【Cataclismo】積み上げた砦は霧に沈む – カタクリズモ早期アクセス攻略とレビュー
資源管理と拠点防衛に建築の面白さまで味わえるストラテジー『Cataclismo カタクリズモ』。
Cataclismoの特徴
- ストーリー: モンスターだらけの霧に包まれた世界で人類の命運を背負って戦う物語
- 攻略: 拠点の拡充と兵の配置を行い、大量のモンスターから拠点を守るRTS(リアルタイムストラテジーゲーム)
- 評価: 建築の面白さに夢中になりつつ、全要素に気を配るハラハラプレイに熱中する
- ブロックで自由に要塞を作り上げる建築の面白さ
- 常に気を抜けない歯ごたえ
- 物語も楽しむことができる
- ブロックの細かな操作にまごつきやすい
『Cataclismo カタクリズモ』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Cataclismoの攻略情報
Cataclismoの概要
タイトル | Cataclismo カタクリズモ |
---|---|
開発元 | Digital Sun |
販売元 | Hooded Horse |
発売日 | 2024年7月22日早期アクセス開始 |
対応機種 | PC |
ジャンル | ストラテジー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC早期アクセス版(キーボード+マウス) |
本作開発元は、これまでに『Moonlighter』『The Mageseeker: A Story of League of Legends』を手掛けてきたデベロッパーだ。
本稿では、キャンペーンについて記載する。他にも本作にはエンドレスに戦い続けるモードやスカーミッシュ、無尽蔵の資源を使えるサンドボックスモードもプレイすることができる。
ストーリー
霧に包まれた世界
昔、真っ白の光を放つパールと呼ばれる丸い何かが世界に現れた。
パールには不思議な力が秘められており、人類はそれをパリドと呼んだ。パリドによって叡智を授かった人類は、豊かに繁栄してきた。
しかし、人類とっておいしいだけの話があるわけがなかった。うまい話には代償がつきものだ。
ある時、カタクリズモと呼ばれる大災厄が起こり、パールからミスト(霧)が噴出して世界中に広がった。
この霧はただの霧ではない。霧に包まれた人は、霧魔と呼ばれる異形のモンスターへと変わってしまうのだ。
人類最後の街とイリス
「ミストは危険だ!」と気付いた人々は霧が届かない高い山へと逃げ、シウダッド・オガールと呼ばれる街を築いた。
しかし、霧魔は陽の光がなくなる夜になれば霧の外へ這い出し、オガールの街や各地に残った集落を襲い続ける。それでも人々は夜な夜な霧魔に抵抗しながら必死に暮らしてきた。
そんななか、とある赤ちゃんがオガールの街に現れた。なんと胸にパールが埋まっている、明らかに選ばれし者ボディの赤ちゃんだった。
パールを宿した赤ちゃんはイリスと名付けられ、街の守護隊の長となるまで立派に成長した。
アルタ・パールを求めて旅するイリス
自らの体に流れるパリドの力で霧魔と戦うことができるイリスは、兵士を率いてオガールを守りつつ、霧魔が大人しい昼には街の外の調査も続けていた。
これまでなんとか撃退してきたけれど、霧魔の勢いが増している。遂にはオガールの街寸前まで霧魔が現れるようになった。このままではジリ貧だ。
そこで、イリスはアルタ・パールを探す旅に出ることにした。パールと霧魔を生み出す根源だと考えられている特殊なパールがどこかにあるはずなのだ。
これまで探しに出て帰ってきた者は誰もいないという危険なアルタ・パール探しの旅。でも、パリドの力を持つイリスなら、もしかしたら成し遂げられるかもしれない。
人類の命運を背負ってイリスはオガールの街から霧が立ち込める世界へと歩き始めた。
攻略のポイント
ステージクリア型
キャンペーンでは、ステージをクリアすることでゲームが進行する。
探索するステージもあれば、一定数の夜を乗り越える拠点防衛を行うステージもある。拠点防衛の方が本作のメインだ。
各ステージには任意の目標もあり、達成できた目標に応じて叡智(後述)を獲得することができる。
昼は拠点拡充、夜は防衛
拠点防衛を行うステージでは、常にゲーム内時間が流れている、日中と夜を繰り返して拠点を守ることになる。
- 日中
- 拠点の拡充を行う
- 各種施設を建てて資源の生産や兵士ユニットを補充する
- 火を灯してテリトリーを広げる
- 明るいテリトリー内にしか建築はできない
- 拠点の防御態勢を整える
- 拠点周りの壁やトラップを建築する
- 兵士を配置する
- ユニットのタイプごとに射程や得意な高度が異なる
- 周囲の探索
- 兵士およびイリスを移動させて探索できる
- 資源の山をサルベージすると追加資源が手に入る
- 近くにある霧魔の巣を壊しておくことができる
- 夜に攻めてくる霧魔を減らすことができる
- 拠点の拡充を行う
- 夜
- 霧魔がウェーブで攻めてくる
- 霧魔は兵士と建築物を攻撃する
- 拠点中心の要塞が破壊されるとゲームオーバーとなる
- 霧魔がウェーブで攻めてくる
物理演算で動くブロック建築
建築では様々な建物やブロックを使うことができる。
住居を建てると拠点の住民(働き手)が増える。製材所や採石場を対応した資源がある場所に建てると資源の生産が自動で始まる。
また、霧の立ち込める世界では新鮮な酸素が重要(人々は酸素供給マスクを付けている)で、地面から高い位置に酸素濾過装置を設置して綺麗な酸素を集めなければならない。
そして、本作の1番の特徴はブロックだ。様々な形状のブロックがあり、好きに積み上げることができる。例えば壁は高いほど霧魔の攻撃に対しての防御力が高くなる。
ちなみに霧魔がブロックを攻撃して壊れた際には物理演算でその上部も崩れる。下敷きや落下した仲間もダメージを受けるので、ブロックの積み上げ方には注意しなければならない。
イリスの力
ステージクリア時に達せした目標に応じてイリスは叡智を得る。これによって知識ポイントを獲得するとスキルツリーのアンロックができる。
ブロックの種類が増えたり、各兵士の攻撃手段が増えるといったものだ。また、イリス自身の能力をアップグレードすることもできる。
こうした叡智で得られる能力は永続的なもので、ステージを超えても引き継がれる。
それとは別に、各ステージでは拠点を拡充すると繁栄レベルを上げることができ、各ユニットをさらに強化したり、新たなタイプの兵士や建物を使用できるようになる研究を行うこともできる。
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Cataclismoのレビュー
※早期アクセス版のレビューのため、フルリリースまでに内容が変わる可能性があります
物語: 先が気になる謎多き物語
各ステージの前後にカットシーンが流れ、ステージ中でも会話が発生することがある。
巨大白玉団子に見えるパールから叡智を授かるなど、独創的な世界設定が面白い。主人公は選ばれし者というゲーマー大好物な設定も興味を引きつけてくれるポイントだ。
特に人間が霧魔に変わるという恐ろしくも切ない設定のおかげで感情移入もしやすい。
描写は断片的ではあるけれど過不足なく世界やイリスの事情が語られており、ステージクリア型であっても物語をちゃんと味わうことができる。
操作性: 操作しやすさも、しにくさも両方あり
本作のようなリアルタイムストラテジーゲームでは、あちこちに目を光らせる必要がある。
本作ではUIが見やすく、拠点のどこかしらが攻撃されると「攻撃されてまーす!」と警告をカンカン鳴らしてくれる。機能していない建物があるとお知らせも表示される。便利だ。
ブロックでの建築も見た通りにどんどん積み上げることができる。
ただ、3次元的に建築していくので、ぐるぐるとカメラを回しながら建てなければならない。視点が遠すぎると場所を指定しにくくなるし、でもあまり近づきすぎても見にくくなる。スムーズにバンバン建てられるようになるには慣れが必要だ。
特に全体を見ながら建築する、ブロックだらけの中にさらにブロックを配置したい時に操作しづらさを感じる。
ブロックをそのまま移動できたり、建築モードのまま壊す指示もできる(一旦建築メニューを閉じないと壊す指示を出せない)ともっと快適になりそうだ。
難易度: 気を抜く瞬間が一切ない歯ごたえ
難易度は、ステージ選択時に5段階から選んでプレイすることができる。デフォルトである真ん中難易度ミディアムだと、気が抜けない歯ごたえが味わえる。
資源が余ることはなく、日中は長いようで余裕はなく、夜はあっちでもこっちでも大激戦。常にあちこちに目を光らせて的確に対応しなければならない。
夜になると資源の生産が止まってしまい、霧魔のすぐ近くで建築はできないようになっている。
そのため、本気で昼の間の準備が大切だ。「夜になってからでもなんとかなるでしょ」とナメた態度だと拠点が轢き殺されていく。逆にしっかり準備できていると眺めているだけで夜を越すことができる。
1番外の壁、もし突破された時の第2の壁、最後まで突破された場合の要塞警備と、プランBプランCまで準備しておくのが必勝法だ。
また、日中に霧魔の巣を潰しておくことが1番大事。一定の日数が経つと巣が破裂し、霧魔がとんでもない大群で攻めてくることになる。
巣を全て潰した上で霧魔大群が突っ込んでくるのがトラックレベルとすると、巣を一つも破壊しないままだと新幹線が突っ込んでくるレベルになる。
システム: あちこちに気を回すRTSと建築の面白さの合わせ技
拠点の拡充のさせ方が多彩で、それを駆使して抜け目ない防御体制を考える面白さと、いざ敵が攻めて来たら臨機応変な指揮が求められる緊張感と楽しさががっつり味わえる。
それくらい霧魔は防御の隙間をしっかり狙ってくるし、一気に多方向から攻めてくる。
そして、どんな砦なら崩れないか考えながら、見た目の格好良さにもこだわりたくなるほど細かく建築できる。単に壊れるのではなく、崩れるというのが面白いところ。
各要素の楽しいところが上手く噛み合っており、どれもが機能してはじめて攻略できる難易度になっているのも良い。
更にちゃんと物語性もあり、攻略したくなる気持ちを後押ししてくれる。うまくまとまっているゲームだ。
芸術性: 不気味な雰囲気は抜群で、自分の砦を眺めるのが楽しい
ローポリゴン風味な3DCGで描かれる。
本作開発元の過去作もプレイしているけれど、ここの開発者さんたちは配色のセンスが抜群で、本作でも暗い世界ながら色づかいが美しい。
ブロックを積み上げていくと、自動で上手く周囲と馴染むように変化する。そのため、ダダダダダッとブロックを並べただけでもかっこいい感じの砦が出来上がるのも嬉しい。
一方で、BGMは不気味で暗い世界なので控えめだ。
でも、ユニットを選択すると「あいよ!やってやるぜ!」的な声をあげてくれる(実際には英語ボイス)ので、静かな印象というわけではない。
あと、細かいけれど大事なのが、建築した時の岩が積まれる効果音が気持ち良いこと。ゴリッミシィッという、岩同士が触れ合う音が心地良い。木製のブロックなら木の音がするし、この効果音の耳触りの良さが建築の楽しさを更に高めてくれている。
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Cataclismoの総合評価
Cataclismo
総合評価
RTSと建築の魅力がバランス良く盛り込まれており、相乗効果で面白さが増しているストラテジーゲーム。独創的な物語も楽しめて、やり込み要素も豊富。
おすすめな人 | 臨機応変さを求められるゲームが好き 建築要素が好き 街づくりが好き |
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おすすめではない人 | 急かされるゲームが苦手 複雑なゲームをプレイする気分ではない 作った物を壊されるとやる気がなくなる |
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