【Biomorph バイオモーフ】道を切り拓くのはザコ敵 – 攻略とレビュー
倒した敵に変身して道を見つけるという新鮮なゲームプレイが楽しめるメトロイドヴァニアゲーム。
Biomorphの特徴
- ストーリー: 崩壊した世界を旅し、記憶を取り戻し世界の真実を探っていく物語
- 攻略: 敵に変身して道を切り拓き、敵の能力でも戦えるメトロイドヴァニアゲーム
- 評価: バトルも探索も敵そのものに変わり、使いどころを考える楽しみも味わえる新鮮なゲーム
- 見た目もアクションまでしっかり変わるバイオモーフ能力
- どの変身で進めるか、有利に戦えるか考えるのが面白い
- サブクエスト含め先が気になる物語を楽しめる
- 目で見た通りの当たり判定ではないことがある
『Biomorph バイオモーフ』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Biomorphの攻略情報
バイオモーフの概要
タイトル | Biomorph バイオモーフ |
---|---|
開発元 | Lucid Dreams Studio |
販売元 | Lucid Dreams Studio |
発売日 | 2024年4月5日 |
対応機種 | PS5, PC 発売予定あり: Switch, Xbox |
ジャンル | メトロイドヴァニア, アクション |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
目覚めたハルロ
複雑な機械が並ぶどこかの施設。明らかに高度な文明のものだ。
そこに彫刻のようにピクリとも動かない生き物が2体いた。その生物達の時間だけ止まっているようで、なぜか驚きの表情を浮かべたまま一時停止している。
しかし、偶然なのか運命なのか、瓦礫が落ちてきて謎の生物1体を一時停止させていたと思しき装置が壊れた。
こうしてやっと動き出したのが、本作の主人公ハルロ。その青色の身体に両腕はなく、代わりに両手があるはずの場所には大きな手袋が空中に浮かんでいる。
しかも、この手袋にはそれぞれ意思がある。エニーとゼキ(あだ名はカオナガ)と名乗る右手と左手は、ハルロの良き相談相手であり、口うるさい武器でもあるようだ。
一体どういう生態なんだ、この不思議生物三人衆は。
失った記憶とクレイオ
ここで、早速問題が発生した。目が覚めたハルロにも手袋達にも記憶がないのだ。この施設が何なのか、自分達が何をしていたのか、そして、もう1体の一時停止している生物についてもさっぱり分からない。
しかし、断片的な記憶がハルロの脳裏に突然浮かんできた。もう1体の名はクレイオ。何か目的があってクレイオとハルロは共にこの施設に忍び込んでいたようだ。
クレイオは仲間だ!助けなければ!
ところが、ハルロがあちこち触ったせいか施設が大きく崩れ始め、行き場を無くしたハルロは海へ飛び込んだ。
スフィアの起動
海に流されたハルロが目覚めた場所はブライトムーアという地。
実は世界は既に滅んでおり、枯渇していくエネルギーと共に生き残った者達がブライトムーアで細々と暮らしていた。しかし、ハルロと同じような生物はおらず、腕は身体から直接生えている者ばかりだ。
やはりハルロはゲームの中でも特別な種族のようだ。
ブライトムーアの住民によると、世界が滅んだ理由、そしてエネルギー不足解消の鍵は、ハルロが脱出してきたスフィアと呼ばれる装置のある施設にあるらしい。
クレイオを助けなければならない、自分が何者なのかも知りたい。
閉ざされてしまった施設の中に再び戻るため、ハルロは手がかりを探し始めた。
攻略のポイント
好きなところから進むメトロイドヴァニア
本作は、メトロイドヴァニアゲームであり、新たな移動手段を習得すると探索できる範囲が広がっていく。
本作はある程度自由に探索ができる。特定のスキルを習得していないと進めない場所もあるけれど、どのエリアから進んでいくかはプレイヤー次第だ。
道中や拠点であるブライトムーアではサブクエストを依頼されることもあり、それもどこから手をつけるかは自由だ。
また、本作はソウルライクであり、ゲームオーバーになると通貨であるプレートを全てその場に落とし、最後に立ち寄ったセーブポイントで復活する。しかし、落とした場所まで戻れれば回収可能だ。
一方でセーブポイントに触れると全回復やファストトラベルを利用できる。しかし、雑魚敵が全て復活してしまう。
変身とチップで戦う
ハルロのアクションは大きく2つに分けられる。
- チップ
- 装備した3種のチップに対応したアクションで攻撃する
- 打撃攻撃や遠距離攻撃のチップがある
- 銃のように撃てる遠距離攻撃には弾数(チャージ数)があり、セーブポイントで補充できる
- 新たなチップは探索やショップで手に入れることができ、それぞれ強化も可能
- 装備した3種のチップに対応したアクションで攻撃する
- バイオモーフ
- 雑魚敵を倒すと、その敵に変身することができる
- 姿形だけでなく、その敵のスキルで攻撃や移動ができる
- マップ遷移時には強制的にハルロに戻る
- 同じ雑魚敵を一定数倒すと、その敵にバイオモーフ(変身)できるようになる
- 習得した敵は3種セットしておくことができ、好きなタイミングでいずれかに変身できる
- 変身した敵の攻撃スキルは使用回数に上限があるものもある(セーブポイントで再チャージされる)
- 習得後にも同種の敵を倒すと、一定数ごとに変身時のスキルが強化される
- 敵を倒した数のカウントは、同じ場所にリスポーンする敵を倒しても加算されず、別の場所に現れる同種を倒していく必要がある
- 雑魚敵を倒すと、その敵に変身することができる
また、敵に攻撃を当てるとバイタルコンテナが溜まり、消費して体力回復ができる。
さらに、メメントと呼ばれるアクセサリ的な装備品があり、装備コスト上限はあるものの、攻撃力を上げたり、弾数を増やすなど、追加効果を付与することができる。
ブライトムーアの再建
本作にはサブクエストの他に、ブライトムーアの街を再建するという一大プロジェクトがある。
サブクエストの報酬や特定のショップで設計図を手に入れると、ブライトムーアにNPCのための家を建てることができる。
それと共に利用できるショップが増え、住民も品揃えも増えていく。
各チップやメメントも、ブライトムーアの各ショップで強化することになるので、街の再建は攻略に不可欠だ。
また、主人公の家を建てることもでき、家具を購入すると部屋が豪華になっていく。
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バイオモーフのレビュー
物語: 真相を追うのが楽しく、1番の謎はハルロ自身
記憶喪失の主人公が徐々に記憶を取り戻していくと共に世界の真相が明らかになってくるという先が気になる語り口で物語が描かれる。
もちろん世界が崩壊した理由も気になるけれど、ハルロ自身も「自分は一体何者?」と疑問を口にするくらい主人公の生態が謎すぎるのが1番惹きつけられるところだ。
ハルロが登場した冒頭シーンだけで、「はい、もう、この生物だけで絶対面白い」と思ったくらい他のゲームでも見たことがない姿だ。
更に、NPCが意外と多く、サブクエストでは彼らの複雑な家庭事情が描かれたり、恋模様を追ったりする。
サブクエストは1話終了ではなく、次のサブクエストへと話が続いていくのも嬉しいところで、メインストーリー以外にも物語が溢れている。
操作性: 変身すると操作感まで変わる
ハルロのアクションはキビキビしており、敵をドカドカ殴れて爽快だ。
当たり判定はほぼ問題ないけれど、少し疑問に感じるところがある。トゲだらけの隙間を通る際や輪郭が入り組んだボス戦などでは、見た目よりやや大きめに当たり判定が設定されていると感じた。
本作では敵に接触するだけでダメージを受けるので、回避する際には大きめに避けた方がいい。
そして、本作の目玉である敵に変身した時には操作感も変わるのが面白いところだ。
変身できる敵はサイズも移動方法も多種多様で、アクションの挙動までもがちゃんと敵そのものになる。
もちろん大きな敵に変身すれば狭い道を通れなくなるし、坂道を転がると高速移動できるような敵もいる。
変身による変化をしっかり感じる。これは敵の姿になってみただけではない、正真正銘の変身だ。
難易度: 変身する敵を上手く選ぶのが必勝法
本作はソウルライクではあるけれど、苦戦続きの死にゲーというわけではない。
メメントやチップの種類が豊富で、自分好みのアクションで戦えるので攻略しやすい。
しかし、敵はちゃんと嫌な攻撃をしてくるし、回復する暇がないこともある。巨体のボスなら、ぶつかり事故も多くなる。
ところが、それでもバイオモーフ(変身)が大きな武器になる。ハルロ自体も強化アイテムを拾って強くなっていくけれど、敵に変身した方が攻撃力が高く、ボスを怯ませたりトリッキーな攻撃もできる。
対峙するボスに相性がいいバイオモーフはどれか、そして、雑魚敵を倒し回ってそのバイオモーフをどれだけ強化できているか、事前準備が1番大事だ。アクションの上手さももちろん必要ではあるけれど、作戦と準備が効く戦略性が本作のバトルの面白さだ。
また、序盤にバイオモーフできるようになった敵でも、雑魚敵狩りを怠らず強化していれば2軍落ちしないのも嬉しいところ。
システム: 敵そのものに変わり、敵を狩りに行く探索にハマる
まずメトロイドヴァニアとしては、隠し部屋やあちこちに散らばったサブクエストなど探索がちゃんと楽しい。
そして、本作ならではの敵に変身する能力が更にメトロイドヴァニア自体を面白くしている。
多くのメトロイドヴァニアゲームでは新しい移動スキルを習得すると、「あ、あそこの届かなかった足場に行けるな」「あの壁を壊せるようになったってことだな」と、行けるようになる範囲が頭にパパッと浮かぶ。
一方で、本作では、敵の様子を見たり実際に敵に変身してプレイしながら「そういえば、この敵の能力であそこに行けるのでは」とプレイヤー自身が気づいて探索範囲が広がる。これが新鮮。
また、お気に入りのバイオモーフを強化するために、その敵を探し出して狩ろうと探索することもあり、雑魚敵が目的になるのも他のゲームではあまり味わったことがない面白い感覚だ。
芸術性: 可愛くない敵に愛着が湧いてくる
本作は手描き調のイラストグラフィックで描かれる。細やかな線で描かれ、主人公含めデザインは個性的だ。
上述した通り、姿形も敵そっくりに変身するわけだけど(見分けがつくように青色にはなる)、本作の敵の外見はだいぶ禍々しい。牙剥き出しだったり、頭が3つあったり、目鼻口さえ分からないやつもいる。
それが良い。「本当に敵になっちゃったんですけど」感が味わえる。本作の内容を知らない人がパッと見たら、どれが主人公なのか分からないだろう。それくらい凶悪な見た目になれる。
音楽は勇ましい曲調が多く、かっこいい印象だ。
なぜか危険な場所ばかりで作曲しているギタリストを見つけてレコードをもらうという収集要素があり、ブライトムーアの酒場で好きな曲を選んで聴くことができるようになる。
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バイオモーフの総合評価
Biomorph
総合評価
探索もバトルも敵そのものに変身して攻略する新鮮な体験ができるメトロイドヴァニア。スキルもバイオモーフが多彩で、どれを使えば有利に攻略できるか考える面白さにも異なるアクションにも夢中になる。
おすすめな人 | モンスターになってみたい 自分で道を見つけていく探索が好き 物語を楽しめるメトロイドヴァニアゲームが好き |
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おすすめではない人 | 雑魚敵をいちいち相手にしたくない 死にゲー難易度を期待している 凶悪な見た目になりたくない |
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GRIME
- 敵を吸収して能力を習得する高評価メトロイドヴァニアゲーム
- パリィを多用する重厚アクションの高難易度さも魅力
- 世界も物語も主人公の姿までも超個性的
ゼルダの伝説
知恵のかりもの
- 敵も物も覚えて、好きな場所で呼び出せるアクションアドベンチャーゲーム
- 攻略方法はプレイヤー次第
- ゼルダ姫が主人公というゼルダシリーズの中でも異色のスピンオフ作