『A Fold Apart』とは
カナダのLightning Rod Gamesが開発したパズルゲーム。
既に様々な賞も受賞している個性的なタイトル。
Apple Arcade、PCでプレイ可能。
海外ではNintendo Switchでも配信されている。
私はApple Arcade版をプレイ。
ストーリー
主人公は2人。
最初に男性、女性の4通りのペアから1組を選ぶ。
2人は物語の冒頭で出会い恋に落ちる。
2人で楽しい思い出をを増やしていたが、1人が仕事のため遠くへ引っ越すことに。
遠距離恋愛となった2人はお互いを恋しく思いながら、メッセージを送り合う。
しかし、そのうち、すぐ傍にいない寂しさのためか2人の気持ちはすれ違い始めてしまう。
パズルを解くごとに進んでいく2人の物語。
というか、どんどんとこじれていく。
2人の関係はどうなってしまうのか。

完全に2人の世界!
それぞれの心情が細かく綴られる
日本語訳は、かなり自然でいい感じ!
ゲームの特徴
パズルはステージクリア型。
クリアするごとにストーリーが進む。
折って道をつなげる
パズルは2D。
主人公たちは、タップした場所へ歩いて移動する。
主人公たちが星のある場所に辿り着くとステージクリア。
ステージにはブロック状の道があり、主人公達が星に辿り着けるようブロックの道を繋いでいく。
パズルの解き方は、まず、ステージ全体を1枚の紙のように操作できる。
紙のようにひっくり返して裏側にすることも可能。

裏側には別の景色、別のブロックが描かれている
そして、青く光る輪郭をドラッグすると紙を折るようにステージを端から折り曲げることが出来る。
どのくらいの幅で折るかは自由。
折り曲げた状態から更に折ることも出来る。
パタパタと小さく折り畳んでいくこともできる。
こうして、表側と裏側にあるブロック状の道がちょうどつながるように折り幅を調節しながら折り曲げていく。
道がつながったら、主人公を移動させる。
それでも星にはたどり着けない。
折り曲げていたのを元に戻し、今度は別の折り曲げ方。
そうすると、更に道がつながる!
といった感じで、折り曲げては戻し、また折り曲げてを繰り返していく。

紙のように本当にぺろーんとめくって折る感じが新鮮!
折り曲げ過ぎて、無駄に自分で難しくしてしまうことも。
折る以外のギミック
紙は折り曲げると、裏側に書かれているものは上下左右逆になる。
これがポイントになるステージも多い。
ステージが進んでいくと、ハートのブロックが登場する。
主人公たちは、1ブロック分だけならよじ登れる。
ハートのブロックを適切な位置に動かして足場にして高い場所へ到達できる。

主人公だけではなく、ブロックも裏側表側と移動させていく
更にステージ全体を回転させることもできるようになる。
上下や四隅を折り曲げた場合でも、画面下が必ず天地の地に当たる。
主人公たちもハートのブロックも下に落っこちる。

落っこちた先に足場がないとミスになるので注意!
評価
作品の魅力
ストーリー [star rate=”2.5″]
キャラクター [star rate=”3″]
進行のテンポ [star rate=”2″]
グラフィック [star rate=”4″]
音楽・効果音 [star rate=”3″]
グラフィックは可愛らしい2頭身キャラ。
配色もあたたかい。
なんとも可愛らしい!
と思いきや、ストーリーはそんなに明るくはない。
2人ともが、自分の思い悩む気持ちを語る。
基本的に「どうしたらいいの、この気持ち」な内容。
メッセージを送り合う場面では、2種類のメッセージからどちらを送るか選べる場面もある。
しかし、それで劇的に変化が起きるわけではない。
そして、パズルを解いたからといって、何かが解決したり話が大きく進むわけでもない。
パズルとストーリーの関連性が薄い。
何のためにパズルを解いているの分からないし、パズルを解くことがストーリー変化のきっかけにもならないので、「もっと解きたい!」というやる気がわきにくい。
物語を眺めて、その休憩にパズルが登場するといった感覚。
2人の気持ちに感情移入出来るかが、本作を面白いと感じるかを左右する。
残念ながら、私は「同じことを繰り返して語ってるだけじゃない?」と思ってしまって共感出来なかった。

エンディングも、うーん。
これで解決なのかな?と疑問が残った。
そして、ゲームを通して1番感じたのは、テンポがゆっくりすぎること。
そのせいで、そんなにボリュームたっぷりなゲームではないけれど、無駄に長く感じてしまう。
ずっと同じような悩みを語っていて物語も展開しない。
キャラの動きもゆーっくり(落ち込んでトボトボ歩いてるから仕方ないんだけど)。
うーん、もどかしい。
途中からは、正直「もっと早く!何かドラマ起きて!」と思ったほど。
ゲームプレイの評価
操作性 [star rate=”4″]
システム [star rate=”4″]
難易度バランス [star rate=”3″]
自由度・戦略性 [star rate=”2″]
やり込み要素 [star rate=”2″]
バグの少なさ [star rate=”5″]
紙を折り曲げるようにパズルを解くというのは新しいし面白い。
何回も折り曲げたり、折る幅を変えられたり、面白いシステムが備わっている。
折り曲げると上下左右逆さになるのも頭を使うし楽しい。
しかし、実際には、それを十分に駆使しないままにパズルが解けてしまう。
回転などの様々な解き方が登場しても数行程でクリアできてしまう。
もっと複雑なパズルに出来そうな良いシステムなのに勿体ない。
テーマもシステムもいいものは揃っているけど、それぞれが存分にパワー発揮出来ていない印象。
うーん、もどかしい!
総合評価 [star rate=”3.14″]
おすすめな人・おすすめではない人


A Fold Apart
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