攻撃できる
- 出目によって威力が変わる
- 投げたフォーチュンを回収しなければ、次のフォーチュン攻撃はできない
- カード
- 魔法を発動できるカードを1枚だけ持っておくことができる
- 敵を攻撃すると溜まっていくエネルギーゲージを消費して発動する
アレクサンドラはダッシュ回避もでき、敵の攻撃をかわしたり、地形トラップを避けたり離れた足場に移動する際などにも活用できる。
強くなるアレクサンドラ

アレクサンドラは強化することができる。
ラン中(ダンジョン挑戦中)には、バトル勝利の報酬や宝箱から手に入る遺物とパールでアレクサンドラの強化ができる。
これは色を揃えるビンゴのようなもので、手に入れた遺物とパールには色がついており、インベントリ上で縦か横に同じ色を3つ配置すると、色に対応したアレクサンドラのステータスが強化される。例えば赤色がビンゴすれば攻撃力が上がる。
遺物は持っているだけでも追加効果を得られるけれど、パールは捨て駒でありビンゴに貢献したパールは壊れてしまう(遺物は壊れない)。
このビンゴ強化はゲームオーバーになると全て失う。
しかし、ゲームオーバーになっても失わない貴重アイテムがあり、これを拠点のショップで使うと、武器の強化やアレクサンドラの最大体力を増やすことができる。
これはゲームオーバーになろうが失わない永続強化だ。
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Lost in Random: The Eternal Dieのレビュー
物語: 相変わらずNPCも世界も魅力的

本作の世界は、可愛くて奇妙な絵本のような世界。
ティム・バートン監督の映画な感じと表現すると分かりやすいと思う。
メインストーリーではアレクサンドラの過去も描かれていくけれど、物語自体は濃くはなく、バトルがメインだ。
ローグライクアクションなので、「このくらいでちょうど良いよな」程度におさまっている。
アレクサンドラはさすが女王様なので勇敢。
一方ぶん投げられてもちょこまかと走ってついてくるフォーチュンが可愛すぎる。本作のお笑い担当も務めてくれている。
敵やNPCは奇妙だけどやはりどこか可愛さがあり、とんでもない身体を持つキャラも多くて楽しい。
物語の筋書きよりはキャラを楽しむゲームだ。
筆者は『Lost in Random』の木彫りのようなグラフィックなどランダム国の雰囲気が好きだったので、本作でもその良さが健在で嬉しかった。
サラーッと始まってボスを倒すごとにちょっとしたイベントがあるといった感じなので、本作の物語や世界設定をより深く味わうなら『Lost in Random』で補完するのがおすすめ。
とはいっても複雑な物語ではないのでメインストーリーだけなぞりたいという人は、本作だけでも十分楽しめる。
操作性: 軽快に戦えて、理解もしやすい

操作性はかなり良い。
アレクサンドラはサクサクシュピシュピ動き、武器種によって挙動はしっかり変わり、どれも扱いやすい。
1番重ためなハンマーでも振りはあまり遅くなく、全体的にハイペースにプレイできる。
敵の攻撃タイミングや攻撃範囲も分かりやすく、フォーチュンを投げる際のエイムアシスト機能まである。
プレイしていて操作しにくいとか分かりにくいと感じることはほぼなく、カードの説明なども分かりやすい。
かなりプレイしやすいゲームだ。
難易度: 着実に強くなるアレクサンドラ

本作はローグライクゲームなので、もちろん何回も挑戦することが前提に作られており、ちゃんと何回もゲームオーバーになる。
しかし、永続強化がかなりかなーり強い。
ゲームオーバーになっても復活できたり、最大体力や攻撃力も着実に増やせるようになっており、そうしたアップグレードに必要なアイテムも手に入りやすい。
さらに、ゲームオーバーになるたびにアレクサンドラがダメージを受けにくくなるやさしめモードもあり、ゲーム側から「クリアできるまで頑張ろう!」とエンディングまで到達させてくれようとする気合いを感じる。
筆者はデフォルトの普通難易度モードでプレイしたけれど、やはり永続要素が強くて苦戦するという感覚はなく、プレイするごとに確実に着実に先に進めていた。
しかし、ぬるいというわけではなく、ちゃんと敵は強くなっていきボスも様々な攻撃を仕掛けてくる。
繰り返しプレイは必要だけどエンディングを目指しやすいローグライトという難しさだ。
システム: 分かりやすいローグライト

メインは見下ろし視点のハクスラバトル。
操作や挙動が軽快でエリアによって地形トラップもあるため、単に武器を振り回しているだけでも楽しい。
そして、サイコロとカード。
ローグライクにぴったりな世界設定がちゃんとゲームプレイにも活かされている。
特定の遺物を手に入れるとフォーチュンの出目によって追加効果が発生するため、敵の大群に取り囲まれながら「3来い!3!3!」などとギャンブラー状態でフォーチュンを投げまくってしまうこともある。このランダムさが面白いところ。
また、色ビンゴで強化するシステムも面白い。
こちらは完全なギャンブルではなく、並べ方で特定の強化を狙うことができる。
攻略を大きく左右する強化部分に部分にはプレイヤーの戦略が効くようになっており、何度も試行できる部分ではランダム性が大きくなっているので、諦めにくく飽きにくくもあり遊びやすいゲームに仕上がっている。
芸術性: 雰囲気作りやデザインが最大の魅力ともいえる

上記のようにゲームプレイは分かりやすく、逆にいえば新鮮さや斬新さはあまりない。
しかし、本作の魅力的な世界づくりが興味を引っ張ってくれる。
ボスたちは外見から個性的で、再会する度に小ネタも披露してくれる。
敵や世界やカードなどデザインは本作ならではの奇妙で可愛いスタイルでまとまっている。
あやしいサーカスとか遊園地といった雰囲気。
セリフはフルボイスでBGMもテンポの良い曲が多い。
色調は紫色など落ち着いた色づかいが多いけれど、プレイ中はにぎやかだ。
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Lost in Random: The Eternal Dieの総合評価
Lost in Random: The Eternal Die

総合評価
奇妙で可愛いランダム世界に魅了されつつ、かなり操作しやすいハクスラバトルを楽しめるローグライクアクションゲーム。ランダムさありつつ永続要素が強く、攻略のしやすさが魅力。
おすすめな人 | ハイペースなハクスラバトルが好き 奇妙で可愛い世界が好き、『Lost in Random』のファン エンディングを目指しやすいローグライクを探している |
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おすすめではない人 | 歯ごたえのあるローグライクを求めている 色んな武器を使いたい 戦略性高いバトルを求めている |
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Lost in Random
- ランダム王国が登場したシリーズ第1作目のアクションアドベンチャーゲーム
- サイコロの出目でカードを使用するランダムさのあるバトルシステムが特徴
- 細部までデザインが凝っており芸術性の高さも魅力
