【Airhead】頭から空気が漏れちゃうメトロイドヴァニア – 攻略とレユー エアヘッド
頭と体は別個体、だけど友達。奇妙で超個性的で愛くるしい謎解きメトロイドヴァニアゲーム。
Airheadの特徴
- ストーリー: 空気維持装置を失ったヘッドのため、謎の機械を追いかけるボディの物語
- 攻略: 空気残量に気を配りながら、謎解きのみで道を切りひらくメトロイドヴァニアゲーム
- 評価: 全てが独創的で個性的な世界にも、良い謎解きばかりのゲームプレイにも夢中になる
- 謎解きと探索が融合した個性的なメトロイドヴァニア
- 考えがいのある謎解きがたっぷり楽しめる
- 独創的で魅力的な世界設定とキャラ
- 引っかかって動けなくなるバグや動作が不安定になることがある
- 掴める対象が近接していると操作しにくい
『Airhead』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Airheadの攻略
Airheadの概要
タイトル | Airhead |
---|---|
開発元 | Octato, Massive Miniteam |
販売元 | HandyGames |
発売日 | 2024年2月12日 |
対応機種 | PS5, Xbox, PC |
ジャンル | メトロイドヴァニア, パズルアドベンチャー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
まずは体が出発
ちらほらと機械のような設備が残るあやしい洞窟を「体」が走り回っていた。
体だ。本当に体だけなのだ。手足と胴体だけで、明らかに頭がない。ボディと呼ぶことにする。
頭がないけれどボディはこれだけで生きているらしく、すこぶる元気だ。どこからか地鳴りが聞こえてくるけれど、洞窟をひょいひょいと探検していく。
ヘッドとボディの運命の出会い
ボディが洞窟を探検していると、唐突に「頭」が地面に転がっていた。
頭だ!ボディが持っていない憧れ(?)の頭だ!
ボディが羨望の眼差しで頭を見て(ボディには目はないけれど)いると、突然、機械のアームのような巨大装置が壁を突き破って現れ、頭から頭を一枚引き剥がして持って行ってしまった。
頭から頭を?意味が分からないけれど、そうとしか言いようがないことが起こったのだ。頭から何かが引きちぎられたようだ。
何かが盗られて残された頭はというと、そのまま地面に転がっている。生首ではあるけれど、なんだか可哀想に見えてきた頭はヘッドと呼ぶ。
萎んでいくヘッドを担いで行く
ボディは恐る恐る取り残されたヘッドに近づいた。
ぷしゅぅううう。
え!?頭がオナラ?…ではなく、ヘッドから空気が少しずつ漏れている!
なぜか都合よく近くに空気ボンベが置かれていたので、ヘッドは慌ててヘッドに空気を注入してみた。
すると、ヘッドが膨らんだ。風船のようだ。しかし、ヘッドには栓がなく、空気ボンベから離せばまた空気が漏れて萎んでいく。萎んでいくヘッドは元気がなさそうだ。
実は、さっきの巨大機械がヘッドから強奪していったのは、ヘッドの空気補充装置だったのだ。そのまま地面い放置されたヘッドはいずれ完全に萎んで死んでしまうだろう。
情が移ったのか、正義感なのか、ボディはヘッドを担ぎ、空気補充装置を大腕マシンから取り戻すため洞窟の奥へと走り始めた。
攻略のポイント
謎解きメトロイドヴァニア
本作は、メトロイドヴァニアであり、パズルアドベンチャーゲームだ。バトルではなく、足場を作ったり障害物を取り除くなど謎解きによって先へ進む道を切りひらいていく。
新たなスキルを習得すると解ける謎解きが増え、探索できる範囲が広がっていくメトロイドヴァニアな流れで進行していく。
ただし、「あそこを通って行け」とか「あれしろ、これしろ」といった指示などはなく、自力で道を見つけて進んで行くことになる(地図に目的地だけは表示される)。
移動と操作はボディ
本作でプレイヤーが直接操作するのはボディの方。ヘッドは、ボディが両手で担いで運ぶ。足がないヘッドは自力で移動することはできない。
ところが、ボディは各所で物を引っ張ったりなどギミックを操作しなければならず、ヘッドを抱えたままでは物を掴むことができない。そのため、その間はヘッドを地面に置いておくことになる。
しかし、ヘッドからは常に空気が漏れる。本作ではヘッドに詰まっている空気が体力であり、画面右下に表示される空気残量が全て尽きるとゲームオーバーとなってしまう。
- ボディがヘッドを担いている時
- ボディが移動もしくはジャンプをするたびに空気が漏れる
- ヘッドを地面に放置した時
- 自動で少しずつ空気が漏れていく
本作の世界には、なぜかあちこちにエアタンク(空気ボンベのこと)が置いてあるので、空気残量が尽きる前に次のエアタンクへ到達して空気を補充しながら進むことになる。
ヘッドはスキルを習得する
自力で動けないし空気は漏れるし、圧倒的弱者であるヘッド。しかし、本作で新たなスキルを習得していくのはヘッドの方だ。
各地にはヘッドに反応する特殊機械があり、ヘッドはそこで新たな能力を習得する。同時に、ヘッドはちょっと豪華な装飾も施される。
こうして習得するヘッドの能力によって、エレベーターを操作したり、明かりを灯すことができるようになり、これによって探索範囲が広がっていく。
また、本作では成長するのもヘッドの方だ。各地で小さな目と耳を拾うことで各ステータスが成長する。
- 目
- ヘッドのスキルを使用する際に消費する(目の光が失われていく)
- エアタンクで空気を補充する際に全回復する
- 耳
- ヘッドの空気量上限をアップグレードできる
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Airheadのレビュー
物語: 奇妙で可愛いエアヘッドに夢中になる
本作にセリフはない。ヘッドとボディ以外にも不思議生物が登場するけれど、主人公達以上に奇妙で、やはりセリフはない。
メニュー画面で確認できる図鑑にあたるライブラリーでは、遭遇した生物の生態を読むことはできるけれど、物語について明確に説明してくれることはない。
しかし、「訳分かんないから、物語はいいや」とはならない。
本作の超個性的で奇妙な可愛さからは目を離せなくなるくらい魅力抜群で、物語も勝手に想像したくなる。気づけば、せっせとヘッドを運ぶボディの姿や、風に吹き飛ばされ転がっていくヘッドの何とも言えない表情に心が鷲掴みされている。
ボディとヘッドの間には友情が芽生えてくるように見え、ヘッドとボディを繋ぐ首はなくとも絆を感じ始める。プレイする前には予想だにしていなかったけれど、「まさかの胸熱友情物語だ」と勝手に想像して信じきってしまうくらい、ヘッドとボディが可愛くて仕方なくなる。
可愛さと奇妙さが同居している。開発者さん達の脳内を覗いてみたくなるくらい独創的で個性が光りまくっている世界だ。
操作性: 事故が起こることあり
プレイしている時の感覚は、パズルアドベンチャーな操作感だ。アクションゲームのようにキビキビしているわけではないし、精度が高いわけでもない。
しかし、本作にはバトルがないので、こうした挙動は気にならない。気になったのは、段差に引っかかって動けなくなる事故が発生しやすいことと、アイテムやギミック同士が近接していると意図していない方を掴んでしまう事故が多発することだ。
掴めるアイテム同士はしっかりと距離をあけて置いていくこと、これが大事。そうしないと、空気が少なくなってSOS状態のヘッドではなく、なぜか真横の岩を引っ張り始めるといった残酷な事故が発生してしまう。
事故によってやり直しになってしまうこともあるけれど、小刻みに置かれているエアタンクがチェックポイントになっているので、すぐに再挑戦できるため攻略に支障が出ることはない。
高画質設定にすると動作が安定しないことがあり、引っかかるバグ含めて今後のアプデに期待したいところ、
難易度: 試行錯誤しながら道を見つけるのが楽しくなる
本作に難易度設定はないけれど、ヒントを表示するか否かといった設定で難しさを調整できる。
メトロイドヴァニアゲームに慣れていたり謎解きが好きな人は、ヒントやウェイポイント機能はオフで進むのがおすすめ。悩みつつ迷子になるのが楽しい絶妙な難易度バランスでプレイできる。
「今はまだ進めない道なのかな」と一見思っても、実は既に解けるパズルであることも多い。
謎解きによって進めるか進めないかがパッと見で判断できないので、アクションだけで進むメトロイドヴァニアよりも道を探す際に一捻り面白さが加わっている。
謎解き自体にも一捻り二捻りあり、解けた時には「脳が気持ち良い!」となる良いパズルばかりだ。「え、そんなのあり?」となる変な解き方はなく、試行錯誤すれば必ずスッキリ解けるようになっている。
システム: 謎解きとメトロイドヴァニアが相乗効果で面白くなっている
本作には、謎解きとメトロイドヴァニアが本当に良い配分でブレンドされている。どちらかが「なんとなく」「ほんのり」ではなく、どちらもしっかり楽しめる。
そもそも謎解きだけでメトロイドヴァニアというのは珍しく、それがちゃんと成立している。よくあるメトロイドヴァニアとは違い、パズルの解き方が増えて探索範囲が広がる体験に夢中になる。
そこに常に空気が漏れるという独創的な設定であり要素が緊張感を生み出し、さらにゲームプレイに捻りが加わっている。
しかも、空気は常に満タンであればいいわけではない。空気が少なく慣ればヘッドのサイズが小さくなって狭い場所に進めたり、水中にゆっくりと沈んでいけたり、空気が上手くゲームプレイにも落とし込まれており、プレイしながら感心しまくりだった。
芸術性: 芸術センスも独創性の塊
本作は、イラストレーションの2Dグラフィックで描かれる。
色づかいは独特で奇抜なデザインの生物が多い。これが本作の独創性を更に増しており、見た目からも「うわー、訳分からなくて最高!」とワクワクしてくる。
上述もしたとおり、個人的にはヘッドの何とも言えない表情がかなりお気に入り。見ていると、勇ましいような悲しそうな目に見えたり、笑っていたり驚いているような口に見えたり、不思議だ。
日本の文化だと土偶に近い。ヘッドとボディの人形を飾っておくと魔除けになりそうだ。
サウンド面では、BGMは静か。しかし、新しいエリアに入ったり、何かが大きく動く際には壮大な曲が流れる。意外と綺麗で癒されるメロディなことが多い。
でも、どこかで地鳴りがしていたり、どこか不気味さもある。
一方で、出会う他の生物達は見た目は奇妙でも、動きも鳴き声もコミカルで可愛い。
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Airheadの総合評価
Airhead
総合評価
空気が漏れる頭を担ぎ、謎解きのみで探索するというゲームプレイも、世界設定も独創的なメトロイドヴァニア。パズルで進める道を見つけ出すのが面白く、超個性的な世界にどんどん惹き込まれていくセンスの良いゲーム。
おすすめな人 | 謎解きも探索も好き 自分で道を見つけるのが好き 個性的なゲームをプレイしたい |
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おすすめではない人 | バトルやアクションで攻略するメトロイドヴァニアを求めている 物語をはっきりと説明して欲しい ヒントがないと謎解きを攻略できる自信がない |
Airheadと似ているおすすめゲーム
Animal Well
- 謎解きで進む高評価メトロイドヴァニア
- 道具をどう使って、どこから攻略するかはプレイヤー次第
- 隠し要素も大量に仕込まれている
GRIME
- 超独創的な世界が舞台の高評価メトロイドヴァニア
- 敵の能力を吸い取って自分のものにするのが特徴
- 歯ごたえもしっかりあるバトルと探索を楽しめる