レビュー【NINJA GAIDEN 4】血とアドレナリンが大噴出 | 忍者の腕を磨くアクションゲーム

ハイペースに多彩なアクションで戦う爽快さも歯ごたえも味わえるバトルから目が離せないアクションゲーム『NINJA GAIDEN 4』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 鴉一門の忍者ヤクモが使命を果たすため過酷な戦いに身を投じる物語
- 攻略
- 武器を切り替えつつ多彩なコンボ技やスキルを使い分けて戦う高難易度アクションゲーム
- 評価
- 多種類のアクションを瞬時に使い分ける歯ごたえのあるバトルは爽快で、自分の腕を磨くほど面白さが増していく
NINJA GAIDEN 4の概要
| タイトル | NINJA GAIDEN 4 |
|---|---|
| 開発元 | PlatinumGames Inc. / Team NINJA / KOEI TECMO GAMES CO., LTD. |
| 販売元 | Xbox Game Studios |
| 発売日 | 2025年10月21日 |
| 対応機種 | PS5, Xbox, PC |
| ジャンル | アクション |
| シリーズ | NINJA GAIDEN |
| プレイ機種 | Xbox |
本作はニンジャガイデンシリーズのナンバリングタイトル。
もともとは『忍者龍剣伝』から始まったシリーズで、格闘ゲームのデッドオアアライブシリーズとの繋がりもある。
NINJA GAIDEN 4のストーリー
鴉のヤクモ

本作の主人公は鴉(カラス)一門の若い忍者ヤクモ。
いやいや、ニンジャガイデンシリーズの主人公といえば隼(ハヤブサ)一門のめちゃくちゃ強い超忍リュウ・ハヤブサ。
もちろん本作にもリュウは登場するけれど、物語は新主人公であるヤクモが東京に潜入するところから始まる。
忍者が活躍する物語ではあるけれど、潜入するのは江戸時代などではなくネオン輝く近未来の東京だ。
しかし、黒龍という闇堕ちした龍神のせいで禍々しい雨が降り続け、妖怪も湧く荒れた街となってしまっている。
そんな危険すぎる東京のどこかにいる黒龍の巫女を暗殺する任務を負って、ヤクモは傘もささずに1人で東京に足を踏み入れた。
狙いは黒龍

隼とか鴉とか忍者ってたくさんいるのかとか、そもそもヤクモはリュウの仲間じゃないのかと疑問になるところ。
ざっくりと書くと、隼一門はいわゆる皆んなのヒーロー。
一方で、鴉一門は裏社会で汚れ仕事を請け負う影の仕事人集団。
どちらも世界平和のために戦っているけれど、鴉一門には表舞台に立てない事情があり、隼一門と仲良しこよしというわけではない。
そんな鴉一門には世界平和とは別に使命がある。
それは黒龍を殺すこと。黒龍の巫女を亡き者にすれば叶うらしい。
ところが、チュートリアルを終えて早々に黒龍の巫女を見つけたヤクモは、暗殺するはずの巫女から使命の正しい果たし方を伝えられる。
彼女の言う方法でしか黒龍を倒せないというなら、東京の治安を守る龍神党やリュウ・ハヤブサといった「正義」と敵対することになるだろう。
しかし、ヤクモは即決即断で「本当なのかどうか確かめてやろう」と言い放ち、過酷な戦いへプレイヤーを引き摺り込むことになる。
NINJA GAIDEN 4の攻略情報
忍務をこなしながらチャプターを攻略

本作はいくつかのチャプターに分かれており、寄り道を探索しつつ敵を倒しながら進んでいくアクションゲーム。
チャプターによってエリアは変わり自由な行き来はできず、チャプター内でも一定区間ごとに後戻りはできなくなる。
各チャプター内には忍務と呼ばれるサブクエストがあり、寄り道して標的を見つけて討伐したり指定されたアイテムを見つけるといったものを攻略すると報酬をもらえる。
また寄り道には煉獄と呼ばれる地へ移動できる青く燃える鳥居があり、そこでは縛り条件付きのバトルチャレンジに挑むことができる。
各所には消費アイテムを購入したりサブクエストの受注と報告ができるセーブポイントがある。
それとは別にチェックポイントも用意されており、ゲームオーバーになった場合は直前のチェックポイントやバトル開始直前から再挑戦できる。デスペナルティは特にない。
武器と型と乱殺を使いこなすバトル

主人公の基本攻撃は武器での弱攻撃と強攻撃。繋げ方によって連携(コンボ)技も発動できる。
ゲーム進行とともに複数の武器が登場し、いつでも自由に切り替えることができる。
もちろん武器によって射程や速さもコンボ技も変わる。
さらに武器ごとに2つの型を使い分けることができる。
- 鴉の型
- 素早い通常攻撃
- 弱攻撃と強攻撃あり
- 鵺(ぬえ)の型
- 武器が変形し範囲攻撃など鴉の型より強力な攻撃ができる
- LTボタンを押しながら攻撃ボタンを押す操作となる
- 弱攻撃も強攻撃もできる
- 使用時に血楔ゲージを消費する
- 血楔ゲージは敵を攻撃したり時間経過などによって回復する
- 武器が変形し範囲攻撃など鴉の型より強力な攻撃ができる
また、武器攻撃以外にも、以下のようなアクションも織り交ぜて立ち回ることができる。
- 手裏剣投げ
- 遠距離攻撃
- 裏風(ジャスト回避)
- ジャストガード
- 弾き
- 敵の攻撃に合わせて攻撃を当てることで発動する
- 滅却
- 攻撃を当てると敵の手や足などを斬り飛ばせることがある
- 身体が一部欠損している敵は強攻撃を当てると一撃死する
- 乱殺
- 敵を倒して乱殺ゲージが溜まると一定時間乱殺状態になれる
- この状態で鵺の型で溜め攻撃を行うと周囲の敵を一気に一撃死にできる
武器スキルと体術で多彩に立ち回る

上述したアクションは基本のものであり、さらに多彩なアクションを習得することができる。
バトルに勝利すると、忍貨(本作の通貨にあたる)と武器経験値を獲得することができる。
セーブポイントの近くに呼び出せるタイラン(鴉一門の体術の達人)に忍貨を払うと、弾きやジャストガードから特殊攻撃を繰り出せるといった新たな体術を習得できる。
一方で、武器経験値ではメニュー画面から武器ごとの新たなスキルをアンロックすることができる。
本作では主人公自身が経験値を得てレベルアップするわけではなく、各ステータスは特定の強化アイテムを見つけたり、身につけるとバフが得られる装備品によって強化することができる。
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NINJA GAIDEN 4のレビュー
物語: ストーリーはスパイスの役割

ヤクモはまだ若い(設定によると20歳未満)けれど、とてつもなく落ち着き払っていて無駄口は叩かない。
周囲の敵が見えるのか不安になるほど前髪が長く、いわゆる厨二病心をくすぐってくるかっこいい主人公だ。
リュウに代わって(いや、リュウも登場するけれど)主役に抜擢されたのも納得だ。
しかし、NPCたちがにぎやかし担当に徹してくれてはいるものの、ヤクモもリュウも任務遂行に徹する凄腕忍者なので物語は戦うための味付けに過ぎない。
物語はサラッと急展開したり唐突な展開に感じることが多く、「え、なんかプレイヤーだけ置いてかれてる?」と思うこともある。
本作ではバトルに重きが置かれているため、物語はバトルに挑む動機づけの役割だ。
ちなみに、会話の中で経緯をしっかり説明してくれるので、過去作を知らなくても問題なく楽しめる。
操作性: 精密でハイペースで、気持ち良く扱いやすい

プラットフォームアクションもハイスピード
本作はとにかくハイペースでハイスピード。
雑魚敵が大量に現れて四方八方からガンガン攻撃を仕掛けてくるだけでなく、敵を凌駕するスピードで主人公が動く。
目が追いつかなくなりそうだけど見づらくはなく(カメラ距離なども好みに合わせて設定できる)、操作に対する動きや反応も正確で素早く且つ扱いやすい。
バトル展開は速くても、ジャスト回避や弾きが成功するとピカッと光って一瞬の間が発生したり、滅却が決まると豪快な演出が行われるなど視覚的な緩急があるので、速い気持ち良さだけでなくカッコ良さとダイナミックさも同時に味わうことができる(滅却の演出中は指を休められるのもありがたいところ)。
本作はプラチナゲームズが開発に携わっており、同デベロッパーの過去作をプレイしたことがある人なら「あ、あの気持ち良いやつ!」と思うはず。
なかなか他のゲームでは味わえないアクション作りの上手さと高品質さを堪能できる。
ただし、回避の操作方法などが他の多くのゲームとは異なるため、まず指に馴染ませるためには鍛錬が必要だ。
また弾きやジャストガードの判定はあまり厳しくはないけれど、そこから繋げていく強力なスキルの成功判定はしっかり厳しくなっている。
一つ気になったのは、リトライの時。
ロード時間が長めであること(最近は爆速ロード時間のゲームが多いので筆者の感覚がわがままになっているだけかも)と、「中間地点(チェックポイント)に戻る」を選択すると想定していた地点とは異なることがある。
リトライやリプレイを重ねるゲームなので、やり直しに関する部分はもっと快適にして欲しかったところ。
難易度: 集中力が切れた途端負ける、しっかり歯ごたえ

初見プレイでは3段階から難易度を選択できる。
ノーマル難易度では何回か負けることはあっても、立ち回りを見直しながら再挑戦すれば攻略できる難易度になっている。
しかし、各チャプター終了時に表示される評価で高ランクを獲得するのはなかなか大変で、ノーマル難易度でも歯ごたえはがっちり硬めだ。
主人公自身がどんどん強くなるわけではなく、プレイヤー自身が腕を磨いて上手くなることが必須で、その分うまく敵集団を捌きながらコンボを決めれた時の達成感は最高。
どちらかというと1対1のボス戦よりも雑魚敵多数の方が、本作ならではの難しさと面白さを味わえる。
一方で、アイテム使用時は時間が止まり、倒れながらでも滅却演出中でも使える。
またチェックポイントは程よく設定されており、回復アイテムも買い足せる(所持上限数はあり)。そのため歯ごたえはあっても長生きしやすい。
忍貨や武器経験値も溜まりやすく、スカした顔して金欠という残念忍者財政にはまずならない。
ちなみに同じ場所で苦戦していると、タイランが現れてアイテムをくれたりする。
優しいけれど手は出さない、あたたかいスパルタ教育だ。
システム: 腕を磨くほど面白さが増す

寄り道はあるけれど、ほぼコースクリア型なアクションゲームだ。
裏道や屋根の上など隠し道もあるけれど、丹念に探索しなければならないようなマップではない。
サブクエストも基本的には追加のバトルチャレンジといった感じだ。
本作のメインはバトル自体で、その面白さは変化する。
スキルや武器の種類が増えるほど様々な立ち回りや敵の捌き方を試すことができ、バトルがどんどん楽しくなる。
そのため、ゲーム序盤と一定以上進行した時点でのバトルの面白さはかなり変わる。
もちろん最初から全てのスキルを使えると操作を覚えるのが大変なので、設計に問題はない。
純粋にアクションが楽しく、ゲーム進行とプレイヤーが上手くなるほど面白さが増していくゲームということだ。
高難易度アクションゲームというと敵の攻撃をいなしながらスタミナゲージをやりくりするといった、どちらかというと守りが重要な立ち回りになることも多い。
しかし、本作では攻撃のための血楔ゲージをやりくりをするという攻めのゲージ管理となる。これが意外と新鮮で楽しい。
芸術性: 動きがカッコ良く、動脈切りまくり

上述してきた通り、本作の目玉はアクション。
しかもかなりカッコいい。ものすごい勢いで敵の周りをグルグル周り、滅却する時は圧倒的な強さを見せつけてくれる。
そして、本作で1番目にすることになるのは血飛沫。
全敵の頸動脈を正確に切っているのか、血が大噴水でザバザバ降る。
主人公もかなり血を被ることになり、拭くこともなくクールに会話しているのはなんだかシュール。前髪は血が目にかからないように伸ばしてきたのかもしれない。
そして、四肢欠損が滅却発動の条件となるため、敵の手足を切断した際は目立つように勢い良くぶっ飛ぶ。
キャラ達はみんな日本アニメ的なデザインなので生々しさはほとんど感じないけれど、残虐な表現が苦手な方は要注意。
大丈夫な人にとっては、血が飛び交う派手な演出にアドレナリンも全開になるはずだ。
BGMは、忍者の物語ではあるけれど和風な雰囲気は控えめ。
「攻めて攻めて攻めまくるぞ!」という気持ちを盛り上げてくれるカッコ良くてうるさめな(良い意味で)曲調が多い。
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NINJA GAIDEN 4の総合評価
NINJA GAIDEN 4

総合評価
超ハイペースで多彩なアクションをプレイヤー自身が極めるほど、爽快でかっこいいバトルの面白さが増していくアクションゲーム。バトル以外の部分は軽めに、ひたすらバトルを楽しめる戦闘狂大満足の高評価作。
長所と短所
良いところ
-
武器と型で多彩なアクションを扱える
-
動きがハイペースで気持ち良くかっこいい
-
アドレナリンが沸き立ってくる歯ごたえ
残念なところ
-
物語は軽め
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リトライ時にもたつく
こんな人におすすめ!
おすすめな人
-
ハイペースで手数多く攻めれる立ち回りが好き
-
やり込んで上手くなっていく過程が好き
-
見た目もかっこいいアクションが大好物
おすすめではない人
-
敵1体ずつとじっくり対峙したい
-
キャラ自身が強くなることで攻略したい
-
アクションの腕を磨くことにあまり興味がない
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